テキストデータ作成に当たって
このデータは、『福祉タイムズ』 vol.833 2021年4月号(発行:神奈川県社会福祉協議会)をテキスト化したものです。
二重山カッコは作成者注記です。
P1
福祉タイムズ ふくしTIMES
2021.4 vol.833
編集・発行 社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会
特集…P2
住民参加と様々な主体の協働による誰もが尊重され安心して生活できる地域づくりの推進〜県社協活動推進計画&令和3年度事業計画・予算〜
NEWS&TOPICS…P5 県民児協 「やさしい日本語パンフレット」発行
…P6 4月より施行される改正法等 制度・施策のうごき
→今月の表紙 被災を乗り越えて(社会福祉施設みやうち、右から陸川公男さん、弦巻知利さん、梶慶昭さん、樋口裕之さん)【詳しくは12面へ】撮影:菊地信夫
P2
特集
住民参加と様々な主体の協働による誰もが尊重され安心して生活できる地域づくりの推進〜県社協活動推進計画並びに令和3年度事業計画・予算〜
本紙等を通じてご案内しておりました令和3年度を初年度とする「県社協活動推進計画」が、夏に行いましたパブリックコメントの後も計画推進委員会等で検討を進め、この度、3月17日の理事会等で承認されました。そこで、今号では、活動推進計画の概要並びに令和3年度の事業計画・予算について、ご紹介します。
活動推進計画の概要
「活動推進計画」は令和3年度を初年度とした3カ年計画で、本会会員をはじめとする公私にわたる関係機関・団体との協働で推進する目標を描くとともに、計画的に事業を実施するための指標として作成しました。主に「計画の概要と構成」「計画事業」「計画推進のための本会活動の基盤整備と強化」の大きく三章で構成されています。
人口の減少、少子高齢化による稼働可能年齢層の減少や家族機能の変化の中、生活困窮や社会的孤立等の複合的な生活課題を抱える世帯が増加していることから、地域の支え合いの基盤が弱まり、誰にも相談できず課題が深刻化する状況等が生まれており、支え合いの地域づくりへの取り組みが必要となっています。特にこのことを背景に、基本理念には、「住民参加と様々な主体の協働による誰もが尊重され安心して生活できる地域づくりの推進〜地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進〜」を据え、「市町村域における包括的支援体制整備の推進」「多様な参加の機会と役割を生み出す地域づくり」「福祉サービスの質の向上に向けた取り組みの強化」の3つを基本目標としています。
本計画では、その特徴として、それぞれの基本目標ごとに重点課題を設定しており、計画期間中は、それらを元に進行管理等を行っていくこととしています。
〈図〉
神奈川県社会福祉協議会
活動推進計画(令和3年度〜令和5年度)
〈図終わり〉
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また、計画を確実に推進・実行していくため、「本会組織・活動基盤の強化(組織・活動基盤の強化、災害時における関係機関・団体との協働)」「共通課題の解決に向けた情報発信」を中心に、本会の組織活動基盤強化を図る内容となっています。
なお、各取り組みにおいては、「様々な主体や事業実施から把握されるニーズや課題の分析に基づき、開拓的・創造的な視点で柔軟に、また、社会状況に応じて方法を工夫すること」「会員をはじめとした関係機関・団体等の様々な福祉活動や地域活動の主体に向けて、主体間の連絡調整を行い、公私協働を含めた連携・協働を図ること」「本会並びに本会事業の理解促進に向けて、事業内容や成果をわかりやすく発信すること」を推進の視点として進めます。
〈図〉
事業体系
〈図終わり〉
令和3年度事業計画
令和3年度は、先の「活動推進計画」の初年度にあたります。ついては、前計画の成果を継承しつつ、活動推進計画の3つの基本目標の達成を目指し事業に取り組むとともに、本会組織・活動基盤の強化を図ります。
また、昨年から続く新型コロナウイルス感染症の拡大防止に留意しながら、取り組みを進めてまいります。さらに今夏には新たな事務局拠点として神奈川県社会福祉センター(横浜市神奈川区反町)への移転が予定されています。
このような状況の中ですが、事業が途切れることなく継続されるよう、留意しながら取り組みを進め、本会の連絡調整機能を発揮し、情報収集・発信に努めてまいります。
【基本目標Ⅰ 市町村域における包括的支援体制整備の推進】
重点課題:包括的支援体制構築のための総合的な相談支援の推進
地域共生社会の実現、市町村域における包括的支援体制の構築を視野に、総合的な相談支援の推進や相談に対応する人材を育成します。
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また、総合的な相談支援の充実に向けて、多くの関係者がそれぞれの機能を発揮し、相互の連携・協働の促進につながるよう、市町村の状況把握・分析と課題共有をしながら取り組みをすすめます。
〈主な対応事業〉
〇総合的な相談支援の基盤づくり支援
〇市町村社会福祉協議会との協働
〇社会福祉法人との協働
【基本目標Ⅱ 多様な参加の機会と役割を生み出す地域づくり】
重点課題:地域での活動の関係性を広げるコーディネートへの支援
住民自身が地域課題に気づき、解決に向けた主体的な取り組みを推進することができる地域づくりを目指します。
住民の身近な生活圏域から、市町村域、広域、県域のそれぞれの圏域の特性をふまえ、課題に応じた活動やつながりの創出に向けて、多様な主体の参加を促し、「課題」「人」「活動」をコーディネートする人材の育成およびボランティアや当事者等の活動の支援をすすめます。
〈主な対応事業〉
〇活動を広げるコーディネートの推進
【基本目標Ⅲ 福祉サービスの質の向上に向けた取り組みの強化】
重点課題:多様な福祉人材が活躍する職場環境づくり
一人ひとりの権利が護られ、安心して自立した生活を送ることができる質の高い福祉サービスの実現に向け、福祉施設・事業所が働きやすい職場環境となるよう支援するとともに、福祉従事者の確保・育成の支援に取り組みます。
〈主な対応事業〉
〇社会福祉法人・施設等の専門性を活かした取り組みの推進
【事業推進に向けた本会組織・活動基盤の整備】
本会の新拠点「神奈川県社会福祉センター」が竣工し、8月より業務を開始します。センターの機能である「福祉関係団体の連絡調整・交流拠点」「福祉・介護・保育人材の養成・育成拠点」「情報発信の拠点」「災害時における福祉的支援の民間拠点」を活かして、会員をはじめとした関係機関・団体との協働により地域福祉を推進します。
そのために、県域の地域福祉推進組織として、協議体としての組織力を高めるよう、安定的・継続的に法人運営を行い、本会が持つ機能を総合的に発揮した事業展開に向けて事務局体制の強化や職員の専門性向上に取り組みます。
(企画調整・情報提供担当)
〈表〉
令和3年度総合資金収支予算書【収入総額】
(自)令和3年4月1日
(至)令和4年3月31日 (単位:千円)
会計及び事業区分、拠点区分 当初予算額 前年度予算額 増減
総合計 24,664,373 10,788,742 13,875,631
1一般会計 9,570,450 6,143,928 3,426,522
(1)社会福祉事業区分 8,882,129 5,414,833 3,467,296
社会福祉事業拠点区分 8,882,129 5,414,833 3,467,296
(2)公益事業区分 620,728 664,179 △43,451
公益事業拠点区分 620,728 664,179 △43,451
(3)収益事業区分 67,593 64,916 2,677
収益事業拠点区分 67,593 64,916 2,677
2生活福祉資金会計 15,093,923 4,644,814 10,449,109
生活福祉資金特別会計 14,071,732 4,315,833 9,755,899
県単生活福祉資金特別会計 1,067 1,644 △577
生活福祉資金貸付事務費特別会計 932,121 228,734 703,387
要保護世帯向け不動産担保型生活資金特別会計 88,002 88,002 0
臨時特例つなぎ資金特別会計 1,001 10,601 △9,600
※総合計及び一般会計、社会福祉事業区分、社会事業拠点区分の計上額は内部取引高を含む総額表示
〈表終わり〉
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NEWS&TOPICS
民生委員・児童委員「やさしい日本語パンフレット」ー外国人などの多様な住民とつながるきっかけに
民生委員・児童委員は、日頃からさまざまな住民と出会い、生活上の困りごとや心配ごとの相談を受けています。なかでも、本県は、全国的にも多くの外国人が暮らす地域であり、民生委員・児童委員も「よき隣人」として関わることが増えました。
そこで、神奈川県民生委員児童委員協議会では、外国人をはじめ、子どもや障がいのある方など、日本語の理解が難しい方にも、民生委員・児童委員のことを知ってもらい、気軽に相談してもらえるよう「やさしい日本語パンフレット」を作成しました。
このパンフレットは、簡単な分かりやすい日本語を用いて、出来るかぎり絵で意図が伝わる工夫をしています。また、英訳を付けることで、多様な母語でも、携帯電話やパソコンを使い、アルファベットで意味を検索しやすくなっています。日本語での意思疎通が難しい場合や、外国人ならではの生活相談を受けた際には、本人や民生委員・児童委員から通訳や専門窓口につながるよう「かながわ多言語支援センター」と連携し、センターの連絡先を掲載しました。
「やさしい日本語パンフレット」を使って民生委員・児童委員が、よりさまざまな住民と関わることで、言葉の壁を越え、心を寄せ合い、互いの多様性を尊重し、住民同士のつながりが一層進むきっかけとなることを期待しています。
(神奈川県民生委員児童委員協議会)
〈写真〉
絵を「指差し」しながらコミュニケーションができます
〈写真終わり〉
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NEWS&TOPICS
4月より施行される改正法等 制度・施策のうごき
介護報酬等の改定や地域共生社会の実現に向けた改正社会福祉法の施行等、令和3年4月からは新たな制度・施策が実施されることとなっています。施行予定となっている制度・施策は次の通りです。
地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部改正
地域共生社会の実現に向け関連した法律の改正が施行となります。
社会福祉法等の改正では、地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズに対応する包括的な福祉サービス提供体制を整備する取り組みとして「重層的支援体制整備事業」の新設が盛り込まれています。この事業は市町村が行う任意事業で、相談支援、参加支援、地域づくりに向けた支援の3つを一体的に実施するものとなっています。本県でも、各市町村において本事業の取り組みが進むよう、必要な後方支援を検討していくこととしています。
このほか改正される内容としては、介護保険法等の改正による医療・介護のデータ基盤整備の推進、介護人材確保や業務効率化の強化があり、また、社会福祉法の改正による社会福祉連携推進法人制度の創設等が示されています。
〈図〉
★重層的支援体制整備事業で各支援を一体的に実施する
参考資料:厚生労働省社会・援護局関係主管課長会議資料
〈図終わり0〉
介護報酬、障害福祉サービス等報酬の改定
介護や障害福祉サービスにおいての料金体系で、3年に1度改定を行うこととなっています。今回は、基本報酬の上乗せ等、サービスの利用料が引き上げられる内容も盛り込まれています。
介護報酬改定では業効率化等を目指すICT化の推進が、障害福祉サービス等報酬改定では医療的ケア児の基本報酬がそれぞれ新たに創設されることとなっています。
全体として、コロナ禍の影響を鑑みた改定内容ではありますが、コロナ禍に伴う特例加算等の施策も、本改定とは別に、検討が進められています。
本紙令和3年3月号にて関連記事を掲載しています。バックナンバーはHPをご覧ください。
URL:http://www.knsyk.jp/
高齢者の就業機会確保に向けて
高齢者雇用安定法においては、高齢者の就業機会の確保及び就業の促進に向けた改正が行われます。
主な改正内容は、これまでにあった65歳までの雇用確保の義務に加え、70歳までの就業確保が努力義務となったことです。これに伴い、多くの職場においては、継続雇用に関する契約の内容や雇用するにあたり業務内容等の整備を行うよう努めることとしています。
関連の制度・施策のうごきにおいてもコロナ禍の影響は大きく出ています。例えば、1月25日に開催された厚生労働省の「社会保障審議会福祉部会」においては、平成28年3月に公布された改正社会福祉法について、社会福祉連携推進法人制度の施行状況やコロナ禍の影響をみながら議論することとし、直ちに見直すべき項目はないとの結論になっています。介護報酬改定の様に、状況に合わせた改定を行う制度がある一方で、変更のない制度・施策も出てきています。
コロナ関連では、4月以降の実施が検討されている特例措置等の施策がある中で、生活福祉資金の特例貸付制度は6月末まで申請受付が延長されることが決まりました。このように、前年度から継続するもの、年度途中であっても情勢にあわせて改正されるものが出てくることが考えられます。動向には引き続き、注視していく必要がありそうです。
(企画調整・情報提供担当)
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福祉のうごき 2月26日〜3月25日※新聞等掲載時点
●緊急事態宣言、延長の末、解除へ
1月7日に発令された緊急事態宣言が3月21日をもって解除となった。
初めは、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県を対象に2月7日までの期間としていたが、対象地域の拡大と期間延長をしていた。3月18日の段階で、病床使用率の減少等が確認されたことから、ついに解除となった。
菅総理大臣は解除を決定した一方で、感染者数は横ばい傾向であると説明。飲食を通じた感染防止、変異したウイルスの監視体制強化、安全かつ迅速なワクチン接種、今後の感染拡大に備えた医療体制強化等の対策を決定したと発表している。
●特例貸付、申請延長
困窮者への支援策を検討
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急小口資金等の特例貸付について、申請受付の期間を6月末まで延長すると、3月16日に厚生労働省が通知した。
緊急小口資金と総合支援資金の初回貸付、総合支援資金の再貸付の申請が延長の対象。なお、総合支援資金の延長貸付については、令和3年3月までに初回の貸付申請をした世帯をもって終了としている。
また、住居確保給付金の再支給の申請期限も6月末までに延長。「ふたり親世帯」を含めた、困窮する子育て世帯への給付金の支給等、困窮者への支援について、政府では検討を進めている。
●コロナワクチンの優先接種に備えて
2月17日から、医療従事者を対象にした、新型コロナウイルスワクチンの先行接種が開始された。
ワクチン接種は、4月以降から、高齢者、基礎疾患のある方と高齢者施設の職員の順で行う予定。ワクチンの数は限られている為、どの地域から接種になるか等は各都道府県で調整していくこととしている。
接種に向けた説明会を実施する法人がある等、スムーズな接種に向けた準備が始まっている。
●政府、孤独・孤立対策室を新設へ
2月19日、政府はコロナ禍の影響により深刻化している自殺等の問題に取り組むことを目的に「孤独・孤立対策担当室」を新設した。
坂本・1億総活躍担当大臣が担当し、各省庁にまたがる孤独・孤立対策の総合調整を行うこととしている。今後は、夏までに、改革の基本方針に向け政策等を検討するという。
2月25日には同室の設置を受けた緊急フォーラムを実施。「居場所づくり」の実践者等、孤立・孤独の課題に取り組む団体が参加し、提言を発表している。
●自宅療養者の見守り体制整備
県は3月22日、「地域療養の神奈川モデル」の実施を発表した。新型コロナウイルスに感染した自宅療養者を、地域の医師や看護師で見守る仕組みで、23日からは藤沢市にて先行実施するとしている。
自宅療養者の中でも、入院待機者、高齢・基礎疾患等の重症化リスクの高い患者等が対象となっている。地域の看護師が電話で健康観察を実施し、必要に応じて訪問介護を行う。医師の診断が必要とされればオンライン診療や入院調整を行うとしている。
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私のおすすめ
◎このコーナーでは、子育てや障害、認知症・介護当事者等の目線から、普段の暮らしに役立つ「おすすめ」なものを紹介します。
親子で公園遊びをのびのびと楽しもう!
今年も春がやってきました。晴れた日には、近場の公園に出かけ、子どもと一緒に体を動かして遊びませんか。かけっこやオニごっこをするだけでも楽しいし、砂場で山を作ることにも夢中になりそうです。
そこで今回は、親子で気軽にできる公園遊びをご提案。
「そういえば子どもの頃こんな遊びをしていたな」と思い出し、さらに楽しい遊びにつながるかもしれません。
今月は→NPO法人 ままとんきっずがお伝えします!
今年で子育て支援活動28年目。お母さんたちが主体となって、親子が集うサロン、グループ保育、一時保育、各種講座、産後サポート、子育て支援センター、小学校での寺子屋事業、中学校での赤ちゃんふれあい体験事業などを運営。情報誌・単行本の発行物は45冊を超え、一部は海外でも翻訳出版。乳幼児から小中学生まで幅広い子育て支援により、地域の活性化を目指し、活動の場を広げている。
〈連絡先〉 〒214-0011 川崎市多摩区布田24-26
TEL 044-945-8662 FAX 044-944-3009 URL:http://www.mamaton.jpn.org/
◇かけっこやオニごっこで体を思いきり動かして
公園に着くと自然に走りだす子もいるでしょう。かけっこは「あの木まで」「すべり台まで」などとゴールを決めてヨーイドンすると一層楽しいです。
地面に線を一本引いて両端から走り、ぶつかったところでドーンと言って両手でタッチ、じゃんけんして負けた人はスタートに戻り、勝った人は進む「ドンじゃんけん」という遊びがあります。線は直線だけでなく、S字の曲線にするなど、アレンジしてみるのもいいですね。
オニごっこは、オニが言った色を触っていると捕まらない「色オニ」、お尻に付けたひもを取られないように逃げる「しっぼ取り」など、バリエーションがたくさん。影を踏まれたらオニを交代する「影踏み」は、影が木陰に入ると見えなくなったり、夕方になると長くなったり、子どもにとっては不思議な発見がいっぱいです。
◇子どもも大人もつい夢中になってしまう砂遊び
砂場では、砂山を作って両側からトンネルを掘り、開通させて手と手がタッチできたときの喜びと感動は大きいもの。砂山に木の枝の橋を渡し、坂道を作ったところなどにボールを転がすことにもわくわくします。ひととおり遊んだら、砂山に刺した棒が倒れないように砂を取っていく棒倒しをしたり、水を流したりして壊すのもおもしろく、砂場も平らに戻って一石二鳥です。
バケツやカップに砂を詰めてケーキを作るときは、水で砂を少し湿らせると崩れにくく、きれいにできます。ケーキをかわいくデコレーションするのも腕の見せどころ。親子でアイデアを出し合いましょう。
◇身近にある草花から何色の色水を作れるかな?
家や公園までの道ばたで摘んだ草花と少量の水をビニール袋に入れて手でもみ、色水を作るのもおすすめ。草花から色が出ること、予想と違う色が出ることにもびっくりです。色水で絵を描いたり、布を染めたりすることもできます。布の四隅などを輪ゴムで縛ってから色水に浸して、模様を入れるのもおもしろいですね。色を定着させたい場合は、焼みょうばんを使って色止めをしてください。
さあ、親子でのびのび遊んで、春を満喫しましょう!
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あなたの職場
社会福祉施設等で働く福祉従事者の方のから、今の仕事のやりがい、職場で魅力的に感じること等を聞き、「働きやすさ」につながるポイントを見つけていこう、というコーナーです。
あなたにとっての「働きやすさ」は何ですか?―新コーナーの開始にあたって―
働く人が「多様化」するなかで…
多様化する福祉ニーズや制度・施策の変化への対応に向け、福祉分野では、特に人材確保が課題となっています。こうした中、福祉施設等の現場では、無資格・未経験者、他業種からの転職者、育児等で就労を中断していた方、高齢者や、新たな在留資格が創設された外国人介護人材等、幅広い年齢層とさまざまな背景を持つ人の参入が進められています。福祉分野は多様な人材が活躍する場として、期待が高まっていると言えるかもしれません。
しかし、一人ひとりが活躍し、やりがいをもって働き続けるためには、多様な背景を持つ職員に対応した「働きやすい職場環境」を整備していく必要があります。
本会の活動推進計画では、重点課題のひとつに「多様な福祉人材が活躍する職場環境づくり」を挙げています。やりがいをもって働き続けられる職場環境づくりを支援し、人材の確保・定着・育成につなげていこうと考えています。本紙では、その一環として、「働きやすい職場環境」に関する取り組みや事例等を発信していくコーナーを立ち上げます。
〈囲み〉
◆本会の活動推進計画は、本紙2面「特集」にて紹介しております。
〈囲み終わり〉
それぞれの視点から「働きやすさ」を考える
働きやすさは、働く人によって内容や意味が異なります。例えば、子育て中の女性にとっての働きやすさは、育児との両立ができる働き方。就業時間やシフトの調整ができること等が主に求められてくるものと思います。外国籍の方にとっては、日本の文化や習慣を理解し、それに基づく介護の仕方に馴染めるかどうかも重要になると考えられます。
このように、人によって違う「働きやすさ」を福祉従事者の目線から見つけていくため、本紙では皆さまから自身の職場での取り組み事例の情報や自分の思う働きやすさについてのご意見を募集します。
柔軟な就業時間等の労働条件や研修機会の確保、ICT化による業務効率化等、法人や施設が行う職員への支援や職場環境づくりへの取り組み事例や、働く職員本人が思う仕事のやりがい、魅力や働き続けたいと思うポイント等をこのコーナーで紹介していきたいと思います。
あなたにとっての「働きやすさ」はなんですか?皆さまからの声をお待ちしております。
◆あなたの職場での工夫やご意見をお寄せください◆
企画調整・情報提供担当
TEL 045-311-1423 FAX 045-312-6302 Mail:kikaku@knsyk.jp
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県社協のひろば
かながわ交通遺児等援護基金の支援対象が広がります
4月から支援対象が、交通事故等により保護者が死亡または、重度障害を負った世帯の20歳未満(登録時)の子となりました。
重度障害は、身体障害者1級・2級、精神障害1級を取得の方で、支援金の給付には登録が必要です。
なお、今回の変更に伴い、基金の名称も変更となっています。
詳細は下記問い合わせ先までご連絡ください。
◇問い合わせ先=地域福祉推進担当(交通遺児等援護基金担当)TEL 045-312-4813・4815
〈写真〉
交通遺児等援護基金チラシ
〈写真終わり〉
本会「身寄りのない人へのエンディングサポート事例集」の発行
本会は共同募金配分金により、「終活支援事例集〜おひとりさま社会に向けて」を作成しました。
令和元年度に実施した実態把握調査では「身寄りのないご本人が将来に対する不安を抱えている現状に対して、支援関係者はエンディングを支える仕組みが必要と感じている」ことがわかりました。このことから、身寄りのない、親族に頼れない方が最後まで尊厳を持ち地域で暮らすために、支援関係者がエンディングに関する情報を備える必要があると考え、本事例集を作成しました。
より多くの方にご覧いただけるよう、本会ホームページに掲載しています。ご活用ください。
URL:http://www.knsyk.jp/s/kenri/pdf/r2_endingzirei.pdf
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県社協のひろば
役員会のうごき
◇理事会=3月17日(水)①県社協活動推進計画の策定②令和3年度事業計画並びに収支予算(案)③民生委員児童委員協議会の本会会員の位置づけ整理及び会費額の改定(案)④令和3年度資金運用計画(案)⑤神奈川県社会福祉センター建物の区分所有⑥顕彰規程の一部を改正する規程(案)⑦職務権限規程の一部を改正する規程(案)⑧職員給与規程の一部を改正する規程⑨嘱託員給与規程の一部を改正する規程(案)⑩嘱託員就業規程の一部を改正する規程(案)⑪日々雇用職員就業規程の一部を改正する規程(案)⑫職員旅費規程の一部を改正する規程⑬評議員会の招集
◇評議員会=3月29日(月)①県社協活動推進計画の策定②令和3年度事業計画並びに収支予算(案)③民生委員児童委員協議会の本会会員の位置づけ整理及び会費額の改定(案)④神奈川県社会福祉センター建物の区分所有
本会事務局人事異動
(令和3年4月1日付※常勤職員のみ)
◇地域福祉推進部生活支援担当部長兼神奈川県民児協事務局次長 杉浦幸信 ◇特命担当課長 岡部学〈県派遣〉 ◇地域福祉推進部課長(地域福祉推進担当)大関晃一 ◇地域福祉推進部課長(生活支援担当) 山田典子 ◇かながわ福祉人材研修センター課長(福祉人材センター) 千葉和伸 ◇かながわ福祉サービス運営適正化委員会事務局長 笹田昇 ◇地域福祉推進部(地域福祉推進担当) 上田泰成〈新採用〉、新保佑登〈新採用〉 (生活支援担当) 天野卓、五十嵐有沙、吉田美紗稀〈新採用〉 ◇福祉サービス推進部 古張忍、重山勉、中村奈美 ◇かながわ福祉人材研修センター(福祉研修センター) 井藤小夜香 (福祉人材センター) 齋藤竜星〈新採用〉 ◇かながわ福祉サービス運営適正化委員会事務局 紺野由起
【離任】神永知子【退職】内田哲郎、藤嶋裕子
本会主催の催し
第56回関東ブロック老人福祉施設研究総会・第19回かながわ高齢者福祉研究大会合同大会
より多くの地域に関わる方々に高齢者福祉の魅力を発信し、高齢者福祉施設職員等による実践活動の研究発表や介護技術発表を関東ブロック老人福祉施設研究総会との合同でオンラインにて開催します。
全120近くの研究発表・介護技術発表動画を配信予定です。
◇日時=発表動画の配信期間:6月30日(水)〜7月31日(土)
◇費用=参加費として参加者1名あたり10,000円
◇視聴方法=合同大会ウェブサイトにて開設予定の特設ページにて配信。参加者にはIDとパスワードを配布。 http://www.kanagawafukushitaikai.jp
◇問い合わせ先=社会福祉施設・団体担当
TEL 045-311-1424
Mail:sisetu@knsyk.jp
寄附金品ありがとうございました
【交通遺児援護基金】(一社)神奈川県自動車会議所、(株)エスホケン
【子ども福祉基金】県立平塚養護学校、脇隆志、(株)エスホケン
【ともしび基金】県立平塚養護学校、相鉄ローゼン港南台店、県立国際言語文化アカデミア、県立茅ヶ崎養護学校、(公財)積善会曽我病院、葛の湯三橋征次
(合計13件 3,068,240円)
【寄附物品】神奈川トヨタ自動車(株)
【ライフサポート事業】
〈寄附物品〉 (N)セカンド・ハーベストジャパン(いずれも順不同、敬称略)
神奈川県社会福祉センター整備事業
ご協力お願いいたします
(福)平塚市社会福祉協議会、(一財)言語交流研究所ヒッポファミリークラブ 反町ファミリー、(福)はぐくみ福祉会、酒田保育園、酒田みずのべ保育園、石川邦雄、(福)永寿会、(福)富士美 高齢者総合福祉センターヒューマン、(福)幸保園、(福)よるべ会、(福)すずらんの会、(福)結いの会、(福)電機神奈川福祉センター、(福)和みの会、木内菜穂子、(福)藤英会、(福)横須賀市社会福祉協議会、(福)厚木慈光会、(福)秦野市社会福祉協議会、(福)川崎聖風福祉会、(福)葵福祉会、(福)清琉会、(福)かしの木会 くず葉学園、(福)栗山会、特別養護老人ホームやまびこ荘、ケアハウスあっとホーム、栗田敏彦、(公財)十愛会 十愛病院、(福)伊勢原福祉会 富岡ホーム、(福)晴翔会、(一社)神奈川県自動車会議所(いずれも順不同、敬称略。R3.3.31時点)
福祉タイムズの感想をお寄せください!
お寄せいただいたご感想・ご意見は、以降の紙面作成の参考とさせていただきます。ぜひ、お聞かせください。
◇問い合わせ先=企画調整・情報提供担当 TEL 045-311-1423
Mail:kikaku@knsyk.jp
ホームページ、Twitterでも、本会事業等に関する情報を掲載しております!
◇ホームページ URL:http://www.knsyk.jp/
◇Twitter URL:https://twitter.com/kanagawa_syakyo
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かながわほっと情報
被災経験を対策につなげて
(福)セイワ 社会福祉施設みやうち(川崎市中原区)
河川氾濫による浸水等、本県においても大きな被害をもたらした、令和元年10月の台風第19号。社会福祉施設みやうちでは被災から1年以上が過ぎ、今ではきれいになった施設で利用者と職員が笑顔を交わしています。
みやうちは高齢者施設・在宅サービスと障害者支援施設通所サービスを行っている複合施設で、浸水のあった1階は管理部門及び通所施設でした。
〈写真〉
被災時の様子。協力しながら泥や水、ごみを掃き出した
〈写真終わり〉
「多摩川が近く、浸水への備えはしていましたが、ここまで被害が出るとは思いませんでした」と、介護老人福祉施設長の陸川さんは当時の驚きを語ります。泥や水で埋もれて機能しなくなった施設を、市や運営法人である(福)セイワ、設備整備業者、近隣住民、ボランティアと協力しながら復旧していきました。
〈写真〉
泥は土のうに詰めた。一時は袋が足りなくなる程だった
〈写真終わり〉
設備はほとんど入替が必要となり、被災一か月後から施設の改修を開始。障害者支援施設長代理の樋口さんは「見直しの機会として前向きにとらえた」と言います。減災を意識した止水板や、被災時に電源の復旧が難しかった経験から非常用コンセントを設置。着工がコロナ禍の影響が出始めた時期に重なったため、医務室付近にゾーニング用の部屋を新設する等、現状にあった改修を行うことができました。
昨今では、社会福祉施設等に向け「事業継続計画(BCP)」の策定が呼びかけられる等、災害対策への意識はより高まっているところです。障害者支援施設長の弦巻(つるまき)さんは「風化させないことが大切」と話します。「被災経験で知ったことや感じたことは、今後の災害対策を考えるのに大切なものになりました。この経験を発信することで、対策への気付きにつながればと思います。」
取材した日は、止水板設置訓練の日。大変だった〝あの〟経験は、減災への備えにつながっています。
(企画調整・情報提供担当)
〈写真〉
綺麗になった施設。季節に合わせて桜の飾りが彩る
〈写真終わり〉
〈広告〉
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本県の福祉機関・団体等の活動や社会福祉の動向をタイムリーに発信し、
幅広い福祉実践者を読者層とする「福祉タイムズ」を皆様の広報活動にぜひお役立てください!
<発行部数>毎月16,500部(令和3年度発行予定数)
<配布先>社会福祉法人・福祉施設、地域包括支援センター、相談支援事業者、民生委員児童委員、地区センター、行政福祉関係部署、福祉系学校等約4,000カ所
<掲載価格>
カラー30,000円、白黒8,000円〜21,000円 ※一回あたり、税抜
【問い合わせ先】企画調整・情報提供担当 TEL 045-311-1423 FAX 045-312-6302
〈広告終わり〉
「福祉タイムズ」は、赤い羽根共同募金の配分を受けて発行しています
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バックナンバーはHPから
【発行日】2021(令和3)年4月15日(毎月1回15日発行)
【編集発行人】新井隆
【発行所】社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会
〒221-0844 横浜市神奈川区沢渡4番地の2
TEL 045-311-1423
FAX 045-312-6302
Mail:kikaku@knsyk.jp
【印刷所】株式会社神奈川機関紙印刷所