
さあ、仲間が待っている!誰でも一緒に
障がい者野球チーム 横浜メイキングス
- 分野 障害 /
- エリア横浜市金沢区 /
- 推進主体 その他の活動主体 /
「横浜メイキングス」は、横浜市を活動拠点とする障がい者野球チームです。代表理事の小原雅己さんにお話を伺いました。
小原さんは高校まで野球をやっていましたが、大学生の時、心臓に異常が見つかり、後に人工弁の手術をし、障害認定を受けました。
その後「野球をやりたい」という障がいのある小学1年生の男の子との出会いをきっかけに、その子とお母さん、他に障がいのある大人と小原さん、合計6人で「横浜メイキングス」を結成。障がいのある本人が考えて立ち上げ、自らで運営をしてきました。
その横浜メイキングスは、現在選手63名、総数125名と、大きなチームとなりました。その理由を小原さんは言います。「ここは、身体や知的、発達障がいと、さまざまな障がいのある人を受け入れています。性別、年代も、障がいの有無も問いません。〝やってみたいをやってみよう〞をチームのモットーに、目標は〝愉しむこと〞だからではないでしょうか」。

練習日ごとに練習キャプテンを決め、声出しを行う
このような活動が評価され「令和3年第15回かながわ・子育て支援奨励賞」を受賞しました。この賞は、県が子ども・子育て支援活動のモデルになる活動を表彰しているものです。その後、小原さんはより一層チームを成長させていきたいとの思いから、会社を早期退職して(一社)アナザーフィールドを設立し、代表理事としてチームの運営を行うようになりました。
グラウンドで見学をしていた保護者の方にお話を伺いました。「ここは、子どもも保護者も居心地がいい」「進学や子育て相談などの情報交換ができる」「子どもが明るくなった」「ありのままで受け入れてもらえる」等の声が聞かれました。
グラウンドでは小原さんによるノックが始まりました。杖を持って守備をする人、不自由な足で全力でボールを追う子、片手で受けて、受けた手でボールを投げる子、「いいよ、いいよ!」「元気出して行こう!」グラウンドのあちこちで大きな声が飛び交い、みんなが輝いている様子が見られます。
とても楽しそうですね、と言うと「楽しい」と「愉しい」の違いを小原さんは教えてくれました。「『愉しい』は、困難 を受け入れて全力を尽くして得られる喜びだと捉えています。メンバーの子たちは十分厳しい思いをしているのです。ここでは愉しんでいいんです」と、小原さんは優しい眼差しでグラウンドを見ていました。
「今後は障がいの内容や性別に関わらず、誰もが参加できる新しい野球の大会を、全国で開催したい」と語ってくれました。(企画課)

代表理事の小原さん
(一社)アナザーフィールド横浜メイキングス
- ホームページ:Another Field