
安心してご飯が食べられる世の中に~フードリボンプロジェクト~
居酒屋 地鶏焼・味くり家
- 分野 こども /
- エリア横浜市港北区 /
- 推進主体 民間企業 /
フードリボンプロジェクト(旧夢食堂プロジェクト)は、「子どもたちが、いつでも安心してご飯を食べられる世の中にしたい」という思いから、(一社)ロングスプーン協会が始めた「飲食店×子ども食堂」のプロジェクトで、全国の飲食店に参加を呼びかけています。
2021年9月、このプロジェクトに共感したよつやグループ(横浜市)の坂田代表は、運営する居酒屋「味くり家」で子ども食堂の開催を決めました。坂田代表の思いを受け、取り組んだのは、店長の横溝博さんです。「初めに子ども食堂の話を聞いたときはびっくりしましたが、坂田代表の強い思いが伝わってきて、やってみたくなった」と横溝さんは言います。

毎月第3日曜日に店頭で行われる「おむすびの会」
子ども食堂は、毎日午後4時5時半(日曜定休日)に開店します。子どもたちは、店の入り口に掲示されている1枚200円の「夢チケット」を提示して、ご飯を食べることができます。この夢チケットは居酒屋のお客様の寄付で発行されています。しかし、開催当初3カ月は、ほとんど来店する子どもはいなかったそうです。そこで考えたのが、「おむすびの会」。毎月、第三日曜日におむすび400個(200パック)を無償で配布しながら、子ども食堂をPRしました。その結果、週あたり2〜3組の子どもたちが来店するようになったそうです。
「一般的な子ども食堂は、開催する曜日や時間が決まっていることが多い。ここは、毎日開いている。困っている人が、困った時にいつでも来てもらえることが大切」と横溝さんは言います。そして、「子ども達がお腹一杯になって、喜んでいる笑顔をみるのがやりがいです」と笑って話してくれました。
わが国では、およそ7人に1人の子どもが、貧困状態にあり十分な食事が与えられていないと言われています。その実態を、横溝さんはこの一年で実感し、ますますこのプロジェクトの意義を肌で感じています。
また、横溝さんは子どもたちの気持ちを考え、夢チケットの置き場所を、人目に付く店の外から中に変えたり、入りやすい雰囲気を作ったりと、試行錯誤を続けています。食べ終わった食器は子ども自身が片づけるよう食育マナーにも心がけます。
そして、そんな「味くり家」に野菜を持ってきてくれる近所の農家の方、年金支給日に寄付をしてくれるお年寄りの方、居酒屋のお客様など、多くの人が手を差し伸べています。まさに地域で子どもたちを支える活動が展開されています。(企画課)

寄付で発行される「夢チケット」
地鶏焼 味くり家
- 住所:横浜市港北区新羽町1637
- 電話:045-533-0398