
はずかしい僕と助けたい僕 ―第46回神奈川県福祉作文コンクール県知事賞
萩原隼翔さん(伊勢原市立伊勢原小学校5年)
- 分野 地域 /
- エリア伊勢原市 /
- 推進主体 地区社会福祉協議会等 /
- キーワード福祉教育 /
第46回神奈川県福祉作文コンクール開催
令和5年12月9日、本会および県共同募金会の共催で「第46回神奈川県福祉作文コンクール」(後援:(株)神奈川新聞社など)の表彰式を開催しました。県内の小・中学校合わせて154校、4,928編の作文の中から審査会を経て、選考された最優秀賞16名、優秀賞20名、準優秀賞20名、合計56名が表彰されました。
審査委員長で(株)テレビ神奈川の福原直樹さんからは「コロナ禍で友人や親戚と会えない、学校が休校するなど特殊な時間を経験してきた子どもたちがつらい時期を乗り越え、コロナ禍以前よりも一層家族や友人、社会の人々を思い、日々の生活の中で自然に『福祉』について考えてくれたことを一人の大人として嬉しく思います。どの作品もキラリと光る芽を持っていて、審査する側の福祉の意識を試されている思いにもなりました。将来も福祉に関心を持ち、共に生き、支え合う社会をつくってくれると、確信しています」と講評をいただきました。

講評をする福原審査委員長
最優秀賞 県知事賞はずかしい僕と助けたい僕
県知事賞を受賞した萩原隼翔さん(伊勢原市立伊勢原小学校5年生)は、お兄さんの足の病気をきっかけに福祉について考えたことをつづっています。
「松葉杖で歩く兄の荷物を持ち、隣を歩いた時はみんなに見られて恥ずかしいという気持ちになったが、人目を気にせず堂々と歩く兄の姿をみて、恥ずかしいと思っていた気持ちが申し訳なくなった。足が不自由だからこそ必死に、そして前向きに頑張っている兄の姿を見て、自分にできる範囲で助けになるなら頑張ろうと思えた」と振り返りました。
「身近に困っている人がいて初めて気づくことがたくさんあった。福祉は自分ができる範囲でできることを強制されずにすることが、相手にとっても受け取りやすい助けになる」とこの体験を通して考えたことを語ります。
将来の夢は「パソコンを使ってゲームの企画や制作を行うゲームクリエイターになりたい」という萩原さん。お兄さんとの関わりを通して得た経験を大切にしながら、この先周りに困っている人がいたときには、優しく手を差し伸べている姿が目に浮かびます。
本会では、子どもたちがあたたかい心を育んでいく一助となれるよう、これからも福祉作文を通した福祉意識の醸成に向けて取り組んでいきます。(地域課)
将来の夢をにこやかに話す萩原さん
第46回神奈川県福祉作文コンクールの入賞作品は、かながわボランティアセンターホームページで公開しています。子どもたちの心の声を、ぜひご一読ください。
- かながわボランティアセンター:神奈川県福祉作文コンクール