
「支援のカタチ」 - あなたのカタチはどんなカタチ?第47回神奈川県福祉作文コンクール県知事賞
井上心結(こころ)さん(開成町立文命中学校3年)
- 分野 こども /
- エリア開成町 /
- 推進主体 学生 /
- キーワード福祉教育 /
去る12月7日、本会および県共同募金会の共催で「第47回神奈川県福祉作文コンクール」(後援:NHK横浜放送局など)の表彰式を開催しました。県内の小・中学校合わせて14 9校、4,576編の応募作品の中から、審査会を経て選考された最優秀賞16名、優秀賞20名、準優秀賞20名、合計56名が表彰されました。
審査委員長でNHK横浜放送局コンテンツセンター長の花岡さんからは「審査をする中で特にひきつけられたのは、自分の目で見て体験して、感じ、考え、そこから自ら行動に起こす様子が書かれている作品。作文を審査しているはずが、文章の巧拙でなく、書いているみなさんの表情や発しているであろう肉声が心の中にしみこんできた。自分の力を信じて行動するみなさんの未来に期待したい」と講評をいただきました。
講評をする花岡審査委員長
この度、県知事賞を受賞した井上心結さん(開成町立文命中学校3年生)は、友人からの親切な行動を素直に受け取れず、マイナスの感情が生まれてしまったことをきっかけに、人に対する「支援のカタチ」について考え、学んだことをつづっています。
「自分を知ってもらうことは勇気がいることだけど、あの時、友人に自分の感情を自然に伝えられたらよかったなと思う。知らないと行動できないこともあるので、支援される側もする側も日頃のコミュニケーションを大切にしていけば、支え合いがしやすい関係になれるのでは」と振り返ります。

小学4年生から地元のジャズバンドに所属し、中学校では吹奏楽部でも活動している井上さん。小学生の頃から福祉作文に取り組み、自分の気持ちと向き合う機会を重ねてきた中で今回の受賞となった
今回の作文を通して「支援が必要な人も支え合えばみんなと同じようにその人らしく生活していけるのではないか」とも語る井上さん。「自分が周りに支えられたように、自分も誰かの支えになれる存在になりたい」と将来について話してくれました。
「グローバルで外国とも交流の機会がある高校に進学し、世界にも目を向けながらいろいろなことを知りたい」という目標を持つ井上さん。友人との関わりを通して得た経験を大切にしながら、これからも周りに困っている人がいたときには、“支援のカタチ”を大切にしながら優しく手を差し伸べている姿が目に浮かびます。
本会では、子どもたちがあたたかい心を育んでいく一助となれるよう、これからも福祉作文を通した福祉意識の醸成に向けて取り組んでまいります。(地域課)
井上さんの作品のほか、第47回神奈川県福祉作文コンクールの入賞作品は、「かながわボランティアセンター」ホームページで公開しています。子どもたちの心の声をぜひご一読ください。
- かながわボランティアセンター:神奈川県福祉作文コンクール