かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

横浜小谷かなりや保育園(2回目受審)

対象事業所名 横浜小谷かなりや保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 倉敷福徳会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 241 - 0833
旭区南本宿町26-5
tel:045-355-3533
設立年月日 2012(平成24)年04月27日
公表年月 2020(令和2)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地および施設の概要
 社会福祉法人倉敷福徳会の運営する横浜小谷かなりや保育園は平成24年4月27日に開園し、7年目を迎える園です。生後57日目以降から就学前児童を対象とし、定員は60名で、現在61名が在籍しています。園は相鉄線二俣川駅南口よりバスで10分、または徒歩で15分の所にあります。園の門の手前には南本宿消防出張所、隣には葬儀場があり、近くを保土ヶ谷バイパスが通っています。設置法人は、岡山県倉敷市に保育園(3園)を運営しています。

・園の特徴
 保育理念に「・子どもたちの第二の家庭でありたい・保護者と地域をできる限り支援したい」を掲げ、家庭的な雰囲気の中で子どもの健やかな成長に資することを目的としています。地域の育児支援事業として、一時保育、園開放、交流保育、育児相談、運動会・夏祭り開放などを実施しています。

【特に優れていると思われる点】
1.遊びを通して自ら体を動かす環境作り
 0歳児クラスは、ハイハイや伝い歩きを安全に行えるようにクッション性のあるマットを敷き、つかまり立ちがしやすい高さの仕切りを用意したり、スロープマットやトンネルなどで子どもが全身を使って活動できるようにしています。1歳児は蛇腹型のトンネルをくぐったりして、トンネルの出入りを楽しんでいます。天気が良い日はできるだけ園庭や公園で遊ぶようにしています。園庭には固定遊具の海賊船、鉄棒、フラフープ、縄跳び、三輪車、ベビーカー、平均台、ボール遊びなど体を動かす多くの遊具があり、子どもたちは充実して戸外で遊びを楽しんでいます。鉄棒の下にマットを敷き、逆上がりの補助台を用意して、職員が補助をしながら、逆上がりの要領を伝えています。

2.子どもが主体的に遊び込める環境作り
 職員は子どもの発達や姿をよく観察し、子どもが主体的に遊び込める環境を整備しています。0歳児、1歳児の保育室には、いつでも好きな玩具を取り出せるように低い棚を用意し、音の出るおもちゃ、穴に出し入れするための玩具、ボールがレール上を転がり落ちる玩具など、子どもの発達に応じたおもちゃを用意し、子どもが遊べるようになると新しいおもちゃに入れ替えています。幼児クラスではブロック、絵パズル、ミニカーや電車などを用意してあります。子どもたちからブロックや粘土遊びの続きをしたいとの要望があり、一時保存する場所を設け、次の遊びの機会に完成できるようにして、達成感を感じ自信を深めています。
3.保護者にその日の子どもの様子を伝える努力
 毎日の送迎の際には、玄関ホールに今日の各クラスの様子を掲示しています。職員は毎日、今日の活動、食事や排せつの様子、友だちとの関わりなど些細なことでも一人一人の様子を伝えるように努力しています。0〜2歳児は毎日の連絡帳で密に情報交換を行い、3〜5歳児についても週2、3回程度連絡帳でも保護者に子どもの様子を伝えています。どの職員も子どもの名前を覚えて声をかけてくれること、お迎えの際には職員から子どもがどのように過ごしていたかを伝えてくれるなどの丁寧な対応に、保護者は安心感を感じています。
 
【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.保護者からの意見や要望のファイル化
 園として対外的に処理した要望や苦情の記録は「苦情受付簿」「苦情報告書」に残していますが、今年度は1件、その前は平成30年度の記録です。日常寄せられる細かな苦情・要望・意見なども記録に残し、蓄積・整理し、解決に生かすことが期待されます。アンケート集計結果では保護者の意見や要望に対する園の対応について不満が多く、保護者とのコミュニケーションを深める工夫が期待されます。

2.特に配慮を要する子どもに関する学習の継続
 特に配慮を要する子どもについては過去3年間受け入れ実績がありませんが、今後受け入れの可能性もあり、障がい特性や発達支援について職員で継続的に学習することが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・設置法人の保育理念は「子どもたちの第二の家庭でありたい」「保護者と地域をできる限り支援したい」で、保育理念や保育方針、保育目標に基づいて職員間で話し合って指導計画を立案し、日々の保育の中で計画を実践しています。

・子どもへの対応について、子どもをよく見て、その様子から意思を汲みとることや子どもの言葉に耳をかたむけるなど、子ども一人一人の人格を大切にすることを会議などで話し合い、子どもの意思を大切にしています。

・保育室内には棚などで区切られた自由に遊べるコーナーがあり、職員や他の子どもの視線を気にせず一人で過ごす場所があり、職員と一対一で話す場所は、保育室を仕切ったりして、プライバシーに配慮した場所としています。

・職員採用時に守秘義務の意義や目的を説明し、非常勤職員も含め全員が会議などでガイドラインを確認しています。実習生には受け入れ時にオリエンテーションで説明しています。

・クラスだよりには、保護者の了解を得て子どもの誕生日を掲載していますが、園だよりには個人情報の掲載をしていません。園の行事やクラスで撮影した子どもの写真は、パスワードを利用したパソコンで購入する仕組みにしています。

・虐待について「早期発見対応マニュアル」がありますが「虐待対応マニュアル」がありません。虐待が疑わしい場合は、ケガやあざの状態を写真に撮り、子どもや保護者の様子を記録しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・全体的な計画は、年齢ごとの発達過程に応じて、保育理念、保育目標に沿って、子どもの最善の利益を第一義に作成し、家庭との連携、地域の実態、環境への配慮、小学校との連携を踏まえて作成しています。

・全体的な計画は「年齢ごとの保育目標」や年齢ごとの「配慮事項」を取り入れて、入園式や年度初めのクラス懇談会で年間指導計画を保護者に配付し、全職員が関わり、共有できるように年度末に見直して作成しています。

・言葉で表現できる子どもからは、意見や要望を聞いています。言葉でうまく表現できない子どもの場合は、態度、表情、しぐさから思いを推し量り、代弁しています。

・保護者に児童票、生育歴、保育の記録などを提出してもらい、生育歴や家庭の状況を把握しています。一人一人の児童票で既往症や予防接種歴、アレルギーの有無などを把握しています。

・自由に動き回れる広い場所やつかまり立ちがしやすい高さの仕切りを用意したり、スロープマットやトンネルなどで子どもが十分に身体を動かすことができるように環境を整えています。

・園舎内は環境整備・掃除マニュアルに基づき、各保育室は担任、玄関、トイレなどの共用部分は担当者が中心となって毎日清掃を行います。各保育室の窓側から自然光を取り入れ、陽光が入りすぎない程度に、カーテンで調節しています。

・幼児室には、キッチンなどを備えたごっこ遊び、各種の積み木やプラレールと電車のセット、ゲーム、ミニカーなどが複数揃えてあり、ままごとコーナー、積み木コーナー、机上での遊びのコーナー、絵本コーナーなどがあります。

・「年間食育計画」があり、今年は「毎月1回、地域の料理を献立に入れる」を掲げ、北海道の石狩市から九州の長崎市までの料理を食べます。4、5歳児は地域の料理の特長や由来、朝ご飯の大切さなどを学び、3歳児は、トウモロコシの皮むきをしたり、おせち料理の意味などを学びます。

・夏は、そうめん、夏野菜を使用したカレーに、アイスクリームなど、季節に応じて旬の食べ物を使った献立内容になっています。子どもたちとの話の中から、子どもたちが食べたいメニューを調理員に提案し、献立の変更をしています。

・乳幼児の呼吸チェックは、午睡中の体動停止やうつぶせ寝をアラートで知らせる「ルクミー午睡チェック」と目視で確認しています。0、1歳児は5分毎に呼吸チェックし、チェック表に記録しています。

・保護者には、入園説明会で保育方針や保育目標について伝え、玄関ホールに「横浜小谷かなりや保育園の保育理念・保育方針」を掲示しています。また、毎年2月頃に保護者アンケートを実施し、保護者の方の意見を聞いています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・全体的な計画に基づいて、年間、月間、週案をクラス担任が作成し、各指導計画の「自己評価」「ふりかえり」を記入します。また、ねらいに対してどうであったかをクラス担任を中心に職員間で話し合って評価・反省をし、職員会議で子どもの発達や状況について意見交換し、次期計画を作成しています。

・保育所児童保育要録は、5歳児の担任が作成し、入学する小学校に郵送または持参しています。小学校と連携し、書面だけでなく電話や小学校教諭の来園時、職員が小学校へ保育所児童保育要録を持参した際に話し合っています。

・要望・苦情受付の担当者は主任、苦情解決責任者は園長とし、苦情・要望の連絡先として、第三者委員2名の氏名・連絡先を重要事項説明書に明記し、保護者に周知しています。園単独で解決することが困難な場合は、設置法人に報告するとともに、旭区こども家庭支援課と連携して対応する体制を整えています。

・「健康管理マニュアル」があり、マニュアルに基づき毎日の健康観察や健康診断、体調変化に対する対応など、子どもの健康管理を適切に行っています。

・入園時に保護者の方に「児童票」「児童健康台帳」を記入してもらい、子どもたちの既往症や予防接種歴、アレルギーの有無などを把握しています。健康診断、歯科健診の結果は、その日のうちに保護者に伝えています。

・「感染症マニュアル」があり、感染症に関することは重要事項説明書に記載しているほか、入園時に感染症による「登園停止基準」を含めたペーパーを配布しています。

・「衛生管理マニュアル」があり、採用時に研修を行うほか、保育士が衛生管理や感染症予防などに関する研修を受講し、職員会議で研修報告をしています。

・「清掃マニュアル」があり、マニュアルに沿って保育室等の清掃を行っています。保育室は担任が、共有部分は非常勤職員が担当しています。

・「安全管理マニュアル」(緊急非常時連絡網、避難訓練、備蓄、災害時等の職員対応、避難訓練手順表、予防管理組織編成表、防災訓練計画表、不審者侵入時の対応を含む)があり、災害時の対応訓練や避難訓練などを行っています。常勤職員が全員消防団員(隣が消防署)となっており、定期的な講習会に参加し、心肺蘇生法やAED操作などの訓練を受けて身につけています。

・不審者情報は、隣接する消防署との連携があり、最近では携帯メールによる「不審者情報」が配信されているので、保護者からの情報提供もあり、不審者情報を得た場合は、すみやかに掲示しています。

4 地域との交流・連携

・年3回の育児講座、一時保育、園開放(園庭・保育室)を行い、園に対する要望を把握するように努め、平日はいつでも育児相談を受け付けています。また園見学者からの育児相談に対応しています。

・区の園長会、幼保小連絡会、旭区地域子育て支援拠点「ひなたぼっこ」の会議に出席し、情報交換を行い、地域の子育て支援ニーズを話し合っています。

・一時保育や育児相談、交流保育、園開放など地域の子育て支援サービスを提供しています。地域に向けた子育てや保育に関する育児講座を開催し、園の給食を試食してもらっています。

・行政、医療機関、横浜市西部地域療育センター、横浜市西部児童相談所、消防、警察などの地域の社会資源一覧表を事務所の「職員周知フローチャート」のファイルに入れ、職員は共有しています。

・誕生会、染め物教室、夏祭り、運動会などの行事に参加できるよう園開放ポスターを園の前に掲示しています。年長児は小学校で一年生と一緒に学校探検を行い、就学に向けて期待をふくらませています。

・設置法人がホームページを運営して保育園の情報を提供しているほか、見学者などへ配布するパンフレットを作成しています。また、旭区子育て支援拠点「ひなたぼっこ」の情報紙に保育園の情報を提供しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・新入園児の保護者には入園説明会で、保育理念や保育目標について説明し、年度初めに全園児の保護者に保育理念、保育目標を記載した「重要事項説明書」を配付しています。

・職務規律に法・規律・倫理などを明記し、職員が不正・不適切な行為を行わないよう入社時に説明し、入社後は年度初めの園内研修で職員に周知しています。

・設置法人の園長会で、他園の不正、不適切な事例などを検討し、園に持ち帰って職員会議などで話し合っています。

・節電、節水など省エネルギーを職員は心がけ、屋上に太陽光発電設備を設置し、よこはまECO保育所の認証を得て、園の入り口に掲示しています。

・運動会や生活発表会など園全体で組織をあげて行う行事は、保育士、栄養士、調理員が役割分担を決めて話し合い、全職員が協力して取り組んでいます。

・園長は区の園長会や設置法人の園長会などで情報を収集し、職員会議を利用して職員に周知し、重要な改善課題は職員会議で話し合い、出席できない職員には議事録で周知し、園全体の取り組みにしています。

6 職員の資質向上の促進

・園長は園運営に必要な人材や配置状況を把握し、設置法人に要請をして人材補充を逐次行っています。キャリアアップ研修を基軸にした一人一人の研修計画が作成されています。

・職員は年1回自己評価票を用いた自己評価、園長との面談で振り返りを行い、その成果、反省を踏まえて年度末に次年度の目標を決めています。   

・外部研修の案内は、回覧し、非常勤職員も参加することができます。また、園長は内容に応じて受講してほしい職員に声をかけ、参加を促しています。参加後は復命書を提出し、全職員で共有しています。

・職員は11月頃に自己評価を行う中で課題を導き出し、園長との個人面談でアドバイスや指導を受け、次年度の課題を明確にしてそれぞれ取り組みを進めています。また、職員の自己評価をもとに、園としての自己評価を行っています。

・人事評価制度があり、職員は研修を受けるなど自らの目指す方向性を見出し、モチベーションの向上に繋げています。園長は職員の意向や意見に耳を傾け、改善できることはすぐに実施しています。

・現場にいる職員が主体的、自発的に判断して保育にあたれるよう、可能な限り職員に権限を委譲しています。園長不在時には主任に連絡や報告をすることで、最終的な責任を明確にしています。

・園長は職員の業務改善の提案や意見を、職員会議や個人面談、日常会話の中で把握し、いつでも職員と個別に話ができる環境を整え、年1回職員と個人面談を行い、職員の満足度・要望などを把握しています。

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