かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

小学館アカデミーみやまえだいら保育園(7回目受審)

対象事業所名 小学館アカデミーみやまえだいら保育園(7回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社小学館集英社プロダクション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 216 - 0006
宮前区宮前平2-1-2 ベルグ宮前平1階
tel:044-862-8615
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年03月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の概要・特徴>
 法人である株式会社小学館集英社プロダクションは、首都圏に40か所を超える保育所を運営しており、子どもと保護者のための様々な取り組みを続けることで「いつの時代でも選ばれる保育所」でありたいと努力しています。
 小学館アカデミーみやまえだいら保育園は、田園都市線宮前平駅から徒歩4分の距離にあり、定員30名の小規模保育園の特徴を生かして、保育理念「あったかい心をもつ子どもに育てる」を実践し、8年目を迎えています。
 園の保育者(保育士・看護師・栄養士・事務職員)は、あったかい心(愛情・信頼・認め合い・思いやりの気持ち)をもって、子どもたちが生活や遊びの中で楽しみながら学ぶ「楽習保育?」を実践しています。子どもたちが、より楽しく、より自然に「ことば・もじ・かず・かたち・おんがく」など、様々な得意を伸ばして行く保育プログラムを実施しています。


<特によいと思う点>

・あったかい心をもつ子どもに育てるための連携を大切にしています
 職員は「あったかい心をもつ子どもに育てる」とする保育理念に基づき、それぞれの生活習慣、家庭環境、発達段階や個性を尊重し、援助するよう心掛けています。
 職員は子ども全員の名前と顔と特性を把握しており、保護者から子どものことについて聞かれても、全ての職員が答えられ保護者からも評価が高いことが特徴となっています。
 子どもたちが生活や遊びの中で楽しみながら学ぶ【楽習保育?】を通じて、「ことば・もじ・かず・かたち・おんがく」など、様々な得意を伸ばして行く保育プログラムを運営に取り組んでいます。

・食に関する取り組みやクッキング保育を通して体験を広げ、楽しい食事を提供しています
 園の木から収穫した梅でジュースを作り、絵本の物語に沿った献立を考え、食への興味・関心につなげるように取り組んでいます。毎月、日本の郷土料理を紹介して献立に取り入れ、食文化に興味・関心を持てるよう取り組んでいます。
 クッキング保育は年間計画に基づいて、そら豆のさやむき、スイートポテト、年越しうどんなど年齢に応じて実施し、保護者には各クラス掲示の保育内容、写真の掲示、ブログ、園だより、連絡帳を通じて食育への取り組みを伝えています。

・地域に根差した保育園を心がけています
 園見学希望者には、園行事への参加を継続してお勧めし、保育園の専門機能を活かして支援しています。
 地元自治会との連携を大切に、地道な行動を積み重ねて保育園の運営を継続しています。地域の町内会の方からは、昔あそび、魚の解体を学ぶ際の先生役をお引き受けいただいています。町内清掃や道路沿いの種まきに参加して交流を積み重ねた結果、相互に信頼関係が生まれています。災害訓練などではオーナー様とともにマンション合同訓練などを通じて協力を頂いています。


<さらなる改善が望まれる点>

・保護者への年間事業計画・事業報告
 園としての、年間事業計画ならびに事業報告が、園長を中心に作成されています。また保育に関する計画も作成しています。入園時には、入園のしおり、同別紙を配布し説明があります。毎年4月には保育に関する計画を保護者に知らせていますが、事業計画や事業報告は知らせていません。
 事業計画と報告の中で、保護者の方々にも承知していただきたい事項、あるいはご協力を得たい事項が含まれていると考えます。進級時に、前年度の報告と今後の計画を通知することの検討が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

●  職員は、「川崎市子どもの権利条例」及び「あったかい心をもつ子どもに育てる」とする保育理念や保育所保育指針を基に、個人の意思を尊重する事の大切さを理解しています。一人ひとりを個人として、ありのままに受け入れ、それぞれの生活習慣、家庭環境、発達段階や個性を尊重し、援助するよう心掛けています。また、日々の園生活においても、子ども同士が互いの個性を認め合い尊重する心が育つよう配慮し保育を行っています。

●  園の施設運営の手引きには、「虐待について」や、「子どもの人権を守るために」に基づいて研修に取り組むことが明記されています。その内容を理解し、施設内においても日々の保育を職員が相互に振り返り、虐待への知識を持ち対応できるよう学んでいます。施設運営の手引きには、「子どもに掛けてはいけない言葉」について事例も紹介しています。人権尊重については園内研修で繰り返し取り上げて話し合いを行い、園内で徹底しています。宮前区のデリバリー研修会でも実施しています。

● 子どもや保護者のプライバシーの保護について、施設運営の手引きの「プライバシーの尊重と保護」に具体的に明記、整備されて重要課題として取り組まれています。子どもたち一人ひとりに寄り添い、子どもたちが大切にしている気持ちを理解する事に努めています。そして、子どもが個々の大切にしているものに共感し、一人ひとりの羞恥心に配慮した環境設定を心掛けるとともに、あったかい心で支援を行っています

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

● 日々の保育の中で、送迎の際に保護者とコミュニケーションを取るようにしています。家庭での様子や園での過ごし方を話す中で、保護者の意見や要望などの把握に努めています。定期的に運営委員会、懇談会、保育参観・参加、個人面談を実施して、要望や意見を聞く機会を設けて保護者の意向や満足度の把握に努めています。

●  児童票、連絡ノート、保護者との会話を通じて、子ども一人ひとりの家庭環境や、生活習慣等、発達段階を十分に把握するようにしています。子どもの意向に沿って、自己肯定感が持てるように、あたたかく見守り受容し、個々の発達段階に応じた援助や支援への配慮を行っています。子どもが主体的に遊べるように、園内のラーニングセンターに複数のコーナー保育を設置し、自主的にいくつかのコ−ナー遊びを選択でき、友だちと関わりながらじっくり遊べるようにしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

● 法人として[施設運営の手引き」「安全管理マニュアル」を作成し、保育について標準的な実施方法を詳細に明示しています。マニュアルは事務室と各クラスに備え付けて、職員は常に参照して運営しています。入園前に提出される面談チェック表、児童票を基に、生育歴、健康診断記録、アレルギー等の配慮事項を含めた個人情報確認を行っています。入園後は、個人記録(年齢に応じて、毎月、3か月、4か月、6か月ごと)を作成し、一人ひとりの個別ファイル内に保管し活用しています。

●  全体的な計画や保育計画を基に指導計画を立て各クラス年間保育計画、月案、週案、日案を策定しています。園長、主任がリーダー会議、乳児会議、幼児会議、給食会議で話し合い専門的な部分も取り入れ指導計画を策定しています。教育の部分では、法人独自の「楽習保育?」の内容を盛り込んで作成しています。日、週、月ごとに各担任による振り返りや反省、自己評価を行い翌月以降に反映して必要があれば修正を行い、PDCAサイクルを大切にしています。

●  園見学の日程を設け積極的に見学を実施しています。見学者には、園の行事(誕生会等)や地域交流(ふれあい遊びやハロウィン等)のイベント案内や、育児相談会などへ参加の呼びかけを丁寧にご案内して参加を得ています。 保護者からは、少規模の保育園のため子ども達が大きな集団行動に慣れにくいのでは、と不安もあがっていますので、姉妹園や近隣保育園との交流会を積極的に計画しています。同年代の集団行動体験を学ぶ「入学準備プログラム」を用意して、個人の発達に沿った就学前の準備を大切にしています。

●  登園時には、保護者に声かけをして子どもの様子や連絡事項を確認し、引継ぎ簿に記載して職員で共有しています。引継ぎ簿は日中の様子も記載し、降園時に伝えています。看護師を中心に、「年間保健計画」を作成し、わかりやすい内容の絵本や手作りの教材を通して健康や生活習慣について子どもたちが楽しく興味を持って身につけられるような機会を設けています。延長保育では、1、2歳児の保育室で落ち着いて好きな遊びを楽しめるように配慮しています。 3、4、5歳児は日中とは異なる種類の遊具に触れることができるなど、変化のある環境を整えています。子ども同士が異年齢で自然に関わり、互いを受け入れながら遊び込めるようを工夫しています。小規模園のため各クラスが少人数であることを利点とし、年齢を超えて日常的な活動の交流を行っています。

●  「年間食育計画表」を作成し、1歳児から5歳児まで年齢に合わせた食育に取り組んでいます。今年度は毎月の給食に郷土料理を取り入れて、絵本を通じた物語献立を作り、食に対して興味、関心がもてるよう取り組んでいます。アレルギー児への対応は川崎市の調理マニュアルや、健康管理マニュアルに従って個別に対応しています。

4 地域との交流・連携

●  宮前区役所に地域交流パンフレットや地域の子育てフェスタの紹介パンフレットなどを置かせていただき情報を開示しています。法人ホームページの園ブログでは、園の取り組みを写真も添えて毎週金曜日に更新しています。園見学に来られた保護者に向けて、園の行事(お誕生会など)、園主催の地域交流の案内(ふれあい遊び、ハロウィンパーティ等)、気軽に保育相談、看護師による健康相談を紹介しています。参加を呼び掛けて保護者の方々の参加が実現しています。

●  開園後、町内花の台クラブをお招きする行事が、年間行事として定例化しています。地域の町内会の方々の協力で、園内で「お魚の解体ショー」を開いていただき、子どもは生きる事への関心を高める機会になっています。職員も、地域の方と一緒にイチョウの枯葉掃除を行い、雪の日には道路の雪かきに参加し、地域と交流しています。茶道の先生が5歳児にお茶会を開いていただくなど、ボランティア参加もあります。

●  宮前区幼保小園長校長会議への参加や宮前区、川崎市の会議、説明会、研修大学主催の研修等に参加して、地域における福祉ニーズを把握する貴重な会議になっています。同じ区内の保育園と子どもたちも一緒に、積極的に交流を深めています。園は小規模保育園でもあり、同年代の交流は、子どもたちにとっても魅力があり、園にとっても貴重な体験であり、積極的に交流できる機会を得ています。地元の自治会(花の台自治会)に参加して、地域に根付いた保育園になってきています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

●  園の理念、基本方針は入園のしおり、パンフレット、ホームページに表記して周知しています。玄関や事務室の目に付くところにも掲示して理解を促しています。保護者には、園長が入園時の懇談会で理念や基本方針の説明を行い、毎年第1回目の運営委員会でも話をして理解していただけるよう取り組んでいます。

● 園長は法人の事業計画をもとに、園としての3年間で達成すべきものとして、理念・基本方針・保育目標などの項目ごとに3年間の中・長期計画を作成しています。職員会議にて保育士や看護師、栄養士などの専門職全員で課題や引き続き取り組んでいくことを話し合い、現状を把握しながら年度単位の計画を策定し、本社担当とも共有をしています。

●  法人本部の園長会議に参加し、保育園としての役割を明確に意識して次年度への取り組みに活かすようにしています。保育園の地域においての役割や、乳幼児期の教育的養護の必要性、保育の平等性など園に課せられた社会的使命を把握しています。社会的ニーズに応じた保育園の役割について、把握するよう努めています。

6 職員の資質向上の促進

● 事業者が目指している保育を目指して、園に勤める職員には「求められる職員像」が定められています。職員が遵守すべき法令・規範・倫理が明記されており、更に施設運営の手引きにも職員の資質が明示されています。「求められる職員像」を基本にした人事評価制度を整えて、一定の評価基準に沿って、施設長が評価しています。評価は賞与・昇給に反映されるしくみで報酬に還元しています。職員には経験年数と役職ごとに、「個人能力向上シート」があり、このシートを使って毎月の自己評価が行われています。

● 配属前研修、入社1、2、3年の職員には育成研修、3年以上勤務者についてはエキスパート研修が用意されています。個人ごとに受講状況が法人のシステムで管理されています。年度始めには、運営法人から個人別の研修受講計画が通知されています。入社1、2、3年以内に、楽習保育?の原理研修を終えるよう指導がされています。本育あそび研修、運動あそび研修、ラーニングセンター研修等の本社研修に参加し、知り得た知識を園に持ち帰り職員会議で研修報告書をもとに職員全員で共有しています。

● 職員の就業状況は、人事システムを通じて、有給休暇取得状況、残業状況等が毎月正確に把握されています。園は小規模であり、新人の職員の配属にも手厚く対応しています。有給休暇取得率は100%、残業時間もゼロを達成しており、職員の働きやすい職場となり、職員の資質向上に向けた施策に力を注いでいます。職員の就業状況や意向を把握し改善する仕組みとしては、年に2回の定期的な園長面談を行っています。これ以外の機会でも職員各自の申し出があれば、可能な限り相談に応じています。

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