テキストデータ作成に当たって  このデータは、『福祉タイムズ』 vol.875 2024年10月号(発行:神奈川県社会福祉協議会)をテキスト化したものです。  二重山カッコは作成者注記です。 P1 福祉タイムズふくしTIMES 2024.10 vol.875 編集・発行社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会 特集 令和6年度社会福祉制度・施策に関する提言 NEWS&TOPICS P4 神奈川県歯科医師会の在宅歯科医療の取り組み P5 介護タクシー配車アプリ「I-CareGo」 台風10号被害に係る災害ボランティアセンターの活動 キラリ輝く!児童委員活動 P7 地域みんなで子どもを見守りたい♡ 楽しみながらの活動 藤沢市明治地区民生委員児童委員協議会 小林美幸 企業の社会貢献活動 P9 子どもの可能性を広げる 奨学金と社会体験の取り組み (一財)ゼンショーかがやき子ども財団 今月の表紙 ケアラーズカフェ モンステラの山田由美子さんとご主人の豊徳さん。モンステラは、元ケアラー(家族介護者)が自宅を開放してケアラーの方に寄り添い、悩みを分かち合い、ほっとできるカフェを開いている。【詳しくは12面へ】撮影:菊地信夫 P2 特集 令和6年度社会福祉制度・施策に関する提言 神奈川における福祉現場の課題解決と福祉サービスの充実に向けた現場からの発信  本会では、福祉現場の課題解決と福祉サービスの充実に向けて、平成23年度より本会会員・関係者の皆様から課題や取り組みについて声を集め「社会福祉制度・施策に関する提言(以下、政策提言)」をまとめ、広く発信する活動を行っています。令和6年度にまとめた政策提言の概要についてご紹介します。 関係者が参画した政策提言  本会では政策提言委員会(以下、委員会)を設置し、福祉現場が直面する課題や取り組みを福祉関係者から集め、提言として取りまとめています。  提言の背景にある課題は、本会会員である社会福祉法人・施設・事業所、民生委員・児童委員、市町村社協、福祉関係機関・団体に向けたアンケート調査と、各代表者との意見交換を通じて把握します。そして、関係者の声から、現行の福祉制度・施策では対応しきれない課題や、分野を超えて連携して取り組むべき活動等が見えてきます。  さらに委員会では、提言集を作るだけでなく、提言を社会に発信することで、制度・施策が充実することを目指しています。 令和6年度の政策提言活動から見えること ●続く社会福祉事業経営のひっ迫  社会福祉事業の経営においては、民間企業での賃金改善が図られる一方で、公的な財源で運営する福祉サービス分野では賃上げ幅の低さから、民間企業との賃金格差が広がることで、福祉人材の確保に厳しい影響が見られています。また、物価高騰への負担や、人材確保のため人材派遣事業者への高額な手数料の支払い等、社会福祉事業を運営するための経費が増額していることもあり、事業者の経営努力だけでは解決できない、制度・施策上で対応が早急に図られるべき課題が改めて浮上しました。 ●将来の地域共生社会を担う人づくり  地域共生社会は、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えてつながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会を指しています。こうした社会づくり進めるために、将来を担う子どもたちには、高齢者や障害のある人など地域に暮らす多様な人たちとの出会いから、同じ住民として尊重し合い、ともに生き、支えあうことへの考えを深められる機会として、学びや体験の場が求められています。委員会では、こうした環境づくりに向けて、小中学校をはじめとする教育分野との連携をより一層深め、福祉教育を推進していくことが議論されました。  また、地域にある社会福祉施設等の福祉関係者が参画し、協働した福祉教育の活動が展開されることで、幼少期から社会福祉の仕事の役割や魅力を伝える機会づくりとしての期待も挙げられました。  こうした議論を踏まえ、委員会では「生活といのちを支える福祉人材の確保・育成・定着に向けた施策の充実」「全県的な福祉教育の推進」の他、右表の政策提言にあるとおり6項目に整理し、提言しています。 〈囲み〉 表 令和6年度政策提言  政策提言 1 生活といのちを支える福祉人材の確保・育成・定着に向けた施策の充実  福祉・介護職員処遇改善加算の制度の充実◆賃上げに対応する基本報酬改定や地域性や事業種別に応じた人材確保のための支援策 等 2 全県的な福祉教育の推進~これからの地域福祉と社会福祉を支える「人づくり」  小中学校との連携による関係者が参画した「福祉教育」の実施◆幼少期から差別・偏見のない多様な価値観を持つことができる環境の推進◆民生委員・児童委員の役割を理解する機会の充実 等 3 社会福祉施設等における物価高騰に対する支援の充実  ニーズに応える適切な支援を提供するための安定的な法人・施設運営に対する財政支援の継続・拡充◆基本報酬等の公的価格等への適切な反映 等 4 こどもの育ち、若者の自立を支える施策の充実  社会的養護を必要とする子どもの状況や児童養護施設等の実態を踏まえた「社会的養育推進計画」の策定◆子ども・若者の自立に向けた就労支援の拡充と生きる力を育む施設の構築◆母子生活支援施設の積極的な活用と普及啓発 等 5 福祉施策の適切な運用  中長期の福祉需要と人材確保・育成対策を踏まえた福祉計画の運用◆報酬格差の是正◆公私の役割分担と循環型サービスを基本とし、ライフサイクルのニーズに応じた障害福祉サービス体系(神奈川モデル)の構築 等 6 包括的な支援体制の推進  生活のしづらさ・生きづらさを抱える人への支援に向けた分野を超えた連携・協働の体制づくり◆地域住民が行う支えあい活動を促進するための支援の充実 等 第2部 共通目標 これからの神奈川の福祉のあり方 第3部 各部会・協議会・連絡会の課題、制度・施策に求めること 〈囲み終わり〉 P3 より良い福祉社会を目指して  福祉現場が直面している様々な課題は、制度・施策が充実するだけでは解決しません。こうした政策提言活動に加え、地域や福祉現場で公私の関係者がお互いに協力し、課題への取り組みが進んでこそ、一人ひとりが活き活きと暮らせる社会を創造することができます。  本会では、福祉関係者・団体の皆様とともに政策提言を行いながら、福祉現場の課題を共有し、課題解決に向けた連携・協働に取り組んでまいります。そして、次世代の社会福祉を担う人たちが輝く神奈川の実践を創造していきます。(企画課) 〈囲み〉 〈写真2点〉 左から小泉本会副会長、川名県福祉子どもみらい局長、篠原本会会長、兵藤本会副会長 県との意見交換の様子 〈写真2点終わり〉 令和6年8月19日、政策提言集を県に手交し、提言内容について意見交換を行いました。 政策提言集は本会HPからダウンロードできます https://www.knsyk.jp/proposal/seido_sesaku 〈囲み終わり〉 P4 NEWS&TOPICS 神奈川県歯科医師会の在宅歯科医療の取り組み (公社)神奈川県歯科医師会 地域保健委員会副委員長 宮尾昌祥 ●高齢者の口腔機能の状況  高齢者人口は年々増加を続け、神奈川県においても高齢化率が25%を超え、超高齢社会が到来しています。また、歯科医療技術の向上と国民の口腔保健に対する関心の高まりによって、80歳になっても20本以上自分の歯を保っている人の割合は、平成5年は10・9%でしたが、令和4年は51・6%となり、自分の歯を多く残す高齢者が増えています。  しかしながら、高齢者は唾液分泌量の低下や入れ歯の汚れなどにより口腔内細菌が繁殖しやすい状況にあることから虫歯や歯周病に罹患しやすい傾向にあります。  虫歯や歯周病を放置すると歯の喪失を引き起こし、咀嚼機能や発音機能、審美性(見た目)など様々な口腔機能が低下します。口腔機能が低下すると、多様な食品の摂取が難しくなることで体力が低下し、身体機能の低下、栄養状態の悪化、コミュニケーション能力や認知機能の低下、うつ傾向の重度化が進み、生活の質の低下や生きる意欲に悪い影響を与えます。実際の様々な研究で、歯が19本以下で義歯(入れ歯)を使用していない人は20本以上歯がある人と比べ、転倒のリスクが2・5倍、認知症発症リスクが1・9倍になることが明らかになっています。 〈写真〉 在宅歯科医療の様子 〈写真終わり〉  また、高齢者は嚥下機能(飲み込みの機能)にも問題があることがあります。飲み込む力が低下すると、誤嚥を起こしやすくなり、誤嚥性肺炎を発症するリスクが高まります。現在、肺炎の中でも誤嚥性肺炎は、高齢者に多い死亡原因として知られており、厚労省の人口動態統計(2019年度)によると、年間死者は4万人以上であり、日本人の死亡原因の第6位です。高齢人口の増加で罹患者が急速に増加しており、2030年には約13万人に達するという予測もありますが、歯科医師や歯科衛生士による専門的口腔ケアにより、誤嚥性肺炎の発症が60%以下に低下したことが示された日本歯科医学会の研究もあることから、誤嚥性肺炎予防に口腔ケアは有効であると言えます。 ●在宅歯科医療を推進  以上のことが示す通り、生活の質の維持・向上のためには生涯にわたる歯科医療は必須といえます。  このような状況の中で、高齢者に対する歯科医療は従来は主に外来を中心に行われていましたが、近年では通院が困難となった高齢者にも歯科医療を提供するため、在宅歯科医療が積極的に推進されています。  在宅歯科医療では、虫歯や歯周病の治療の他、入れ歯の調整や作製、口腔のケアのほか、摂食嚥下障害の疑いがある方への口腔機能の評価やリハビリテーションを行っています。  実際、通院困難な方に対し医師や訪問看護師、介護支援専門員等の方々と連携を取りながら在宅歯科医療により口腔内の状態が改善され食事の量が増すことで栄養状態が良くなり、ADL(日常生活動作)が向上した事例は多々見られます。 ●県歯科医師会の取り組み  神奈川県歯科医師会においても、在宅歯科医療推進のための取り組みとして在宅歯科医療地域連携室を設立しました。こちらでは、在宅歯科医療へアクセスできない地域住民に対し、相談や歯科医療の提供ができる協力医の紹介を行っています。また多職種連携推進のための業務や、在宅歯科医療推進のために、専門職のみならず多職種の方々に向けた様々な研修会を行っています。  今後も高齢者の方々が住み慣れた地域で安心して暮らせるようにするために、医師・薬剤師・看護師等の医療職種の他介護支援専門員等など多職種の方々と協働し、県民の生活を支えていくことができればと考えています。 〈囲み〉 神奈川県歯科医師会在宅歯科医療連携室 一覧はこちら 〈囲み終わり〉 (出典) 統計センター『神奈川県年齢別人口統計調査結果報告』 米山武義他:日本歯科医学会誌2001:20:58-68 P5 NEWS&TOPICS 介護タクシー配車アプリ「I‐CareGo」―横浜移動サービス協議会  認定NPO法人横浜移動サービス協議会は〝移動の先にまっていることがある〟を合言葉に、社会参加の第一歩である〝移動〟を支えるために「断らなくてすむシステム作り」に取り組んでいます。  移動サービスに関わる団体・個人のネットワークを構築し、行政との協働、利用者の参加、関係者との連携に取り組んでいます。  平成16年の道路運送法改正により、一定の要件を満たせば、移動が困難な高齢者や障害を持つ会員に対して福祉有償移動サービスとして、NPO法人等非営利団体が登録できるようになりました。  重い障害があっても外出する人が増え、そのための環境整備が求められる一方、定年延長などからボランティアドライバーの減少や高齢化が進んでおり、担い手不足により利用ニーズに応えられなくなっています。  そのような中で、病院・施設・介護事業所向けに株式会社アイネットが介護タクシー配車アプリ「I‐CareGo」を開発したことを受け、当会ではアイネットと連携し、事業再構築補助金を活用して、病院・施設・介護事業所向けだったアプリを個人向けに改良してスタートしました。  介護タクシーは小規模の事業者が多く、依頼をするためには一件ごとに相談をしなくてはなりません。当会では、横浜市福祉タクシー券換金業務の協定を結んでいる500の事業者と連携していますが、このアプリを使うことで、一度の情報入力で一斉に配車依頼をかけることができ、最短5~10分ほどで介護タクシーから見積と事業所情報が届き、利用者はこれらを見て依頼することが可能になりました。  アプリにより必要に応じた支援の選択肢が増えたことは大きな一歩と考えています。今後は、移動困難者の利便向上のために、タクシー料金の補助なども増えていくと良いと考えています。 〈写真〉 昇降機やスロープのついたタクシーで、安全に乗降できる 〈写真終わり〉 〈コラム〉 台風10号被害に係る災害ボランティアセンターの活動(令和6年9月末日現在)  令和6年8月の台風10号により、被害にあわれた皆様にお見舞い申し上げます。8月30日に県災害対策本部が設置され、県内5市5町に災害救助法(第1条第1項第4号)が適用されました。  同日、市町村が設置する災害ボランティアセンター(災害VC)の運営支援を行う「神奈川県災害救援ボランティア支援センター」(県災害VC)が開設されました。県災害VCは、神奈川県、神奈川県共同募金会(県共募)、神奈川災害ボランティアネットワーク、本会による協働で運営が行われています。  被災した地域では、地域防災計画等に基づく自治体からの要請により、平塚市社協、秦野市社協、二宮町社協が災害VCを開設しました。水害による土砂が流入した家屋の泥かき、清掃、災害ゴミの運び出しなど、行政や民間事業者では対応できない生活の困りごとに対して、ボランティア活動をつなげています。ボランティアには、従来から社協に登録されていたボランティアを始め、地元の青年会議所や災害ボランティアネットワーク等の団体が協力しています。また、災害VCの活動に必要な資機材の購入、軽トラックのリース料等に、県共募「赤い羽根共同募金(災害準備金)」が活用されています。  本会では災害VCに適宜、職員を派遣し、必要な支援の把握や災害VCに導入されている情報システムの運用支援等に取り組んでいます。引き続き、各社協をはじめ関係団体と連携し、被災された住民の生活環境の回復に向けた活動に取り組んでまいります。(企画課) 令和6年台風第10号災害に係る災害救助法の適用市町村(適用日:令和6年8月30日) 平塚市、小田原市、秦野市、厚木市、伊勢原市、大磯町、二宮町、中井町、大井町、湯河原町 〈写真4点〉 家屋への土砂流入で汚れた家財を運ぶボランティアの皆さん(平塚市社協提供) 災害VC運営に係るPC等機材の各企業・団体からの支援。各災害VCのHPや企業等からの支援の詳細は本会HPから 〈写真4点終わり〉 〈コラム終わり〉 P6 福祉のうごき 2024年8月26日〜9月25日 ●独居死亡、76%が高齢者  今年1月~6月に自宅で死亡した一人暮らしの人は、全国で3万7227人(暫定値)で、そのうち65歳以上が2万8330人と76.1%を占めたことが8月28日、警察庁のまとめで分かった。同時期に警察が取り扱った遺体は10万2965体あり、4分の1以上が独居の高齢者という実態が明らかになった。集計は「孤独死・孤立死」の実態把握の一環として警察庁が令和6年から開始した。 ●小田原市 電動車椅子で観光を  運転免許が不要で歩道の走行が可能な次世代型電動車椅子のレンタルサービスが9月10日から、小田原城址公園で始まった。公園前にある市観光交流センターで借りることができ、長距離を歩くことが難しい高齢者に観光を楽しんでもらうことが狙い。原則として、障害者手帳を持っている人や60歳以上の人が対象で、料金は2時間千円(障害者手帳持参の場合は500円)。 ●県「かながわ自殺対策ポータルサイト」開設  県は9月13日「かながわ自殺対策ポータルサイト」を開設した。県内関係機関の相談窓口や自殺対策に係る取り組み等を一元的に情報提供している。また、9月10日~16日は自殺予防週間であり首都圏の九都県市(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市)では共同で自殺対策に取り組んでいる。県は「ひとりで悩まずに相談できる場所があります」と呼び掛けている。 ●介護福祉士試験「パート合格」導入へ  厚生労働省は9月24日「介護福祉士国家試験パート合格の導入の在り方について」報告書を公表した。介護人材不足に対応するため、介護福祉士試験の科目を複数のパートに分け、部分ごとの合格判定を翌年度以降も持ち越せる「パート合格」の導入を決め、令和7年度の試験から導入予定。受験しやすい環境を整え、人材確保につなげたいと考えている。 P7 キラリ輝く!児童委員活動~主任児童委員制度30周年を迎えて~ 藤沢市明治地区民生委員児童委員協議会 主任児童委員 小林 美幸  平成になる頃、神奈川県に住み始めました。鎌倉市から藤沢市へと引っ越し、生活の基盤も整いつつある中、ひょんな事から子どもの通う幼稚園のPTA会長を受ける事となりました。それ以降の趣味は「PTAです」と自己紹介で挨拶するくらい、人や行事との関わりが楽しいと感じる日々でした。そしてご縁があり、主任児童委員のお話を伺った時は、次のステップでまた楽しみたい!!の思いで門をくぐり、10年以上が過ぎました。地域の中で育む子どもたちを側面から少しでもバックアップできるよう、私自身も楽しみながら活動を続けています。 地域みんなで子どもを見守りたい♡ 楽しみながらの活動  私たち主任児童委員は地域で子育ての支援活動をしています。子育て支援センター・子育てサロン・子育て応援メッセ等、いろいろな支援の場での交流に参加しています。  子育てひろばでは、見守りの他にもリトミックや季節の行事を企画しており、たくさんの子どもの笑顔に出会うことがあります。ハイハイしていた赤ちゃんが歩いて走って、やがて元気な小学生になった姿を入学式、卒業式で見ることができると、我が子のように感動することも少なくありません。妊娠、出産、子育ての不安、不登校、発達の心配、仲間づくり、DV、虐待、子どもの様子がおかしい…子育ての悩みはたくさんあります。困りごとはありませんか?と気軽に相談できる存在でありたいと思っています。  主任児童委員の活動をしていく中で、まず地域を知りたいという思いもあり、地区内の情報冊子を作成しました。児童・高齢者・障がい者施設を全て訪問し、各所の特色をそれぞれに執筆していただきました。訪問したことで事業所の方々とお話しもでき、実際の様子を目や耳で感じ、新たな発見も多々ありました。  また、福島県民児協の主任児童委員活動研究委員会で作成された主任児童委員活動ハンドブックに影響を受け、藤沢市のハンドブックを作成しました。これにより、全地区の児童関連施設を把握することもできました。  この夏には、明治市民センターが直接関わった初の子ども食堂が開かれました。孤食解消や居場所づくりが目的ですが、何より参加してくれた子どもたちが、いきいきと食事作りに挑戦していた姿が印象的でした。  私たちが出会える子どもは、地域内のごくわずかかもしれません。けれど出会った子どもや保護者の方が困っている事があれば、何か手伝えることがあるかもしれません。地域内の施設・イベント等には、できる限りお邪魔して、まずは主任児童委員を知ってほしい!!民生委員・児童委員とは違うの?の問いかけに答えたい!!と思っています。そして、未来につながる宝となる子どもたちをみんなで見守り育てる活動を楽しみたいと思います。 〈写真〉 子どもと大人が一緒にワイワイしながらカレーを作りました 〈写真終わり〉 〈囲み〉 地区の概況 藤沢市明治地区 人口 32,522人 世帯数 13,992世帯 子ども(15歳未満) 4,877人 保育園・幼稚園 8園 小学校 2校 中学校 2校 民生委員児童委員 31人 うち主任児童委員 2人 (令和6年4月1日現在) 〈囲み終わり〉 P8 私のおすすめ ◎このコーナーでは、子育てや障害、認知症・介護当事者等の目線から、普段の暮らしに役立つ「おすすめ」なものを紹介します。 こどもの発達のみかたを増やす ぴあっと  発達にゆっくりさや凸凹(得意、苦手の差が大きい)があるお子さんと、その周りにいらっしゃるご家族や支援者が「あったらいいな」をつくっている相模原市で活動している団体です。  団体メンバーは発達障害や知的障害のある子どもの家族や支援者、専門家などで構成されており、立場や所属の垣根を超えて、地域でつながっていくことにより、子どもたちが自分たちらしく成長していけるような社会づくりを目指しています。  2023年4月に活動を始めて1年半がたちました。若い視点とエネルギーを感じる「NPO法人ぴあっと」についてご紹介します。 今月は→神奈川県自閉症協会がお伝えします! 1968年設立。横浜市・川崎市を除く県内11地区の自閉症児・者親の会による連合会です。行政施策の研究・提言、当事者・家族のためのミーティング運営、療育者等に向けた勉強会・セミナー運営等、自閉症児・者と家族の支援や、自閉症スペクトラムの理解を進めるための活動を各市町村及び県に向けて展開しています。 〈連絡先〉Mail:info-kas@kas-yamabiko.jpn.org URL:http://kas-yamabiko.jpn.org ぴあっと発達情報サイト みかた  ぴあっとでは相模原×子どもの発達支援に特化した情報サイト「みかた」を運営しています。お子さんが小さい頃は、周りに同じような子育てをしている方がいない、情報もどこで集めたらよいか分からない方も多いです。そんな方のために地域に特化した発達支援に関する情報サイトを作りたいとの想いで立ち上がったサイトです。「みかた」では、相模原市の福祉制度や小学校での支援体制の説明記事や、ご家族の子育て体験談、また地域で活躍している当事者への取材記事などを発信しています。  ぴあっとに情報が集まり、身近な地域の情報を手軽に知ることができます。皆さんの地域でも参考になる活動だと思います。 小中学校への出前授業  “こどもの発達のみかたを増やす”ための取り組みとして、発達特性等の理解促進のための出前授業を相模原市内の小中学校に実施しています。  学校では、身体や目の不自由な方の福祉体験授業は行われていますが、発達障害のようなお子さんに関する体験授業は行われていませんでした。しかし実際の教室では特性からくる困り事が理解されず、そこから不登校になってしまうお子さんもいらっしゃいます。ご本人たちにも小学校で、より自分らしく楽しく過ごせるようになってほしいとの願いとそんな現状をなんとかしたいという想いで出前授業を実施しています。目に見えづらい困り感を知ってもらうこと、そして素敵な一面などを知ってもらうことで、誰もが自分らしく過ごせることにつながっていくのではないかと思います。  出前授業の内容は当事者、地域のフリースクール運営団体や企業と共同でプログラム開発を行いました。音、光、味等の感じ方の違いをテーマにして、体験も取り入れています。授業を実施すると、子どもたちは「自分にもこんな一面があるよ」「こんな工夫はどうかなあ」と一生懸命考えて参加してくれます。また授業を受けた子どもから話を聞いた保護者の方から連絡があり、相談を受けることもあるそうです。参加された先生方もご自分の小学校時代の体験談を話したり、和やかな時間を共有できたそうです。  なお、現在出前授業を小学校とつないでくれているのは相模原市社会福祉協議会です。 ぴあっとカフェ  ぴあっとカフェとは、発達にゆっくりさや凸凹があるお子さんに関わる方の情報交換会です。ご家族から子育て経験談や、困り事への対策、地域情報などをお伺いし、ぴあっとが情報をまとめています。少人数でじっくりお話を伺うヒアリングの形式と、10人ほどで情報交換をする形式で開催しています。参加したご家族からは同じような子育てをしている人同士で話ができて、他ではできない深い話題や、想いを吐き出すことで気分転換になったとのお声もいただくそうです。 他には、福祉制度の説明や、先輩家族にスピーカーになってもらい体験談をお聞きする講座も開催しています。令和5年2月には「先輩家族の体験談 小学校就学先どうやってきめた?」を開催しました。  同じ悩みを持つ地域のお母さま方と支援者の方のお力を借りして、これまでの思いやあったらいいなと思うことを実現させています。 https://lit.link/piatto P9 企業の社会貢献活動 共生社会づくりをすすめる、企業の“チカラ” 子どもの可能性を広げる 奨学金と社会体験の取り組み ―一般財団法人ゼンショーかがやき子ども財団  児童養護施設等から大学、短期大学、専門学校へ進学を目指す方への奨学金給付や、児童養護施設等の子どもたちに向けて社会体験事業を行っている(一財)ゼンショーかがやき子ども財団の皆様にお話を伺いました。 ―財団を立ち上げたきっかけを教えてください  財団の母体であるゼンショーホールディングスには「食を通じて、人類社会の安定と発展に責任をおい、世界から飢餓と貧困を撲滅する」という経営理念があり、調達、製造、物流から販売まで、世界中に食と職を提供しながら、理念の達成に向けて進化を続けています。  世界に目を向けて活動する中で、日本ではどうなのかと言うと、改善傾向にあるもののまだ多くの子どもたちが相対的貧困状態にあります。生まれもった環境が学力や職業選択に影響を及ぼすのを見過ごすわけにはいかないという思いで、環境を少しでも変え、子どもたちが自立して社会で活躍できるよう支援することを目的に、2019年に財団を立ち上げました。 ―奨学金事業について教えてください  奨学金事業では、児童養護施設等で暮らす子どもたちの就学を支援するため、毎月6万円を上限とした給付を行っています。令和6年までに5期生、延べ54名を支援しています。  事業を行うにあたり、施設を訪れて感じたことは、子どもたちはどこで暮らしていても将来の夢があり、支援があれば学業を全うして社会に貢献したいという、変わらない思いを持っていたことです。  奨学生の中には卒業後に財団のある本社まで訪ねてくれた方もいました。美容師の専門学校卒業後2年間下積みし、やっと自分でお客様を担当し、名刺が持てるようになり、その報告がしたいと連絡がありました。奨学金として金銭的な支援をするだけでなく、社会人になってからも彼らの居場所であり続けたいと思えた出来事でした。 ―社会体験事業について教えてください  奨学金事業を進める中で、子どもたちの職業の選択肢が狭いと感じました。子どもたちからは、今までの体験が将来の夢や就きたい職として挙げられており、ゼンショーで様々な体験ができれば、将来に向けての力になるだろうと、児童養護施設等の子どもたちに向け社会体験事業を手厚く行っています。 〈写真〉 施設の中高生12人と行った船釣りでは、鯛を釣り上げた高校生もいた 〈写真終わり〉  ゼンショーでは調達から製造、食の提供まで一貫して行っているので、そのリソースを活用した体験が可能です。例えば傘下のスーパーでレジ打ちや袋詰め作業をする体験のほか、駐車場の一角にある田んぼで春に田植え、秋に稲刈りを行いました。稲刈りの時には、同じ品種のお米で作られたおにぎりを食べて、食のつながり、大切さを感じてもらいました。  令和6年度に小田原で行った船釣り体験では調理師を目指す子がいて、調理師免許を持つ社員と一緒に釣った魚を料理することもできました。  この事業により、社会には様々な職業があること、自分の可能性を狭めないでほしい、ということが伝えられたと思います。  また、社会体験事業は社内の意識にも影響がありました。財団の活動には社内からボランティアを募りますが、以前はよく参加する社員とそうではない社員に大きく分かれていました。しかし、参加した人が広めてくれることもあり、次はいつあるのか、どんな企画なのか、次回開催時には声をかけてほしいなど、意欲的に参加してくれる人が多くなりました。自分の業務とも関連付けて、こういうことはできないか、と提案を受けることも多くなりました。 ―今後の展望を教えてください  財団の活動はお金だけの関係ではなく、輝く未来に向けたサポートができる存在となれるように心がけています。奨学金を使っているから何が何でも卒業させなくてはならないというわけではなく、コミュニケーションをとりながら、いつでも自由な選択をできるようにサポートしていくことが大切だと考えています。  全国展開を視野に入れて、まずは神奈川県内で少しずつ仕組みを広げていきたいと思います。 〈写真〉 お話を伺った(左から)萩原さん、理事の里さん、池田さん、市丸さん 〈写真終わり〉 東京都港区港南2-18-1 https://kodomozaidan.zensho.co.jp/ P10 県社協のひろば みなとみらいに全国から社会福祉法人が集い 「地域のみらい」を考える―全国社会福祉法人経営者大会開催  令和6年8月29日から30日に、パシフィコ横浜で「地域のみらいに向かって舵を切れ社会福祉法人!~災害からの創造的復興、これからの法人経営を考える~」と題して、第43回全国社会福祉法人経営者大会を開催しました。大会には全国から千五百名を超える申し込みがあり、台風による影響で参加できない方もありながら、約千四百名が参加し盛会に終えることができました。今回の神奈川大会は、これまでの大会で最多の参加者数となりました。 〈写真〉 令和5年6月の大会実行委員会開催から約1年3カ月、小泉部会長、西山実行委員長の陣頭指揮のもと、全国に神奈川のパワーを表現することができました 〈写真終わり〉 みらいに向けての航路を示す  開会式は、本会経営者部会・小泉部会長の開会のことばで始まり、神奈川県知事、横浜市長にもご臨席いただきました。その後の全国社会福祉法人経営者協議会・磯会長から「コロナ禍や様々な社会変化の中でも私たちはエッセンシャルワーカーとしてサービスを継続してきたこと、そしてみらいの新たな課題への挑戦は、これまでの福祉の枠組みにとどまらない変化や課題に対して、多くの関係者が連携・協働しながら、地域の福祉を守り抜いていかなければならない」と基調報告がありました。 続いての特別講演では、大阪公立大学大学院文学研究科の菅野准教授より福祉と被災者支援の連続性のお話があり、様々な組織が公的な財源の根拠を持って災害に対応する「災害対応のマルチセクター化」と、社会保障制度体系の中に被災者支援を位置づける「社会保障のフェーズフリー化」という2つの考え方を提唱されました。  1日目午後の5つの分科会では下表のとおり、今の社会福祉法人にとって関心が高く避けては通れない課題に対する実践的な報告がなされ、ディスカッションが行われました。 〈表〉 第1分科会→サービスの質向上と人材確保~人材採用・定着・育成~ 第2分科会→福祉を守り抜く経営実践~多角化・多機能化、経営強化~ 第3分科会→つながりを活かした課題解決~社会福連携推進法人と協働による公益的取組~ 第4分科会→未来に向けた事業展開を考える~大規模化・合併・事業譲渡を問う~ 第5分科会→次世代の社会福祉の在り方を考える(全国青年会企画) 〈表終わり〉  2日目の記念講演は神奈川ならではの地元企画として(株)崎陽軒の野並社長と、大会実行委員長であり本会経営者部会の西山副部会長による対談「真に優れたローカルブランドをめざす」が行われました。対談は「地域」をどう捉えるか、ネットワークの必要性と有効な関係構築、ブランディングについてなど多岐に渡って展開していき、あっという間の一時間となりました。最後には、当日が43歳の誕生日だった野並社長に、崎陽軒のシウマイ弁当をイメージした色合いの花束が贈られました。 〈写真〉 家族や仲間との大切なシーンとともに、その時食べたシウマイ弁当の味を思い出にしてくれれば、と話された野並社長 〈写真終わり〉  2日間を通して、開催県として多くの社会福祉法人の方々に係員として関わっていただきましたが、初日は実に百二十名もの人が大会を支えてくれました。また、当日だけでなく準備の段階から関わってくれた県内関係者に加え、南関東・甲静ブロックから応援してくれた東京都・千葉県、静岡県、山梨県の社会福祉法人関係者の方々など、多くの方々の協力により無事に大会を終えることができました。本大会の運営に携わっていただいた皆様に心より感謝申し上げます。本会としても、この経験をみらいにつなげていきます。 (福祉サービス推進課) P11 Information 役員会の動き ◇理事会=9月5日(木)①正会員の入会②評議員候補者の推薦③令和6年度県社協会長顕彰候補者の審査④令和6年度一般会計補正予算(案) ◇評議員選任・解任委員会=9月5日(木)評議員の選任 新会員紹介 【施設部会】特別養護老人ホームけいあいの郷 山王台、コドモテラス 新評議員紹介 6月24日(月)就任 柿原建男((福)白百合会)、髙木美岐(横浜市健康福祉局地域福祉保健部)、9月5日(木)就任 田中晃((公社)神奈川県社会福祉士会) 本会主催の催し 福祉の仕事 就職相談会in小田原 ①福祉の仕事就職応援ガイダンス(申込制) ②福祉施設等就職相談会(入退場自由) ◇日時=令和6年11月21日(木)①12時40分~14時 ②14時~16時 ◇会場=おだわら市民交流センターUMECO ◇参加費=無料 ◇対象=福祉の仕事に就きたい方、福祉の仕事に興味・関心がある方 ◇申込=URLより申込み URL:https://forms.gle/9bhZM3bUs3ejagfa6  詳細はHPで確認 HP:https://www.kfjc.jp/event/detail.asp?id=21052 ◇問合せ=かながわ福祉人材センター ☎045-312-4816 Mail:jinzai@knsyk.jp 関係機関・団体主催の催し AA(アルコホーリクス・アノニマス)広報フォーラム  地域における社会資源としてのAAの活用『アルコール依存症からの回復』 ◇日時=令和6年11月6日(水)13時30分~16時30分 ◇場所=横浜市開港記念会館 ◇参加費=無料(申込不要) 詳細はURLから確認 URL:https://knvc.jp/activities_event/4309/ ◇問合せ=AA横浜地区メッセージ委員会(広報活動実行委員会) ☎03-5957-3506 未来のつばさ自立奨学支援制度 ◇期間=令和6年11月1日(金)~12月15日(日) ◇対象=児童福祉施設に入所している児童または里親家庭で生活している、原則18歳を迎え就職、進学する児童 ◇支援内容=予定者数150名、一人15万円 詳細はHPで確認 HP:https://mirainotsubasa.or.jp/scholarship/outline/ ◇問合せ=(公財)楽天 未来のつばさ事務局 ☎050-5581-7300(平日10時~16時) Mail:info-mirainotsubasa@rakuten.com よこはま地域福祉フォーラム 一人ひとりが大切にされるまちへ  全体会「つながりの中であたりまえに生きていく」(講師:おれんじドア代表 丹野智文氏)  分科会1.「寄り添い 認めあい 自分らしさが輝くまちへ」  分科会2.「みんなが主役!つながり 広がる まちづくり」 ◇日時=令和6年12月5日(木)10時15分~15時45分 ◇場所=関内ホール ◇参加費=無料 ◇申込締切=令和6年11月5日(火) 詳細はHPから確認 HP:https://www.yokohamashakyo.jp/chiiki-fukushi/chiikifukushi-f/9-2024/ ◇問合せ=横浜市社会福祉協議会企画部企画課 ☎045-201-2090 FAX045-201-8385 寄附金品ありがとうございました 【県社協への寄附】古積英太郎 【交通遺児等援護基金】(株)エスホケン、(一社)タカナシ食と人を育む会 【子ども福祉基金】(株)エスホケン、脇隆志、(一社)タカナシ食と人を育む会 【ともしび基金】古口玲斗、(一社)タカナシ食と人を育む会 (匿名含め、合計10件207,000円) 【寄附物品】(公財)報知社会福祉事業団 【ライフサポート事業】〈寄附物品〉(N)セカンドハーベスト・ジャパン P12 かながわほっと情報 ケアラー(家族介護者)が悩みを分かち合いほっとできる心の癒しの場 ~介護うつ病にならないために~ ケアラーズカフェ モンステラ 山田由美子さん(相模原市南区) ケアラーに癒しの場を  介護に疲れ、誰にも相談することができず、孤立しているケアラー(家族介護者)がちょっと一息つける場所、愚痴を話せる場所がケアラーズカフェです。自宅を地域に開放して「ケアラーズカフェ モンステラ」を営んでいる山田由美子さんにお話を伺いました。  カフェを始めたきっかけは、山田さん自身の長い介護体験と、その後発症したうつ病でした。その頃の山田さんは一人で介護を抱え、誰にも相談できずに悩んだり苦しんだりしていました。そのような自分自身を振り返って、気楽に悩みを打ち明けられる場所があれば「介護うつ病は予防できるのではないか」と気づき「ケアラーの方には心身ともに大切にして、自身の人生を生きて欲しい」との思いから、平成30年にカフェをスタートしました。 〈写真〉 ケアラーに寄り添う山田由美子さん 〈写真終わり〉  モンステラの花言葉は「希望の光を導く」です。ここを訪れた多くのケアラーの方々に、山田さんは希望と癒しを与えてきました。今では、県内外から多くの人が集まるようになり、1歳から100歳までの多世代が交流する場所になりました。  その他にも山田さんはヤングケアラーの支援にも力を入れて啓発冊子を発行したり、セミナーでケアラーについての講演を行うなど積極的な活動を行ってきました。そのような活動が認められ、令和6年3月に県の「ボランタリー活動奨励賞」を受賞しました。 多くのケアラーと向き合って  多くのケアラーと向き合って山田さんが気づいたことは、 ・ケアラーは人の命を預かっている ・自分の事が後回しになってしまう ・気づかぬうちに疲弊してしまう ・孤立、孤独化しやすい ということです。そしてヤングケアラーの場合は、子どもらしい感情をしまいこんで成長することで、大人になってからも生きづらさに苦しむことがあると言います。「手伝って、助けて」と声を出すのは簡単ではないけれど「ひとりで抱え込まないで!」と山田さんはさまざまな機会で発信をしています。 どなたでもどうぞ  モンステラは自宅の1階を「住み開き」という形式で「どなたでもどうぞ」といった思いで地域に開放しています。取材当日は、カフェのオープンとともに多くの方が訪ねてきました。近所の「働くデイサービス・就労継続支援B型事業所」のパンの販売やボランティアによる無料のマッサージ・フットケアが行われており、居間では軽食を摂りながら、皆様とても賑やかに談笑をされていました。 〈写真〉 家族で訪れていたお客様と 〈写真終わり〉  ケアラーは、毎日が精一杯で自分のことを振り返られません。だからこそ「気付かないうちに介護うつにならないために、こういう場所があることを1人でも多くのケアラーの方知ってほしい」と山田さんは優しく言います。 (企画課) 〈囲み〉 ケアラーズカフェ モンステラ  OPEN 10:00~16:00  毎週火曜日・土曜日  住所 相模原市南区相模台2-20-8  TEL 042-749-8527 〈囲み終わり〉 「福祉タイムズ」は、赤い羽根共同募金の配分を受けて発行しています バックナンバーはHPから ご意見・ご感想をお待ちしています!【発行日】2024(令和6)年10月15日(毎月1回15日発行) 【編集・発行】社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会 〒221-0825 横浜市神奈川区反町3丁目17-2 ☎045-534-3866 【印刷】株式会社神奈川機関紙印刷所