
「自分らしく生きる」 アートで社会とつながる
社会福祉法人アール・ド・ヴィーヴル
- 分野 障害 /
- エリア小田原市 /
- 推進主体 社会福祉法人・事業所 /
アール・ド・ヴィーヴルは、障がいのある人たちが得意なことを仕事にして、地域で豊かに暮らせることを願って、アート活動を中心にさまざまなチャレンジができる場を提供する福祉事業所です。
理事長の萩原美由紀さんにお話を伺いました。

理事長の萩原さん
「はじまりは、ダウン症児を育てる親の会『ひよこの会』でした。そこで親子が交流したり、子育ての悩みを相談したり、勉強会を開く等の活動をしてきました」と萩原さん。そのうち、子どもが高校を卒業したあとの進路の悩みが多く出てくるようになりました。そこで、地域の就労支援事業所を3年ほど視察しましたが、働く場の選択肢が少ない現実を知ったそうです。
そうした中、アートの制作をしている事業所を訪問しました。そこでは、利用者がみな明るく、楽しそうに仕事をし、できあがった作品は、利益も考えた適正な価格で販売されていました。萩原さんは「これだ!」と思ったそうですが、当時はこういった場は小田原にはありませんでした。そこで、自分たちで、(N)アール・ド・ヴィーヴルを立ち上げることにしました。当初は、居場所づくりとしてアート活動をはじめ、ヨガや英会話等、利用者の「やりたい」という声から様々な活動がうまれました。その後、平成28年から就労継続支援B型事業所として再スタートし、令和4年12月には社会福祉法人に移行しました。
施設名の「アール・ド・ヴィーヴル」は、フランス語で「自分らしく生きる」という意味があるそうです。一人ひとりの思いを大切にし、障がいの有無に関わらず、自分らしい生き方を大切にしてほしいという思いが込められています。
ここにはカフェも併設されており、多くの魅力的な作品が展示されています。明るい色使いの作品、力強く引き付けられる作品や、穏やかで優しい作品。事業所の自由で楽しい時間が作り出した作品たちです。どんな指導をしているのかお聞きすると「ここでは絵の指導はしないんです。何を、どう描くかは、利用者がそれぞれ自分で決めます。私たちは画材を用意するだけなんです」と萩原さんは笑顔で話します。
出来上がった作品は、アートリースとして企業に展示されたり、アートワークショップ、展覧会等を開催し販売しています。現在は利用者の登録が50名になっているそうです。「みんなが持っているあらゆる可能性を、これからも支援していきたい」と萩原さんは言います。
おしゃれで魅力的な作品と、幅広い活動内容をぜひホームページでご確認ください。(企画課)
(福)アール・ド・ヴィーヴル
- ホームページ:社会福祉法人アール・ド・ヴィーヴル