かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

こあらっこはうす ル・ソレイユ

対象事業所名 こあらっこはうす ル・ソレイユ
経営主体(法人等) 有限会社グランメール
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 230 - 0001
鶴見区矢向3−5−27
tel:045-583-1477
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地および施設の概要
こあらっこはうす ル・ソレイユは、JR南武線尻手駅から徒歩7分の住宅街にあり、目の前には矢向南公園があります。設置法人の有限会社グランメールは、尻手駅を囲むように川崎認定保育園と横浜市認可保育園を各1園、そして学童保育所を1か所運営しています。
こあらっこはうす ル・ソレイユは、認可外保育園から横浜保育室を経て、平成29年4月に認可保育園として開園しました。定員は60名で、現在0〜5歳児57名が在籍しています。
園舎は鉄骨造りの3階建てで、86.2平方メートルの園庭があります。1階に事務室と0、1歳児保育室、2階に給食室と2、3歳児保育室、3階に4、5歳児保育室があります。横浜市の「よこはまエコ保育所」の認定を受け、園庭には泥団子の作れる砂を敷き詰めています。

・園の特徴
 保育方針には「育つ力」を十分に発揮し、自らの人生を主体的に生きていかれるよう環境を整え、適切に援助していくと掲げています。園名の「ル・ソレイユ」はフランス語で太陽を意味し、どこにいても誰にでも平等にあたたかく照らしてくれる太陽のように愛される人に成長して欲しいとの願いが込められています。園では、なんでもやりたがりやさんの子どもたちを応援するつもりで、様々な経験ができるように、リトミックや英語、サッカー、ダンス、クッキングのプログラムを取り入れています。
 一時保育、産休明け保育、延長保育、障がい児保育も行っています。 

【特に優れていると思われる点】
1.地域に認められる園としての継続的な取り組み
 設置法人系列園合同で行う夕涼み会は、矢向南公園を借り切って実施しています。卒園児や近隣住民には招待状を送り、およそ300名近い参加者があります。町内会が管理している「町のはらっぱ」をサッカー教室で使わせてもらったり、いつも使っている公園を職員と子どもたちで掃除をしたり、ハロウィンや勤労感謝の日には商店街をまわるなど、地域との良好な関係を保っています。
 地域の子育て支援としては、2か月に1回「こあらっこの日」を設け、看護師が育児相談をし、男性保育士による「パパ講座」、「給食試食会」では栄養士による相談をしています。

2.子どもが「育つ力」を発揮できるための物的・人的環境の整備
子どもを取り巻く環境は、物的なものと人的なものがあり、どちらも大切にすることを意識するために園内研修で話し合い、令和1年度からは指導計画の中で、環境構成(物的)と援助・配慮事項(人的)とを明確に分けています。
?(物的環境)子どもたちが様々な体験ができる環境作り
園庭には泥団子が作れる山砂を敷き詰めて、いつでも子どもたちが泥遊びを楽しめるようにしています。戸外活動も多く取り入れ、年齢に応じた公園遊びや散歩、芋ほりにでかけています。また、園内の各階には絵本コーナーを設置し、3階には楽器棚も設置して4、5歳児は自由に楽器を取り出して遊んでいます。
A(人的環境)「育つ力」を援助する言葉のかけかた
子どもに最初からダメと言わず、経験しながら育つようにまず子どもにやらせてみる、また、必要以上に手や口を出さずに必要な援助だけして見守るようにしています。職員は、子どもが泣いたり、黙ってしまっても時間をかけて「○○したいの?」「○○してみようか」と穏やかな口調で言葉をかけています。

3.保育の質の向上を図るための取り組み
@理念・基本方針の確認
設置法人では、職員が皆で成長できる組織作りを目指して、「私たちの理念、そして目指す姿」「育成コンセプト」「新入社員の約束」などの各視点から項目立てた「育成方針ハンドブック」を作成しています。認可保育園として3年目の園として、職員が理念や方針を正しく理解して保育を行っていけるように、育成方針ハンドブックの内容把握のために内部研修を実施しています。
A自己評価の実施
園では、毎月職種別の自己評価を実施し、次月の目標を設定しています。評価項目や確認ポイントも職種別になっています。年度末には全職員が同じ評価シートで自己評価を実施し、次年度の目標の設定をしています。また、新人職員には1か月目から3年後の保育士像をグレードにわけて理念や保育のスキルなどをわかりやすく説明した教育基準全体像を定めています。グレードごとにトレーニングシートで自己評価する仕組みを作っています。
B記録や保育のやり方の統一
開園3年目のため、記録内容や保育のやり方が統一されていませんでした。「書類を書きましょう」という研修を行い、記録類、特に指導計画での何をどう書くかの統一を図っています。また、ほかの保育園から集まってきた保育士の手遊びのやり方がばらばらなため、研修をしてそれぞれの良いところを取り入れ、やり方を統一しました。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.ボランティアや実習生を受け入れる仕組み作り
 ボランティアや実習生を受け入れる意義を職員に周知し、マニュアルを作成して受け入れをすることが望まれます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・保育理念は『保護者への安心を提供し、個性を大切に「自分らしく育つ」を応援する』、保育方針は『「育つ力」を十分に発揮し、自らの人生を主体的に生きていかれるよう環境を整え、適切な援助をしていく』として、子ども本人を尊重したものとなっています。

・職員は公平で温かい態度で、大きな声を出さず、丁寧な言葉遣いで子どもと接しています。職員の「育成方針ハンドブック」や新人職員に対応した「教育基準全体像」の中のトレーニングシートには、声かけの仕方などの項目があります。

・職員は保育中に子どもをせかしたり強制したりすることがないように、時間にゆとりをもって、子どもにわかりやすい言葉で話をしています。子どもの気持や発言を受け入れられるように、職員は子どもの声に耳を傾けています。

・おもらしやおねしょをした子どもには叱らず、周りの子どもが気の付かないような対応をしています。心を傷つけるような対応をしないように、育成方針ハンドブックやチェックシートで園内研修をしています。

・守秘義務については就業規則に明文化し、全職員に周知しています。個人情報についてのガイドラインを作成し、全職員に周知しています。個人情報の取り扱いについては、入園説明会や在園児説明会で保護者に説明しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・子どもが自分で考えて、自分で育つ力を育むための環境とするため、コーナーを作って子どもの手の届く棚におもちゃを置いています。

・年齢や発達にふさわしい環境構成を作るために、子どもの成長に合わせて、保育室の環境構成を変えていきます。絵本では、0歳児で発語を促すようなもの、幼児では、子どもの興味や四季折々に合わせて、図鑑などを用意します。

・子ども同士のケンカは、子どもの考える力をなくさないように、危なくない限り職員は口と手を早く出さないようにしています。泣いていたら、子どもの気持ちを受け止めて当事者同士で話し合うようにしています。

・雨の日以外は、ほとんど散歩や園庭で遊んでいます。園庭は泥団子が作れる砂(山砂)を入れて、積極的に泥遊びをしています。体操教室、サッカー教室では年齢に合わせた運動をしています。雨の日には、保育室の中でマットや鉄棒、平均台、トンネルなどを使っています。

・勤労感謝の日には、子どもたちが作ったクッキーやスイートポテトを近隣に配り、ハロウィンでは、子どもたちが商店街をまわっています。

・食事は楽しくとるものとし、無理強いすることなく、食べられそうもない子どもには先に量を減らすようにしていますが、なんでも1口だけは食べてみようと声かけをしています。

・3〜5歳児の保育参観のあとに給食を試食してもらい、栄養士からも園での配慮事項などを伝えています。「こあらっこの日」には、地域の人を含めて離乳食の初期から幼児食まで1口ずつ試食できるようにしています。

・0歳児は5分おき、1歳児は10分おき、2歳児は15分おきに、顔色を見て胸を触って呼吸を確認して乳幼児突然死症候群(SIDS)チェック表を付け、仰向けに寝るように体勢を変えています。

・トイレットトレーニングは、1歳児後半から始める子どももいますが、子どもの感覚や言葉の発達、保護者の意向を尊重して、個別に対応しています。

・送迎時には、園での様子を口頭で伝えるようにしています。第三者評価の保護者アンケート結果では、送迎時の情報交換について「満足」「どちらかといえば満足」の合計が91%となっています。

・運営委員会の委員が各クラスの保護者を代表して、事業計画、保育計画、行事結果報告、補助金報告、その他の重要事項について意見交換をしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・年齢ごとの指導計画案は、クラス担任が作成しています。子どもの意見を取り入れて、遊びを園庭と室内にわけて活動をするなど、柔軟に変更しています。

・子どもの生育歴や家庭の状況は、保護者から園児調査書を提出してもらって把握しています。また、面接時に把握した記録から、授乳の時間や午睡の時間、食事の好き嫌い、好きな遊びなどを把握し、職員間で情報を共有しています。

・障がい児保育のほか、配慮の必要な子どもを受け入れています。個別のケースについては、全体会議やクラス会議で話し合い、個別計画・経過記録に援助と配慮内容などを記録しています。

・食物アレルギーのある子どもについては、除去食を提供しています。誤食防止のために職員間で確認し、専用トレイや専用食器、名札を使用しています。

・子どものケガはケガリストと保育日誌、健康観察チェック表に記載しています。健康観察チェック表には保護者に必ず伝えるように赤字で記載し、伝えたらOKのサインをしています。

・保護者の要望・苦情については、苦情解決の手順を定めており、重要事項説明書に明記しています。要望や苦情などについては、苦情受付書に記録して会議の議題として取り上げ、職員間で検討し解決策を周知しています。

・保護者とは、職員からコミュニケーションをとって話をしやすい関係作りに努めています。また、クラス懇談会や個人面談、無記名式のアンケートを実施して保護者が意見や要望を伝えやすいようにしています。

4 地域との交流・連携

・一時保育はそれぞれ同じ年齢のクラスに入っています。

・毎週水曜日の園庭開放では5組を受け入れ、園児と一緒に泥遊びや水遊びを楽しんでいます。

・2か月に1回開催の地域支援事業「こあらっこの日」で看護師が育児相談をし、男性保育士による「パパ講座」、栄養士による「給食試食会」をしています。

・一時保育の利用者や卒園児を矢向南公園での夕涼み会に招待しています。夕涼み会は設置法人の他園や学童保育と合同で開催し、お神輿、盆踊り、かき氷などの屋台もあり、地域の人を含め約300人の参加があります。

・ボランティア・実習生受け入れの実績はなく、マニュアルはこれから作成する予定です。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・保護者には保育理念や保育方針を明記した園のパンフレットや入園案内、重要事項説明書を配付し、年度初めのクラス懇談会で各年齢に応じた保育内容や行事などを説明しています。

・経理などのルールを明確にした経理規程や職務分掌と権限・責任を明確にした運営規程などは、職員が閲覧できるように事務所に設置しています。

・ゴミの減量化やリサイクルの取り組みとして、省エネ機器の導入(LED照明の導入)、壁面・開口部などの断熱、節水機器の導入、室内空気環境の向上(風通しの良い設計)に取り組み、よこはまエコ保育所の認証を受けています。よこはまエコ保育所の認証内容は認定書を玄関に掲示しています。

・説置法人で作成した育成方針ハンドブックは全職員に配付しています。園長が年度初めや園内研修、入社時に口頭で説明し、職員に周知を図っています。

・主任はクラス担任を兼務しながら、職員の記録類の書き方の統一や技術の向上に取り組んでいます。園長が個々の職員の業務把握をして、主任は職員が良好な状態で仕事に取り組めるように、声をかけたり相談にのったりしています。

・保育園運営に影響のある重要な情報は、設置法人系列園合同の園長、理事長会議や職員が参加する系列園合同会議で共有しています。

・中長期計画として、平成29年度〜令和6年度(5〜7年間)までの長期計画、平成29年度〜令和1年度(3年間)の中期計画を策定しています。中長期計画を踏まえた単年度計画を策定しています。

6 職員の資質向上の促進

・人材育成計画として、スキルや職務内容を明文化したキャリアパスを策定しています。職員のキャリアパスを見据えた階層別の研修計画を策定しています。年度末には全職員が一年間の振り返りや次年度の目標を設定する「評価シート」を実施して、園長と面接を行い次年度に生かせるようにしています。

・園内研修は土曜保育のない土曜日に設定しています。危機管理に関するAEDの研修は、必ず全職員が受講できるように実施しています。

・新人保育士に対応した教育基準全体像を作成し、目指す保育士像を示しています。グレードごとにトレーニングシートで自己評価しています。

・園内研修で講師を招き、新保育指針や手遊び歌などの保育技術の指導を受けています。横浜東部地域療育センターの巡回指導は年1回あり、配慮を要する子どもへの接し方について指導を受けています。

・指導計画・経過記録には、「振り返りと自己評価」の欄を設け、文章で記入する書式となっています。指導計画などの記録の書き方については、内部研修で主任が指導し、実際の指導計画なども主任が書き方の添削をしています。

・全職員が毎月の自己評価チェックリストや年度末の評価シートを実施しています。全職員の自己評価チェックリストや年度末の評価シートの結果、年度末の保護者の行事アンケート結果、意見を参考にして園の自己評価を行い、課題や検討結果を明確にしています。園の自己評価は、保護者が閲覧できるように書面にして玄関に置いています。

・全職員が年度末には職種別に「評価シート」を実施し、園長と理事長が確認し評価する仕組みがあります。評価については、園長面接で開示しています。

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