かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

小学館アカデミーかみながや保育園(4回目受審)

対象事業所名 小学館アカデミーかみながや保育園(4回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社小学館集英社プロダクション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 233 - 0013
港南区丸山台1-5-9
tel:045-840-5251
設立年月日 2013(平成25)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
小学館アカデミーかみながや保育園は、平成25年4月に開設されました。設置法人の株式会社小学館集英社プロダクションは、1都3県に認可、認証保育園を運営しており、「『あそび・せいかつ』から『まなび』へ」をテーマに、法人独自の保育プログラム「楽習保育?」を全園で行っています。
園は、横浜市営地下鉄ブルーライン上永谷駅から徒歩2分ほどで、駅前のマンション群や商業施設を通り抜けた環状2号線馬洗橋交差点角に位置しています。受入れ対象児童は、0歳児(生後57日)から5歳児(就学前)で、定員は50名となっています。
子どもたちは、園周辺の大小様々な公園や自然豊かな永谷天満宮に、日々散歩に出かけており、人工芝の屋上園庭では、かけっこや鬼ごっこで遊び、夏はプール遊びを楽しんでいます。


≪優れている点≫

1.保育理念・方針の実現に向け、体験を通して子どもたちの主体性を育むんでいます 

 「楽習保育?」の実践に向けて、園独自で指針を作成し、保育のねらいや活動内容について、指導計画に落とし込めるようにしています。「楽習保育?指針」には、年齢に応じた目標や活動内容事例が示されているほか、子どもたちが遊びを通して楽しく身に付けられるよう、月ごとの活動方法などが明記されています。
毎年度、園としての「保育テーマ」を設定し、発達や学びの連続性を踏まえた保育活動を指導計画に取り入れることで、子どもたち一人一人が、自由な発想で活動や遊びを主体的に展開していけるようにしています。職員は、話し合いの場を通して、「楽習保育?の指針」、「保育テーマ」を基に、年齢ごとの年間指導計画を作成し、保育理念と基本方針の実現に向けて取り組んでいます。
子ども同士で話し合う「サークル活動」を取り入れ、職員間で連携を取って、子どもたちが主体的に活動できるようにしています。
年長児の活動に刺激を受け、年下の子を思いやることができるよう、日常的に異年齢保育を行っています。子どもたちは、遊びや食育活動・行事などを通して、さまざまな体験を積み重ねていき、異年齢交流の中で思いやりの気持ちを育みながら、伸び伸びと園生活を送っています。


2.研修体制及び保育の実践を通して学び合う環境を構築しています 

法人では、保育理念・基本方針に基づいて人材育成計画を策定しています。園長はじめ、主任、保育士、看護師、栄養士など、職種別にそれぞれの期待される職員像を明確にして、職員が自らの将来をイメージし、目標を持って自己研鑽ができるように配慮しています。入社後3年間の体系的な研修計画と4年目以降の職員個々の研修計画、園長候補や主任候補の職員を計画的に育成するプログラムなどを作成しています。
園では、年度ごとに研修テーマを設定し、毎月の職員会議の中に研修を組み入れて、年間を通じて園全体で取り組めるようにしています。今年度は、不適切な保育をしていないか、自らの保育を振り返り、園内研修で継続的に事例検討などを行っています。
園長は、職員の主体性を育成することを心がけており、職員一人一人が責任と自覚を持って、保育にあたれるよう、アドバイスを行うなどしています。職員全体からリーダー職員を数名選出し、現場の意見を吸い上げて、リーダー会議で話し合いを行い、業務改善につなげるなどしています。職員は、人材育成計画に沿った研修体制のもと、自らの保育を振り返りながら学び合い、より質の高い保育の実践を目指して取り組んでいます。


≪努力・工夫している点≫

1.保護者との「協働」による保育に取り組んでいます 

園では、保護者と一緒に子どもを見守る体制を構築できるよう、「協働」と称して、保護者の保育参加への取り組みを進めています。毎月行っている「お楽しみ会」で、保護者の得意とするもので、絵本の読み聞かせや歌をうたってもらっています。12月はサンタクロースになってもらうなど、保護者の保育参加を積極的に受け入れています。
運動会の準備を保護者と職員が協力し合って行い、夏まつりでは、リサイクルバザーのコーナーを保護者に担当してもらうなどしています。さまざまな保育活動の場面で、保護者と園が「協働」し、一緒に子育てを考え、また、子育ての楽しさを共有して成長をともに喜べるよう、園長はじめ職員で検討を重ねています。


≪課題や改善することが期待される事項≫

1.実習生・ボランティアの積極的な受け入れ

実習生やボランティアの受入れに関しては、「施設運営の手引き」に明記されており、受け入れの基本的考え方や受け入れ手順が定められています。受け入れ担当や、説明資料、各種の書式も定型化されており、受け入れ体制は整っていますが、過去2年間の受け入れ実績はありません。地域の福祉人材の育成という視点から、実習生・ボランティアの積極的な受け入れが期待されます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 保育理念は、「あったかい心をもつ子どもに育てる」、基本方針は「思いやりの気持ちを大切にします」「生きる力を大切にします」「主体性を大切にします」「好奇心が伸びる環境を大切にします」「経験、体験を大切にします」「一人ひとりの得意を大切にします」「ことばの美しさ、楽しさを大切にします」「地域との関わりを大切にします」とし、子ども本人を尊重したものになっています。

A 子どもの年齢や発達に合った分かりやすい言葉を使い、子どもの人格を尊重した保育を行うことを一人一人の職員が心がけています。毎月の職員会議では、不適切な保育についての研修を行っており、マニュアルの読み合わせや保育の振り返りを行い、子どもの人権の尊重について話し合っています。

B 保育室は子どもが落ち着いて過ごすことができるようなコーナー作りを工夫しています。子どもと一対一で話し合う必要がある時には、廊下のスペースや事務所、絵本コーナーなどを利用しています。子どもの状況に応じてプライバシーを守るスペースを確保できるように配慮しています。

C 個人情報の取扱いと守秘義務については、入社時の研修や日々の保育業務の中で、職員に周知しています。「個人情報等の取扱い等について」を保護者に配布して説明を行ない、同意書を提出してもらっています。個人情報に関する書類等は、事務所のキャビネットに保管して、施錠・管理を徹底しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 全体的な計画に基づき、年齢ごとの指導計画を各クラスの担当職員が作成しています。また、園独自で「楽習保育?指針計画」を作成し、保育の年間テーマを設定して、指導計画の作成につなげています。子どもの年齢に応じて、分かりやすい話し方で活動内容を説明し、子どもが理解して取り組むことができるよう配慮しています。子ども同士で話し合いを行う「サークル活動」の時間を設けていて、子どもが、カレー店に食事に行った話をしたことから、食育でナン作りを行ったり、散歩の行き先を変更したりするなど、子どもの主体性を大切にして計画の作成につなげています。

A 0〜2歳児は、個々の発達状況に応じて保育目標を設定した個別指導計画を策定しています。乳児会議で子ども一人一人の様子を報告し合って個別指導計画を作成しており、子どもの発達状況などを日々のミーティングで共有し、柔軟に個別指導計画の見直しを行っています。トイレットトレーニングや離乳食の進め方などについては、保護者の意向を確認して個別指導計画の作成に反映させています。

B 食育では、年間を通して「食材について知る」活動を取り入れ、タマネギの皮むきやジャガイモ洗い、キノコほぐし等、年齢に応じた食材の下処理をしています。クッキングも行っており、恵方巻やクリスマスのクッキー作りなどを楽しんでいます。炊き出し訓練ではラップでおにぎりを作り、備蓄品の非常食を食べる経験をします。いろいろな食に関わる体験を通して、年齢に応じた食事マナーや、食材の知識を覚え、食事を楽しむことができるように工夫しています。

C 保護者との個別面談は、保護者の都合に合わせて年2回行っています。保護者からの相談を受ける時は、相談室や空いている保育室など、落ち着いて話ができる場所を確保しています。相談内容は記録し継続的なフォローができるように配慮しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 入園時、保護者に家庭の状況や要望アレルギーや予防接種の状況などを児童票と健康記録に記載してもらい、入園後は期末の個人面談の際に追記してもらっています。入園後の発達経過記録を職員が記載しており、児童票とともに個別にファイリングして職員間で共有しています。進級時は、年度末の移行期間に担当職員間で申し送りを行い、情報を共有しています。

A 苦情解決に向けた対応マニュアルが、整備されており、第三者委員を交えて対応する仕組みと運営会社に設置されている苦情対応窓口や港南区こども家庭支援課と連携する体制が構築されています。苦情・要望のデータは、運営会社で集約され、全系列園の事例について、本社で開催される園長会議や主任会議などで報告されています。職員会議で解決策について職員に周知しており、今後の対応につなげています。

B 法人が作成したマニュアル「施設運営の手引き」に、子どもの健康管理、感染症の対応や給食衛生・消毒・オムツ交換・職員の衛生管理などについて明記されており、マニュアルに基づいて健康管理・衛生管理を行っています。また、「安全管理・危機対応マニュアル」に沿って「年間避難訓練計画」を作成し、地震や火災、風水害などを想定した避難訓練を毎月行っています。災害時の保護者への情報発信は、インターネット上の伝言板システムでのメール、NTT災害伝言ダイヤル、園のブログで行うことになっています。

4 地域との交流・連携

@ 港南区育児支援事業の一環として、園では離乳食や手作りおもちゃなどの講座を開催して、地域の保護者と子どもが参加できるようにしています。こうした機会に地域の保護者と交流したり、相談を受け付けたりする中で、園に対する要望などの把握に努めています。講座などに参加した保護者からは、離乳食の進め方やトイレットトレーニングについての相談を受け付けて、園長はじめ職員が適切なアドバイスが行えるように努めています。

A 職員や子どもたちは、散歩や食育活動の買出しなどで、日常的に地域の人たちと触れ合い、挨拶や会話を交わしています。散歩では、地域のいろいろな公園や天満宮、図書館、消防署などに出かけています。近隣の保育園との交流保育のほか、地域の小学校との交流を行っており、5歳児が1年生と一緒に給食を食べる機会もあります。

B 園の利用条件や保育内容の問い合わせには、常時対応しており見学ができることを案内しています。見学は平日の午前中を原則としており、希望を聞いて日にちを決めています。見学者の対応は主任が担当し、パンフレットに基づいて基本方針や保育内容について丁寧に説明をしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 職員の自己評価を基に、園としての課題を抽出して、毎年テーマを設定し、年間を通じて、園全体で取り組めるようにしています。園としての自己評価は、保育理念・基本方針と全体的な計画に沿って行っており、自己評価結果をファイリングしてエントランスに置き、保護者が自由に閲覧できるようにしています。

A 「施設運営の手引き」に、職員としての心得やコンプライアンスについて明文化されており、職員に周知しています。他施設で起きた不正、不適切な事案について本社で行われる園長会議や安全委員会で報告され、防止策や職員への啓発について話し合われています。園では、職員会議の中で継続的に研修を行い、保育にあたる心構えについて確認し合っています。園の運営状況を運営委員会で報告し、議事録をファイリングしてエントランスに設置しています。

B 保育理念・基本方針が明記された資料を入職時に職員に配付し、エントランスに保育理念を掲げています。理念・方針を基に日々の保育にあたれるよう、職員会議や日々のミーティングで園長が折に触れて説明しており、新年度会議で園の保育の方向性について職員間で共有しています。理念・方針に沿って開発された法人独自の保育プログラム「楽習保育?」を理解して保育にあたっているか、本社での研修や園長との面談、職員個々の自己評価などで確認しています。

6 職員の資質向上の促進

@ 法人は、保育理念・基本方針に沿った保育が実施できるよう、職員の人材育成計画を策定しており、入社後3年間は、キャリアパスも見据えた体系的な研修計画を作成し、4年目以降は、職員個々に研修計画を作成しています。「個人能力向上シート」があり、職員は毎年度始めに個々の目標を定め毎月振り返りを記載しており、園長が、半期ごとに評価コメントを記載しています。

A 園長はじめ、主任、保育士、看護師、栄養士など、職種別にそれぞれの期待される職員像が明確に示されており、職員が自らの将来をイメージし目標を持って自己研鑽ができるようにしています。また、期待される職員像に照らし合わせて、経験や能力に応じた役割が期待水準として明文化されています。年に3回、園長による個人面談を実施して、職員の意向を確認し研修計画の改善などに生かしています。

B 園長は、職員の主体性を育成することを心がけており、アドバイスを的確に行いながら、職員一人一人が責任を持って業務を遂行できるようにしています。職員全体からリーダー職員を数名選出し、現場の意見を吸い上げて、リーダー会議で、残業時間の削減方法や業務の効率化などについて話し合いを行って業務改善につなげています。園長との職員面談のほか、本社担当者との面談を実施し、職員の満足度や要望などを把握するよう努めています。

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