かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

長津田幼兒アカデミー

対象事業所名 長津田幼兒アカデミー
経営主体(法人等) 社会福祉法人 和徳会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 226 - 0018
緑区長津田みなみ台7-10-24
tel:045-981-0015
設立年月日 1973(昭和48)年08月01日
公表年月 2020(令和2)年01月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 長津田幼兒アカデミーは、JR線および東急田園都市線「長津田」駅からバスで5分「上の原」より徒歩5分ほどの位置にある、1973年8月開所の私立保育園です。近くには自然豊かな公園があり、閑静な住宅街に位置しています。子どもたちが数多くの生活経験をできることを目標とし、四季それぞれの事象や文化を年齢や発達に即して取り入れた保育を行っています。定員は47名(0〜5歳児)、開園時間は、平日は7時〜19時、土曜日は7時〜18時15分です。0〜2歳児クラスでは生活習慣が身につくことを大切に考え、3〜5歳児クラスでは日常の保育や行事の実施において子どもたちの主体性を大切にし、社会性を身につけることができるような環境作りを行っています。英語教育も行っています。地域の子育て支援として、一時保育や育児相談なども実施しています。

《特に優れている点・力を入れている点》
○職員間で連携を図り、保育活動の充実を目ざし年齢に合った保育の実践に努めています
 0、1歳児クラスは、看護師を配置して健康面に配慮しながら、活動ができるようにしており、職員がおもちゃを手作りするなどして、音や触感を楽しめるよう工夫しています。2歳児クラスでは、ごっこ遊びで使うエプロンやかばん、ブロックなどのおもちゃを子どもの目線で自由に取り出せるように配置するなど、より良い環境構成について職員間で話し合っています。4、5歳児クラスでは、「なわとびカード」と「てつぼうカード」を一人一人に準備し、飛べた回数や前回りができたことなどを記録して、自分でシールを貼り、子どもが励みにしながら取り組めるように工夫しています。また、月に数回、専門講師を招き、英語教室を実施しています。職員は、園全体で全クラスの子どもたちを見守る体制作りに努め、さらなる保育活動の充実を目ざしています。

○人権研修などを行っておリ、職員は、子どもの気持ちや発言を受け止め、穏やかに、わかりやすい言葉で対応しています
 園では保育職員のスキルとモラルを磨く保育職員研修を行っています。その中に、「情意項目チェックリスト」があり、規律性、責任性、協調性、積極性について自己評価を行っています。保育士の心得などが記載されたマニュアルが用意されており、望ましい保育士としての資質や態度についてや人権に配慮した保育を行うことなどが明記されています。入職時に全職員に配付し、園内研修で読み合わせを行うなどしています。保育中の声かけ方法や叱り方などで気になることがあった際は、職員間で注意し合うなどし、職員は、子どもの気持ちや発言を受け止め、穏やかに、わかりやすい言葉で対応しています。

○食育の年間計画や給食会議を通して、行事食の提供や食育を行い、子どもたちが食に関心が持てるよう工夫しています
 給食は給食業者に委託し、献立は委託業者の栄養士が作成していますが、毎月給食会議を実施し、園長、保育士、栄養士が集まり、子どもの喫食状況などについて意見交換し、盛り付けなどを工夫して提供しています。お誕生会の日にはオムライスなど子どもたちの好きなメニューを出したり、七夕にはそうめんと星型のコロッケ、ハロウィンにはお化けを型取ったご飯のカレーとカボチャクッキー、クリスマスにはいちごを使って作ったケーキにサンタクロースを飾って出すなど、行事食を工夫しています。また、栄養士と保育士が食育の年間計画を立て、子どもたちが食に関心が持てるよう、食育活動を行っています。7月はとうもろこしの皮むき、8月にはトマト、なすなどの収穫をして調理してもらって食べました。11月には子どもが育てたさつま芋の収穫を行い、焼き芋にして食べる予定です。

《事業者が課題としている点》
 園では保育理念や方針の実現に向けて保育の実践をしていくにあたり、保育者としての職員の共通認識を図っていく必要性を感じています。今後は職員一人一人が実施し記入する「自己評価表」を活用することにより理解を深め保育に生かせるよう、全職員の共通認識につなげていきたい考えです。保育園を取り巻く環境の中にあって、当園でも保育士の人員不足や定着は課題となっています。早番、遅番のシフト調整など保育に支障の出ないように調整しながら取り組んでいます。また、園の変遷に伴う定員の設定も課題となっています。今後は、子どもの数と人件費や諸経費などについて、経営に負担がかからない方法の検討、模索をしていきたい意向です。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重  保育理念は、「長津田幼兒アカデミーは、児童福祉法及び保育所保育指針と児童憲章及び児童権利宣言、児童の権利条約などに示された保育の基本理念に基づき、子ども一人ひとりの最善の利益を図るとともに保護者の子育てを目指して保育にあたります」、保育方針は、「明日に向けて、生きる力の獲得」「すべての乳幼児に豊かな発達を保障する」「わかる力」「できる力」「わかりあえる力」「いっしょにできる力」としています。職員へは入職時に園長から理念・方針について説明しており、理念・方針に沿った計画の作成に努め、実践につなげています。保護者へは、入園時に理念・方針が明記された資料を配付して、周知しています。
 保育士の心得などが記載されたマニュアルには、望ましい保育士としての資質や態度についてや、人権に配慮した保育を行うことなどが明記されています。このマニュアルは、入職時に全職員に配付し、園内研修で読み合わせを行うなどしています。職員は、子どもの気持ちや発言を受け止め、おだやかにわかりやすい言葉で対応することを心がけています。また、保育中の職員の声かけ方法や叱り方などで気になることがあった際は、職員間で注意し合うなどしています。
 子どもが一人になりたい時は、可動式の仕切りや机などを用いて、コーナーを作るなどして、友だちの視線を意識せず、過ごすことができるよう工夫しています。一人で塗り絵をしたり、絵本を読んだりして、子どもの気持ちが落ち着くまで、職員が様子を見ながら対応しています。また、ほかのクラスに連れ出して、気持ちの切り替えができるようにするなど、職員間で連携を取り、協力し合って保育にあたっています。子どもの着替えやトイレなどの際は、子どものプライバシーを守るよう配慮して援助にあたっています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供  全体的な計画は、保育理念と保育方針に沿って、子どもの最善の利益を第一義に作成しています。全体的な計画の作成にあたっては、各年齢ごとのねらいや配慮事項などについて、職員間で意見交換を行っており、主任が中心となって職員の意見をまとめ、保護者との連携や地域の特性などを考慮して、園長が最終決定して完成させています。保護者に対しては、入園および進級時の保護者説明会で、全体的な計画を配付するとともに、園長から説明を行っています。
 全体的な計画に基づき、子どもの発達や状況に応じて、担任が各クラスの年間指導計画と月間指導計画、週案を作成しています。職員は、日々の保育の中で、子どもの遊んでいる様子や表情から、気持ちをくみ取り、活動内容を変更したり、子どもの意見を聞いて、製作に使う材料を工夫したりしています。遊びや生活の場面で、子どもの主体性や自主性がはぐくまれるよう、子どもへの声かけや援助方法など、配慮すべき点についてを職員間で話し合い、指導計画に反映させています。
 入園前に保護者と個別に面談を実施しています。面談では、入園までの生育歴や家庭での状況について、保護者から話を聞き、子どもの様子を観察するなどしています。しかしながら、面談の内容や子どもの様子を職員間で共有するための記録がありません。また、児童票に家庭の状況や緊急時の連絡先などを保護者に記入してもらっていますが、健康に関する事項や予防接種の状況などの記入欄がありません。今後は、授乳・離乳食の進め方や既往歴についてなど、入園前の面談時に把握された内容の記録を行うとともに、児童票の記入項目を改善し、職員間で情報を共有して、入園後の保育に生かすことが望まれます。
3 サービスマネジメントシステムの確立  園では、入園時の短縮保育(慣れ保育)における期間や時間は特に決めておらず、保護者の希望や子どもの様子に応じて、保育時間を調整しています。0、1歳児の新入園児を個別に担当する職員を配置して対応し、子どもが落ち着くまで、タオルやおもちゃなど、心理的よりどころとするものを持ち込めるようにしています。また、連絡ノートを用いて、園での子どもの様子を保護者に伝え、家庭での様子も記入してもらい、双方で情報を共有するよう努めています。0歳児と1歳児は、合同で保育が行われており、進級時にクラスを担当する職員が1名は同じになるように配置して在園児が安心できるようにしています。
 職員は、日々の保育の中で、子どもの遊んでいる様子や活動の内容について気づきを伝え合い、保育の実施内容の振り返りにつなげ、週案や月間指導計画に対する評価・反省を記載して、次週や次月の指導計画に反映させています。保護者との日常的な会話や連絡ノートでのやり取りの中で、食事や睡眠、トイレットトレーニングなど、生活面に関することや活動の様子などについて、保護者の意向を汲みとるよう努めていますが、指導計画に保護者の意向を反映するまでには至っていません。指導計画の変更などについて保護者に説明を行うとともに、保護者の意見を指導計画の評価・改訂に反映されることが望まれます。
 就学に向けて、保育所児童保育要録を小学校に郵送しています。入園時に子どもや家庭の状況などを保護者に記載してもらった児童票とともに、入園後の子どもの成長や発達について職員が記載している保育経過記録をファイリングしています。これらの記録は、職員の共有スペースに保管されており、必要な時に、職員が確認できるようになっています。子どもの状況や重要な申し送り事項は、進級時に担任間で伝達が行われており、転園時などは、必要に応じて転園先に申し送りを行っています。
4 地域との交流・連携  園では地域への子育て支援事業として、偶数月の第2火曜日に園庭開放と体験保育を行っています。今年度はまだ、利用者はいませんが、今後は広くアナウンスをして利用者を増やしていこうと園は考えています。園長が地域のイベントや夏祭りなどへ参加し、地域の保育のニーズについて情報収集しています。また、園長は、緑区の園長会や勉強会などにも参加し、保育を取り巻く状況や、地域の子育て支援ニーズについても情報収集しています。
 地域の子育て支援事業の一環として、園では、一時保育の活動にも取り組み、多様な保育ニーズへの対応とともに、新たなニーズの把握にも努めています。一時保育については年間延べ100人ほどの利用があり、園は一時保育事業を継続して行う必要があると考えています。さらに、国際化に対応する教育の一環として、幼児向けに英語教室の時間を週1回設け、保護者の多様な教育ニーズへの対応にも努めています。栄養士が、近隣の菜園から根付きのままのえだまめをもらいましたので、それを利用し、食育講演会を行いました。参加は在園児だけでしたが、今後はこのような行事の準備を前もって行ない、地域の子育て家庭に興味を持ってもらえるように努めていきたいと考えています。
 緑区主催の保育関連のイベントには、園の紹介ポスターを作成し、イベント会場に掲示しています。ポスター制作にあたっては職員間で話し合いをして、どんなポスターならイベントに参加する保護者に園のことを知ってもらえるか検討しながら作成しています。近隣に向けて園庭開放などのご案内をするほか、運動会開催のお願いとお誘いなどを園長が行っています。現在は定期的な育児相談は実施していませんが、今後は園として、定期的に育児相談を行う方向で検討が行われています。
5 運営上の透明性の確保と継続性  園のホームページや、緑区が主催する祭りに保育園紹介のポスターを掲示して、保育園入園希望の家庭へ向けて情報提供しています。横浜市の保育所・保育施設の紹介のホームページで、施設情報、保育方針、保育園で行なわれる行事など、園の情報を提供しています。園で作成しているパンフレットでは園での生活、衛生管理、行事に対する園の考え方などを掲載しています。また、ホームページでは保育方針などの園の保育に関する考え方や定員、施設概要、園の一日の保育の流れ、保育時間と延長時間の利用料金、給食、行事など、園の概要や特徴、子育て支援の取り組みについて掲載されています。
 園では、職員全体で日々の保育の中から出てきた課題についてどのように対応するかを話し合い、午後の打ち合わせの中で職員全体に周知できるように努めています。また、職員は自己評価表を基に自己評価を行っています。「自己管理表」に基づいて、日々のあいさつや感謝の言葉を伝えることができたかなど、自ら確認をするようにしています。職員は一人一人の課題のほかに、そこから園の課題も見つけるようにしています。園は自己評価をホームページで公表しています。今後は、今の自己評価に加えて、園の全体的な計画に沿った自己評価をされるとさらに良いでしょう。
 利用希望の見学者には園のパンフレットを渡して、これに基づいて園の案内や説明を行っています。見学は電話で受付をしています。その際に利用希望の子どもの年齢、連絡先を聞き取り、折り返しの連絡が必要な場合に備えています。見学は随時受け付け、見学希望者の都合に合わせて柔軟に対応しています。保育の様子を見学したいという希望があれば、平日の午前中を案内していますが、特に希望がない場合は見学のスタートを13時にお願いをしています。
6 職員の資質向上の促進  実習生は「実習生受け入れについて」という手引きに沿って受け入れています。手引きは全職員が理解するようにしています。受け入れの際は、事前に子どもの人権、プライバシー保護、個人情報保護について説明し、守秘義務などが記載された誓約書を提出してもらいます。実習プログラムの作成や総合的な指導、助言、評価は園長と主任が行います。実習は保育専門学校や大学の学生を受け入れています。受け入れクラスは全年齢を経験してもらうように計画して、効果的な実習となるよう工夫しています。実習終了後は担任や主任と反省会を行い、評価表を実習生に手渡しています。実習生からは感想文を提出してもらい今後の活動に生かすようにしています。ボランティアや実習生を受け入れる際には事前に掲示板で保護者へ受け入れることを伝え心配をかけないようにしています。
 園では人事評価要領を基に、保育士のための「自己評価書」を作成し、年に1度、園長と個々の職員との面談で、目標の達成状況や反省点、気づきなどを確認し、職員一人一人の評価を行っています。また、キャリアパスフレームを作成し、そこでは職員一人一人のキャリアステージを定め、役割や要件について細かく設定し、職員に周知しています。職員は、キャリアパスフレームにより、自分がどのステージに位置し、求められる役割がどんな内容かを一目で理解することができ、自分に必要な資質向上や目標を定めることができるようにしています。
 園ではキャリアパス規定を策定し、職員の勤務年数、職種などに応じたキャリアパスフレームを作成しています。そのキャリアパスフレームに基づいた教育研修を策定しています。求められる役割、格付け要件について明文化されています。外部の研修を行なう会社へ依頼し、講師を園に招いて研修を実施しています。外部の研修へ参加した場合は、研修報告書を作成し、研修の内容や感想を書いています。外部研修受講後には研修内容を園内会議で報告し、詳細については研修報告書の閲覧により職員全体に周知しています。研修の成果を職場で生かせるように工夫しています。

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