かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

みずしま保育室

対象事業所名 みずしま保育室
経営主体(法人等) 個人
対象サービス 児童分野 地域型保育事業
事業所住所等 〒 215 - 0011
麻生区百合丘1-16-12 サンラフレ百合ヶ丘9-208
tel:044-966-2003
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年04月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要・特徴】
●みずしま保育室は、小田急線百合ヶ丘駅から約400m歩いて駅から7〜8分の所にあり、個人所有のマンションを活用した保育室です。百合ヶ丘は古くから開けた地域でしたが、小田急の駅付近開発の折に古い住宅等の都市計画が捗らず、山林だった隣の新百合ヶ丘を新たに開発及び都市計画が先に進められ、特急、急行は新百合ヶ丘駅が停車駅となりましたが、小田急線の利用で新宿方面に出やすく、千代田線直通の電車もあり、都心にもアクセスが良く、下りは町田や、小田急多摩線もあり多摩センター駅へもアクセスが良いところです。百合ヶ丘は閑静な住宅街が多く、街全体が落ち着いており、大きな公園や緑の多い豊かな自然に恵まれ、安心して子育てができ、子ども支援センターも充実しており、安定した地域です。
●みずしま保育室の園としての特徴は、川崎市の制度とした「家庭保育福祉員」時代から、16年積み重ねて来た保育・運営の実績、その間に培った地域の人々との連携、そして地域に根付いた保育にあります。施設長は家庭的な保育の必要性を感じ、家族の協力の下、自宅で平成15年に家庭的保育を始めました。同じ志を持った人たちと連携を取りつつ、子ども・保護者を支え、平成27年に川崎市家庭的保育事業の条例が認可事業としてスタートしたことを踏まえ、認可保育事業を開始しました。定員4名の0歳から3歳未満児の子どもたちは家族同様に、そして家庭と同じやさしい環境の中で育まれ、家庭や地域と連携を図りながら、施設長の保育に対する志の基、子ども・保護者に温かい支援を行っています。

〈特に良いと思う点〉
1.【子ども本位の保育に徹底する】
●施設長は、養護及び教育を一体的に提供することを前提に子ども一人ひとりの最善の利益を第一義にし、わが子同然に家庭での子育てと同じ姿勢で保育に当たっています。発達過程を考慮し、子ども一人ひとりを尊重し、子どもがやりたいと思ったことは安全を考えた上で、なんでもやってみようとする子どもの興味、探求心を援助しています。多様な年齢が活用している広い公園等での外遊びや、三輪車乗り、登り棒等、家庭では判断付き難い遊びや、早いと思われがちな遊びも保育のプロの視点で見極め、子ども本位に沿ってやらせてみます。みずしま保育室では1つひとつ学習から創造力への育み、子どもの力を引き出す保育を行っています。

2.【保育の連続性】
●保育の基本は連続性であり、みずしま保育室では計画に裏打ちされた連続性ある保育を実施しています。施設長は、長年培ってきた知識・技術、子どもを見極める知恵や感覚、先を見通す保育等を備え、指導計画を細かく個別に策定し、計画に沿って忠実に実施しています。子ども一人ひとりの発達状況を確認し、子どもが興味を持つ動きや対象物、興味を持つ様子等から育ちの連続性を踏まえ、子どものあり方を知り、連続的に進め、今の子どもの発達に即した働きかけを行っています。

3.【行政、他園との連携、協調】
●家庭的保育事業の課題はスケールメリットです。大きな保育園であれば組織で情報が得られ、組織として取り組めます。その点を鑑み、施設長は家庭的保育を始めた当初から任意団体の「全国家庭的保育ネットワーク」に参加していましたが、組織の強化と家庭的保育の発展のために仲間とNPO法人「家庭的保育全国連絡協議会」を設立し、2015年には理事長を引き受け、家庭的保育を行う個人、団体の組織として活動の推進を図っています。また、川崎市家庭的保育事業協議会にも所属し、毎月、定例会に出席し、川崎市こども未来局保育事業部保育第2課担当者が出席する等、行政との協力関係が図れ、省庁、全国各自治体と共に広がりつつあります。さらに、子ども・子育て会議基準検討部会の専門委員としても活動しています。

<さらなる期待がされる点>
1.【家庭的な保育を地域の姿とする】
●NPO法人家庭的保育全国連絡協議会は、ホームページで情報を全国に発信し、家庭的保育の普及活動、専門性の向上への保育者の研修、講演、講師派遣、専用保険等の環境整備、地域の子育て家庭への育児支援、そして家庭的保育の安全ガイドラインを策定及び書籍を出版する等、家庭的保育の普及・発展を推進し、地域の子育て支援に多大に尽力しています。さらに、組織性の構築に努め、全国の自治体との連携を図り、会員となる個人、団体にとって、この組織が「面となる」よう、実現に向けて尽力のお願いと、期待をいたしております。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ●みずしま保育室では、子どもの意思を尊重する保育を実践し、保育者が急がしたり、先に子どもの思いを言わず、「待つ」保育を行うよう共有して保育に当たっています。みずしま保育室の方針6項目についても、保育者も賛同し、統一ある保育が実施されています。子どもを尊重したサービスの提供については、研修・講演等に参加し、参加後は内容や資料を回覧して共有化を図り、全保育者で研鑽を図っています。
●利用者のプライバシー保護、守秘義務については保育者に周知して守秘を徹底しています。保護者に対しては特に、子どもの写真掲載等、肖像権について重要事項説明書により説明を行い、個人情報使用同意書を得ています。
●自己評価、自己点検チェックリストを活用して子どもの気持ちに配慮した支援について話し合い、反省、改善に努めています。みずしま保育室では4人の3歳未満児の子どもたちと「子ども会議」を行い、子どもと話し合う機会を設けています。例えば、子どもが嫌がってることについて保育者がきちんと話を聞き、どうしたいかを子どもから聞き、また、「イヤ」と言えることを大切にして子どもの気持ちを尊重する取り組みを行っています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ●利用者満足度の把握について、連絡帳を活用して毎日、詳細に1日の子どもの様子、連絡等を記載し、また、家庭での様子を知らせてもらい、保護者と一緒に考え、親身になって対応しています。今年度、第三者評価を受審し、利用者家族アンケートの実施において、保育室を総合的に評価するにあたり、総合満足度は100%を得、他のサービス対応についても概ね100%の満足度を示しています。保護者からの相談や家庭等の事情に関与し、具体的に対応することが出来る点は家庭的保育の最大のメリットの1つです。
●利用者が意見を述べやすいよう、送迎時や都度、子どもの様子、その日のエピソード等を詳細に伝え、保護者からも意見等を言いやすい関係が構築されています。また、子どもが初めて出来たことの喜びやうれしさを、保育者と保護者が子どもの成長を共有する喜びの姿が日常的にあります。保護者からの相談や質問等に関しては、連絡帳への記載と共に直接口頭で伝え、その場で迅速に解決が図れる体制は保護者へ安心・信頼を提供しています。
●みずしま保育室は、子ども一人ひとりを受容することを基本姿勢とし、家庭の事情や連絡帳での記載事項等を確認・把握のうえ、理解をして子どもに接するようにしています。障害児、特別に配慮を要する子どもについては、誰しも個性があると考え・認め、人は関わりを持って生きていくことを踏まえ、互いに協力し合うことが必要と考え、みずしま保育室では積極的に支援しています。必要に応じて北部地域療育センターと相談・助言を得られる態勢を整えています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ●保育室を紹介するパンフレットについて、家庭的保育に関してはまだ知名度の浸透が希薄であり、知名度向上のため当保育室だけを周知するのみでなく、家庭的保育事業そのものの認知を図るため、川崎市の家庭的保育事業協議会に参加し、毎月、課題を話し合い、家庭的保育の質の向上と社会への周知のために活動をしています。みずしま保育室の入室に関しては、重要事項説明書、入室のしおり、健康のしおりに沿って説明し、保育室に来て、環境を見ていただくことを原則とし、納得した上で入室してもらうようにしています。
●全体的な計画に基づき、年1回、個人別指導計画を策定し、月案、週案に展開して保育を実施しています。NHKの取材を受け、家庭的保育は託児所ではなくしっかりとした保育を実施していることの立証と紹介ができましたが、全国的な認識を鑑み、さらに全国でレベルアップを図り、一般保育以上に手厚い保育の実証を示していく所存です。記録については、職員会議記録、観察・個人記録、気づきのノート等の充実に力を入れて行きます。
●標準的な実施方法として、マニュアルを備え、明示しています。今年度の実施計画については、全体的な計画の中に骨子を示し、全体的な計画に沿って整備に努め、年間指導計画、月案への展開がスムーズに進むよう工夫しています。見直しについては、目標、週案レベルで評価・反省を行い、次期につなげるようにしています。子ども一人ひとりの個人別の所見を大切にしながら進めるようにしています。
4 地域との交流・連携 ●地域社会に対して、近隣に一般保育園が点在し、みずしま保育室のチラシ、パンフレット、イベントの案内等の情報を提供しています。地域の方々とは親交があり、保育室の利用の案内をしています。また、麻生区主催の「あさお子育てフェスタ」や麻生区の行事には極力参加しています。地域の子育て支援センターとは交流を図り、みずしま保育室の情報を提供し、麻生区保育課とも連携をしています。
●関係団体との連携については、麻生区の園長会議や同懇親会に出席し、認可外保育園とも交流を図り、情報交換を行っています。川崎市の家庭的保育事業協議会の定例会に毎月参加して意見交換を図り、地域のニーズ等を把握しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ●みずしま保育室の保育理念は「一人ひとりの子どもの人格を尊重して保育を行う」、「発達過程や生活環境に十分配慮して安心して過ごせる保育室を運営する」、「子どもたちの安全を考え、人的・物的環境を整え、健やかによりよい成長ができるように保育をする」を謳い、保育方針に「発達過程や生活環境に十分配慮して一人ひとりの成長、全体の成長を考え、生活の場である保育室のあらゆる環境を整えて、安心して過ごせる保育室を目指す」、「人格を尊重した保育をする」を掲げています。保育目標は「健やかに伸び伸びと過ごす」、「お友だちと仲良く遊ぶことができる(気持ちが通じる)」、「身近なものと関わり、感性が育つ」を目指して日々、保育を実践しています。保育者に対しては、理念・方針・目標を周知し、理念等に沿って保育を実施する中、連携施設との交流保育に子どもと一緒に参加し、他園の保育を通してみずしま保育室の理念・方針等の良い点、理解を深める機会としています。
●施設長の役割と責任については、全責任を施設長が負うことを表明し、施設長中心とした体制での保育を進め、保育者は信頼し、施設長の考え6項目に共鳴してベクトルをそろえています。業務の効率については「職員分担表」を作成し、業務内容、担当者を決めています。子どもについても月ごとの担当制を実施する等、保育の質の向上に努めています。
●サービスの内容については、保育の振り返りのチェックリストを活用し、定期的に実施しています。チェックリストにより、保育の明確化が図られ、効果を得ています。今年度、第三者評価を受審し、自己評価により、保育者の育成を課題とし、研修を推進し、実施計画を視野に入れて育成に力を入れて行きます。
6 職員の資質向上の促進 ●人材の確保は充足し、安心・安定ある保育が実施できています。人材については、勤務時間のシフトを効率的に活用し、保育者の負担にならないよう働きやすい環境作りに努めています。医療に関しては、連携施設の看護師に相談・助言が得られる体制を整えています。
●保育者の教育については、川崎市、麻生区、外部研修の案内を周知し、必要とする研修、希望の研修等を加味してリストを作成し、受講の機会を推奨しています。救命救急、心肺蘇生法の講習会に全員参加し、緊急時の体制を整備しています。保育中の研修についてはシフトを調整し、考慮しています。 
●保育者の就業状況や意向の確認について、職員会議で行い、就業の意向等については必要に応じて改善に努めています。家庭的保育に従事する保育者に対して、川崎市主催の研修に参加し、年数回、懇親会を実施して情報変換、相談等に対応し、質の向上に努めています。働きやすい職場作りとして、シフトの配慮、年休扱い、交代勤務等の体制を設けています。

詳細評価(PDF1,398KB)へリンク