かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスクくげぬま北保育園

対象事業所名 アスクくげぬま北保育園
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 251 - 0025
藤沢市鵠沼石上3丁目1番3号
tel:0466-22-0005
設立年月日 2018(平成30)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【立地および施設の概要】
  アスクくげぬま北保育園は、平成30年に開園された2年目の保育園です。定員は0歳児から5歳児まで90名で、現在76名の園児が通園しています。園は江ノ島電鉄線石上駅から1分のところにあり、住宅に囲まれた静かな環境にあります。藤沢市の中心は隣の藤沢駅周辺にあり、子どもたちは電車で藤沢市立図書館に出かけ絵本の閲覧をするなど社会と触れる機会を設けています。

【園の特徴】
  園の目標を「よくわらい よくあそび こころと からだの げんきなこ」として、子どもの気持ちを大切に育てることを目標としています。また、子どもの「生きる力」「伸びる力」を育むことを目的に、それぞれの年齢・発達に合わせたクッキング、リトミック、体操、英語など多様なプログラムを実施しています。

【特に優れていると思われる点】
1.子どもの気持ちを大切にする保育
職員は、運動会のダンスの練習の際に、「この歌の“一寸たりとも見逃すな”はどうやって表せばいい?」と子どもに問いかけ、子どもからの「?が良いよ」の答えに「じゃあこれでいこう」とするなど、子どもたちが自分で考え、活動に主体的に関わっていけるようにしています。また、職員は子どもたちの遊びの中に積極的に入り、小さな変化に気づいたり、子どもの言葉をたくさん拾えるように努め、子ども相互の関係づくりや互いに尊重する気持ちを大切にしていけるよう援助しています。

2.保護者と共にこどもの安全を守るための取り組み
   設置法人から毎月、園に配信される「あんぜん・あんしんトピックス」を園だよりの一面トップに掲載し、家庭でも起こりうる事故事例と予防対策を、保護者に情報提供するとともに、注意喚起をし、質問も受け付けています。4月は「乳幼児突然死症候群(SIDS)」、6月は「磁石の誤嚥事故事例」、7月は「熱中症について」など、子どもにとってリスクの高い具体的な事例が挙げられています。保護者からは「熱中症について非常に参考になった」や「SIDSについてもっと知りたくて欄外に記載されていた参考文献(厚生労働省HP)を読んで勉強した」などの声が寄せられています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.地域子育て支援サービスの取り組みの強化
開園して2年目の保育園であり、地域での子育て支援はなかなか難しい状況ですが、地域の保護者や子どもたちに向けての積極的な園庭開放、定期的な育児相談、育児講座の開催などを通じて、園の専門性を生かした子育て支援サービスを地域に提供していくことが求められます。

2.散歩など自然に触れる園外活動の見直し
   滋賀県大津市での保育園児の散歩途中での死傷事故以来、散歩道の安全確認を行う理由で散歩の回数が減っています。園庭があり外気に触れての活動はできていますが、子どもにとって園外の自然や地域と触れ合う機会は大切です。「お散歩マップ」に散歩道の危険度を表示するなどしていますが、外出するにあたっての安全確認をさらに徹底し、園外活動の機会を増やすことが期待されます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・設置法人の基本方針に沿って指導計画を作成し、無理強いをしない、子どもに選択させ子どもの自主性を促す、自然とのふれあいを大切にするなど、子どものあと伸びをする力や五感を育てる保育を目指しています。

・職員は子どもに対して威圧的な言葉遣いや無視をしないようにお互いに注意しています。昼会議の中でも、日ごろの子どもの呼び方について振り返り、呼び捨てにしない、あだ名で呼ばないなどを確認しています。

・子どもが友達に知られたくないことを話すときや、泣いていることを見られたくないときに隠れられる「テント」があります。1歳児には「バス」の形をした隠れ場所もあります。子どもと一対一で話しあえる場所としては廊下や階段の踊り場を、プライバシーを守れる場所としては、相談室や事務室を利用しています。

・職員の入社時に個人情報保護や守秘義務について説明を行っています。昼会議でも個人情報の取り扱いについて話し合っています。ホームページへの写真掲載については、保護者から承諾書を提出してもらっています。

・職員会議や昼会議で「男の子の遊び」「女の子の色、服装」など、無意識に性差による固定観念を持たないよう確認しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・指導計画は年齢ごとに、年間指導計画、月間指導計画、週案を作成しています。計画の評価・見直しは、年間指導計画は6月、9月、12月、3月の年4回、月間指導計画は毎月末、週案は毎週末に行っています。評価・反省は、保育が指導計画のねらい通りに行われたかを振り返り、見直しをして次に繋げています。

・0歳児については、職員と子どもが笑顔で関わり、子どもが安心できるように保育室の環境を整えています。言葉で伝えられない子どもへの関わり方は、身近な人と気持ちが通じ合うことを留意し、喃語には丁寧に応対し、発声に応え一対一で向き合うようにしています。

・1、2歳児については、様々な遊びができるよう広いスペースを確保できるようにしています。つかまり立ちや伝い歩きできるように、丁度良い高さの牛乳パックで作った仕切りに掴まって十分動けるようにしています。

・3歳児では、椅子取りゲーム、鬼ごっこ、しっぽ取りなど、全身を使った遊びや
 ルールのある遊びを取り入れています。ルールのある遊びで、約束を守ること、
 規則の中での友だち同士の関わり合いなどを学んでいます。

・4歳児では、ルールを理解できるようになり、友達との遊びでルールを守って遊んだ方が遊びの中に勝ち負けなどメリハリが出て楽しいことを学んでいます。

・5歳児は自分で何をし、何ができるかを友達同士で一緒に考え、遊びの展開の順序を決めたり、ダンスの振り付けを考えたりしています。子どもの活動の中で、自分の得意なこと、友達の得意なことを見つけられるようなってきます。

・園庭では季節に合わせて、トウモロコシ、サツマイモなどの野菜やお花などを植えています。育てた野菜はクッキング保育で調理して食べています。

・子ども同士のけんかについて、0、1歳児の噛みつきやひっかきは、事故のないよう、職員がすぐにお互いを離したり止めるようにしています。2〜5歳児間のトラブルは危険が無いように見守り、必要に応じて子どもの気持ちを代弁するようにしています。

・子どもが食事を完食できたという喜びを味わえるように、状況に応じて1口だけ食べる、半分だけ食べたら終わりにする、初めから別の皿に食べられないものを取り分けるなどをしています。

・午睡では、眠れない子どもには無理強いせず、布団の上で静かに過ごすようにしています。午睡中、0歳児は5分、1、2歳児は10分、3歳児は15分間隔で呼気の確認をしています。また、乳幼児突然死症候群(SIDS)防止のため、うつ伏せ寝をしないようにしています。

・排泄では、排泄表を活用し、子どものタイミングに合うようにトイレに誘っています。おもらしをした子どもには、ほかの子どもに気づかれないように、そっと着替えをさせるなどの対応をしています。

・0歳児のトイレには沐浴設備があります。温水シャワーは2階の幼児用トイレにあります。沐浴・温水シャワーは使用の都度、清掃し、沐浴設備は次亜塩素酸ナトリウムで消毒しています。

・長時間、園で過ごす子どもには、くつろげるようにマットを敷いたり、少人数で楽しめるようなおもちゃを用意したり、おもちゃの置き場を変更してコーナー遊びを充実するなどの工夫をしています。

・保護者に対して、行事後のアンケートで意見を集めています。年に2回の保護者懇談会では園としてのねらいのほか、年齢に応じた取り組み方を説明しています。また、園全体の様子や各クラスの様子を伝えています。


3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園前説明会で「ならし保育」の重要性を説明し、ならし保育を、原則2週間かけて行っています。0〜2歳児は「保育連絡ノート」を通して、園での過ごし方や睡眠・排泄・食事・遊びなどの状況を保護者に伝えています。

・児童票に家庭状況調査票、健康状況、成長記録などをファイルしています。入園後の子どもの成長記録は児童票にファイルされ、0〜2歳児は毎月、3歳児以上は3か月ごとに追記をしています。

・虐待対応マニュアルがあり、折にふれて話しあっています。職員が虐待に気が付いた場合は、園長に報告し、藤沢市子ども家庭課に通報し、助言を得ます。登園時の子どもや保護者の様子や着替え時に、子どもの身体の観察をして虐待の予防をしています。

・アレルギーの対応マニュアルがあり、職員間で最新情報の共有をしています。アレルギー児の保護者とは栄養士が半年に1度面接をし、除去食についても毎月打合せをしています。

・苦情受付担当者は主任、苦情解決担当者は園長であり、重要事項説明書に記載し、保護者に説明しています。第三者委員を2名立て、保護者からの苦情を受け付けることのできる体制をとっています。

・健康管理については、年に2回健康診断と歯科健診を行い、気になることがあれば嘱託医に相談できる体制になっています。

・感染症と食中毒についてはマニュアルがあり、保護者には入園前に説明しています。感染症が発生した場合は、保護者に連絡しお迎えが来るまでは、他の子どもに感染しないように子どもは事務所で静かにしています。


4 地域との交流・連携

・開園して2年目の保育園であり、地域での子育て支援はなかなか難しい状況ですが、地域の保護者や子どもたちに向けての積極的な園庭開放、定期的な育児相談、育児講座の開催などを通じて、園の専門性を生かした子育て支援サービスを地域に提供していくことが求められます。

・園の情報はホームページに公開し、藤沢市の「保育ガイド」に掲載しています。問い合わせには園長が説明し対応しています。利用希望者には随時見学が可能であることを案内しています。
 
・地域の保護者や子どもたちを園の七夕まつりに招待しています。子どもたちは、散歩時に元気に地域の人と挨拶を交わしています。

・「ボランティア受入れガイドライン」があり、今年度は、夏休みのボランティア体験として中学生3名と高校生1名を受け入れています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・設置法人の就業規則に、倫理規定、服務規程を明記し、職員が不正・不適切な行為を行わないよう入社時研修で職員に周知しています。また、コンプライアンス委員会を設置し、不正があった場合に直接通報できる内部通報制度の仕組みを職員に周知しています。

・職員の行動規範である「クレド」を全職員に配布しています。職員は常に「クレド」を身に着け自分の行動の振り返りができるようにしています。

・中長期計画を作成し、5年長期計画目標を、子どもと保護者へのサービス提供の充実、地域に根付いた保育園経営、保育内容の充実・質の向上としています。

・園長は、設置法人園長会や藤沢市主催の株式会社園長会から最近の状況の情報を得ています。藤沢市園長会で警察署から散歩ルートの見直しが提案され、園に持ち帰り職員会議で課題として取り上げました。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人にて「保育士人材育成ビジョン」が制定され、個々の職員に期待される役割を果たすため、人材育成計画が職員の階層別に定められています。職員一人一人の保育技術及び習熟度に合わせた年間研修計画があり。経験年数に応じた研修を受講しています。

・設置法人本部では、毎期末に職員にアンケートを取り、職員のニーズを把握して、階層別研修、自由選択研修の参考としています。研修には、常勤職員・非常勤職員とも必要な職員は必ず受講できるようにしています。

・内部研修では、年間のリーダーを決め、少人数グループに分けて週1回集まっています。合同保育での遊び方、子どもへの声かけ、食事援助などについて話しあっています。

・園長は個人面談で、職員の意向や意見を聞きとり、職員の考えを把握しています。また、設置法人では年度末に全職員に対し意向調査を行っています。

・「実習生受入れガイドライン」があり、受け入れの体制はできていますが、実習生受け入れの実績はありません。

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