多様な人々が出会い、つながる場づくり
NPO法人だぁれ
- 分野 こども / 地域 /
- エリア二宮町 /
- 推進主体 民間団体(NPO等) /
二宮町を拠点に活動する(N)だぁれは、年齢や立場を問わず、一人ひとりの「やってみたい」を形にしていく場づくりを行っています。活動の中心となる拠点「だれんち」では、誰もが気軽に立ち寄り、遊び、学び、食事などさまざまな活動を行っています。今回は、代表理事の橋本由恵さんと理事の石井文さんにお話を伺いました。
「面白そうだからやってみよう」という気持ちを原点に、だぁれの活動は文具店として使っていた空き家の再生から始まりました。「だれんち」と名付けた空き家を拠点として、令和5年5月に活動をスタート。翌年1月に「多世代交流と自己実現による町づくり事業」を掲げ、NPO法人となりました。
お話を伺った橋本さん(左)と石井さん(右)
だぁれは、一人ひとりの持つ「やってみたい」という思いを応援し、その実現を支えることを大切にしながら、活動しています。
活動の柱の一つの地域連携プロジェクトでは、二宮町の魅力を届けるマップ作りを位置づけ、その第一弾として「にのみやこどもまんなかマップ」を作成しました。きっかけは、周りの子育て世代から寄せられた「町内で子どもと過ごせる場所をすぐに探せるものがあればいいのに」という声でした。アプリやインターネット情報ではなく、手に取って見ることができる形で〝二宮町らしさ〟を大切にした点も、このマップのこだわりの一つです。
メンバー内で掲載基準や取材項目を検討。子育て世代へのヒアリングを重ね、模造紙を使用した試作版を作成。情報を貼り付けながらメンバーと語り合い、新たな地域資源を再発見し、地域の魅力を「見える化」していきました。
こうした生の声から、子どもと過ごす場所で欠かせない、安心して利用できる場所の目印として「トイレ・ベンチ・水場」を必須情報として掲載。また、町の公共施設はもとより、行政機関のマップには載らないカフェやフリースクールの情報なども積極的に取り入れ、手に取った人に知ってほしい場所を盛り込みました。


各スポットの推しポイントを短いコメントにまとめ、詳細は二次元コードから確認できるようにし、町内約100カ所の情報を掲載
完成した「にのみやこどもまんなかマップ」は、夏休み前に町内の保育園、幼稚園、小中学校全てに配布されました。また、町内の店舗や公共施設にも置かれ、多くの方へと広がります。マップを手にした保護者からは「行ってみたい場所が増えた」「知らなかった場所を知ることができた」といった多くの反響が聞かれました。子どもたち自身も「ここに行ってみたい」と家族を誘うきっかけになっているそうです。「こども食堂やフリースクールといった情報が必要な子どもに届いてくれると嬉しい」と石井さんは語ります。
学校や地域からの評価も高く、観光協会や商工会など、これまで関わりの少なかった団体とのつながりが生まれるきっかけにもなりました。「大好きな二宮町の魅力をもっと活かし、この町に住んでいる人、住みたいと考えている人たちに届くものを創りたい」と語る橋本さん。これからも地域を巻き込み、「やりたいこと」を具体化し、取り組んでいく活動が期待されます。(企画課)
