かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

クレアナーサリー宮前平

対象事業所名 クレアナーサリー宮前平
経営主体(法人等) 株式会社 アルファコーポレーション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 216 - 0007
宮前区小台2丁目11-3
tel:044-872-9368
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年05月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要・特徴】
●クレアナーサリー宮前平は、株式会社アルファコーポレーション(以下、法人という)の経営です。法人本社は京都市に所在し、1991年4月に設立され、1999年2月に東京本部を開設し、大阪営業所、福岡営業所も展開しています。事業では、認可保育園(クレアナーサリー)をはじめ、託児所(キッズスクウェア)、ベビーシッターサービス、幼児教室、派遣・紹介事業、保育施設のコンサルティング、教材・知育玩具の開発及び販売等の事業展開を図り、保育所・託児所では全国に21施設を運営しています。
●クレアナーサリー宮前平は、東急田園都市線宮前平駅から徒歩5分、住宅街の一画にあります。クレアナーサリー宮前平は、2015年4月1日に開設し、鉄筋コンクリート造り3階建ての1階部分を園舎とし、園庭も設けています。法人系列全園の保育理念は、「未来に向かう『生きる力』を共に育む」です。行動指針に、「一人ひとりの子どもを尊重し、子どもたちが安心感と信頼感をもって主体的に活動できるよう、思いや願いなど様々な感情を受け止めることを大切にします。」と誓い、新保育所保育指針に呼応しています。クレアナーサリー宮前平では職員一同一丸となり、理念の実践に取り組んでいます。

〈特に良いと思う点〉
1.【理念に沿った保育の推進】
●クレアナーサリー宮前平の保育理念、保育方針、保育目標は、平成30年に施行された新保育所保育指針に呼応しています。法人系列全園の保育理念である「未来に向かう『生きる力』を共に育む」を実践する道標として、「生きる力の」基礎となる基本的信頼感や自己肯定感を育むよう、一人ひとりの子どもを尊重し、子どもたちが安心感と信頼感をもって主体的に活動できるよう、思いや願いなど様々な感情を受け止めることを大切にします。と行動指針を掲げ、職員は、保育理念、行動指針に沿って日々保育に取り組んでいます。
2.【民間保育園として積極的な地域子育て支援、地域交流活動】
●クレアナーサリー宮前平では、地域の子育て支援として月1回、子育て親子に身体測定、絵本の読み聞かせ、手遊び、保育士と看護師による保育相談を実施し、3ヶ月に1回、子ども文化センターで開催される親子の交流会に参加した際も育児相談を実施しています。園児の誕生会には地域の子育て親子を招待して誕生会を行い、近隣保育所と交流を図り、クリスマス会等に参加し、ハロウインの行事で近隣のお店に協力を仰ぎ行事を楽しみ、近くの農園で芋掘り体験をする等、地域との交流を行っています。さらに、散歩先での公園では地域の子どもと交流し、近隣の中学生が来園して吹奏楽の演奏を披露してくれる等、積極的な取り組みを行っています。


3.【年間食育計画による食育イベントに加えて日々の食育活動】
●クレアナーサリー宮前平では食育に力を入れ、食育目標に「楽しく食べられる元気な子」を掲げ、年間で季節に応じた実施内容及び毎月1回食育活動を行う食育を計画的に取り組んでいます。5月に夏野菜の栽培を行い、成長の観察から7月には夏野菜の収穫を経験して、11月は芋ほりの体験をしてさつま芋のクッキングを行う等、季節に沿い旬の活動を実施しています。さつま芋のクッキングでは、1歳、2歳児は実際に芋を洗う体験を行い、5歳児では皮をむいた芋を包丁で切って調理を行う等、年齢に応じて調理を分担するようにして出来上がった蒸しパンをみんなでおいしく食べています。クレアナーサリー宮前平では月1回の食育活動に加え、日々の給食での調理に食材を混ぜる等も食育活動に取り入れ、食に興味・関心が高まるよう取り組んでいます。

<さらなる期待がされる点>
1.【子どもの発達過程にふさわしい保育の実践について】
●園では、保育所保育指針を踏まえ、子どもの発達過程における保育のねらいと内容を積み重ねることによって、育ってほしい10の姿、育みたい資質・能力3本柱を就学までに身に付けられるようにしています。食育では年間食育計画を作成して1歳児から5歳児まで年度初めから終わりまで月ごとに行われる課題を年齢に応じて実施する等、年齢に応じて身に着けることが明示及び実行されています。さらに生活習慣、体育、知育等、領域を広げ、「目に見える計画」として保育所保育指針に呼応した保育が可視化されることを期待しています。
2.【子どもの自主性・主体性を伸ばす保育について】
●保育理念である「未来に向かう『生きる力』を共に育む」を実践する保育は、子どもの自主性、主体性を伸ばす保育と言えます。製作、体操、学習、お絵かき、散歩、遊び等の活動については、年間指導計画で具体的に子どもの自主活動を促す保育のレシピを作成しています。散歩では、季節に応じて行き先、その場所での活動内容、秋はドングリ、落ち葉を拾い、園に持ち帰り製作や遊びにつなげ、発表会では演目決め、ストーリー、セリフ、役柄、衣裳等を子ども自らの提案で職員が援助しながら実行につなげています。子ども自身の活動における自主性・主体性と保育における子どもの自主性・主体性を乳児の時代から捉え、成長の連続性を大人の配慮次第で子どもの日々の経験、積み重ねの大小となること、そして個々に必要な援助を行う視点を持ち、自主性・主体性を子ども側に置いた保育をさらに期待いたしております。
2.【職員の資質向上からつながる保育園の質の向上】
●クレアナーサリー宮前平は2015年の開所であり、法人系列園のノウハウを得ながら独自の特長を確立させるべく運営に努めています。また、徐々に地域特性も加味しながら様々な経験を積み重ね、保育の質の向上につなげます。園が目指す保育に向けてさらに、知識・技術を深める研修計画を精査し、研修参加への柔軟なシフト態勢、推進を図り、伝達研修等によって全職員で知識の共有体制を構築する等、職員一人ひとりの資質向上が園全体の力となり、地域の子育て支援など園が目指す保育の定着につながることを期待します。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ●園では、子どもの多様な感情を受け止め、子どもの気持ちを尊重し、遊び等を決るのも子どもの意見を尊重して一緒に決めるようにしています。また、子どもとのやり取りの中で子ども一人ひとりの気持ちを大切にしながら関わっています。外国籍の子どもに対しては、文化、慣習を尊重し、心地よく過ごせるよう声かけ、コミュニケーションに工夫をして保育に当っています。保育方針に人権に配慮した一文を取り入れ、年度初めの園内研修では人権をテーマにして話し合い、理解を深めています。職員は、朝礼やセンターミーティングで「子どもを尊重したサービス提供とは何か」を考える機会を設け、共通認識を図っています。
●保育理念を基に、子ども一人ひとりの個性を尊重した保育の実践では、健やかな成長、感性豊かな子どもの育みに、共通認識の基、保育に当たっています。虐待の防止・早期発見については、マニュアルを備え、保護者との会話や登降園時の親子関係、着替え時の視診、子どもの心身の状態を常に把握し、職員間で情報共有を図り、早期発見に努めています。必要に応じて宮前区の保健師、中部児童相談所と連携を図り、相談・助言を得られる態勢を整えています。
●子どもの気持ちに配慮した支援では、保育方針に「子どもの多様な感情を受け止める」、「一人ひとりに応じた健やかな育ちに向けて援助する」と掲げ、園では大人との関わり合いを大切にし、子どもを「認めてあげる」、「受けとめる」保育を心がけています。子どものがんばった過程を認め、褒め、自分は認められる存在であることを感じられるよう肯定的な言葉がけを心がけ、子ども自身が何をしたいのかを知り、ありのままの姿を許容し、気持ちに添い、子どもと保育士の信頼関係の構築にもつなげています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ●年2回、運営委員会を開催し、保護者に参加を募り、保護者の意見・要望を聞く機会を設けています。また、個人面談(年2回)、連絡帳、意見箱、年4回(遠足、夏まつり、運動会、発表会)の行事後にアンケートを実施して意見等を聞いています。運動会の開催について保護者から体育館と公園での開催の要望があり、昨年は公園で実施、今年は体育館で開催することができ、保護者の満足感を提供する等、保護者からの意見を保育活動に反映させています。
●意見、苦情、相談等については、意見が述べられるよう雰囲気作りに努め、どの職員でも相談できるよう体制を整えています。保護者からの相談については、保育終了後の保育室を活用して入室者を制限し、プライバシーに十分配慮しています。園の玄関に意見箱を設置し、意見等を自由に述べられるようにしています。年2回、運営委員会を開催し、保護者と情報交換を図り、意見を聞く機会を設けています。
●子ども個々の家庭環境や生活リズムによる違いを理解及び把握し、年齢・発達に合わせて肯定的な表現を心がけ、穏やかに話しかけ、子どもの話しを丁寧に聞き、気持ちを受け止めるように接しています。成長過程に個人差があることを担任やサポートスタッフで理解し、個々の話をよく聞き全職員でその子に合った関わりをしています。挑戦してみたいと思うきっかけ作りや、子ども一人ひとりの興味・好奇心から発生した言動等に注力して環境を整えるよう支援しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ●園の必要な情報は、法人のホームページやパンフレット、入園のしおり等で提供しています。園見学の希望者には施設内、保育の様子を見学してもらい、パンフレット等で説明し、質問に対しても丁寧に説明しています。サービス利用開始後は慣らし保育を実施し、保護者の就労状況に応じて柔軟に対応し、10日程度を目安に期間を定めています。保護者の不安な様子が見られた時には声掛けを行い、親身に話を聞くよう心がけ、保護者の不安軽減に努め、定期的に保護者と面談するよう配慮しています。保護者とは密に連携を図り、1、2歳児は連絡帳、3歳以上児は掲示してその日の活動や様子を伝え、情報を共有しています。
●指導計画については、全体的な計画を基に各クラスで原案を策定し、乳児会議、幼児会議で話し合い、修正及び追加を実施し、計画案を園長、主任が確認の上、クラス別の年間指導計画を作成しています。養護と教育の関連性を含め、週末、月末には反省、感想等の振り返りを記録し、次週、次月につなげています。子どもの様子については、乳児は連絡帳で伝え、幼児は掲示板で活動内容、1日の子どもの様子を保護者へ伝えています。子どもに関する情報は報告確認表に記録して共有化を図り、早番職員から担任へ伝え、遅番職員へと伝達漏れのないよう引き継ぐ体制を構築しています。
●提供するサービスの実施方法については、保育理念、保育方針を全職員で共有し、法人のルールブック「保育の実践」と「社員としての心得手帳」を基に実践につなげています。各種マニュアルを整備し、標準的な実施方法の共通認識を図り、子どもの感受性や好奇心を自然な形で伸ばす保育を共通理解して保育に当っています。保護者へは提供するサービス内容を入園のしおりに明示し、入園前説明会、懇談会等で説明を行い、理解を促しています。年間計画には年齢別の発達を踏まえ、目標・ねらいを策定して実践しています。
4 地域との交流・連携 ●園の情報提供は、川崎市ホームページ、宮前区子育て施設マップ、宮前区子育て支援関係連絡会「こしれん」、みやまえ子育てガイド「とことこ」、法人ホームページ等に情報を提供しています。園見学の参加者を毎月、園の誕生会に招待して交流を図っています。また、近隣の子育て支援センターでの「赤ちゃん広場」に職員が出向いて育児相談等に対応する等、地域の子育て支援に貢献しています。
●ボランティアの受け入れについては、受け入れ手引きを作成し、担当者を決めて園の方針や姿勢、守秘義務について説明書類を作成し、ボランティアの受け入れ体制を整えています。今後、近隣の中学生の職業体験や保育専門学校等に受け入れの発信を行う予定にしています。
●地域の関係機関との交流、団体との連携では、宮前区の園長会、宮前区の幼保小連絡会、年長者会議(年長児担任)、宮前区の職務分野別の連絡会に参加し、意見交換を図り、地域の福祉ニーズを把握しています。園の運動会やイベント、保護者参加の行事の際はポスターを貼り、卒園児や園見学者に声かけを行い、参加を募っています。関係機関団体との連携では、西部地域療育センター、中部児童相談所と連携を図り、相談・助言を受ける等、連絡ができる体制を整えています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ●理念、方針は入園のしおり、パンフレットに記載し、園内にも掲示して周知しています。職員は法人内研修、園内研修で理念、方針の説明を受け、確認しています。企業理念に沿い、園目標として「基本的生活習慣を身につけた子ども」、「よく遊び、よく考える子ども」、「思いやりの気持ちを持つ子ども」、「自分の気持ちや考えを伝えられる子ども」、「して良いこと、悪いことがわかる子ども」を策定し、子どもの育成の規範として全職員に認識を促し、保育に当たっています。
●職員は、月1回のセンターミーティングの際に法人の企業理念を唱和して理解を深めています。また、「社員としての心得帳」に明示され、事務室内にも掲示をしていつでも確認できるようにしています。
●保護者に対しては、入園説明会で入園のしおりに沿って理念や基本方針、保育目標について説明し、保育の実践を通して理解が深まるよう努めています。また、入園のしおり(重要事項説明書)を各家庭で保管してもらい、確認できるようにしています。在園児保護者に対しては、進級説明会、運営委員会等で説明し、廊下にも掲示して理解を促しています。
6 職員の資質向上の促進 ●法人では、人材育成ビジョンに保育士として「望ましい姿」を明記し、キャリアマップシート(査定シート)に個人目標を記入し、査定時期に見直し及び達成状況の確認をしています。また、人材採用数を精査し、法人本部採用課と連携して適正な人材の採用に取り組んでいます。遵守すべき法令、規範、倫理については、「保育の実践」、「社員としての心得帳」に明示し、児童憲章、全国保育士会倫理綱領を法人内研修で周知し、職員は理解しています。
●「保育の実践」、「社員としての心得帳」に接遇を含む行動規範と、目指すべき姿勢を明示し、保育に生かしています。また、中期事業計画に行動指針が示されており、保育指針、理念、目標の中に専門分野の技術を保育に反映する旨が示されています。法人として年次別の研修を実施し、園内では個別に年間目標を立て、実施状況について園長ヒアリングを年3回行い、助言・指導を行っています。研修内容は定期的に見直しを実施し、来年度の研修見直しにつなげています。
●園長は、職員の日々の様子、就業状況や園の状況を把握し、シフトの調整を図り、職場環境の整備に努めています。また、勤務管理ソフトにて有休取得日数や残業時間等を把握し、有休消化率や時間外労働の状況を確認して労働条件の向上に努め、有給残日を消化できるよう配慮しています。園長、主任、職員で年3回のヒアリングを実施し、必要に応じて業務内容や人的配置を見直し、改善に努めています。福利厚生では、社会保険、職員指導食提供、住宅手当、有給休暇、健康診断等を整備し、職員の健康維持に努めています。

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