かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

小学館アカデミーしんまるこ保育園(4回目受審)

対象事業所名 小学館アカデミーしんまるこ保育園(4回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社小学館集英社プロダクション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 211 - 0004
中原区新丸子東2-902-1 プライムアーバン武蔵小杉 comodo1階
tel:044-431-3261
設立年月日 2013(平成25)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年03月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の概要・特徴>
 小学館アカデミーしんまるこ保育園は株式会社小学館集英社プロダクションの経営です。法人は1都3県に認可、認証保育園を展開し、「楽習保育?」を特徴とした保育理念により、全園で一貫した保育を実践しています。
 小学館アカデミーしんまるこ保育園は、東急東横線新丸子駅から徒歩3分、東急東横線沿いマンションの1階部分に位置し、最寄り駅は東横線の新丸子駅ですが武蔵小杉駅からも近い距離にあります。新丸子周辺は多摩川河川敷にも近く自然に触れる環境が身近にあります。また、保護者の通勤の面では立地が良く、アットホームな保育園で、保護者から人気が高い状況です。


<特によいと思う点>

1)各年齢に合った食育活動を取り入れ、食への関心が持てるようにしています
 食育では伝統や季節を大切にして、1歳児から食育活動を積極的に取り入れ、1歳児クラスから簡単なクッキング活動を行っています。昨年度に引き続きいろいろな国に関心が持てるよう、世界の料理を提供したりクッキングに取り入れています。
 和食の推進に力を入れており、開園以降毎月、「和食の日」を設けて日本の文化を伝えています。子どもに人気のある献立やクッキングのメニューは「三ツ星レシピ」として、カードにして玄関コーナーに設置し、保護者や地域の方が自由に持ち帰れるようにしています。

2)看護師・栄養士・保育士の3者連携のもとで、保健指導や食育指導に取り組んでいます
 生活のリズムを整え、基本的生活習慣を身につけるよう、看護師・栄養士・保育士が3者連携のもと年間計画に沿って取り組んでいます。「はみがきお話し会」や「手洗いお話し会」、「夏の生活」では看護師が休息の大切さ、栄養士が水分補給の必要性、「三食栄養やうんちの話」など食事と体のつながりについて伝えています。職員が劇仕立てで、子どもが自分の健康に関心を持ち、病気の予防のための習慣や態度が身につけられるような取り組みを行っています。

3)子どもたちの活動や園内の様子、保育のねらいなどの情報発信を行っています
 活動の様子を写真や説明文を付けて掲示するなどして、園内の様子や、具体的な活動を子どもと保護者が一緒に振り返ることができるようにしています。
 発達に応じた季節の製作を保育のねらいを添えて掲示していて、単なる活動報告だけではなく、保育方針が実際の日常活動にどう繋がっているのか理解できるように工夫されています。年3回行われている保護者代表者参加の運営委員会では、保育活動や行事の様子を伝えています。


<さらなる改善が望まれる点>

1)地域との交流促進
 園では月1回程度、地域に向けて「おはなし会」や季節行事に地域の親子を招き、地域交流会を開催しています。現在は外部の方をから園内にお招きする形が主になっています。
 近隣の保育園と一緒に公園の清掃をしながら交流するといった園外に向けての活動を進めています。近隣地域との関係作りを深めていくために、園の外に出て交流する活動についてさらに工夫が望まれます。

2)緊急時対応を徹底するため、保護者への周知
 園では毎月1回、様々なケースを想定した災害時避難訓練を行っています。地震、火災のみでなく、川崎市総務局危機管理室の指導の下、洪水時の避難確保計画を作成しています。ビル管理会社の協力を得て園児の避難訓練を行いながら緊急時に備えています。子ども及び職員の安否確認の方法が定められており、保護者へは災害時安心伝言板の登録、年3回の緊急時連絡テスト訓練ならびに引き渡し訓練を実施しています。
 さらに、災害だけではなくSNSなどのあらゆるリスクを洗い出し、対策等を検討し保護者への周知徹底が望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

●「あったかい心をもつ子どもに育てる」の理念の下、職員は子どものありのままを受け止めることを大切にしています。自分の意見をはっきり言えたり、意欲的に行動できたり、他の子どもの気持ちや発言を受け入れられるように、言葉がけに気をつけながら丁寧な保育を心がけています。子どもの言動や行動を否定はせず、その時すぐにはできない事も状況を説明しながら気持ちが満たせるような関わりを心がけています。

●日々の保育では、登園時には子どもの様子を職員や看護師が確認し、保育中の着替えの際には子どもの体の観察をして虐待防止・早期発見に努めています。気になる事があった場合には、「子どもの虐待の予防・早期発見・支援の為のチェックリスト」に記入して職員間で情報を共有して継続的に観察し、事例によっては専門機関に相談する仕組みになっています。

●個人情報に関しては、入園時に「個人情報等の取り扱いについて」の書面を保護者に渡し、園長が口頭で説明後に質問の時間を取り、「個人情報等の取り扱いについての同意書」に署名することで同意を得ています。プライバシー保護に関する規定に準拠し、特に肖像権については入園時に保護者と書面にて取り交わしを行ったうえで掲示、掲載をするよう徹底しています。発達に関する公の機関(療育センター、児童相談所等)を利用する際は、必ず保護者の同意を得るようにしています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

● 懇談会、行事、保育参加、個人面談を活用して保護者の意見を伺い、ご意見箱を設置して意見を伝えやすいようにしています。日々の子どもの様子や保育活動での具体的な内容説明をしながら、職員は保護者と会話を交わすよう心がけています。保護者の状況を理解すると共に、話しやすい園内の雰囲気に配慮しています。行事後にはアンケートを実施し、頂いた意見は集計し園運営に反映するよう取り組んでいます。

● 特別な配慮が必要な子どもは、保護者との面談や、職員会議などで細かく状態や様子の確認を行い、個別の指導計画を作成しています。必要な場合には、特定の担当をつけるなどしてその育ちを見守り、川崎市中央療育センターや明治安田こころの健康財団との連携の下、専門家の適切なアドバイスを保護者と共有したうえで援助に取り組んでいます。

3 サービスマネジメントシステムの確立

●インターネットでは園の情報がいつでも見られるようになっています。来園された方にはパンフレットをお渡ししています。園見学希望者については、月2〜4回の園見学説明会を開催しています。1時間程度で園舎の案内、保育内容の説明、質疑応答を行うなど、丁寧な対応を心掛けています。入園時に個別に面談を行い、それまでの集団保育経験や年齢、家族の状況を考慮し、慣れ保育の計画をたてています。一人ひとりの子どもの様子に合わせて、慣れ保育の時間や日数を見直すなど、柔軟に対応できる体制を作っています。

●指導計画策定の責任者は園長です。保育過程に基づき、一人ひとりの子どもの発達状況を見通し、指導計画を作成しています。年間指導計画は職員会議にて全職員で確認し、看護師による保健計画、栄養士による食育計画も加味し、月や週など短期的な指導計画へとつなげています。乳児クラスでは、一人ひとりの発達状況を踏まえた個別の指導計画を作成しています。それぞれの指導計画の策定については提出期限を設け、内容を主任、園長が確認すると共に、振返りについても園長が確認する手順になっています

●受け入れの際の連絡帳の受け渡しは保護者から職員への手渡しを徹底しており、保護者にも声かけを行い、口頭で子どもの状態を確認することとしています。子ども一人ひとりの発達状態に応じて食事、排泄、着脱、歯磨きなど、基本的な生活習慣に関心を持ち、身につくよう、各年齢の保育指導案に基づき、丁寧な個別対応を心がけています。

● 川崎市の献立を参考に、季節感を取り入れた園独自の献立を作成しています。献立は2週間サイクルで、給食会議で1回目の食べ方を確認して、必要に応じて2回目の内容に変更を加えるなどの工夫をしています。味付けは天然のだしを効かせ素材の味を生かした薄味としています。日本の四季の行事食を手作りで提供し、食育の一環として行事にちなんだ料理をクッキングで楽しんでいます。活動の様子は給食だよりなどで保護者に伝えてにいます。

● 健康診断、歯科健診の結果は看護師が個別シートに記入し、実施したその日のうちに保護者に伝え、その結果は各職員に周知し保育に反映させています。歯科健診の後に歯磨き指導を行ったりして、衛生面での大切なことは保健計画に取り入れています。各健診結果に基づき必要に応じ、保護者に受診を勧めたり、一緒に発達の成長曲線を確認したりしながら保護者との連携を行っています。

●苦情解決の仕組みは、配布している園のしおりと重要事項説明書に記載し、入園説明会で周知しています。園内の玄関にも掲示し、担当者名や電話番号を明記し、第三者委員・本社担当者・川崎市保育課や中原区地域みまもり支援センターへの連絡方法等、様々なルートで相談できることを保護者に周知しています。

4 地域との交流・連携

●中原区地域見守り支援センターの広報に地域交流事業の案内を毎月掲載し、地域の方に園の取り組みを知って頂けるよう努めています。毎年に開催する中原区年長児作品展に参加して、保育園の子どもの作品を見ていただくと共に、保育の様子、内容を掲載し地域に向け情報を開示しています。中原区未来フェスタには毎年職員が参加し、園の情報や食育活動の様子を区民に向けて伝えています。

●地域の子育て支援に積極的に取り組んでいます。伝統行事、毎月の交流保育、身体測定、誕生会、保育活動などへの参加を呼びかけ、園児たちは近隣の高齢者グループとの交流も行っています。中原区内の食育イベントの手伝いや講演会などに参加し、近隣で行われている子育てサークルへの参加も積極的に行っています。

●中原区地域みまもり支援センターの情報誌「このゆびとまれ、なかはら子ネット通信」に交流保育の案内を掲載し、地域の子育て支援に取り組んでいます。近隣の親子に向けて、食育活動やリトミックなど、保育活動へのお誘いをしています。看護師は園見学参加者に向けて、その時期に流行する感染症情報などを記載した子育てアドバイスの紙面を渡し、子育て支援を行っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

● 保育理念、保育方針は園のパンフレット、入園のしおりに記載されています。また、園内数か所に掲示し、常に目につくようにしています。職員は配属前研修において、事務局より理念、保育方針についての詳しい説明を受けています。園では新年度の職員会議で園長より説明をし、全員が再度確認、理解の下、保育指導計画に反映しています。また今年度は主任が中心になり、園内研修の場などで、定期的に確認をし合い、目指す保育が的確に行われているかどうかの気づきにつながるような取り組みを進めています。

●園長の役割、責任、職務については、事務局の管理規程にて明文化しています。園長は、その責務についてを園内研修の保育所保育指針勉強会の場などで職員に対し説明をしています。園長は職員一人ひとりの研修テーマを立案しており、研修参加後には内容や成果を職員全員で共有し、保育の質の向上に努めています。職員は個人能力向上シートに毎月の自らの課題と振り返りを記入し、園長は個々の目標を共有すると共に、それについての励ましやアドバイスを行いながら保育力の向上に努めています。

●中原区の連絡会等にて、見守り支援センターや主任児童委員、各園からの情報を得て、近隣地域の実情を把握しています。法人内で行われる事務局連絡会にて、事務局や各園長からの情報を受け、最近の環境変化や福祉ニーズを把握しています。 地域交流などを積極的に行う中で、実際に地域の方と関りを持ちながら、保育ニーズ等を聞き取り、子育て支援等の計画に反映しています。第三者評価を受審し評価結果を分析・検討し、次年度の保育サービスの更なる向上につなげています。

6 職員の資質向上の促進

● 法人内キャリアデザイン室が保育士の人材確保と育成に取り組んでいます。保育士の人材確保とバランスを加味した配属のため、新卒・国家試験・復職・現職・遠隔地にわかれて戦略を立て人材の確保に取り組んでいます。保育園への理解のため見学会の開催を行い積極的に受け入れる取り組みを行っています。小学館アカデミーの保育園に勤める職員として求める行動目標を事務局として定めています。専門性・社会人性・人間性を総合的に判断し、一般職員から主任、園長への人事管理へとつながる考え方となっています。

● 園長は年度当初に職員とのヒアリングを行い、個々の目標に合った教育、研修計画を立案します。その計画に沿った内容の研修の案内をし、職員は積極的に参加しています。法人では中堅の職員対象に海外研修制度があり、海外の保育事情を学ぶ機会があります。園長は年度初めに職員一人一人に対し1年間の課題を設定し、それに基づいて研修計画を作成しています。法人事務局は入社前研修・楽習保育研修他、経験年数や職種に応じた育成研修を実施しています。

● 職員の有給休暇の消化率や時間外労働のデータを定期的にチェックし、職員の休暇等については、必要に応じ調整しています。分析した結果を事務局職員とともに検討し、人員体制に関する具体的なプランへ反映させています。定期的に園長と職員との個別面談の機会を設けています。その他に年に一度は事務局職員と面談する機会を作っています。パート職員に関しては勤務可能日や有休取得希望を毎月提出するようにし、無理なく勤務ができる体制作りに努めています。

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