かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園 武蔵中原

対象事業所名 にじいろ保育園 武蔵中原
経営主体(法人等) ライクアカデミー株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 211 - 0053
中原区上小田中6-18-4
tel:044-789-5995
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年02月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

  《施設の概要》
 にじいろ保育園武蔵中原は、平成29年4月に、ライクアカデミー株式会社により運営が開始されました。JR南武線武蔵中原駅より徒歩で3分ほどの高架下にあり、建物は鉄骨作り2階建て、近隣には商店街や四季の変化を感じることのできる自然豊かな公園が多くあります。
 保育目標に「自然を愛し、心身ともにすこやかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「仲間と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」を掲げ、コーナー保育を取り入れ、子どもが自ら遊びたいおもちゃを選んで主体的に遊ぶことができるよう配慮しています。3〜5歳児クラスでは、専門の講師による造形教室や体操教室も取り入れています。運動会やお楽しみ会のほか、夏祭り、ハロウィン、節分など季節に合わせてさまざまな行事を楽しんでいます。昼食は季節に合わせたメニューを提供し、行事食にも力を入れています。年数回、行事に合わせて子どもたちは会食を楽しんでいます。
 地域向け子育て支援事業としては、子育て相談を実施し、季節ごとの公開行事やお誕生会に招いています。開園時間は、平日、土曜日とも7時から20時です。

《特に優れている点・力を入れている点》
○全職員が全園児について把握し、アットホームな環境が作られています
 園長は、保護者が安心して子どもを預けることができ、保育園に来た時にほっとできるよう、保育園が第二の家庭でありたいと考えています。職員会議を同じ内容で二部に分けて行うこと、職員間の申し送りノートや毎日の昼ミーティングを通して、全職員が全園児のことを把握できるよう努めています。また、保護者が相談しやすいように毎日、声かけをしています。子ども一人一人の気持ちを大切にし、気になることがある時にはカンファレンスを行い、全職員で共有しています。これらを通して、アットホームな環境が作られています。

○子どもの主体性を尊重して子どもと一緒に行事を盛り上げ、大人も子どもも楽しめる行事作りに努めています
 子どもの主体性を尊重し、子どもと一緒に行事を盛り上げ、大人も子どもも楽しめる行事作りに努めています。夏祭りでは、盆踊りやゲームのコーナーで遊ぶほか、子どもたちがうちわや灯ろうを作って飾り付けをし保護者に楽しんでもらいました。運動会では、体操教室で行っている運動の成果を発表したり、一人一人がテーマを決めて自分の旗を作り会場を飾り付けました。クリスマスお楽しみ会では、0〜2歳児はダンスなどの発表、3〜5歳児は劇などの発表をしますが、5歳児は劇の内容、配役や大道具まで自分たちで考えて発表しています。
○職員が自分の強みを自覚して保育ができるように振り返りをしながら、研修に力を入れています
 園では、職員の子どもを好きでいる気持ちや保育士を目ざした熱い気持ちを大切に考えて、研修に力を入れています。まず、職員一人一人に育成計画を立て、必要な研修を把握し、そのうえで当てはまる研修にできるだけ参加してもらっています。また、毎月園内研修を行っており、今年度は「人権」について学んでいます。園内研修では、児童憲章や児童福祉法について学ぶほか、職員一人一人がチェックシートを記載し、それを参考に人権に配慮した保育について話し合っています。次年度は、危機管理などについて研修を行う予定です。

《事業者が課題としている点》
 園は第二の家庭でありたいと考えアットホームな環境づくりに努めています。さらに子どもにとって心地良い環境、興味や関心を伸ばしてあげられる保育環境を提供できるよう、各種研修などで学んでいきたいと考えています。また開園3年目となり、地域に開かれ地域の中で生き生きと活動できる園となるよう、今後「ベビー保育体験」や園庭開放、絵本貸し出しなど、地域向けの子育て支援を拡充させていく意向です。当園でも職員の確保は課題となっています。採用活動は本社主導ですが連携して手厚い保育ができる体制を確保していく考えです。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重  日常の保育にあたっては子どもの意思を尊重し、日々の子どものコンディションや気持ちを汲みながら保育を行っています。行事や日々の保育においても、子どもたちの意見を取り入れています。運動会では、子どもたちが自分でテーマを決めて旗を作りました。お楽しみ会では、3〜5歳児が劇の発表をしますが、5歳児は、劇の内容や配役、大道具まで子どもたちが考えました。また、コーナー保育を取り入ており、訪問調査時、子どもが自分で遊びを選んで楽しんで遊んでいました。
 今年度は園内研修のテーマを「人権」とし、児童憲章や児童福祉法について学ぶほか、職員間で子どもの気持ちを傷つけるような言動を行っていないかなどについて、振り返りを行っています。年間指導計画、月間指導計画に人権の欄を設け、人権を守る保育の実践ができるよう取り組んでいます。また、職員全員に虐待防止マニュアルを周知し、健康観察を行い、異常の早期発見に努めています。虐待が疑われる時には、園内で協議を行い、必要に応じて児童相談所など関係機関に連絡し、連携して解決する体制ができています。
 利用者のプライバシー保護について、「個人情報取扱規程」を定め、職員への守秘義務の順守も徹底しています。また、個人情報承諾書を保護者に提出していただいています。個人情報に関する文書類は事務室内のキャビネットなどに保管し、閲覧や取り扱い方法を定めたうえで施錠管理しています。パソコンはパスワードを設定して管理しています。羞恥心に配慮して、着替えの時には、上下一緒に脱がないよう配慮し、子どもたちにも声かけしています。おねしょをした時には、子どもの気持ちに配慮してさりげなく対応をしています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

 利用者満足の把握に向けた取り組みとして、主だった行事の時には保護者にアンケートを実施し、感想や意見を聞いています。アンケート結果は集計し回答しています。日々の保育に関しては、連絡帳や日ごろの会話から保護者の意向を把握しています。個人面談を年2回、期間を設けて実施しています。また、いつでも相談に応じることを保護者に伝えています。園では年2回、運営委員会を開催しており、選出された4名の保護者代表、第三者委員、園長、本社の職員が出席し、行事や園運営について報告を行い、意見を聞く機会としています。
 子どもや保護者が相談や意見を伝えやすいよう、職員はできるだけ登降園時に声をかけ、気軽に話せる関係作りに努めています。苦情・要望に関する窓口を設けており、苦情解決責任者(園長)、苦情受付担当者(主任)のほか、第三者委員に苦情の解決を求めることができることを入園のしおりと重要事項説明書に記載し、入園前説明会で保護者に説明しています。入園のしおりには、区役所の児童家庭課など行政窓口も記載しています。また、玄関に苦情解決の流れのフローを掲示し、保護者に伝えています。
 子どもたちが主体的な活動ができるよう、遊ぶ時には、さまざまなコーナーを作り、遊びを選んで活動しています。また、自分を表現する経験を大切にし、季節や暦に合わせて作品を作り、作品を展示してみんなに見てもらっています。子どもが協同的な体験ができるよう、運動会、お楽しみ会など、さまざまな行事を行っています。特別な配慮の必要な子どもについては、そのつどカンファレンスを開いて職員間で情報共有し、本社の臨床心理士や区の療育センターの職員から助言を得て個別支援計画を立て支援に努めています。


3 サービスマネジメントシステムの確立  入園時には入園説明会を実施しています。重要事項説明書などを通して園の決まりごとを説明し、子どもの写真の取り扱いなどについて同意を得ています。また、入園前健康診断と個人面接を実施し、担任保育士、栄養士、看護師が子どもの健康状態や家庭での様子などについて聞き取りを行っています。入園直後には慣れ保育(短縮保育)を実施しています。就学に向けて、5歳児クラスでは1月ごろから午睡をなくし、同じ小学校に通うことになる近隣の保育園の年長児と交流する機会を設けたり、近隣の小学校との交流会を行っています。
 園の全体的な計画は、前年度の計画を参照して、園長が中心となり、今年度行う行事や計画の項目などについて全職員で検討して作成しています。年間指導計画は年度初めに担任が作成し3か月ごとに自己評価を行い、月間指導計画は月末に反省を行い次月の計画を作成しています。0〜2歳児は毎月個別計画を立てています。また、個別支援が必要な子どもについては、そのつどカンファレンスを行い、個別計画を立てて支援しています。週案日案は週末に振り返りを行い、それを参考に次週の計画を作成し、計画に従って保育を行っています。
 事故防止と事故発生時の対応マニュアルがあります。救急救命法については、今年度は警備保障会社の研修を実施し、AEDの使い方や蘇生法について学び全員が会得しています。このほか、安全点検表により毎週施設内の安全点検を行っています。災害マニュアルも作成していて、避難訓練は火災、地震を想定して年間計画を立て毎月実施しています。年3回不審者対応訓練も実施しています。感染症に関しては、感染症対策マニュアルを作成し、感染拡大を防止しています。各保育室に嘔吐処理の備品を設置しています。
4 地域との交流・連携  財務諸表や園の情報はホームページ、パンフレットなどを使って公表し、閲覧できるようにしています。育児相談は随時受け付けすることを明示し、連絡先を記載しています。
 園で行う行事や誕生会の際に、地域の子どもたちが来園できるように日程を記載したチラシとポスターを園の入り口に掲示しています。「ベビー保育体験」でのマッサージ教室は、保護者に実施した際好評だったため、今後、地域に向けて対象者を広げていくことも検討しています。絵本の貸し出しについても、開始を検討しています。
 系列園共通のボランティア・体験学習受け入れに関するマニュアルがあり、「保育ガイド」マニュアルでも受け入れ手順や対応、守秘義務などについて説明しています。受け入れを行った際には、アンケートを本社にメール送信してもらい意見を聞いています。
 園ではなるべく多くのボランティア・体験学習を受け入れたいと考えていますが、2019年度は職員体制に余裕がなく、ボランティアの受け入れは少数でした。今後は受け入れ体制を整えて、地域ボランティアの活動の場を提供していけることを期待します。
 地域の幼保小連携事業に参加して、小学校訪問を行ったり、等々力緑地の中のふるさとの森での交流会に加わったりしています。開園3年目から、5歳児と職員が、園の周辺や高架下、近隣の地域の清掃活動をして、町内会に感謝されています。消防署、駅、郵便局などの職員とも交流しています。園長は園の存在をもっと地域の方々に知ってもらいたいと考えています。
 町内会の行事や会議にも参加して、地域の現状把握や災害時の協力体制についても検討する予定です。
5 運営上の透明性の確保と継続性  開園から3年を経て、園長は理念や方針に合わせて、園の将来とそのビジョンを本社の運営部担当者やスーパーバイザーと話し合い、3年間の中期計画を作成しました。その際には、子どもの人生の最初にかかわり合う職員たちが子どもの成長に大きな役割をもっていること、園は子どもにとって第二の家庭であることを知ってほしいと思って取り組みました。
 年度ごとに具体的なテーマを、人権、安全管理、子どもの主体性を伸ばす保育環境、と設定し、子どもたちを見守りながら職員を育て、地域に根付いていきたいと考えています。
 本社では社員の成長支援制度を、1年の導入期間を経て2019年の4月より開始しました。この制度は職員一人一人の成長を組織が支援し、一人一人の成長により組織の成長を実現することを目的としています。
 職員は半期ごとに自己評価と振り返りを行います。一次評価、二次評価を管理職が行い、「成長評価項目」と名付けられた項目で評価された結果が職位の等級や賞与、昇格に反映されるシステムです。本社はこの制度を社員の成長を支援するためのツールとして活用し、努力して成果を出した職員に報いたいと考えています。
本社では、園長や職員の園運営に関する負担を軽減するために、園の年間の予算を決め、年度初めに伝えています。教材費や給食費、研修費などの管理も行っています。園長は支出が予算を超過しないようにスーパーバイザーと連携して、コスト管理をしています。
 本社では公認会計士、社労士、弁護士などから情報を得て、利用者のニーズや法律への対処を検討し、人員不足や保育士の質の向上に取り組んでいます。また、本社の経営層は同業他社や行政と連携し、得られたデータを分析して事業部の中・長期計画に反映しています。
6 職員の資質向上の促進  本社では人材の確保、園を運営する体制の確立を実現するために人事部と運営部が連携し、人員配置計画を立てています。園の人員や欠員状態はスーパーバイザーが人事部に報告し、人材異動や補充計画について検討します。スーパーバイザーは園長と「保育ガイド」マニュアルに基づいて園が必要とする人材や園のあるべき姿について話し合います。「保育ガイド」の内容はいつでも確認でき、主任が本社で研修受講後にも職員に伝えます。
 系列園共通の服務規定があり、遵守するべき法令や規範、倫理などは本社が行う研修で周知しています。
 中期計画を基に単年度の事業計画を作成し、職員一人一人の資質と必要な教育内容を見極めて、研修計画を作成しています。若い年齢層の職員が多いため、行動力や瞬発力に優れている部分を生かし、子どもとのびのびと活動することができるような知識や、チームワークで保育ができるようになるために必要な研修を受講できるように配慮しています。
 日々の活動や受けた教育をどのように生かして行くかは、年に2度の自己評価で確認し、園長とともに振り返ります。努力の成果は本社の査定を受けて、賞与や昇給に反映されます。
 園長は勤務シフトを作る際には、職員のライフワークバランスに考慮し、有休消化数や時間外労働を定期的にチェックして、スーパーバイザーに報告します。本社人事部には職員の悩み相談窓口を設置し、臨床心理士を配置しています。福利厚生に関する要望も職員から情報収集しています。
 職員は園長、スーパーバイザー、本社の相談窓口などを利用して、仕事や家庭の状況について相談することができます。本社では職員に定期的にストレスチェックを実施して職員の心身の状況を把握し、メンタルケアにも積極的に取り組んでいます。

詳細評価(PDF501KB)へリンク