かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ブライト保育園横浜綱島

対象事業所名 ブライト保育園横浜綱島
経営主体(法人等) 社会福祉法人 済聖会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 223 - 0058
港北区新吉田東1丁目6-26
tel:045-542-0190
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地および施設の概要
 「ブライト保育園横浜綱島」は名古屋市に本部を持つ社会福祉法人済聖会が経営する保育園で、平成29年4月に開園しました。現在、0歳児から5歳児まで、53名(定員60名)が在籍しています。東急東横線綱島駅からバスを利用し、「新田中学校前」下車徒歩1分の住宅地にあります。近隣には大規模なマンションが開発されている一方で、園の周囲には昔ながらの静かな街並みが残っており、竹林・果樹・畑など自然に恵まれた環境の中にあります。園舎は木造2階建てで、園庭(195u)が南側にあるため、採光は十分で、室内は木を多用した清潔で温かな雰囲気です。
・園の特徴
 保育理念は「『生きる力』(ひとりで世の中を渡っていく力)の基礎をつくる」です。職員は、子どもがその子らしく伸びていくための4つの関わりとして、「認める」「見守る・待つ」「見つける」「仕掛ける」を大切にしています。子どもの興味に寄り添い、共感し、子どもが、何がしたいのかをくみ取って指導計画に反映しています。

【特に優れていると思われる点】
1.子どもの興味・関心を大切にした保育展開
職員からテーマを与えるのではなく、自然と子どもが興味を持って取り組むような仕掛けづくりをしています。職員が散歩の途中で出会う植物の写真を撮り、年長児の保育室に並べて掲示したことで、子どもたちが自分から植物の名前を図鑑で調べ出し、次年度の年長クラスにプレゼントするための図鑑づくりに発展しています。自由遊びの時間にはままごと、机上あそび、構成あそびの3拠点を設置し、子ども自らが自由に遊びを選択できるようにしています。5歳児の希望で0歳児の授乳を体験しました。事前に0歳児クラスの保護者全員の同意を得て、多くの職員の介助のもと授乳を体験しました。命の大切さや小さなものをいたわる気持ちを学ぶ機会になりました。

2.キャリアパス計画と研修計画に沿った研修の推進
園独自の「2019年度ブライト保育園綱島キャリアパス計画」を作成し、年間研修計画を立てて、人材の育成を進めています。園内研修・外部研修・法人研修・エリア研修を実施しています。
園内研修は、非常勤職員も参加して、嘔吐処理・エピペンの使い方、安全な散歩経路、AEDの使い方などをテーマとして行い、横浜市や港北区などの外部研修では、衛生管理、感染症、保育現場のリスク対応などについて学んでいます。年2回開催の法人研修では、外部講師による自己肯定感、リスクマネジメントについて受講しています。また、名古屋工芸大の外部講師を招き、「遊び保育論」というテーマで設置法人の近隣系列園と合同で法人内エリア研修会を開き、日常の保育で実践しています。

3.豊富で丁寧な食育活動
 0歳児から発達に応じて食育年間計画表を立て、食に関心がもてるようにしています。3歳から配膳と片付け、4歳からは給食当番を設け、5歳児クラスの給食当番は毎日、当日の献立を3つの食品群に分けて発表しています。食への関心がもてるように、子どもの発達に合わせて、野菜スタンプ、小麦粉粘土、野菜の皮むきなどの食育プログラムを実施しています。
調理室前に牛乳パック製の手作り階段が設けられ、子どもたちが調理の様子をガラス越しに見学できるようになっています。数人が並んで見学できるため、「にんじんを切っているね」「今日はカレーかな?」など子ども同士の会話が生まれています。日常的に調理の様子を見ることで、保育室でもままごと遊びがより具体的になったり、食への関心が高まる契機になっています。
絵本「そらまめくんのベッド」をヒントに、職員がそらまめ、さやえんどう、ピーナッツなど絵本に出てくる様々な豆を準備し、子どもたちが実際に見て、触って確かめる「まめくらべ」を楽しみました。

4.「チームメンバーハンドブック(職員マニュアル)」と園独自のマニュアルの活用
設置法人には「保育園業務マニュアル」を要約した「チームメンバーハンドブック」があり、入職後、非常勤職員を含め、職員全員に配付し、職員マニュアルとして活用しています。理念・方針、マナー・身だしなみなど、新人研修、職員研修のほか、日頃の行動の振り返りの手引きとして活用しています。また、職員が外部研修を受講して、その研修内容をもとに、園の現状に則した独自の「横浜綱島マニュアル」を作成しています。各クラスにマニュアルを常備し、園内研修やミーティングの際に活用し、これに沿って保育の安全管理や衛生管理にあたっています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.地域への子育て支援サービスの提供
本園は開設後日が浅いこともあり、園で一時保育の受け入れを行っていることが近隣住民に十分周知されていません。一時保育の募集について、園の外壁に掲示したり、町内会の回覧板などを通じてアナウンスし、一時保育を受け入れていくことが期待されます。また、地域における育児支援の中核として、現在検討中の園庭開放・育児相談・育児講座が実現できるように、職員間で話し合いを重ねていくことが期待されます。

2.苦情受付体制の確立
園単独で解決できない苦情や課題に対しては、他の関係機関と連携・協同して取り組むことが重要です。重要事項説明書や苦情対応マニュアルの中に外部の権利擁護機関や行政の窓口などに相談できることを盛り込むことが期待されます。また、現在の第三者委員(3名)は、名古屋市在住の設置法人の関係者で、保護者は第三者委員に相談する場合、遠隔地に電話連絡しなくてはなりません。保護者の立地に配慮した選定が求められます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・職員同士、昼ミーティングなどで、子どもに対する言葉遣いなど、お互いに指摘し合えるような信頼関係の上で、保育を進めており、子どもに対する威圧的な言葉は厳禁としています。子どもの人格を辱めるような罰や自尊心を傷つけるような保育は、子どもが心身共に健やかに育つためには、決してあってはならないことを、各種の内部研修、外部研修を通じて、全職員は認識しています。

・「チームメンバーハンドブック」を職員全員に配付し、記載された守秘義務に関する個人情報の保護について周知徹底しています。保護者には入園説明会において、「入園のしおり」などを利用して説明し、子どもの写真の取り扱いに関しての同意を得ています。園では個人情報を含むあらゆる情報も、USBなどを使って外部に持ち出すことを禁じており、また、個人情報は鍵の掛かるロッカーに夜間は収納しています。

・虐待に関しては職員会議などで毎年テーマとして取り上げて、何が虐待に当たるかなど討議しています。予兆発見を第一として、子どもの着替え時の観察などで異常がないかなど、また、保護者への声かけにより信頼関係を深めるように注力しています。疑義が生じた場合には、速やかに関係機関に連絡する体制にあります。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・全体的な計画は保育理念や保育方針に沿って、地域の状況や特色を生かし、全職員の意見をもとに作成しています。

・指導計画は、一人一人の発達や成長に合わせて策定し、実践に当たっては、子ども一人一人との関わりを大切にし、職員は子どもの様子をよく観察して、絵や写真を用いて説明するなど、子どもが理解しやすい工夫をしています。言葉で表現できない乳児でも、表情を見て話しかけながら対応しています。話せる子どもにはじっくり意向を聞く姿勢を大切にしています。

・園では衛生管理マニュアルに基づき保育室、沐浴設備、トイレ、階段などの掃除や消毒をおこない、清潔を保ち、清掃チェック表をつけ、漏れがないよう管理しています。

・各保育室には低い収納棚を設置し、子どもがおもちゃを自由に取り出せるようにしています。ケースの前にはおもちゃの写真や種類を書いた紙を貼り、自分で片付けやすい工夫をしています。子どものあそびの様子を見ながらおもちゃの種類や量を変更しています。

・お散歩マップをエントランスに掲示しています。乳児は芝生の公園でハイハイしたり、幼児は土手で段ボール滑りをするなど、自然に触れる機会を多く持っています。公園遊びには各自が牛乳パックで作ったバッグを持参し、見つけた葉っぱなど持ち帰っています。

・年齢に合わせてリズム遊びをとりいれています。様々なブロックや積み木が用意され、各自が自由に表現しています。

・園庭でチューリップ・イチゴ・キュウリ・ジャガイモ・ナス」などを栽培し、子どもたちと収穫しています。開園以来カブトムシの飼育を続けています。

・0〜2歳児クラスの懇談会では、発達の特徴やかみつきについてのプリントを配布、説明し、保護者の理解を得ています。職員は毎日のミーティングや引き継ぎで一人一人の発達について情報共有し、かみつきなどの事故を未然に防ぐようにしています。

・食事は楽しく食べることを第一に考えています。家庭と連携しながら食事の量を調節し、苦手なものを食べられたときには職員が十分にほめたり、励ましながら見守っています。

・設置法人4園で献立開発チームを結成し、各園からアイデアを持ち寄っています。5月にはいちごの鯉のぼりケーキや春巻きの皮のかぶと、クリスマスはサンタクロースのケーキ、節分の鬼ハンバーグなど季節の行事メニューに目を楽しませる多くの工夫があります。

・乳幼児突然死症候群の対策としてあおむけ寝を徹底し、0歳児は5分、1、2歳児は10分毎の呼吸チェックを行い、記録しています。

・トイレットトレーニングは無理せず、一人一人の発達に合わせて行っています。おもらしの際は子どもに「失敗しても大丈夫」と伝え、ミーティングでも心を傷つける対応をしないことを確認しています。

・長時間保育の子どもに対しては、保育室にままごと、机上遊び、構成遊びの3拠点を設置し、子ども自らが自由に遊びを選択できるようにしています。特に夕方は家庭のような雰囲気で、子どもが自由に過ごせるようにしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・ならし保育は「無理なく保育園に慣れ、心身ともに疲れさせない」という目的で行うことを保護者に説明しています。通常は5日間ですが、子どもの様子を見ながら、ゆっくり進める場合があることも伝えています。

・0〜2歳児は月間個別指導計画があり、毎月の「評価・反省・子どもの姿」を個人別に記載し、保育士の「自己評価」も記入して指導計画を見直しています。

・配慮を要する子どもについては、保護者の承諾を得た上で、横浜市総合リハビリテーションセンターの巡回指導を受けて、助言をもらい、個別指導計画を策定し、保育に当たっています。

・アレルギー児に関しては、かかりつけ医より「保育所等における食物アレルギー疾患生活管理指導表」を作成してもらい、園はその指示を受けて、食品の除去・代替をおこなっています。また、12か月ごとに再評価を行っています。

・相談・苦情受付担当者、責任者はともに園長であることを重要事項説明書に記載し、重要事項説明書に第三者委員3名の連絡先を記載しており、直接苦情を申し立てることができます。要望や苦情はマニュアルに沿って対応し、苦情相談対応記録簿を作成し、再発防止に努めています。

・設置法人作成の「健康管理マニュアル」があり、子どものその日の状況は、保護者より報告を受け、また、登園時などの観察を通し、個人名の書かれた引継ぎ簿に記録し、状況を職員間で共有して保育に当たっています。

・「感染症予防マニュアル」に則り、「入園のしおり」には、登園停止基準や感染症の対応について記載し、入園時に保護者に詳しく説明しています。

・設置法人の「安全管理マニュアル」と園独自マニュアルがあり、園はこれに則って、保育の安全確保に努めています。睡眠に関する乳幼児突然死症候群対策や、プール遊びにおける監視員役を園長が担ったりして、マニュアルに従った安全行動をもとに保育を進めています。月に1回必ず地震、火災を想定した避難訓練を行っています。

4 地域との交流・連携

・年6回開催する入園希望者の見学説明会には保育士と栄養士も同席し、参加者の相談に応じています。定期的な育児相談は行っていませんが、次年度に向け開催を検討中です。

・医療機関、療育、行政などの関係機関の連絡先を事務室に掲示しており、関係機関との連絡は園長が担当しています。療育、医療機関、行政、社会福祉協議会などの関係機関と日常的な連携ができています。

・年長組は小学校の秋祭りに招待されたり、また、園は中学校の職業体験を受け入れたりして、学校との連携を図っています。小学校の生活科の授業である、近隣の調査に対しても協力しています。

・園の詳細な情報は、ホームページにアップしており、園見学に際しては、入園のしおりなどを手渡し、説明しています。外部情報提供媒体の広報誌に園の内容を掲載してもらっています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・「チームメンバーハンドブック」には、設置法人の職業倫理綱領や法令の遵守が明文化されていて、職員は新人研修にて内容の説明を受けています。

・認可保育園としての行政への報告義務があり、毎年度の報告内容(事業報告書や決算諸表など)は行政や設置法人のホームページにも公表されています。また、ワムネット(財務諸表等電子開示システム)に現況報告書、決算諸表を公開しています。

・事務、経理、取引などに関するルールは経理規程(出納、内部監査、契約などの規定)にて明文化されています。「事務・経理・取引関係」については報告書式があり、毎月、内容を記載の上、設置法人本部に提出し、保育所運営内容のチェックを受けています。

・園長は保育専門誌や港北区園長会、設置法人施設長会議にて外部の情報収集に努めています。入手した重要情報については、園長、主任、ミドルリーダーの幹部職員会議で話し合い検討しています。

・設置法人の3か年中長期計画(2019年度〜2021年度)をもとに、園独自で「ブライト保育園横浜綱島3か年計画“選ばれ続ける保育軍団”をめざして」を打ち出し、保育を進めています。3年後にどのような保育園になっているかを明示して、3年間のロードマップを作っています。

6 職員の資質向上の促進

・園長はキャリアパス計画や職員の希望する研修受講項目などを勘案し、年間研修計画を作成しています。衛生や安全に関する園内研修を非常勤職員も参加して行っています。

・職員は横浜市、港北区などの外部研修に参加し、外部研修受講後には必ず研修報告書に内容をまとめて記録し、受講した職員が講師となって園内発表会を開いています。その場で職員同士話し合って、園で生かせる研修内容は保育の中に取り入れています。

・職員は年度の終わりに、「横浜市保育士自己評価表」をもとに自己評価を行い、個人面談で園長からアドバイスや指導を受け、次年度の課題を明確にして取り組みを進めています。職員の自己評価をもとに、園としての自己評価を行い、保護者へのアンケート結果とともに、園のエントランスに公表しています。

・職員会議では職員から業務改善の意見や要望を聞き、皆で話し合っています。年3回行われる園長、職員の個別面談でも職員要望や意向などを聞き、幹部会で検討して対応しています。

詳細評価(PDF747KB)へリンク