
マンションの住民同士が声をかけあえる関係づくりを目指して
よこすか海辺ニュータウン地区社会福祉協議会
- 分野 地域 /
- エリア横須賀市 /
- 推進主体 地区社会福祉協議会等 /
- キーワード地域での支えあい活動 /
本会では例年、社会福祉活動の実績が特に優良な地区社会福祉協議会を表彰しています。本号では表彰された地区の一つである「よこすか海辺ニュータウン地区社協」(以下、NT地区社協)の活動を紹介します。
県立保健福祉大学(以下、県大)のキャンパスと隣接しているよこすか海辺NT地区は、マンション群で構成されており、平成12年に最初のマンションが分譲された比較的歴史の浅い地区です。最初の分譲が始まった当時の住民は、主に若い子育て世代と定年退職後のシニア世代を中心に、様々な地域から集まったことから、もともとの住民同士のつながりは少ない地域でした。
マンションだからこそ、住民同士のつながりを作りたい
マンションは、構造上建物の外から住民の生活の様子が分かりにくいため、見守りや訪問活動の難しさがあります。住民の困りごとを発見しづらく、問題が深刻化することも少なくありません。
このような状況に対応するため、住民同士が日頃から声をかけあえる関係づくりを目指して、平成18年に「よこすか海辺NT連合自治会」を結成。その後に地域の関係団体で構成されるまちづくり協議会の会員も加わり、平成24年にNT地区社協の設立に至りました。
設立当初の理事長である安部俊一さんは「設立のベースになるようなもともとの地縁関係がなく非常に苦労しました。まずは住民の皆さんに対して、顔の見える関係性の大切さを伝えて回った」と振り返ります。
NT地区社協では、民生委員・児童委員をはじめ、地域の関連団体とともに見守り活動や住民同士の仲間づくりを目的とした海辺元気づくりサロン(年5回程度)のほか、県大と連携した身体機能測定会などに取り組んできました。
今回の表彰では、こうした活動に加え、防犯・防災などをテーマに講座や研修会を開催するなどの取り組みを継続してきた実績が高く評価されています。


海辺元気づくりサロンの様子この日は、ボッチャを楽しみました!
今後の地区社協での取り組み
理事長の中矢幸江さんは「インターホン越しでも様子は伺えますが、今年4月から日頃の困りごとなどを電話で相談できる『海辺ホットライン』を開設しました。
困ったことがあったら、ぜひ連絡してほしい」と呼び掛けています。また「身近な住民同士だから助け合えることがある。気軽に相談してもらえるように周知にも力を入れたい」と意気込みを話されました。
安部さん、中矢さんのお話からは、地区社協の活動を通して、〝まち〞もそこに暮らす人々の関係性も、ともに育てていきたいという想いが伝わってきました。(地域課)

「県大の方にも活動に関わっていただきありがたい」と話す中矢理事長