かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

小学館アカデミーなかやま保育園(5回目)

対象事業所名 小学館アカデミーなかやま保育園(5回目)
経営主体(法人等) 株式会社小学館集英社プロダクション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 226 - 0014
緑区台村町399
tel:045-938-5651
設立年月日 2012(平成24)年03月31日
公表年月 2020(令和2)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
小学館アカデミーなかやま保育園は平成24年3月31日に開設した保育園です。0歳から5歳児までの定員60名で現在は67名の子どもが在籍しています。
運営主体は株式会社小学館集英社プロダクションで、教室及び通信による教育事業や保育所、託児所の企画、運営管理等幅広い運営を行っています。
園は、JR横浜線「中山駅」から徒歩10分程の住宅地にあります。幹線道路から入った静かな環境にある保育園です。
「あったかい心をもつ子どもに育てる」という保育理念のもと、思いやりの気持ちを大切にする」「生きる力を大切にする」「主体性を大切にする」「好奇心が伸びる環境を大切にする」「経験・体験を大切にする」「一人ひとりの得意を大切にする」「ことばの美しさ、楽しさを大切にする」「地域との関わりを大切にする」を基本方針としています。


≪優れている点≫

1. 子どもが自主性をもって行動できるようになるための取り組みを行っています

指示や命令をしないこと、大きな声を出さないこと、職員が進んであいさつをして子どもたちの見本となることなどを職員間での共通の認識としており保育の中で実践しています。
登園から活動、昼食、午睡、おやつ、降園までの保育時間の流れを、一つひとつ区切り一斉に活動を促すのではなく、子ども一人一人が流れを理解して次の行動に移っていくことが、子どもたちに浸透しています。また、クラス全体で活動するのではなく、いくつかのグループに分ける事で子どもたちの様子を職員が把握でき丁寧な保育が行え、子どもたちも自分のペースを取りやすくなっています。子どもが自ら考え行動できるような環境が設定されており、子どもの育ちにつながっています。


2. 園の専門性を地域に還元する地域支援に努めています

地域の子育て支援サービスでは、交流保育、園庭開放などを実施しています。「りぼん広場」(人形劇の鑑賞会や保育講座)や交流保育を年3回以上開催しています。
「あかちゃんの駅」(おむつ交換の場所やトイレの提供など)によって地域に園を利用してもらう機会を設けるなど地域支援を行っています。


3.食事を豊かに楽しむ工夫をした食育を行っています

季節の食材を取り入れて、ひな祭りの時はちらし寿司、クリスマスには飾り付けを行い、行事にちなんだ楽しい食事を提供しています。
子どもの喫食状況は栄養士や調理に関わる職員が子どもたちの様子を見て、直接話を聞いています。月1回の給食会議では担任からクラスの喫食状況を聞いています。
調理室の前には、当日の食材(野菜など)が置かれています。1階フロアの0、1、2歳児は調理室の前の野菜を手で触り、食材に触れる機会を設けています。職員は野菜の名前について子どもと話すなど、食に対する興味、関心につなげられるよう取組んでいます。


≪努力・工夫している点≫

1.動植物の飼育や栽培など、自然に触れる体験を大切にしています

栽培では、プランターで夏野菜などを栽培し観察、収穫を行っています。クワガタの飼育を行い、餌やりなどの世話をして命の大切さに触れています。カブトムシは保護者からいただいたものを飼育し、卵から幼虫、成虫への過程を観察し、現在も継承されています。カブトムシは現在は幼虫なので、飼育をしている年長児が卒園してから成虫になります。子どもは卒園してからでも、見に来ることを楽しみにしながら過ごしています。
自然に触れ、命がつながる体験を通して子どもの心の成長につながっています。


2.職員一人ひとりの目標管理を基調とした人事考課制度があります

目標設定後や自己評価後などのタイミングに園長面談を実施して、指導助言が受けられるようにしています。
法人の人事考課制度は賞与や昇級へつながる適切な制度になっていることも確認できています。園長は職員との日常的な関わり中で「保育の本質」や「ふり幅」に関する指導・助言に力を入れたり、個々に合った教育や研修を案内するなど、さらに職員のモラルやモチベーションを向上させることに力を入れています。
それらの取り組みによって、1名の主任体制が確立されています。


≪課題や改善することが期待される事項≫

1.散歩や地域への関わりの促進

園庭は広く、近隣の木々が見られ、虫や季節ごとの花々を見る事のできます。前年度まではこの園庭を活用することを主として、園外へ日常的な散歩は少ない状態でした。
散歩をすることで、運動能力の向上、園外環境での刺激を受ける事ができます。近隣との交流や交通ルールを知るなど様々な経験をする機会にもつながります。現在は、少しずつ散歩の活動も組み入れた保育活動を行っているようですので、今後も活動を進められてゆくことが望まれます。


2.コミュニケーションの促進による保護者との連携

日頃から保護者とのコミュニケーションを図り情報共有に努めています。送迎が集中する時間帯には保護者一人一人への対応が難しく、時間が取れていない現状があります。園長は保護者交流への配慮と工夫に努めていますが、新任でもあり保護者によっては不安を感じる事もあるようです。
園長の方針は登降園時などに保護者に子どもの様子について話すことです。引き続きコミュニケーションの促進に務めて、保護者との連携を深めていくことが期待されます。行事ごとのアンケート結果等も検討し、保護者の要望把握により保護者との連携強化が望まれます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 子どもの人権の尊重についてのマニュアルがあり、入社時研修で全職員に周知されています。また、園内研修でも児童憲章の内容の確認とともに子どもの人権の尊重について理解を深めています。

A 個人情報の取り扱いやプライバシー保護に関する規程を設け、研修を通じて職員に周知しています。入園時には肖像権の取り扱いについて書面で同意を取り交わし、保護者の意向に沿った対応に努めています。個人情報保護について、職員は研修で学んでいますが、園として「個人情報保護に関する規程」を策定しています。

B 保育士は子どもと1対1の関わりに努め、信頼関係を大切にして日々の保育に取り組んでおり、羞恥心への配慮として保育室内では着替えやオムツ交換の場所を設定しており、決まった場所で行うことを職員間で周知しています。

C 入社時の施設運営マニュアルに基づいた研修をはじめ、入社後3年目まで毎年実施している振り返り研修などの機会を通じて重点的に学べるようにしています。さらに、それらの法人全体での研修に加え、「身だしなみ」、「言葉遣い」、「子どもの呼び方」などは、日頃より注意を促しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 一人一人の成長、発達を考えた活動や玩具等を用意しており、保育時間の長い子どもの遊びがマンネリ化しないように遊びを提供したり、玩具の配置や使い方に変化を持たせたりしています。子ども自身が主体的に活動できるような環境設定や言葉がけをしています。

A 自由保育の中で、室内外で遊びを自分たちで選択して決めることができる環境を設定しています。3、4、5歳の幼児クラスでは、自己配膳など、自分たちで食事量を決めています。

B 健康管理・感染症対策・衛生管理・安全管理について、それぞれマニュアルが整備されています。苦情受付担当者、苦情解決責任者が定められ、「提案箱(意見箱)」が設置されています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 保育理念「あったかい心をもつ子どもに育てる」のもと8項目の基本方針や保育目標を掲げ、保護者、職員、関係者への周知に努めています。指導計画を策定する際にも保育理念や基本方針などを骨子として盛り込み、日々の保育に反映させるようにしています。

A 本社で立てた全社計画をもとに、園の状況を加味した全体計画を作っており、全体的な計画は保育所保育指針に加え、法人独自の取り組みである楽習保育指針を踏まえて作成しています。作成した計画は期間(日・週・月・半期・年間)ごとに振り返り、子どもの姿と指導計画の方向性を検証し、必要に応じて修正を加えて次期の計画に反映するようにしています。子どもへの個別配慮については、連絡帳、面談などにより保護者の意向を把握して取り入れています。

B 児童票などをもとに、子ども一人一人の背景や事情を考慮しながら個別に対応することを基本としており、日常においては保護者との会話や連絡帳などによって様子を確認し、保育(カリキュラム)に反映させることにしています。

C 職員は通勤時や出退社時にも倫理観を持った行動をとるように日頃より注意することを心がけています。正しい日本語を職員が使い子どもと関わるようにしたり、ポジティブな視点を持って保育に取り組んだりすることを心がけています。さらに、保護者の状況に合わせて気持ちに寄り添う対応に努めています。

4 地域との交流・連携

@ ひろば事業において、園外のご家庭の育児に関する悩みを相談する場を設けており、地域の方との交流に務めています。行事を開催する際には園の外掲示板にポスターを掲示し、交流のある保育園には案内を送り、地域の関係者にも案内して参加を促しています。赤ちゃんの駅としておむつ交換などのスペースを提供しています。

A 地域との交流を目指して、地域の保育園、小学校などと継続的に関わることで、子どもの育ちを支援することに力を入れています。連携している園との交流を行うことで、結束を強め相互に支援し合える環境が整っています。

B 地域ネットワークとして緑区こども家庭支援課が主催する会議や地域の園長会に参画して、地域の子育てニーズなどの情報収集に取り組んでいます。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 組織及び職員が不正・不適切な行為を行わないよう守るべき法・規範・倫理等が明文化され職員に周知されています。職員会議や昼の打ち合わせで、事例共有として他園での事故や問題点などを話し合うことで、自園に置き換えてどのように対応していくかを考えられる機会を設けています。

A 保育所のパンフレット・広報誌・ホームページ等により、保育の理念や保育目標を伝える他、入園説明会や保護者会で入園のしおり、パンフレットなどにより保育理念などの、さまざまな情報の提供に努めています。

B 法人のホームページには共通項目である保育理念・保育プログラム・一日の流れ・年間行事等をはじめ、利用案内や所在地等の概要を掲載し、資料請求や問い合わせ、パンフレットのダウンロードなどもできるようにしています。また、公式SNSページでは、日常の保育や季節の行事の様子などを分かりやすく掲載し、園に関する情報を得ることができるようにしています。

6 職員の資質向上の促進

@ 職員は法人主催の研修やそれ以外の研修にも参加しています。経験年数や、仕事をする力に応じて、年間の配置や係を決めています。そのうえで行事担当や、研修に参加し、保育力をさらに向上できるよう努めています。

A 職員会議にて危機管理の話し合いや、救命技能についての再確認など各種研修により職員の資質向上に努めています。

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