かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

クレアナーサリー向ヶ丘遊園

対象事業所名 クレアナーサリー向ヶ丘遊園
経営主体(法人等) 株式会社 アルファコーポレーション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 214 - 0014
多摩区登戸2700-4
tel:044-819-4714
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年04月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要・特徴】
●クレアナーサリー向ヶ丘遊園は、株式会社アルファコーポレーション(以下、法人という)の経営です。法人本社は京都市に所在し、1991年4月に設立され、1999年2月に東京本部を開設し、大阪営業所、福岡営業所も展開しています。事業では、認可保育園(クレアナーサリー)をはじめ、託児所(キッズスクウェア)、ベビーシッターサービス、幼児教室、派遣・紹介事業、保育施設のコンサルティング、教材・知育玩具の開発及び販売等の事業展開を図り、保育所・託児所では全国に21施設を運営しています。
●クレアナーサリー向ヶ丘遊園は、小田急小田原線向ヶ丘遊園駅から徒歩3分のところに位置しています。手前の道路は片道一車線・歩道付きの道路より15メートルほど奥に園舎とする4階建ての建物(キョーワ・ビレッジ)があり、1階・2階を園舎として使用し、3階・4階はマンションになっています。3階・4階へは、道路からの通路途中に設けられたフェンスを開け、外階段を使って上がるので、入口は園専用の出入り口となっているので安心です。法人系列全園の保育理念は、「未来に向かう『生きる力』を共に育む」です。行動指針に、「一人ひとりの子どもを尊重し、子どもたちが安心感と信頼感をもって主体的に活動できるよう、思いや願いなど様々な感情を受け止めることを大切にします。」と誓い、新保育所保育指針に呼応しています。クレアナーサリー向ヶ丘遊園は、職員一同一丸となり、理念の実践に向けて取り組んでいます。

1.【理念に沿った保育の推進】
●クレアナーサリー向ヶ丘遊園の保育理念、保育方針、保育目標は、平成30年に施行された新保育所保育指針に呼応しています。法人系列全園の保育理念である「未来に向かう『生きる力』を共に育む」を実践する道標として、「生きる力の」基礎となる基本的信頼感や自己肯定感を育むよう、一人ひとりの子どもを尊重し、子どもたちが安心感と信頼感をもって主体的に活動できるよう、思いや願いなど様々な感情を受け止めることを大切にします。と行動指針を掲げ、職員は、保育理念、行動指針に沿って日々保育に取り組んでいます。

2.【アットホームな雰囲気】
●クレアナーサリー向ヶ丘遊園の利用定員は1歳児から5歳児まで合計60名の小規模な保育園であり、職員は担当する園児だけでなく、全ての園児の顔・名前・特徴などを把握して子ども・保護者に安心感を提供できています。全職員が全ての園児・保護者とコミュニケーションを図り、クレアナーサリー向ヶ丘遊園が作り上げた温かい雰囲気の環境の下、園児はどの職員からも声をかけられ、どの職員にも話を聞いてもらえる等、子ども一人ひとりが自分の思いや気持ちをいつでも率直に表現できる環境作りができており、子どもの主体性・自主性の基盤を作り上げています。
3.【一人ひとりの子どもに寄り添う保育】
●クレアナーサリーの保育方針では、「子どもの多様な感情を受けとめる」、「一人ひとりに応じた健やかな育ちに向けて援助する」を掲げ、子どもの感情を受け止め、一人ひとりに寄り添う保育活動を展開しています。それは言い換えると、一人ひとりの意思を尊重することに値し、乳児では、何でも自分でやりたい時期を踏まえ、服の着脱等の場合は自分でやりたいかどうかを聞いてから援助をする等、子どもの意思を尊重しています。また、トイレの誘導では「イヤ」と意思表示した場合は無理強いをせず、時間が経ってから再度声をかけるようにしています。時間が経って、排泄に失敗した時でもすぐ行かなかったことを責めたりはせず、子どもの羞恥心に配慮しながらやさしく促すよう対応しています。

<さらなる期待がされる点>

1.【園からの情報発信の仕組み・保護者の声を受けとめる仕組みのさらなる充実について】
●1.第三者評価の一環として実施された利用者家族アンケート調査結果では、計14問の内、満足度が相対的に低い項目として、「日々の保育園の様子が情報提供されており、保育について職員と話をすることができていますか」、「保護者が子育てで大切に考えていること等について、職員は話を聞く姿勢がありますか」の設問について満足度が比較的低く、情報提供に対する仕組み・保護者から意見等を受け取る仕組みの体制は用意されていますが、満足度に関して体制の運用面で不十分な点を感じ、「できていない」と回答されている経緯が考えられます。情報発信については、ホームページ、各種おたより、送迎時の会話、連絡帳を用いた連絡等があり、HPに関しては、保護者のみならず一般の人にも情報提供できる媒体であり、ホームページは施設紹介のレベルに留まっており、園の日々の保育の様子は掲載されていません。各おたよりでは全保護者に同じ情報を伝える性質とし、月1回の発行にてリアルタイムで伝えることは難しく、その日の出来事、子どもの様子を伝えるのは、保護者との送迎時の会話、連絡帳等が最も迅速で有効な手段であり、満足度にもつながります。しかし、保護者の来園時刻を鑑み、場合によっては職員と会話することが時短であったり、伝えきれない・話を聞けない等の不満につながる可能性もあります。園では、メール配信システム「マチコミ」の導入を現在検討中であり、園からの情報発信の迅速化や複数ルート化を進めることが望まれ、期待がされます。

●2.保護者からの意見等を受け取る仕組みについては、(1)行事後の保護者アンケート、(2)懇談会等での意見交換、(3)運営委員会での意見聴取、(4)意見箱の設置、(5)第三者委員経由等のルートが用意されています。(1)(2)(3)は、時期・対象の議題・出席者などが限定されますが、(4)(5)は限定がありませんが(4)(5)を通じた意見等表明、活用等に関しては入園のしおりや重要事項説明書に記載され、入園時に受け取った書類は入園後時間経過と共に参照される頻度が減ることを前提として、園だより等で定期的に周知することが望まれます。さらに、(1)(2)(3)の結果は保護者に周知されていますが、例えばホームページにも掲載するなど、時間が経過しても閲覧できるような工夫も望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ●子ども一人ひとりの意思を尊重することは保育方針で謳い、職員は子どもに対して、常にどうしたいのかを聞くように心がけ、子どもの意思を尊重して温かく見守るようにしています。子ども同士のケンカについては、双方から話を聞くと共に、どうしたら良かったのか、自分の思いを話せるよう支援しています。保育方針に人権に配慮した一文を取り入れ、子ども一人ひとりの意思を尊重して保育にあたるべきことを配属時に職員に伝え、センターミーティングや園内研修の場でも繰り返し伝え、常に意識して実行できるよう指導しています。
●保育理念を基に、子ども一人ひとりの個性を尊重した保育の実践では、健やかな成長、感性豊かな子どもの育みに、共通認識の基、保育に当たっています。虐待の防止・早期発見については、虐待対応マニュアルを備え、「発見のポイント」「発見時フローチャート」に沿い、送迎時の保護者の表情、子どもの様子、保護者と子どもとの会話等を観察し、気になった場合は記録に残し、より注意深く観察するよう職員間で情報共有を図り、早期発見に努めています。
●子どもの気持ちに配慮した支援では、保育方針に「子どもの多様な感情を受け止める」、「一人ひとりに応じた健やかな育ちに向けて援助する」と掲げ、園では、「自分はどうしたいのか」を常に聞いて・知り、子どもの意思を尊重した保育を心がけ、ありのままの姿を許容し、気持ちに添い、子どもと保育士の信頼関係の構築にもつなげています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ●個人面談、連絡帳、意見箱、年4回(遠足、夏まつり、運動会、発表会)の行事後にアンケートを実施して保護者の意見・要望・改善点等を聞く機会を設けています。5月の給食試食会、懇談会、3月の懇談会では意見・要望・苦情等を直接保護者から聞く場とし、保護者からの意見を保育活動に反映させるよう努めています。
●意見、苦情、相談等については、意見が述べられるよう雰囲気作りに努め、相談・申し出は担任保育士だけでなく、園長・看護師・栄養士にも相談できるよう体制を整えています。保護者からの相談については、空いている保育室を活用して入室者を制限し、プライバシーに十分配慮しています。園の玄関に意見箱を設置し、意見等を自由に述べられるようにしています。
●園では様々な人間関係の場を経験できるよう、夕方は共同保育にして乳児と幼児の2つのグループを設けています。協同的体験では異年齢保育、遠足、運動会、生活発表会等の行事を通して、子どもの特性を活かし、個々に合わせた役割を持つ等、様々な体験、経験ができる保育を実践しています。夏祭りの制作では、3歳児・4歳児の参加することも踏まえて5歳児たちが話し合って決めて共同制作に取り組めるようにしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ●園の必要な情報は、法人のホームページやパンフレット、入園のしおり等で提供しています。園見学の希望者には施設内、保育の様子を見学してもらい、パンフレット等で説明し、質問に対しても丁寧に説明しています。
サービス利用開始後は慣らし保育を実施し、保護者の就労状況に応じて柔軟に対応し、3日〜2週間の範囲を目安に対応し、子どもの不安やストレスが高まらないように配慮しています。2歳児以上についても状況を見ながら、必要に応じてならし保育を実施しています。保護者とは密に連携を図り、連絡帳を活用して子ども一人ひとりの様子を伝え、情報を共有しています。
●各クラスリーダーで月案・週案・個別指導計画を作成しています。また、養護と教育の関連性を含め、週末、月末には反省、振り返りを記録し、次週、次月につなげています。子どもの様子については、乳児は連絡帳で伝え、幼児は掲示板で活動内容、1日の子どもの様子を保護者へ伝えています。日々の子どもの様子等は、登園時に家庭での子どもの様子や保護者からの依頼事項を記録し、昼礼時に職員間で情報を共有しています。お迎え時に保護者へ伝えるべきことは、園児連絡事項確認書を活用して伝言漏れのないよう伝えています。
●提供するサービスの実施方法については、保育理念、保育方針を全職員で共有し、法人のルールブック「保育の実践」と「社員としての心得手帳」を基に実践につなげています。各種マニュアルを整備し、標準的な実施方法の共通認識を図り、保育に当っています。保護者へは提供するサービス内容を入園のしおりに明示し、入園前説明会、懇談会等で説明を行い、理解を促しています。
4 地域との交流・連携

●園の情報提供は、川崎市ホームページ、かわさきし子育て応援ナビ、多摩区地域子育て情報BOOK、法人ホームページ等に情報を提供し、多摩区地域課題対応事業「たまたま子育てまつり」、子育て支援関係者会議に参加して情報を発信しています。
●地域の関係機関との交流、団体との連携では、多摩区の園長会、幼保小連絡会議に参加し、意見交換を図り、地域の福祉ニーズを把握しています。園行事の夏祭りや運動会の際はポスターを貼り、地域に声かけを行い、参加を募っています。

●園では、多摩区で開催される子育て祭りや保育園展、年長児作品展等に参加し、子どもの作品を出展し、参加者や保護者等から地域における福祉ニーズの情報も入手するよう努めています。

5 運営上の透明性の確保と継続性 ●理念、方針は入園のしおり、パンフレットに記載し、園内にも掲示して周知しています。職員は法人内研修、園内研修で理念、方針の説明を受け、確認しています。全体的な計画に、保育理念・保育方針・保育目標を明示し、職員が月ごとのカリキュラム・週案を作成する場合には常に保育理念・保育方針・保育目標に基づいて作成するよう指導しています。また、「社員としての心得帳」に明示し、事務室内にも掲示をしていつでも確認できるようにしています。
●保護者に対しては、入園説明会で入園のしおりに沿って理念や基本方針、保育目標について説明し、保育の実践を通して理解が得られるよう努めています。また、入園のしおり(重要事項説明書)を各家庭で保管してもらい、確認できるようにしています。在園児保護者に対しては、進級説明会、運営委員会等で理念、基本方針を説明し、廊下にも掲示して理解を促しています。
●園長は、職員、園の質の向上につながる課題の把握に努め、職員の希望を考慮しながらシフトの調整を図り、職員一人ひとりの研修受講への推進を図り、保育の知識・技術等の向上に努めています。
6 職員の資質向上の促進 ●法人では、人材育成ビジョンに保育士として「望ましい姿」を明記し、キャリアマップシート(査定シート)に個人目標を記入し、査定時期に見直し及び達成状況の確認をしています。また、人材採用数を精査し、法人本部採用課と連携して適正な人材の採用に取り組んでいます。遵守すべき法令、規範、倫理については、「保育の実践」、「社員としての心得帳」に明示し、児童憲章、全国保育士会倫理綱領を法人内研修で周知し、職員は理解しています。定例のミーティングにおいても遵守すべき事項について繰り返し議題として取り上げ、周知を図っています。
●「保育の実践」、「社員としての心得帳」に接遇を含む行動規範と、目指すべき姿勢を明示し、保育に生かしています。また、中期事業計画に行動指針が示されており、保育指針、理念、目標の中に専門分野の技術を保育に反映する旨が示されています。また、社員職位に応じたキャリアマップシートを策定し、職位ごとに求められる能力とキャリアパスを明示し、計画的な研修体系が組まれています。
●園長は、職員の日々の様子、就業状況や園の状況を把握し、シフトの調整を図り、職場環境の整備に努めています。また、勤務管理ソフトにて有休取得日数や残業時間等を把握し、有休消化率や時間外労働の状況を確認して労働条件の向上に努め、有給残日を消化できるよう配慮しています。園長、主任、職員で年3回のヒアリングを実施して意識、意向、不満等を把握し、必要に応じて業務内容や人的配置を見直し、改善に努めています。福利厚生では、社会保険、職員指導食提供、住宅手当、有給休暇、健康診断等を整備し、職員の健康維持に努めています。

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