
民生委員活動を通して出会う人とのつながり、民生委員の想いのつながりを意識した取り組み
明治地区民生委員児童委員協議会 会長 三觜壽則さん
- 分野 地域 /
- エリア藤沢市明治地区 /
- 推進主体 民生委員・児童委員 /
- キーワード地域での支えあい活動 /
「民生委員・児童委員」(以下、民生委員)は、常に住民の立場に立ち、地域の身近な支援者として見守り、相談に耳を傾け、必要な支援につなげる「つなぎ役」です。今回は、藤沢市明治地区で民生委員として活動し、地区で民生委員児童委員協議会(以下、民児協)の会長を務める三觜壽則さんにお話を伺いました。
三觜さんが地域活動を始めたきっかけは平成6年の藤沢市青少年指導員への就任で、PTA等の活動も行いながら、これからを担う地域の子どもやその環境を支えてきました。 民生委員として活動を始めたのは平成7年12月。「民生委員の“み”の字も知らなかったが、当時の自治会長からの『あなたならできる』という言葉がきっかけになった」と振り返ります。その後、約30年にわたって民生委員を続ける中で、現在では藤沢市と神奈川県の民児協の会長も務めています。
出会いにあふれる民生委員活動
住民の困りごとや悩み等を把握するために欠かせないことが、ご自宅への訪問活動です。訪問は住民のSOSを受けて訪ねることばかりではないため、活動を始めた当初は訪問に対する厳しい声や、話の切り出しとなるきっかけ作りの難しさから、緊張の連続だったといいます。 一方、苦しいことばかりではなく「出会いにあふれる民生委員活動は、とにかく楽しい」と笑顔で話されます。
地域連携から生まれる安心
活動の中で「関係機関等との連携が一層図れるようになったことが安心感につながり、関係機関等のサポートを心強く感じている」と三觜さんは語ります。 また、さまざまな機関と連携しながら、適切な支援につなげることができた時に、特にやりがいを感じるとのことで、地域のつながりの重要性も伺えます。
高校卒業後に建築の世界に入った三觜さん。これまでの人生経験を活かしながら民生委員活動に取り組む
民生委員活動をつないでいくこと
会長として三觜さんは、民生委員同士のつながりを大切にするため、明治地区では活動冊子「めいじ」の作成を印刷業者に依頼せず、委員間の交流も兼ねて、委員のみで一から作り上げています。「何もできないということはない。誰にでも絶対に強みがある」と話す三觜さん。それぞれの強みを活かし、全員が作成に参加できるよう役割分担を行い、“つながり”を意識しながら取り組んでいるとのことでした。

活動冊子「めいじ」
民生委員の任期は3年。今年の11月末で任期を終え、12月に一斉改選を迎えます。 「一斉改選後も、これまで活動されてきた民生委員の想いや、積み上げてきた活動をつないでいきたい」と語る三觜さんでした。
5月12日は民生委員・児童委員の日
民生委員制度は、第一次世界大戦末期、大正6(1917)年5月12日に防貧対策として岡山県で創設された済世顧問制度が源になっています。
全国民生委員児童委員連合会では、制度創設の5月12日を「民生委員・児童委員の日」と定めました。
関連情報
厚生労働省「民生委員・児童委員について」(外部リンク)