
ノウフク・アワード2021チャレンジ賞、湘南とまと工房
(福)進和学園 しんわルネッサンス
- 分野 障害 /
- エリア平塚市 /
- 推進主体 社会福祉法人・事業所 /
しんわルネッサンスは、昭和49年設立の授産施設、進和職業センターを前身に平成18年から始まった障がいのある方の就労支援施設です。
今回は、しんわルネッサンスの所長である今井さん、副所長の上原さん、主幹の柏木さんにお話をお聞きしました。
しんわルネッサンスでは、進和職業センターの時代から本田技研工業㈱様から自動車部品組立の業務を受注していましたが、リーマンショック等の影響により、仕事量が大きく減少しました。
そこで、新たな事業として取り組んだのが農産品加工でした。進和学園の営業窓口会社㈱研進と連携し、自社ブランド「湘南とまと工房」を立ち上げ、地元湘南地区で採れたトマトやみかんなど、規格外となったものをジュースやジャムなどに加工して販売するほか、農家の方から直接依頼を受け、加工を行います。上原さんは、「大きな加工場では300kg程度の原料でないと受け付けませんが、ここでは小ロット(50kg)から受けており、農家さんからは『加工品製造が実現でき、ありがたい』と言われます」と語ります。

湘南とまと工房で製造、販売するトマトジュース
しかし、「事業を始めた当初は、商品が思い通りにできあがらなかったり、販売ルートを探したりなど、初めてのことに戸惑い、お客様とのトラブル対応にも苦慮しました」と柏木さんは振り返ります。それでも、あきらめずに商品開発に取り組んだ結果、地元湘南産の完熟トマトで製造した、酸味、甘味、旨みのバランスのとれたトマトジュースは評判となり、メディアでも取り上げられるようになりました。
現在では、加工場として製品品質に対しての高い評価を得て、県内はもちろんのこと、千葉、新潟や、島根など、遠方からも農産品加工の依頼が来るようになりました。
そしてこのたび、湘南とまと工房は、ノウフク・アワード2021年チャレンジ賞を受賞。ノウフク・アワードは、農林水産省をはじめとする関係省庁などが協力して設立した「農福連携等応援コンソーシアム」が、農福連携の優秀な事例を表彰し、地域で連携の輪を広げるために社会に発信していく取り組みです。この賞を受賞したことで、「自分たちの作る製品が評価され、利用者さんにとって、大きな自信と仕事への喜びにつながった」と柏木さんは語ります。現在は、しそ、ぶどう、ゆず、摘果みかんなど受託加工品の幅も広がっているそうです。
あらたな湘南名物の誕生が期待されます。(企画課)

トマトジュースは一本ずつ手作業で作られる
しんわルネッサンス
- 住所:平塚市上吉沢1520-1
- 電話:0463-58-5414
- ホームページ:http://www.shinwagakuen.or.jp/guide/syogai/runesansu.html