
防災活動を通した100人が輝ける地域づくり
防災普及学生団体 玄海 代表・防災士 橋本 玄(はるか)さん
- 分野 地域 /
- エリア鎌倉市 /
- 推進主体 学生 /
- キーワード地域での支えあい活動 /
毎年9月1日は「防災の日」です。この日を含む一週間は「防災週間」(今年度は8月30日〜9月5日)とされています。
今回は、高校生ながら鎌倉の学生防災団体「玄海」の共同代表で、防災士として活動する橋本玄さんにお話を伺いました。
橋本さんは、お父様に連れられて小学生の頃から東日本大震災の復興支援を手伝うようになりました。そのような中で、橋本さんが自ら防災活動をしようと強く思ったのは、中学校での防災訓練でした。鎌倉は地震、津波、がけ崩れと災害が起こりうる地域であるにも関わらず訓練はどこか他人事で、復興支援の現場を見て来た橋本さんは、歯がゆい思いをしていたそうです。
そして中学三年生の頃、2歳年上の中里海人さんと「大船地区危険個所動画」を二人で撮影し発信したことをきっかけに「玄海」の活動がスタートしました。現在「玄海」は30名の学生が活動をしています。橋本さんは「好き×防災」をモットーに仲間集めを行いました。メンバーそれぞれが得意とする、WEB技術やデザイン、子どもとのふれあい等を「玄海」の中で実践して欲しい、と橋本さんは言います。
また、自らは防災士の資格を取得。資格を取ることで周りから信頼を得ることができ、自信に繋がり、防災士のコミュニティにも参加するようになりました。
「玄海」の活動では、学生らしい柔軟な発想を活かして「遊んで学ぶ」ことに重点を置き、小学生を対象に「防災運動会」「宝さがし(町中の危険箇所探し)」「キャンプ」等を行ったり、各地区の自治会と協力して、地域の危険箇所の確認をしています。また、岩手県釜石市の高校生と連携し、震災の教訓を発信しています。橋本さんは「あなたの大切な人を守るためにも、ぜひ防災について学んでほしい。そして、自分にとっての防災が何かを常に考え『私にとっての防災はこれ』というのを心に持っていてほしい」と言います。そして、防災活動を通した100人が輝ける地域づくりとして、防災をきっかけとした地域コミュニティにつながっていくことを目指しています。

「宝さがし」の様子

「防災運動会」の様子
橋本さんの将来の夢は、起業して防災に取り組むことです。それは、災害が発生したとき「生きていてほしい」という強い思いがあるからです。
清々しく優しい笑顔の橋本さんでしたが、防災に対する力強い決意を感じた取材でした。(企画課)