かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

横浜市瀬谷第二保育園(3回目)

対象事業所名 横浜市瀬谷第二保育園(3回目)
経営主体(法人等) 横浜市
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 246 - 0031
瀬谷区瀬谷3-18-2
tel:045-302-8122
設立年月日 1980(昭和55)年06月01日
公表年月 2020(令和2)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
  横浜市瀬谷第二保育園は相鉄本線「瀬谷」駅から徒歩8分のところに位置しています。周辺は住宅地ですが、隣接して瀬谷地区センターと瀬谷第三公園があり静かな環境にあります。園舎は鉄筋コンクリート造りで1階建てです。園庭にシンボルツリーというべき大きないちょうの木があります。さらに、プールが設置されています。
 同園は昭和55年(1980年)6月に横浜市立保育園として設立され、定員は106人(0歳児〜5歳児)で、保育時間は平日が7時から18時30分、土曜日は7時30分から16時30分です。平日のみ、19時まで延長保育を実施しています。
 保育理念は「子どもが本来持っている『育つ力』を十分に発揮し、自らの人生を主体的に生きていかれるように、環境を整え適切な援助をしていきます」としており、保育方針としては「・心と体の自立を促す保育、・人と関わる力を養う保育」としています。また園の保育目標として「・心とからだが健康な子、・いきいきと活動する子、・感性の豊かな子、・友だちといっぱい遊ぶ子」としています。

◆高く評価できる点
1、子どもたちは一人一人見守られ成長していきます
 園の保育理念で「子どもが本来持っている『育つ力』を十分に発揮する」ことを目標として、保育士は一人一人の子どもをよく見極め、その状況にあった保育を心がけています。
 乳児クラスでは、布団と手作りの台で山を4カ所作っています。1か所は高い山、残りは小さな山、子どもたちは好きな山に上がります。保育士が「すごーい、上がれちゃった」と言うと、得意満面な顔でポーズを決めます。自己肯定感が大切にされています。幼児クラスのリズム体操では3、4、5歳児が合同で音楽と共に動物の形を体で表現しています。カエル、エビ、カニ、ザリガニなど斬新な形がつぎつぎに披露されていきます。3歳児はなかなかできませんが、4歳児、5歳児の真似をしながら徐々にできるようになっていきます。それとともに、自分たちもやればできるんだという自信が出来ていきます。
 園庭のボール遊びでは2歳児クラスの子どもはボールを蹴って保育士に返します。1歳児はまだボールを思うように蹴ることができません。保育士がボールを転がすとボールを捕まえるだけです。そのうちに保育士が転がしたボールを、1回だけボールを蹴ることができました。得意そうな顔が見られます。子どもたちはできたことに喜びを感じ、成長していきます。5歳児の保育室では誕生日会が始まります。訪問した日が誕生日の女児が1人だけ壇上に立っています。保育士が「今日は〇ちゃんの誕生日」と言って手作りのケーキにローソクを6本立て、火をつけてそれを女児に吹き消させます。アシスタントの男児が女児にインタビューします。フロアからいろいろな質問が出て、女児は得意そうに答えます。最後はハッピーバースデーの歌を皆が歌って祝いました。1年に1度、大切な日を作ってあげることで自分自身が大きくなったことを実感させるイベントとしています。
 このように、保育士は子ども一人一人の特性や状況をきちんと把握し、子どもたちの育ちの力を促すよう、優しくしっかりと見守っています。子どもたちは日々、できたことに喜びを感じ、のびのびと園生活を楽しみ、成長していきます。

2、保育士間のコミュニケーションがよく取れていて、保護者からも信頼されています
 園のモットーとして、保育は「一人に任せるのではなく、全員で見る」を保育士間で決めています。そのために、情報共有が大切としていて、毎日夕方のミーティングで非常勤職員も含めて職員が集まり、その日の出来事や子どもの状況を報告し合います。また、月間の職員会議でも、気になる子どもや配慮する子どもも含めた子どもたち全ての状況についての情報共有を図っています。このようなコミュニケーションを密に取ることによって、子どもへの対応は職員間で統一したものとなり、保護者からも大きな信頼を得ています。今回の保護者アンケート調査でも、担任の先生だけではなく多くの先生方から子どもの話を聞くことができる、沢山の先生方に見守られて成長していると感じる、というような園に対する信頼が大きいことをうかがわせる回答が多く見られました。

◆独自に取り組んでいる点
1、園の持つ様々な資源を地域に還元する取り組みをしています
 園の地域に対する取り組みは幅広く、しかも充実したものです。近隣との関係でいえば園庭開放が午前中の10時〜12時まで(月曜〜金曜)実施されています。また「どろんこ交流」と称して、6月に、乳児クラス、幼児クラスそれぞれ週に1度、未就園の子どもと交流できる機会を作っています。8月にはプール開放も実施されています。七夕や節分、ひなまつりなど季節の行事には地域の親子を招待しています。また、地域の子どもに向けた絵本の貸出もしています。
 日常的にも地域との交流に努めています。散歩の時には、地域の人たちに積極的に挨拶をして知り合いを増やしていったり、地域の公園で未就園の親子がいたときには、園で実施している地域交流のイベントのチラシを渡して園に来てもらうような取り組みも行っています。近隣のボランティア団体との交流も大切と考え、子どもたちが竹細工の楽器を演奏する機会を設けたりしています。
 園の持っている保育に関する専門的な知識を生かし、地域の保護者に対して様々な相談事業を展開しています。育児相談は月曜日から金曜日の午前中、いつでも予約なしで受けつけています。「赤ちゃんの駅」と称して、授乳やおむつ交換を気軽に使用してもらったり、予約制ですが「こんにちは赤ちゃん」と称して妊婦さんと0歳児が交流する機会も設けています。育児講座も年2回、テーマを決めて実施しており、今年度は「保育園で遊ぼう!おもちゃを作ろう」というテーマと「おいしく食べよう 保育園メニュー」を開催しました。このように園で持っている様々な資源を活用して地域への支援を展開しています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は「子どもが本来持っている『育つ力』を十分に発揮し、自らの人生を主体的に生きていかれるように、環境を整え適切な援助をしていきます」としており、保育方針としては「・心と体の自立を促す保育、・人と関わる力を養う保育」としています。また園の保育目標として「・心とからだが健康な子、・いきいきと活動する子、・感性の豊かな子、・友だちといっぱい遊ぶ子」としており、子ども本人を尊重したものとなっています。
・職員一人で問題を囲い込むのではなく、みんなで見るという意識を持ち、時間や気持ちに余裕をもった保育を心がけ、子どもを急かしたり、強制したりすることのないようにしています。予定を考慮しながら次の活動に移ることができるようにしています。
・保育室には棚の陰、パーティションで囲まれたコーナー、廊下の隅など至る場所に子どもが友達や保育士の視線を意識せず過ごせる場所があります。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・全体的な計画は保育理念、基本方針を基本としており、子どもの利益を第一義にしていて子どもの主体性や自主性   を尊重しており、日常生活の中で子どもの意見をくみ取り、指導計画の中で子供の意見を反映することができる保育をしています。
・各保育室は子どもたちの目線に合わせて、興味や好奇心などに配慮したおもちゃや絵本などが置かれています。子どもたちは自由に取り出したり保育士に取ってもらったりして思い思いに遊べるようになっています。子どもの年齢や様子、クラスの雰囲気に合わせて手作りおもちゃや人形、ごっこ遊びのおもちゃを用意しています。子どもの成長が見えた時、保育士間で話し合い、おもちゃの入れ替えを行っています。
・園内で収穫した野菜を自分たちで調理したり、調理室で調理をしてもらっています。幼児クラスでは、栽培した野菜を使い、ゴマおにぎり、トマトソースのピザ、野菜スープなどを作っています。
・保護者が好きな日に保育参加のできる「保育士体験」で、有料で給食やおやつ(子ども量)を提供し、園での味付けなどを保護者に知ってもらう機会としています。
・保護者会があり、会議や活動のために保育室、ホールなどの提供を行っています。保護者総会には園長、副園長、主任が参加しています。保護者会主催のイベントでは、職員は要請に応じて活動の支援を行っています。

3 サービスマネジメントシステムの確立 ・新入園児の受け入れ時は慣らし保育を行い、年齢ごとに基準日数を決めて実施しています。乳児クラスは連絡帳を使用し自由記載部分で保護者との細かな連絡を行っています。送迎時には口頭で様子を伝え、保護者との連携を図っています。
・子どもの経過記録を作成しており、各年齢で進級するときには申し送り事項を次の担任の保育士に説明しています。また、必要な時にはこれらの情報は、保護者の了解のもとに転園先の保育園に送っています。
・特に配慮を要する子どもについては、配慮点や関わり方を会議で話し合い記録に残しています。配慮を要する子どもの場合、横浜市西部地域療育センターと連携しており、その巡回指導を受ける中で最新情報を入手し、職員間で学習しています。
・文化が異なる子どもへの対応については、行事等の内容に配慮し園児全員で楽しめるように内容を工夫しています。子ども同士が文化の違いや生活習慣の理解につながるように、図書館で絵本を借り各国の文化を紹介するなどして、環境作りを工夫しています。
・要望や苦情があった場合は、速やかにミーティングや会議などで全職員に周知し、その対応や解決策を話し合っています。「苦情解決ファイル」があり、過去にあった苦情、要望に関してはファイリングし、問題解決と再発防止に活用しています。
・保護者に対して、子ども青少年局発行の保健だより「すくすく」で健康や病気に関する情報提供で啓発すると共に、職員は横浜市から定期的に来る情報を共有しています。
4 地域との交流・連携 ・地域の子育て支援サービスとして一時保育、交流保育、園庭開放(プール開放、どろんこ遊び)育児講座(遊び方、離乳食など)絵本の貸し出しなどを実施しています。
・子育て支援活動の案内チラシを作成・掲示して情報提供しています。子育て支援内容の看板を作成、必要に応じてリニューアルして門扉に掲示しています。また、園外活動を行う際には、職員がミニサイズの園のイベントに関するチラシを持参し、公園に来ている親子に配布しています。
・園の理解を深めるために、七夕や節分・ひなまつりなど季節の行事に地域の親子を招待したり、主任児童委員主催の「わいわい親子会」に協力し、親子あそびの提供とともに、地域の保護者の相談を受けていて、近隣との友好的な関係を築くための取り組みをしています。
・ボランティア受け入れマニュアルがあり、事前にオリエンテーションを行い、保育方針・心得・留意事項の説明をしています。保護者には、園だより等で周知しています。終了後は反省や課題を話し合う場を設け、保育の参考にしています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・瀬谷区のホームページの他、作成した園のパンフレットを見学者や来園者に配布しています。瀬谷区の子育て支援拠点の「にこてらす」に情報提供しています。
・園見学や問い合わせの電話を常時受け付けていて、主任が対応しています。基本方針や利用条件、保育内容についてはパンフレットを基に説明しています。
・利用希望の相談があった場合には園見学ができることを案内しています。また保育に支障をきたさない範囲で、曜日や時間は見学希望者の都合に対応しています。
・職員全員が自己評価票に自己の振り返りを行い、さらに職員等で話し合っています。これらの結果から園全体の現状を把握し、改善課題を抽出して取り組んでいます。
・職員の守るべき規範は「横浜市職員倫理規程」「横浜市職員行動基準」「全国保育士会倫理綱領」に明文化され、職員研修で公務員として守るべき倫理の研修を受講しています。
6 職員の資質向上の促進 ・保育理念、基本方針、園目標、保育姿勢について記載されたクレドと呼ばれるポケットサイズのシートを配付し、いつも携行していつでも自分自身の保育を振り返ることができるようにしています。
・キャリアパスが明確に設定されており、職員のランク別に求められる能力、技術等が設定されており、それに基づいて体系的な研修計画が作成されています。
・園内研修は各職員のニーズ・資質を考慮し実践に即した内容で実施しています。常勤・非常勤ともに受講できるようになっています。外部研修は経験年数や役割に応じ必要な研修が受講できるようになっています。
・「横浜市人材育成ビジョン」には、経験・能力・職位に応じた役割が期待水準として明文化されています。園長・副園長は年度始めと年度末に職員と面談し、個々の年間目標の達成度と合わせて、職員の満足度についても把握しています。
・「人事考課制度」があり、職務遂行能力、職務に関する成果や貢献度等を評価する仕組みがあります。年度末に園長は職員と人事考課の面談を行い、その結果を職員に開示しています。
・実習生受け入れマニュアルがあり、それに基づいて事前オリエンテーションを行い、保育方針・心得・留意事項を説明しています。実習では目的とその方法・担当クラスについて実習校とも事前に話し合い、実習が効果的に行われるようにプログラムを工夫しています。

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