街の小さな社会福祉団体に寄り添う助成事業
公益財団法人日揮社会福祉財団
- 分野 社会貢献 /
- エリア横浜市西区 /
- 推進主体 民間企業 /

身近な地域でともに支えあう共生社会づくりに向けて、近年、SDGsの目標とも重なり、企業が社会貢献活動として、社会福祉分野に参加することが期待されています。今回の新コーナーでは、本会の活動に支援をいただいている企業を中心に、社会福祉分野に関わるきっかけや活動内容をご紹介します。
今号では、社会福祉活動への助成団体として令和6年3月に30周年を迎えた、(公財)日揮社会福祉財団の皆様にお話をうかがいました。
どのような経緯で団体が設立されたのでしょうか
エネルギーとインフラ分野を中心とするプラント・設備の総合エンジニアリング事業を行う日揮株式会社(現、日揮ホールディングス株式会社)の創立65周年記念事業の一つとして、1994(平成6)年3月に当財団は設立されました。
同社では地域社会への貢献に積極的で、代表的なものとして、1968年から理工系学科専攻の大学生・留学生等への奨学金の給付等を行う「日揮・実吉奨学会」を通じた次世代育成に取り組んできました。
創立周年記念事業の検討の際に、多くの従業員が住む神奈川の地で、社会福祉の向上をテーマに、当時の社長直下の部門での検討が始まりました。
当初は、高齢社会を見据えて、同社の技術力を生かした日常生活の補助器具の開発も検討しましたが、長期的な取り組みが必要な器具の開発より、エンドユーザーである利用者の方により近い活動ができないかと考え、社会福祉団体への支援を行うこととなりました。
財団ではどのような活動をしていますか
高齢者や障害のある人を支援する事業者やボランティア団体等の機器・設備購入費、事業活動費への助成事業(下記、応募要項を参照)、助成団体同士がつながるための交流会などを実施しています。
また、県共同募金会、県社会福祉協議会が主催する「神奈川県福祉作文コンクール」への後援(日揮社会福祉財団ふれいあい賞の授与)を行っています。
助成金はどのように活用されていますか
オンライン環境に対応できるパソコン等の事務機器、利用者への支援に長く使われてきた設備(冷蔵庫など)の故障による買い替えなどに助成金が活用されています。また、ここ数年ではスポーツ大会や演劇、創作発表などを障害の有無に関わらず、みんなで行う「インクルーシブ」な活動の申請が多くなっており、地域共生社会の実現に向けた活動の広がりが見られます。

(左から)お話を聞いた常務理事・事務局長の佐藤恭平さん、スタッフの下山智子さん、日揮コーポレートソリューションズ株式会社 執行役員(本財団 理事)の山下豊さん
現場の皆さんへのメッセージをお願いします
助成したどの団体も、年間予算は日々の活動経費に充てるので精いっぱい、職員の人数は限られ、ボランティアに頼る団体も少なくありません。その一方で、子どもから高齢者まで、その人が住む街で一人ひとりの暮らしや人生を支える民間の福祉活動の価値を改めて実感しました。
本財団は「困った時に使いやすい」をコンセプトに、街の小さな団体に寄り添う姿勢を大事に、助成事業を行っています。日常の活動予算ではまかなえないニーズに、ぜひご活用ください。
応募要項
- 対象:県内の障害のある人や高齢者等に社会福祉活動を行う事業団体、ボランティア団体等
- 募集期間:毎年5月1日~5月31日
- 助成対象:
① 機器の購入、設備投資費用 40万円(上限)
② 事業活動費 10万円(上限) ※周年記念行事等は20万円(上限) - ホームページ
公益財団法人日揮社会福祉財団
- 設立:1994年3月
- 住所:横浜市西区みなとみらい2-3-1 日揮ホールディングス㈱17階
- ホームページ