かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

マーマセンター北保育園(3回目受審)

対象事業所名 マーマセンター北保育園(3回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 游育会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 224 - 0015
都筑区牛久保西2-28-1
tel:045-914-4649
設立年月日 2005(平成17)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
【施設の特色】
・立地および施設の概要
マーマセンター北保育園は、社会福祉法人「遊育会」を経営母体とし、2005年 4 月に開園した15年目の保育園です。0歳児から5歳児までの子どもたち58名(定員60名)が在籍しています。マーマセンターしのはら保育園は姉妹園です。横浜市営地下鉄ブルーライン「センター北」駅より徒歩 7分、港北ニュータウンの幹線道路に面し、裏は住宅街という場所に位置しています。横浜市交通局の施設を1階が保育園、2階は教育委員会が利用の複合施設となっています。隣接する牛久保西公園は豊かな自然に恵まれ、子どもたちは、散歩に出かけ五感を通して自然を体験し、興味や関心を深めています。

・園の特徴
遊育・食育・知育を三本柱として、家庭的で落ち着いた雰囲気と環境に配慮した保育、乳児の担当制や幼児の異年齢交流等、個々が力を発揮できるよう、時には専門家の意見を取り入れ、バランスを考えた保育を実施しています。
5歳児は五感で学ぶ「マーマ・キッズキッチン」を年10回行い、ご飯を炊く、だしをとるなど回が進むごとに難しい料理に挑戦しています。3〜5歳児は運動保育を月に2、3回行い、いろいろな動物さん歩きや縄を使った遊びをしたり、鉄棒、跳び箱、マットなどの遊びをしています。また、2か月に1回専門講師により、月2回職員の指導でリズム遊びの時間を持っています。

【特に優れていると思われる点】
1.自然に対する興味と命の大切さを育てる取り組み
園は周辺の自然環境に恵まれ、子どもたちは五感を通して豊かな自然を体験しています。ほとんど毎日散歩に出かけ、集めてきた葉っぱや木の実で製作活動を行っています。オタマジャクシやザリガニを捕まえて飼育しています。オタマジャクシに最初は触れることができなかった子どもも触れるようになり、次々にカエルになっていく様子を観察しています。水槽の中で「死んでしまったカエルをどうするか」子どもたちは相談し、パパやママに会うために川に流してあげることに決めました。水槽にいる元気なオタマジャクシも川に戻すことを決め、みんなで川に返しに行きました。子どもたちは自然を体験することで驚きや発見、「ワクワク」した気付きと自然に対する興味を持ち、生き物に対する愛情と責任感が育まれています。

2.子どもが主体的に活動できる環境
保育室には手作りの棚に、子どもの発達に応じた創造力を培える手作りの玩具が豊富に用意されています。お友だちの誕生日には、台所のコーナーで色彩豊かなお手玉でケーキを作ってお祝いしています。ままごと遊びのコーナーでは、人形を抱っこして三角巾、エプロンをつけてお料理をしています。絵本のコーナーにはソファーを置き、構造遊び(ブロックや積み木、工作)コーナーでは一日を通して継続して遊べるようになっています。子どもたちには、好きなことをしてじっくり遊びこめる環境が整えられています。

3.子どもの意欲を育てる0〜2歳児の担当制
いつも世話をしてくれる大人が決まっていることで、子どもの情緒が安定し一人一人の健やかな育ちを支えるとして、0〜2歳児は担当制を取っています。食事、排泄、入眠、着替えなどはできる限り決まった職員が子どもの世話をしています。0〜2歳児の個別指導計画は個々に「遊び・生活」の指導計画を作成し、細かく丁寧な配慮をし、一人一人の子どもにあった対応をしています。給食では、1歳児は子どもの食べようとする意欲「自分で」を大切に見守り、援助しながら食べる楽しさを味わうことを大切にしています。一斉でなく2、3人ずつ、子どもと相談しながら、目の前で配膳して、子どもが食べられる量を盛り付け、完食の喜びを味わえるように言葉をかけ、援助しています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.保育所の専門性を生かした地域子育て支援
保育園の施設が狭いことから、園内での育児講座等の開催は難しい状況にありますが、散歩先の公園などで地域の乳幼児と交流の場をもつことにより、「子どもの育ち」を伝え、子育てに関する専門性を生かしたサービスを提供していくことが期待されます。

2.意見や要望などの記録・蓄積
保護者や近隣の方から日頃寄せられる意見・要望・苦情は、些細なことであっても専用のノートなどに記録し、蓄積・整理して、過去や最近の傾向について職員会議などで確認し話し合い、改善に結び付けることが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・保育理念、運営方針ともに、子ども本人を尊重したものになっており、「園生活のしおり」(重要事項説明書)に明記し、全職員、全保護者に説明し、園内に掲示しています。

・職員は子どもと話すときは否定的な言葉や命令的な言葉を使わず、分かりやすい言葉で穏やかに話しかけています。子どもの気持ちを受け止めることができるように、子どもの表情や行動、変化に気をつけています。

・簡易の衝立を用いて一人の空間を作っています。一対一で話し合える場所として他の友だちを意識せず過ごせる場所(廊下や園長室)を作っています。

・個人情報保護規程を作成し、全職員が理解しています。守秘義務については職員には入職時研修で周知しています。

・遊びや行事の役割については、性別ではなく子どもの希望を聞いて決め、父親の役割、母親の役割等を職員が固定的にとらえて話すことはありません。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・全体的な計画に保育理念、保育目標を明記し、その内容は子どもの最善の利益を第一義としたものになっており、年齢ごとの年間計画、月案、週案を、予想される子どもの姿・ねらい、配慮点を明確にして作成しています。

・保護者提出の「生活の様子」や面接で生育歴、健康状態、家庭状況を把握し、児童健康台帳(既往症、アレルギーの確認)、児童票などを提出してもらっています。

・0歳児においては担当制を取り、職員と子どもの信頼関係を含め、子どもが安心して過ごせる環境を作っています。

・1〜2歳児においては、子どものやりたい気持ちを大切に、見守り、必要に応じて分りやすい言葉で声かけし、丁寧に援助しています。

・3歳以上児は、一人一人が自分の遊びたい遊びを十分に楽しみ、集団遊びの楽しさも味わえるようにしています。4、5歳児は異年齢合同保育を行っています。

・窓を開けて換気し、日中はエアコン、扇風機で室内の通気、換気を行っています。温湿度はエアコンなどで夏は27℃、冬は24℃を保てるように設定しています。

・0、1歳児用に沐浴設備と温水シャワー、園庭に温水シャワーが2か所あり、沐浴設備や温水シャワーは使用後に消毒液で消毒しています。

・保育室は食事と午睡の場所を区分し、小集団保育がおこなえるように複数のコーナーを設置し、少人数のグループで落ち着いて遊べるようにしています。

・0〜2歳児の個別月間指導計画では、食事・排泄・睡眠・着脱・清潔についてのねらい、全般的な配慮点について指導内容を設定し、反省及び評価(経過)を記入して次月に反映しています。

・プランターでキュウリ、ダイコンなどの成長を観察し、収穫し、食することを楽しんでいます。散歩でオタマジャクシやザリガニを捕まえ、飼育しています。

・専門講師や職員の指導によるリズム遊びの時間があり、子どもたちはリズムに合わせて踊り、描きたいときには自由に絵を描いています。

・職員は子どもの食べる様子を見守りながら、子どもが自分で食べようとする意欲や行動を大切にして、食事を楽しめるように援助しています。

・毎月給食会議を行い、各クラスの喫食状況を把握し、子どもの好き嫌いを把握して、具材の大きさや切り方、味付けに工夫をしています。

・毎月下旬に次月のメニューと給食だよりを発行し、食に関する情報提供や旬の食材、レシピ紹介を行sっています。保育室入口に給食とおやつの画像を掲示しています。

・乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のため、0歳児は5分、1、2歳児は10分、3〜5歳児は15分おきにブレスチェックを行い、うつぶせ寝にならないように配慮しています。

・職員は子ども一人一人の排泄リズムを把握して、個別に対応し、トイレットトレーニングは保護者と連携して進め、園での様子、家庭での様子を口頭や連絡帳で共有しています。

・入園説明会で重要事項説明書の中で基本方針を伝えています。また2月に行う進級説明会で、新しい重要事項に沿って保護者に説明しています。懇談会等でも保護者に伝えています。

・年2回5月と11月にクラス懇談会を行い、2月には進級説明会を行い、重要事項説明や進級後の持ち物や生活について知らせしています。

・年度初めに一年間の行事予定表を配付し、保護者が予定を立てやすくしています。随時保育参加できる体制があります。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・指導計画の作成、評価、見直しは、全体的な計画に基づき、子どもの様子や発達状況を考慮して指導計画を作成・評価し、必要があれば随時見直しを行っています。

・入園後は毎月、身体測定の結果を成長発達記録に記録しています。入学する小学校に「保育所児童保育要録」を送付し、必要に応じて子どもの状況を伝えています。

・個別のケースについては毎月の職員会議で話し合い、議事録で内容を伝えています。横浜市北部地域療育センター職員の巡回指導内容を保育に生かしています。

・虐待が疑わしい場合を含めて、都筑区こども家庭支援課に相談し対応しています。虐待が明白な場合は、横浜市北部児童相談所に通告する体制になっています。 

・アレルギー対応マニュアルがあり、子どものかかりつけ医から「生活管理指導表」を6か月ごとに提出してもらい対応しています。

・重要事項説明書に、苦情受付担当者、苦情解決責任者、第三者委員2名の氏名、肩書、連絡先とフローチャートを記載し、玄関に氏名と連絡先を掲示しています。

・健康管理に関するマニュアルがあります。マニュアル、年間保健計画に基づいて各クラスで健康管理を行っています。

・健康診断、歯科健診を年2回、4歳児視聴覚検査を年1回、3〜5歳児は尿検査を行い、結果は個別ファイルに記録しています。

・感染症への対応に関するマニュアルがあり、園生活のしおり(重要事項説明書)登園停止基準や対応を明記し、入園、進級説明会で説明しています。

・衛生管理に関するマニュアルと嘔吐処理・対応マニュアルがあります。マニュアルに基づいて清掃を行い、園舎内外は清潔・適切な状態に保たれています。

・安全に関するマニュアルがあり、様々な状況を想定した避難訓練を毎月行っています。棚は壁に固定し、棚の上には落下防止の滑り止めを敷いています。

・事故やケガの対応マニュアルがあります。行政機関や救急期間、医療機関をリスト化し、保護者緊急連絡先の一覧が作成され、早急に対応できるようにしています。

・警備会社と契約し、玄関は電子錠になっています。来客は顔、名前、要件を確認して開錠しています。不審者の侵入を想定した防犯訓練を年6回行っています。

4 地域との交流・連携

・地域の保育園が中心となって行っている育児講座に参加して、地域のニーズに応えています。

・保育園の年間育児支援計画を地域育児支援拠点「ポポラ」に置き、町内会の回覧板で回覧し情報提供を行っています。

・都筑区役所、横浜市北部児童相談所、北部地域療育センター、消防署、警察署などをリスト化した関係機関一覧表を事務室に掲示し、ファイルに保存しています。

・散歩で会う地域の人々と積極的に挨拶を交わしています。地域の商店に子どもたちがクッキング保育の材料を買い行くなど、近隣との友好的な関係を築いています。

・ボランティア受け入れマニュアルがあり、職員会議、園だより、掲示板で事前に受け入れの計画や意義などについて周知し、活動終了時に反省会を行っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園のホームページ、見学者用のパンフレットに園の情報を提供しています。子育て支援拠点「ポポラ」及び町内に園の情報や子育て支援情報のチラシを置いています。

・年度末に設置法人制定の職員用の「マーマ保育園 自己評価表」に従って自己評価を行い、次年度への取り組みについて各クラスで検討し、職員会議で発表し合っています。

・職員が順守すべき法律や行動規範は「就業規則」に明文化し、設置法人策定の「職員のキャリアステージ」における人材育成指標に『保育倫理要綱』を順守する旨を記載してあります。

・牛乳パックや段ボールなどの廃材を子どもたちの製作に利用し、裏紙をコピーやメモ用紙として利用しています。照明器具のこまめな消灯で、節電を推進しています。

・重要な事項を決定する場合は、保護者と意見交換しています。運動会の開催場所、保育料金の納入方式等について保護者懇談会で丁寧に説明しています。

・法人策定の「職員のキャリアステージ」における人材育成指標があり、キャリアアップ研修を受け、クラスリーダーを経て主任に登用する育成方針になっています。

・園作成の中長期事業計画があり、人材育成、保育の質の向上などの取り組み項目と実践内容を掲げています。

6 職員の資質向上の促進

・実習生受け入れマニュアルがあり、職員会議、園だより、掲示板で事前に受け入れの計画や意義などについて周知しています。

・「職員のキャリアステージ」における人材育成指標があり、経験年数4区分に応じて職員の資質・能力の水準を定め、「保育士等・キャリアアップ研修テキストシリーズ カリキュラムツリー」を定めています。

・園長・主任が職員の年間研修計画を作成しています。園内研修として救命救急法について実習し、外部研修として乳児保育、幼児保育等多くの研修を受講しています。

・非常勤にも研修募集内容を知らせ、参加できるように紹介しています。外部研修、園内研修の結果は非常勤職員も必要に応じて研修内容をみることが出来ます。

・外部研修、内部研修、日常保育を通じて得た工夫・改善事例を職員会議やサポート会議などで話し合い、実務に反映しています。

・人材育成方針として「職員のキャリアステージ」における人材育成指標を法人本部が定め、配置、昇格などの人事基準を就業規則に定めています。

・就業規則に職務分掌に責任・権限が定められており、保護者対応など状況に応じて対応する権限と責任が明確であり、業務に応じて権限を委譲しています。

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