“ちょっと”お節介な近所のおばさんを目指して
- 分野 こども /
- エリア鎌倉市第一地区 /
- 推進主体 民生委員・児童委員 /
- キーワード地域での支えあい活動 /

鎌倉市第一地区民生委員児童委員協議会 主任児童委員 長原桂
この街に引っ越してきて、じきに子どもが生まれました。親も親戚もいないワンオペ育児でしたが、そんな時にご近所さんが声をかけてくれました。子どもを預かってくれたり、話を聞いてもらったり、心から感謝しています。
私は学生時代に発達心理学を専攻し、子どもと関わるボランティアをしてきたので、子どもの成長を見るのが好きです。地域の子ども会でそんなお話をしたところ、その方が主任児童委員で後任を探しているというご縁でした。
今度は私がそんなご近所さんになりたいと、主任児童委員をお引き受けしました。
主任児童委員の活動は、地域の子どもの安全見守り、学校や自治会、民生委員との連携、そして、主任児童委員が主体で行っている子育てサロンです。一緒に遊びながら悩みや地域の情報交換など、おしゃべりを楽しんでもらい、子育ての仲間を作ってもらうのが一番の目的です。
今は一緒に子育てをするお父さんが多く、ご両親共に子育てに熱心で勉強もしている印象です。簡単に情報が手に入る反面、メディアの情報は玉石混交なので、悩んでしまう方もいると思います。病院等に相談するほどでもないけれど、気になることを子育てサロンでお互いに相談したり、主任児童委員や民生委員の子育て体験談を聞いてもらうことで、肩の力を抜いて楽になれたら幸いです。私たちのサロンでは、専門的なことも気楽に相談できるようにと定期的に看護師さんに来ていただいています。また、親子共に刺激や気分転換になればと、リトミックやコンサートなどのイベントも企画して楽しんでいただいています。
最近は、問題を抱えたご家庭について、学校や関係機関との会議が増えました。主任児童委員は専門家ではないですが、だからこそできることもあると考えています。いい関係を作っておくと、必要に応じて関係機関につなげられるのではないかと思うからです。
それにはまず、信頼できるご近所さんになりたいと思っています。子育てサロンに来る親子と街で偶然会って挨拶したり、見学に行った学童保育で遊んだ児童に後日「あ!ご近所さん!」と声をかけられるのは、とても嬉しく主任児童委員をやってよかったと思う瞬間です。
私の目指しているのは、節度のある介入-お節介です。泣いている子どもに声をかけたり、泣きやまない子どもを抱えたお母さんの荷物を運ぶお手伝いをしたり…その時限りの関係かもしれませんが、一粒の種になればと願い、親御さんには「がんばっていますね」お子さんには「あなたはいい子」と伝え続けていこうと思います。
"ちょっと"お節介なおばさんがいる街は、安全でいい街だと思いませんか?

子育てサロン『ひよこ』では「日常に遊びを」をコンセプトに、お家にあるもので親子遊びのヒントを紹介しています。この日は手形足形をとってペンやシールでアート作品を作りました

(令和6年5月1日現在)