福祉タイムズ
Vol.878(2025年1月号)
このデータは、『福祉タイムズ』 Vol.878(2025年1月号)(発行:神奈川県社会福祉協議会)をテキスト化したものです。データは、下記リンクからダウンロードが行えます。
P1
福祉タイムズふくしTIMES
2025.1 vol.878
編集・発行社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会
感謝
かながわボランティアセンターにおける寄附・寄贈の受け入れと各基金事業の報告
NEWS&TOPICS P6 2024年 福祉のうごき
P8 台風10号に伴う災害ボランティアセンターでの活動を振り返って 秦野市社会福祉協議会 事務局次長 佐藤美知子
キラリ輝く!児童委員活動 P9 川崎市川崎区中央第一地区民生委員児童委員協議会 結城文与・井上なおみ
今月の表紙
第47回神奈川県福祉作文コンクールで最優秀賞「神奈川県知事賞」を受賞した井上心結さん。
中学の吹奏楽部、地元のジャズバンドでもトランペットを演奏している。【詳しくは12面へ】撮影:菊地信夫
P2
謹んで新年のご挨拶を申し上げます
社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会
会長 篠原 正治
あけましておめでとうございます。
旧年中は本会の活動に温かいご支援とご協力を賜り、厚くお礼を申し上げます。また、地域共生社会の実現に向けて、様々な福祉課題の解決に、それぞれの現場においてご尽力いただいている皆様、相次ぐ災害に関し、復興支援にご支援いただいた皆様に敬意を表すとともに、心から感謝申し上げます。
さて、福祉活動で一番大切なことは何かと問われることがございます。それは本会においては、会員の声や、障害や高齢、外国につながりのあることなどを背景に福祉的な生活課題が生じている人々の声を真摯に受け止め、つなぎ、発信することではないかと考えています。
めまぐるしく動く福祉の動向に対応すべく、本会では毎年「政策提言活動」を行っており、本会会員から構成される経営者部会、10の各施設協議会、市町村社協部会、民生委員児童委員部会、福祉関係団体等の連絡会からの意見を伺いながら取り組んでおります。
寄せられたご意見の中には、すぐに解決が難しいものもありますが、課題を受け止め、本会活動への反映や関係者との共有、行政等関係機関に提案する活動を行っています。
社会の変動とともに、施策がめまぐるしく変わる昨今、あらためて地域共生社会の構築に向けて、多様な主体が参画する本会の役割を強く認識し、令和6年度からスタートした活動推進計画に基づき、会員や県民の皆様と共に歩む本会の活動でありたいと考えています。
引き続き、ご支援、ご協力をお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
感謝
かながわボランティアセンターにおける寄附・寄贈の受け入れと各基金事業の報告
本会では、かながわボランティアセンター(以下、KVC)を主な窓口として、寄附や寄贈・招待行事等の受け入れと、その配分を行っています。「多様な主体の協働による誰もが尊重され安心して生活できる地域づくり」を推進するため、寄附者の皆様の想いを地域につなぐ架け橋としての役割を担い、広域的に事業を展開しています。
今号では、これらの寄附を基に本会が設置する「ともしび基金」「かながわ交通遺児等援護基金」「萬谷子ども福祉基金」各事業のご報告を通して、日頃の皆様からのご支援への感謝をお伝えします。
基金を活用した各事業
ともしび基金
「ともに生きる福祉社会づくり」のための基金として昭和52年に誕生したともしび基金は、皆様からのご支援により、令和6年3月末時点で23億4300万円余りとなりました。
ともしび基金の運用益は、福祉意識の普及啓発、障害のある人の社会参加促進、地域課題の解決につながるボランティア活動や当事者活動への助成等、ともに生きる福祉社会づくりの推進を目的とした様々な取り組みに活用しています。
●地域福祉活動支援事業
ボランティアグループや当事者団体等が実施する地域福祉ニーズに対応する先駆的な活動、広域的かつ公益性の高い活動に対して、経費の一部を助成しています(5面各基金事業実績参照)。
ボランティアの養成や実践、食支援や地域のつながりづくりのための活動など、さまざまな活動が展開されました。今回はその中から、他地域への波及が期待される一団体の活動をご紹介します。
パンじいちゃん(横浜市都筑区)
パンを介して地域の人と人をつなぎ、多世代交流の場づくりを目指す「パンじいちゃん」。月に1回「子どもと高齢者のためのパン食堂」を開催しています。
活動のきっかけは、定年退職した男性など60代に活動の場を提供する(N)ロクマルが主催するパン講座でした。定年後の男性がパン職人からパン作りを一から学びました。パンじいちゃんたちは、全員パンづくりが初めてであり、計量から生地づくり、成型して焼くまでを一人でできるように練習を積み重ねます。
パン食堂は、参加した子どもたちとパン作りを通じて、世代や立場を越えた交流する場になっています。パンを介してコミュニケーションが自然と生まれ、それが高齢男性にとってのやりがい、活動の原動力につながっています。
年を重ねてから参加できる場、やりがいをもって参加できる場となっているパン食堂。人と人を結びつけながら地域を発展させるパンじいちゃんの存在は、糖分や水と結びつき、生地を発酵させるパン酵母の働きのようです。
〈写真〉
パン食堂の様子
〈写真終わり〉
P3
●障害者週間のPR活動
12月3日から12月9日までの障害者週間には、障害福祉への関心と理解を深め、障害のある人が、社会・経済・文化、その他あらゆる分野の活動に積極的に参加する意欲を高めるきっかけとする活動の一環として、12月3日の神奈川新聞に広告を掲載しました。
広告はKVCのほか、横浜市社協障害者支援センター、川崎市社協、相模原市社協と連名で発信。広く県民への理解を求めました。
左の写真は、(N)フュージョンコムかながわ・県肢体不自由児協会が県全域で取り組んでいる訪問型の生涯学習支援「訪問カレッジenjoyかながわ」の活動の様子です。医療的ケアを必要とする重い障害のある人が、学びを通して心豊かな生活を実現している姿を、「学ぶことは生きること」というメッセージとともに社会へ発信しています。
〈写真〉
訪問カレッジenjoyかながわの詳細はこちらから
(写真提供:(N)フュージョンコムかながわ・県肢体不自由児協会)
〈写真終わり〉
●ともしびショップ支援
「ともしびショップ」は、障害のある人が働いているカフェや売店の呼称で、令和6年11月末現在、32店舗が展開されています。仲間や地域の方々とのふれあいを通して自立と社会参加の実現を目指す場となっています。
KVCでは、ともしびショップ支援の一環として、店舗の設備更新費用や地域交流会の開催費用に対して助成を行っています。スタッフが着用するエプロンや業務用電子レンジなどの備品の購入、地域住民らとの交流イベント開催経費など、今年度は5店舗に助成を交付しました。
コロナ禍で開催を見送っていたともしびショップ店長等連絡会議も5年ぶりに再開しました。久しぶりに顔を合わせた店長同士が交流を深め、ともしびショップのPRや障害のある人の社会参加に向けて、連携を深めていくことを再確認しました。
企業の社会貢献活動をともしびショップの支援につなげるマッチングも実現しています。家具の製造・販売を行う企業から40脚の椅子の寄贈をいただき、スタイリッシュで統一感のある客席を整えることができたショップもありました。
KVCでは今後もともしびショップの支援を通じて、障害者の社会参加支援に取り組んでまいります。
●セルフヘルプ活動普及啓発事業
疾病や障害、依存症、犯罪被害や遺族など、さまざまな生きづらさを感じる方々が自主的につながり、共感の中で悩みを打ち明けたり、社会に理解を広める活動を行うセルフヘルプ・グループ。KVCでは基金を活用しながら、グループの活動支援や普及啓発に取り組んでいます。
普及啓発の活動の一環として、令和6年11月に県民向けのセミナーを開催しました。今年度は「生きづらさとの向き合い方」をテーマに設定してセルフヘルプ・グループの活動に興味・関心のある県民、専門職や学生など、様々な立場の方々に参加をいただきました。
登壇したグループには、これまでの体験や生きづらさとの向き合い方などを語っていただき、活動への理解を深めるとともに、活動の意義を再確認する機会となりました。
〈写真〉
セミナーには会場41名、オンライン70名が参加。参加者からは、グループの立ち上げの経験談、運営していく上での工夫などの質問が登壇者らに寄せられた
〈写真終わり〉
P4
かながわ交通遺児等援護基金
交通事故により保護者が死亡または重度の障害となった世帯の20歳未満の児童への継続的な援助・激励を目的として設置されています。
支援内容は、①労働災害見舞金の未受給世帯に対する見舞金の支給②児童が小・中学校の入学時や中学・高校の卒業時のほか、20歳を迎えた年に激励金の支給③大学の受験や入学時の支度金の支給④関係団体の交通遺児世帯の激励等を目的とする活動への支援などです。
また、関係団体と協働し、親子交流会のほか、コンサート招待等の事業実施をするなど、世帯間の交流を図る取り組みを行っています。
〈写真〉
交通遺児世帯等を対象に実施したJAL SKY MUSEUM見学では、各世帯が思い思いに楽しみ、世帯間の交流も深めた(写真提供:(公財)神奈川新聞厚生文化事業団)
〈写真終わり〉
萬谷子ども福祉基金
さまざまな理由で親とともに生活が出来ず、県内の児童養護施設や里親のもとで生活している児童に対し、①大学等に入学する際の「入学支度金」と、②進学・就職などで施設や里親の元から出て初めて民間アパート等に入居する際の「自立支援金」を交付することにより、子どもたちの自立に向けた支援をしています(5面各基金事業実績参照)。
学費の無償化や給付型の奨学金が拡充する中でも、これらの制度だけでは補えない支援メニューを展開し、子どもたちの自立を支える取り組みを今後も続けてまいります。
たくさんの方々からの温かいお気持ちをいただきありがとうございます。今後もKVCの取り組みにご理解いただき、一層のご支援、ご協力をよろしくお願いします。(地域課【かながわボランティアセンター】)
〈囲み〉
かながわボランティアセンター
「寄附寄贈/基金」「セルフヘルプ活動」「助成事業」「ともしびショップ」ほか、本号で報告した内容の詳細を掲載しています。ぜひご覧ください。
https://knvc.jp/
〈囲み終わり〉
P5
各基金事業実績(令和5年度)
各基金の詳細の報告はこちらからご覧ください
ともしび基金(地域福祉活動支援事業)
助成区分→件数→金額
一般助成(上限20万)→22件→3,410,721円
協働モデル助成(上限200万)→5件→5,069,998円
かながわ交通遺児等援護基金
支援内容→→件数→金額
遺児等への激励金(小中高入学・卒業時、20歳時)→→21件→1,350,000円
登録時の見舞金→→2件→200,000円
大学等入学支度金等→受験に係る経費→5件→376,000円
→入学に係る経費→5件→1,500,000円
萬谷子ども福祉基金
支援内容→件数→金額
自立支援金→15件→3,300,000円
入学支度金→11件→2,200,000円
ご寄附いただいた皆様(11月~12月) あたたかいご支援に感謝します(いずれも順不同、敬称略)
【ともしび基金】
▽ともしびショップなのはな▽ともしびショップにじ散歩▽ともしびショップさくら運営委員会▽(福)湘南アフタケア協会▽(福)湘南福祉協会▽(福)神奈川県社会福祉事業団 横須賀老人ホーム▽天台宗神奈川教区宗務所▽(株)湘南国際村協会▽本門佛立宗妙深寺婦人会▽第二江陽館▽(公社)認知症の人と家族の会神奈川県支部▽統合事務局(神奈川県手をつなぐ育成会・神奈川県知的障害者施設団体連合会・(一社)やまゆり知的障害児者生活サポート協会)▽(公財)神奈川県身体障害者連合会▽(N)フュージョンコムかながわ・県肢体不自由児協会▽(N)神奈川県ホームヘルプ協会▽(N)神奈川県障害者地域作業所連絡協議会▽神奈川県交通遺児家庭の会▽神奈川県医療福祉施設協同組合▽(公社)神奈川県介護福祉士会▽(公社)神奈川県社会福祉士会▽(一社)神奈川県高齢者福祉施設協議会▽(公財)神奈川県老人クラブ連合会▽(福)神奈川県共同募金会▽古口玲斗▽県企業庁大和水道営業所▽県立産業技術短期大学校▽県立保土ケ谷支援学校▽県警察学校▽県警察本部捜査第二課▽県警察本部公安第二課▽県警察本部交通総務課▽県警察本部厚生課▽県警察本部監察官室▽県警察第二機動隊▽秦野警察署▽戸部警察署▽大和警察署▽相模原警察署▽平塚警察署▽座間警察署▽泉警察署▽青葉警察署▽横須賀警察署▽大船警察署▽保土ケ谷警察署▽県庁・県警職員一同▽県社協職員一同
【萬谷子ども福祉基金】▽(株)エスホケン▽脇隆志
【かながわ交通遺児等援護基金】▽(株)エスホケン▽アズビル(株)▽ダイセーロジスティクス(株)横浜ハブセンター▽(株)湘南国際村協会▽(一財)YAMANAKA未来財団
(匿名含め、寄附金合計1,790,342円)
【寄附物品】▽(公財)報知社会福祉事業団▽(N)日産労連NPOセンター ゆうらいふ21▽神奈川トヨタ自動車(株)▽(N)神奈川県ホームヘルプ協会▽(福)テレビ朝日福祉文化事業団▽(公財)オリックス宮内財団▽県庁・県警職員一同
【ライフサポート事業 寄附物品】▽(公社)フードバンクかながわ▽(N)セカンドハーベスト・ジャパン
〈写真3点〉
児童福祉施設協議会へカレンダーを寄贈いただき、令和6年12月5日、(株)カレンズ、新日本カレンダー(株)、(株)杉本カレンダーを代表し、(株)カレンズ木村仁代表取締役(中央)に感謝状を贈呈
障害児者団体等へクリスマスチャリティー公演の招待をいただき、令和6年12月20日、(N)日産労連NPOセンター「ゆうらいふ21」高橋慎吾本部長(右)に感謝状を贈呈
神奈川トヨタ自動車(株) より児童福祉関係施設へクリスマスケーキの寄贈をいただき、 令和6年12月23日、高風子供園にて贈呈式を実施
〈写真3点終わり〉
P6
NEWS&TOPICS
2024年(令和6年)福祉のうごき ○全国の動き ◇県内の動き ★本会の動き
福祉関連の動き(〇数字は本紙での関連記事掲載月)
1月
○認知症の人が尊厳や希望を持って暮らせる共生社会実現に向けた「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」施行
2月
〇住居確保支援やこどもの貧困対策の充実などを盛り込んだ生活困窮者自立支援法などの一括改正案を閣議決定
〇厚労省は、従業員が100人超の企業に男性による育児休業取得率の目標設定と公表を義務付ける方針を固めた。
3月
○学校や保育所が従業員や応募者の性犯罪履歴を確認する「日本版DBS」制度創設のための法案を閣議決定
◇県は、(一社)神奈川県聴覚障害者連盟と共催で「デフリンピックinかながわ」を開催
★神奈川県社会福祉協議会活動推進計画(令和6年度~令和10年度)策定④
4月
○令和6年度介護報酬改定、障害福祉サービス等報酬改定
○子育て世帯に対する包括的な支援のための体制強化等を行う児童福祉法等の一部を改正する法律(改正児童福祉法)施行
○事業者による障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務化される改正障害者差別解消法施行
○困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(女性支援新法)施行⑦
○孤独・孤立の問題を「社会全体の課題」と位置づける孤独・孤立対策推進法施行
◇鎌倉市は、県内初めてのケアラー支援条例を制定⑪
◇横浜市は「介護事業者向けハラスメント対策事業」を開始し「横浜市事業者向けハラスメント相談センター」を開設
★介護助手普及推進員配置事業を受託
5月
○離婚した父母の共同親権導入を柱とする改正民法が成立
○厚労省は「認知症及び軽度認知障害の有病率調査並びに将来推計に関する研究」を公表。2040年には認知症の患者数は584万人に上ると推計
○こども家庭庁は、今後取り組むこども政策を一元的に示す「こどもまんなか実行計画2024」を発表
6月
○子ども・若者育成支援推進法の一部を改正する法律(ヤングケアラー支援法)が施行。ヤングケアラー支援を明文化④
○農福連携等推進ビジョンが改定。11月29日を「ノウフクの日」に制定
7月
○旧優生保護法が最高裁で違憲判決
〇厚労省は、令和8年度に必要となる介護職員が約25万人不足していると発表
〇厚労省は、顧客による迷惑行為「カスタマーハラスメント」から従業員を守る対策を講じるように、企業や病院、学校、福祉施設に義務付ける方針を示した
〇厚労省は、介護職員処遇改善加算に関する特設サイトを開設
★令和6年度神奈川県人材確保対策推進フォーラムを開催
8月
〇厚労省は、2022年介護保険事業報告を発表。要支援・要介護認定者が694万人で、前年より5万人増えて過去最多を更新
◇台風10号に伴う大雨により、県災害対策本部と県災害救援ボランティア支援センターが設置⑩
★県に「社会福祉制度・施策に関する提言」を手交⑩
★第43回全国社会福祉法人経営者大会を神奈川県にて開催⑩
9月
〇厚労省は「介護福祉士国家試験パート合格の導入の在り方について」報告書を公表。介護人材不足に対応するため「パート合格」の導入を決定
◇県は「かながわ自殺対策ポータルサイト」を開設。県内関係機関の相談窓口や自殺対策に係る取り組み等を一元的に情報提供
◇台風10号の影響により、平塚市、秦野市、二宮町に災害ボランティアセンターが開設⑩
10月
〇法務省は「持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会」報告書を公表
○旧優生保護法の被害者補償法が成立
★全国福祉医療施設大会を開催(本号10面)
11月
◇県は、救急車を呼ぶかどうか迷った際の、24時間365日看護師などが相談に応じる短縮ダイヤル「#7119」を県内全域で開始
★第71回神奈川県社会福祉大会を開催⑫
12月
○認知症施策推進基本計画を閣議決定
○厚労省は「民生委員・児童委員の選任要件に関する検討会」における議論の整理を公表
○厚労省は「ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」の中間整理を公表
◇藤沢市は「ケアラー支援条例案」を可決。令和7年4月1日から施行
★第42回関東・甲信越地区身体障害者施設職員研修大会を開催
社会の動き
1月
・石川県能登地方を震源とするM7・6の地震が発生。47市町村に災害救助法が適用⑥⑧
2月
・令和5年の名目GDPで日本は591兆4820億円となりドイツに抜かれて世界4位に
3月
・第96回アカデミー賞で「ゴジラ-1・0」(山崎貴監督)が視覚効果賞、「君たちはどう生きるか」(宮崎駿監督)が長編アニメーション賞を受賞
4月
・能登半島地震で被災した石川県の「のと鉄道」が全線で運転再開
・岸田文雄首相が米バイデン大統領とワシントンで首脳会談
・円相場が34年ぶりの円安水準となる1ドル=160円台に急落
5月
・大相撲夏場所で小結・大の里が初優勝。初土俵から7場所目での優勝は最速
6月
・世界経済フォーラムが発表している男女平等ランキングで、日本は146カ国中118位
・イタリアでG7プーリア・サミット開催
7月
・20年ぶりに新紙幣が発行
・イギリス総選挙 野党・労働党が勝利し政権交代 スターマー新首相誕生
・パリオリンピック開幕
・線状降水帯の発生により、山形県から秋田県にかけて大雨による被害が相次ぐ
8月
・宮崎県の日向灘を震源とするM7・1地震が発生。気象庁「南海トラフ地震臨時情報」を発表
・パリパラリンピック開幕
9月
・大谷翔平選手がMLB史上初めて同一シーズン50本塁打・50盗塁を達成
・能登半島北部で線状降水帯が発生、浸水や土砂崩れなどの被害が相次ぐ
10月
・自民党の石破茂が第102代首相に選出
・日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞
11月
・プロ野球・横浜DeNAベイスターズが26年ぶり3度目の日本一
・米大統領選で共和党トランプ前大統領が勝利
12月
・韓国 尹大統領「非常戒厳」を宣言するも6時間後に撤回
・今年1年の世相を漢字で文字で表す「今年の漢字」が「金」に決定
P7
令和6年の本会災害支援活動の概要
石川県・能登半島地域への「県外支援」
①神奈川DWAT本部の設置、災害派遣福祉チームの派遣
②生活福祉資金貸付緊急小口資金・特例貸付の実施
③災害ボランティアセンター運営支援
④「南関東・甲静ブロック」介護職員派遣
1月→能登半島地震(1/1)
・厚労省より各都道府県に「災害派遣福祉チーム(DWAT)」派遣依頼(1/5)
・厚労省より「生活福祉資金貸付[緊急小口資金]の特例」について通知(1/9)、全社協より通知(1/11)
・厚労省より全社協に生活福祉資金特例貸付(以下、特例貸付)に係る社協職員の応援派遣依頼(1/12)
・全社協より本会が所属する関東甲信越静ブロックBへの社協職員派遣依頼(1/12)
本会「県外支援体制」決定(1/15)→
→災害派遣福祉チーム(DWAT)派遣(①)
→神奈川DWAT本部設置(1/15)
・DWAT中央センター(全社協)から県に神奈川DWAT派遣依頼(1/28)
神奈川DWAT派遣
●金沢市1.5次避難所【1/31-2/16,12名】
3月→●輪島市避難所他【3/17-3/28,9名】
5月→「南関東・甲静ブロック」介護職員派遣(④)
・全国社会福祉法人経営者協議会より南関東・甲静ブロック協議会に介護職員の応援派遣依頼(5/10)
介護職員の応援派遣
6月→●金沢市1.5次避難所【5/31-7/3,本県38名】
社会福祉協議会応援派遣(②③)
1月→・全社協より災害ボランティアセンター(以下、災害VC)運営支援のための職員派遣依頼(1/24、1/31)
特例貸付応援派遣
●羽咋市社協【1/29-2/2,2名】
2月→・本会より市町村社協へ
応援派遣協力依頼(2/2)
災害VC応援派遣(本県が派遣した期間のみ)
●中能登町社協【2/4-3/28,26名】
3月→●七尾市社協【3/23-4/26,15名】
5月→●能登町社協【5/3-7/31,41名】
8月→●珠洲市社協【8/29-12/21,17名】
9月→奥能登豪雨災害(9/21-9/23)応援職員派遣の延長
12月→→災害VC応援職員派遣終了(12/21)
台風10号への「県内支援」
台風10号による県内の大雨被害(8/29-31)
本会「災害福祉支援本部」設置(8/30)
神奈川DWAT本部設置(8/30)
県災害救援ボランティア
支援センター開所・協働運営(8/30)
平塚市社協災害VC(9/4-10/31)
二宮町社協災害VC(9/5-10/31)
秦野市社協災害VC(9/5-11/15)
災害VC応援派遣
●秦野市社協【10/5-19(土日のみ)】
県災害救援ボランティア
支援センター閉所(11/15)
本会「災害福祉支援本部」解除(11/15)
P8
NEWS&TOPICS
台風10号に伴う災害ボランティアセンターでの活動を振り返って
秦野市社会福祉協議会 事務局次長 佐藤美知子
令和6年8月末の台風10号の影響により、本市においても多くの土砂災害が発生しました。9月1日には秦野市から災害ボランティアセンター(以下、災害ⅤC)立ち上げの打診があり、翌日から市の情報をもとに職員が2名体制で現地調査に入りました。被害の多くは市の東側で起きており、盆地という地形から急傾斜地にある住宅地に山や畑の土砂が樹木を巻き込んで流れ込んでいました。
正式な災害ⅤCの立ち上げは同月5日。立ち上げにあたり、局所災害のため通常業務を行いながらの災害ⅤC運営となること、大量の土砂や災害ごみの撤去という活動内容から、多くの機材と人手が必要になるため、週末のみの開設とすることを決めました。
当初、ボランティア対応案件は極めて少ないという見込みであったため、ボランティアの公募は行わず、平時から関わりのある団体に協力を依頼しました。
次に行ったのは資機材の調達です。市防災課とシルバー人材センターから、スコップ類をはじめ大量のバケツや一輪車を借りることができました。また、災害支援協定を結んでいる秦野青年会議所からは、ダンプカーや重機を提供していただきました。また、ホームページやSNSで災害ⅤCの立ち上げを告知して救援ニーズの把握に努めたほか、活動資金として中央共同募金会の災害準備金を申請しました。
活動を開始したのは9月7日(土)。初日は本部を置く本会事務所を拠点に活動しましたが、本市域は県内6番目の広さであり、移動に時間を要すことから、支援場所近くの公民館に活動拠点を設け、サテライト型の運営に切り替えました。そのため、公民館を利用している市民とボランティアとの動線を分け、泥で室内を汚してしまわないよう衛生管理を徹底するなどの配慮を行いました。
災害VC閉鎖までの間、ボランティアによる支援活動を行ったのは11カ所、活動実日数は16日で、延べ271人のボランティアの方にご協力いただきました。
主な活動内容は、家屋内及び敷地内に流入した土砂及び樹木の撤去・災害ごみの撤去、床下の洗浄・乾燥、外壁、外塀等の洗浄、二次被害防止のための土のう設置です。
〈写真〉
土砂の撤去作業を行うボランティアの方々
〈写真終わり〉
今回の活動の特徴の1つ目は、炎天下での土砂撤去作業です。活動場所は急傾斜地で、狭小地。水分をたっぷり含んだ重たい泥をかき出し、残暑の厳しい中、バケツリレーで運び出すという工程は、いやでも体力を奪います。そのため活動中は、ボランティアの体調管理に気を配りました。
2つ目は、災害VC情報システムにクラウドサービスを活用したことによる運営の効率化です。ニーズをクラウド上で管理でき、ニーズやその対応状況が一括管理できたほか、二次元コードを使った受付により、クラウド上に直接データが入るようになりました。また、クラウドサービスとともにタブレットを活用し、現地調査の際は被災状況の写真をクラウドに入れ、実際の活動時には現地でも最新の情報を素早く確認することができました。
今回は局所災害だったからこそIT機器が確保できましたが、大規模災害の場合に揃えられるのか、課題は残ります。
〈写真〉
運営スタッフとボランティアによる次回活動に向けたミーティング
〈写真終わり〉
3つ目は、活動を通じていわゆる技術系と呼ばれるボランティアとの関係を作ることができたことです。本会ではこれまで技術系ボランティアの方々とのつながりがありませんでしたが、今回、災害VC運営や現地調査、実際の支援場面などで経験と知識、技術のある皆さんの協力を得られたことは大きな力となりました。
4つ目は、サテライト運営に県社協並びに県内社協の皆さんのご支援をいただいたことです。災害VC立ち上げ以降、職員の疲労が蓄積する中でどれだけ心強かったか測り知れません。
今回、実際に土砂災害の支援現場を経験したことで、現状のマニュアルにおいて不足している部分や見直さなければならない部分がより明確になりました。振り返るとやはり、平時からの備えがいかに大事かを実感します。今後、マニュアルの見直しを進めるとともに、ボランティアの方たちと一緒に、より実践的な訓練を積み重ねていきたいと考えています。
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キラリ輝く!児童委員活動~主任児童委員制度30周年を迎えて~
川崎市川崎区中央第一地区民生委員児童委員協議会 主任児童委員 結城 文与(写真左)
平成13年から2期6年にわたり主任児童委員を務め、子育てサロンの立ち上げに携わりました。退任後は、子ども会や登下校の見守りなど子どもとの関わりを大切に地域活動を続け、令和4年11月に主任児童委員に再任し今日に至ります。
川崎市川崎区中央第一地区民生委員児童委員協議会 主任児童委員 井上 なおみ(写真右)
こども文化センターを拠点にバトントワリングチームを結成し、小学生と関わりながら24年になります。地域のイベント出演を通し民生委員とつながり、令和4年に主任児童委員をお受けしました。
ベテラン&新人バディは「親子の笑顔」をエネルギーにして努めてまいります。
時代に合わせた子育てサロンの役割
中央第一地区は古き良き川崎が残る一方、タワーマンションやショッピングモール、広い公園もあり、加えて交通の便の良さから移住者が増え、小学校では児童数が急増し、外国につながりのある児童の増加が目立ちます。まさに「多様性」の象徴と言える地域です。
21年間続けている地区民児協主催の子育てサロンの役割も、時代に合わせた変化を求められてきました。最近の傾向として、1歳を目安にお子さんを保育園に預けて仕事を始めるお母さんが増え、サロンを利用する期間が短くなっています。そこで、日本の伝統や季節の行事を取り入れ、工作などをしながら、短い期間でもお母さん同士が交流できる雰囲気を作るよう心がけています。
また「地域子育て支援センターおおしま」の保育士さんにお手伝いいただき、歌や手遊びなど親子でふれあう時間も大切にしています。毎月のサロンには、地域みまもり支援センターの保健師さんが来てくださり、交流の輪に入りお母さんたちの話を聞いてくれます。育児のアドバイスはもちろん、地域の子育て情報や相談窓口の案内などの支援をしてくれます。
また、令和4年度より、毎年3月に子育てサロンと地域みまもり支援センターが協力し「日本人親子と外国人親子の交流会」を開催しています。
前述のように、外国人の増加に伴い子育てサポートも必要になっています。令和6年3月に開催した交流会では、親子で楽しめるおすすめスポットなど身近な話題から入り、メインテーマ「防災を考える」について話し合いました。区役所危機管理担当の方からアドバイスを受けながら、不安なことや分からないことを質問したり、備蓄品のことや避難場所・家族との連絡方法などを確認したりと、外国人に限らず日本のお母さんも改めて防災について考える良い機会になりました。終了後のアンケートには「子ども同士も一緒に遊べると良い」「各国のお祭りや伝統料理を知りたい」などの意見が寄せられました。
子育てサロンの継続には、関係機関との連携が不可欠です。地域のニーズに柔軟に対応できるよう協力していきたいと思います。
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交流会では、区役所の方からアドバイスを受けながら様々なことを話し合いました
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地区の概況
川崎市川崎区中央第一地区
人口 28,633人
世帯数 17,740世帯
子ども(15歳未満) 2,953人
保育園・幼稚園 21園
小学校 2校
中学校 1校
民生委員児童委員 21人
うち主任児童委員 2人
(令和6年5月現在。民生委員児童委員・主任児童委員は令和5年9月現在)
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県社協のひろば
一人ひとりに寄り添い、「生きる」をささえる福祉医療―第34回全国福祉医療施設大会
第34回全国福祉医療施設大会を10月31日・11月1日の2日間に渡り、横浜ベイホテル東急にて開催しました。
全社協・全国福祉医療施設協議会、本会・福祉医療施設協議会、神奈川県医療福祉施設協同組合(以下、医療協)の共催で、全国各地から無料低額診療事業等関係者約150名が参加しました。
医療協は無料低額診療事業を核とした福祉医療活動を行う18法人26施設で組織されています。この26施設により本会・福祉医療施設協議会は構成されており、相互に連携しながら一体的な事業を展開しています。
1日目の開会式には、厚生労働省社会・援護局、県福祉子どもみらい局、横浜市健康福祉局、横浜市社協から来賓が臨席され、その後、全国福祉医療施設協議会の松川直道会長による基調報告、厚労省の行政説明と続きました。
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基調報告を行う松川会長
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分科会は「経営実践・福祉医療実践報告」「MSW実践報告」の2つに分かれ、最新の動向と地域で果たすべき役割、今日的な無料低額診療事業のあり方等について熱心な議論を展開しました。
第一分科会では、病院が連携し物品を共同購入することでスケールメリットを活かし経費削減につなげている事例や、住宅供給公社と連携して、子どもの健康相談等の健康セミナーを開催したり、院内に大手洋服チェーン店の出店と多彩な手法でソーシャルインクルージョンに取り組む病院の事例、また、看護師に病院以外の看護を体験する機会や看護を語り合う場を設けるなどして、看護師の仕事への理解を一層深めることで質を向上させて、病院運営につなげる試みの発表がありました。
第二分科会では、病院職員に無料低額診療事業の知識がなかったため、患者からの相談がMSWにつながらなかったことから始めた同事業の認知度を高めるための取り組みや、生活困難事例集発行に伴う報告、また「困った時に、一人で悩まない街に!」するためにMSWとして「社会的処方」を可視化した事例等の発表がありました。
第一分科会の発表者からは「全国大会での発表は今年で3回目となりますが、予想を上回る反応があり、昨今の病院経営の厳しさから経費削減策の関心が更に高まっていると感じました。同一法人内でも難しいとされる共同購入を、経営母体が異なる病院間で実現し経費削減につなげています。このスキームが神奈川県内のみならず県外にも広がることを期待します」とのお話をいただきました。
第二分科会の参加者からは「生活困窮支援への取り組みやMSW人材育成等に関する実践的な情報を共有することができました。また、今後は患者の地域のつながりを支援する社会的処方という考え方を広げていきたいと思いました。それから『院内の理解がMSWを後押ししてくれる』という言葉が印象に残っています」との感想が聞かれました。
2日目は、分科会の総括から始まり、(一社)プラスケア代表理事・川崎市立井田病院医師の西智弘さんによる「社会的処方~地域とのつながりを利用して人を元気にする仕組み」をテーマとした講演会がありました。国内ではまだ本格的に取り上げられるようになって日が浅い、孤独・孤立の問題について社会的処方がいかに大切なものかを海外の事例の紹介も含め、お話しいただきました。
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シンポジウム発表者の方々
社会的処方の例として、奥さんを亡くして外出しなくなり不眠になった男性が、社会とつながることで眠れるようになったケースを、イラストを用いて講演する西氏
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続いてのシンポジウムでは「一人ひとりに寄り添い、『生きる』を支えるための福祉医療実践~社会的処方の実践~」と題して東京・神奈川の事例を共有しました。
本大会を通じて、家族や地域社会の変化に伴い増加している「制度の狭間の課題」や「複合的課題」に対して無料低額診療事業を起点に、いかに貢献していくか参加施設の今後の取り組みを考える機会となりました。(福祉サービス推進課)
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Information
役員会の動き
◇理事会=12月23日(月)正会員の入会
新会員の紹介
【経営者部会】(福)こうよう会
【施設部会】就労継続支援B型事業所はばたき
本会主催の催し
令和6年度第3回福祉のしごとフェア
①働き方や魅力がわかる!「福祉のしごと就職支援ガイダンス」(事前申込制)
②直接聞ける、話せる!「福祉施設等就職相談会」(入退場自由)
◇日時=令和7年2月14日(金)①11時~12時30分②13時~16時
◇会場=①ヨコハマジャスト3号館(崎陽軒本店)6階会議室 ②横浜新都市ビル(そごう横浜店)9階新都市ホール
◇対象=福祉の仕事に就きたい方、福祉の仕事に興味・関心がある方
詳細はHPで確認
HP:https://www.kfjc.jp/event/detail.asp?id=21085
◇問合せ=かながわ福祉人材センター
☎045-312-4816
令和6年度地域福祉推進を考えるセミナー
誰もが自分らしく生きる地域をつくる~困難な問題を抱える女性の存在から考える~
講演(湯澤直美氏:立教大学教授)、リレートーク(困難な問題を抱える女性を支える施設から)
◇日時=令和7年2月26日(水)13時30分~16時30分(13時開場)
◇会場=県社会福祉センター6階
◇対象=社会福祉施設役職員、民生委員児童委員、保護司、社協役職員、行政職員、その他関心のある方等
◇定員・受講料=60名・無料
◇申込方法=オンラインフォームより申込み
URLからダウンロード:https://forms.gle/JP8iJxwTRDrmBE8x8
◇申込締切=令和7年2月20日(木)
詳細はHPで確認
HP:https://www.knsyk.jp/service/keieisha-bukai/about/kousei
◇問合せ=福祉サービス推進課
☎045-534-5662
関係機関・団体主催の催し
弘済学園 第34回こうさい療育・支援セミナー
テーマ:力を引き出す日中活動
◇日時=令和7年2月28日(金)10時~16時
◇開催方法=オンライン
◇参加費=無料
◇申込方法=HPより申込み
URL:https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_xN-rGLEcRc6uY5DD6sPZhw
詳細はHPで確認
HP::https://www.kousaikai.or.jp/school/information/seminar/
◇問合せ=(公財)鉄道弘済会「こうさい療育・支援セミナー」担当
☎03-6261-3199
えりかわ学資金2025年度育英生募集
母子家庭の生徒、学生に向けた返済不要の給付型奨学金
◇給付額=中学・高校生 月額5万円 年間60万円 大学生 月額6万円 年間72万円
◇人数=各5名
◇募集期間=令和7年3月17日~5月15日
◇給付期間=給付開始から卒業まで
問合せ・詳細はHPで確認
HP::https://foee.or.jp/
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社会福祉法人の経営相談のご案内
社会福祉事業の経営・運営を支援することを目的に、県内の社会福祉法人や福祉施設からの経営や運営に関する相談(無料)をお受けしています。
一般相談のほか、必要に応じて弁護士・公認会計士・社会保険労務士等の専門相談も対応しています。お気軽にご相談ください。詳細はHPで。
かながわ福祉人材センター Instagram(インスタグラム)
令和6年11月に開設しました!
その他、各種SNSアカウントを運用しています。ぜひ、フォローをお願いします!
福祉に関する図書をあっせんしています!
全国社会福祉協議会出版部発行の書籍をあっせんしています。
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かながわほっと情報
「支援のカタチ」-あなたのカタチはどんなカタチ?
第47回神奈川県福祉作文コンクール県知事賞
井上心結さん(開成町立文命中学校3年)
去る12月7日、本会および県共同募金会の共催で「第47回神奈川県福祉作文コンクール」(後援:NHK横浜放送局など)の表彰式を開催しました。県内の小・中学校合わせて149校、4,576編の応募作品の中から、審査会を経て選考された最優秀賞16名、優秀賞20名、準優秀賞20名、合計56名が表彰されました。
審査委員長でNHK横浜放送局コンテンツセンター長の花岡さんからは「審査をする中で特にひきつけられたのは、自分の目で見て体験して、感じ、考え、そこから自ら行動に起こす様子が書かれている作品。作文を審査しているはずが、文章の巧拙でなく、書いているみなさんの表情や発しているであろう肉声が心の中にしみこんできた。自分の力を信じて行動するみなさんの未来に期待したい」と講評をいただきました。
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講評をする花岡審査委員長
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この度、県知事賞を受賞した井上心結さん(開成町立文命中学校3年生)は、友人からの親切な行動を素直に受け取れず、マイナスの感情が生まれてしまったことをきっかけに、人に対する「支援のカタチ」について考え、学んだことをつづっています。
「自分を知ってもらうことは勇気がいることだけど、あの時、友人に自分の感情を自然に伝えられたらよかったなと思う。知らないと行動できないこともあるので、支援される側もする側も日頃のコミュニケーションを大切にしていけば、支え合いがしやすい関係になれるのでは」と振り返ります。
今回の作文を通して「支援が必要な人も支え合えばみんなと同じようにその人らしく生活していけるのではないか」とも語る井上さん。「自分が周りに支えられたように、自分も誰かの支えになれる存在になりたい」と将来について話してくれました。
「グローバルで外国とも交流の機会がある高校に進学し、世界にも目を向けながらいろいろなことを知りたい」という目標を持つ井上さん。友人との関わりを通して得た経験を大切にしながら、これからも周りに困っている人がいたときには、
“支援のカタチ”を大切にしながら優しく手を差し伸べている姿が目に浮かびます。
本会では、子どもたちがあたたかい心を育んでいく一助となれるよう、これからも福祉作文を通した福祉意識の醸成に向けて取り組んでまいります。(地域課)
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小学4年生から地元のジャズバンドに所属し、中学校では吹奏楽部でも活動している井上さん。小学生の頃から福祉作文に取り組み、自分の気持ちと向き合う機会を重ねてきた中で今回の受賞となった
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井上さんの作品のほか、第47回神奈川県福祉作文コンクールの入賞作品は、「かながわボランティアセンター」ホームページで公開しています。子どもたちの心の声をぜひご一読ください。
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「福祉タイムズ」は、赤い羽根共同募金の配分を受けて発行しています
バックナンバーはHPから
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【発行日】2025(令和7)年1月15日(毎月1回15日発行)
【編集・発行】社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会
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