「みつばち」の力で広がる社会貢献活動の輪
アズビル株式会社 azbilみつばち倶楽部
- 分野 社会貢献 /
- エリア全国、藤沢市 /
- 推進主体 民間企業 /
本会「かながわ交通遺児等援護基金」に支援をいただき、社員一人ひとりの想いを大切にした社員参加型の社会貢献活動に取り組む、azbilみつばち倶楽部の皆様にお話を伺いました。
社会貢献活動をはじめたきっかけを教えてください
弊社は、平成18年の創業100周年を機に新たなグループ理念を制定し、企業理念に基づく自主的な社会貢献活動の検討を始めました。またグループ企業名を「山武」から「アズビル」へ変更し、社員が一体となる企業文化の構築を目指し、平成21年に社員参加型の社会貢献活動「azbilみつばち倶楽部」を設立しました。
企業理念でもある「人を中心としたオートメーション」のもと、社員一人ひとりが社会と関わることを重視し、誰もが参加できる仕組みを整えています。神奈川県内を中心に、地域に根ざした活動を各事業所で取り組んできました。社員の自発的な関わりを通じて、企業価値の向上と地域社会への貢献を目指しています。
これまでの取り組みについてお聞かせください
「azbilみつばち倶楽部」では、会員となっている社員からの拠出金を支援原資とし、会員が参加している、または応援したい活動や団体に対し、年1回の支援を行います。令和6年度は福祉団体やNPOなど、57件(うち、県内27件程度)・総額850万円を超える支援を行いました。審査の過程では、会員から推薦のあった支援先に対し、推薦会員、事務局がヒアリングを行います。そして、全会員による投票で、支援先を決定します。ヒアリングは、書類だけでは伝わりきれない活動への想いや背景を直接伺うことができる貴重な機会となっています。
また、地域で草の根的な活動をしている団体へ支援を行っている点は「azbilみつばち倶楽部」のユニークなところだと思っています。
社内・外での取り組みによる影響はどのようなものがありましたか
会員一人ひとりが主体的に関わることができ、活動を通じて得られた「気づき」や「学び」が、個人の成長を促しています。例えば、「食の電子クーポン事業」を行っている団体を推薦した会員が、ヒアリングを通じて支援の必要性を感じたことで、寄付金額の増加や、実際の活動に参加する等、支援の輪が広がるきっかけとなりました。その他にも、難病支援を行う団体から「私たちの活動は理解されにくいものですが、みつばち倶楽部から支援を受け、社会への理解を広めることができ、本当に嬉しい」との声が寄せられました。支援を通じて、これまで実現できなかったことが叶う姿を見ることができるのは、支援する立場にとっても、この活動の意義を強く感じる瞬間です。
一方、社外においても、企業と地域社会との関わりが増え、活動の認知度向上につながり、ありがたいことに取材の呼びかけや広報誌に掲載したいといったお誘いが来るようにもなりました。私たちの活動を知って、同じ仕組みを導入したいと企業から相談を受けることもあります。企業の垣根を越えて、社会貢献の輪が広がっていくことを嬉しく思います。
今後の展望を教えてください
今後も、このような取り組みに社員が積極的に関われるような環境を整え、自主的に参加できる場をもっと増やしていきたいと考えています。そのためにも、地域の皆さんとの対話を大切に、社員に向けて様々な活動を紹介していけるよう、コミュニケーションを深め、ご縁を大切にしていきたいと思います。
また、社内においても存在価値が再認識されてきたように感じています。今後も「みつばち」が群れとして力を合わせ、自然に恵みをもたらすように社員一人ひとりの気持ちを集めて社会に貢献し続けていきます。
お話を伺った(左から)サステ ナビリティ推進部の西村さん、 復本さん、山中さん、福住さん