かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

小学館アカデミーしんかわさき保育園(3回目受審)

対象事業所名 小学館アカデミーしんかわさき保育園(3回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社小学館集英社プロダクション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 212 - 0058
幸区鹿島田1-1-3 新川崎スクエア3階
tel:044-542-3561
設立年月日 2013(平成25)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年02月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の概要・特徴>
「小学館アカデミーしんかわさき保育園」は、JR横須賀線新川崎駅・JR南武線鹿島田駅から徒歩3分程の商業施設内にあります。2つの駅をつなぐ歩行者用通路の中間地点にあり、屋根付き通路のため雨天時でも濡れることがなく利用でき、利便性に優れています。
 園は平成25年5月に開設しましたが、平成27年に現在の場所に移設して運営を行っています。運営は株式会社小学館集英社プロダクションです。
 法人園共通の保育理念を「あったかい心を持つ子どもに育てる」とし、乳児から「あそび・せいかつからまなび」につながる経験や体験を大切にした保育を行っています。日常の基本的な保育活動は、自発的な「遊び」を中心に好奇心が伸びる環境を整え、興味への広がりから「やってみよう、やってみる」体験につなげる「楽習保育?」を行っています。また、成長期に学ばなけれぱならない友情・正義・努力、そして、生きる知恵や力が在園中に自然に身につくように、子ども一人ひとりに向き合った保育を進めています。園では、「あったかい保育士の笑顔や言葉の一つ一つが、子どものあったかい心を育てる」を常に意識し、日々の保育が行われています。

<特によいと思う点>

1.徹底した危機管理により子どもの安全を確保しています

 毎年の事業計画の取り組みに安全管理に対する基本姿勢を明確にし、実施・評価を事業報告しています。子どもの安全を第一に考え、危機回避の体制を整備し、職員の安全意識を高めるため「事故防止チェックリスト」の確認を月に2回行っています。
 屋外活動、地震・自然災害、不審者対策など緊急時の手順や役割分担を明確にし、訓練を行っています。年2回の訓練時には、抜き打ちに防犯ブザーで発生を知らせるため、職員も子どもたちも緊張感溢れた訓練に繋がっています。


2.職員に保育の本質を考えてもらい質の向上につなげています

園長は保育の本質を理解し、意識を持って保育活動を行うことを大切に考え実践につなげています。保育経験の有無に関わらず、保育現場の様子を見ながら言葉の意味を正しく理解しているかどうかを確認しています。職員自身が考え、向上していけるように習慣をつけています。正しい意識を持って保育を行うことで職員の自信につなげ、専門性のスキルアップにより質の向上につなげています。


3.職員のチームワークの良さで、全職員が連携して保育を行っています

職員全員で保育活動の流れを把握し、日常の行動するの中でチームワークの良さが発揮されています。0歳児が散歩から帰園した時には、担当保育士だけでなく、他の職員が優先して子どもたちを受け入れ、安全に保育室に移動させています。それぞれの職員が役割を理解し連携した動きのなかで保育が行われ、行動に表れています。女性職員の他に男性職員もいますが、職員間のコミュニケーションはよく、垣根を超えたチームとしての保育活動が行われています。


<さらなる改善が望まれる点>

1.保護者と園の更なる信頼関係の構築

バギーの利用方法、子どもに熱が出た時の登園基準などを見直して改善が行われています。避難経路の確保や子どもの安心、安全を確保するための改善ですが、保護者の理解が得られていない点もあります。
 従来の基準の見直しや改善に伴う変更を行う事は、事業所運営を行う上で必要な事項です。変更の理由や目的について保護者に十分な説明を行い、理解を得ることが望まれます。
 保護者からの声にも耳を傾け、園発信する情報の周知方法を検討し、相互理解のもと信頼関係を深めていける関係性の構築が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 虐待の早期発見については、施設運営の手引きに沿って朝の視診を丁寧に行い、日常保育の中で変化に注意するようにしています。職員間で情報交換を密に図っており、保育中に気付いた僅かな変化についても園長に報告し、直ぐに情報共有をする体制を確立しています。園長は関係機関(幸区の担当看護師、児童相談所、南部地域療育センター、民生委員等)と連携して適切な対応ができるよう体制を整えています。

A 虐待の早期発見については、施設運営の手引きに沿って朝の視診を丁寧に行い、日常保育の中で変化に注意するようにしています。職員間で情報交換を密に図っており、保育中に気付いた僅かな変化についても園長に報告し、直ぐに情報共有をする体制を確立しています。園長は関係機関(幸区の担当看護師、児童相談所、南部地域療育センター、民生委員等)と連携して適切な対応ができるよう体制を整えています。

B 個人情報の取扱いに関しては、重要事項説明書を使って保護者に説明をした上で同意を得ています。情報を外部と取り交わす必要が生じた場合も必ず、同意を得ています。また、対外文書や監査、第三者評価時の情報公開等についても書面で確認しています。プライバシー保護については、特に肖像権について、入園前に書面により承諾を得た上で掲示、掲載を行っています。職員に対しては、守秘義務について配属前研修等により周知徹底を図り、入職時に誓約書を提出してもらっています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 子ども一人ひとりの発達の過程や生活環境を把握した保育支援を行っています。特に0、1、2歳児の月齢による育ちの違いには、早い月齢と遅い月齢の2グループに分け、様子を見ながら年間指導の保育目標に向けて行っています。家庭環境による子どもの生活リズムの違いには、家庭と連携を密にし、一人ひとりの状況に配慮した保育援助を職員が協力して取り組んでいます。

A 幼児クラスでは、子どもが主体的に自分を表現し、他者の表現を受け入れることが出来るように当番制で朝の会や給食時に発言をしています。5歳児ではテーマに沿って自分の考えや感じたことを皆の前で伝える活動を行い、3、4歳児には、保育士の質問にそれぞれが応え、会話が続くことの楽しさや相手に分かるように自分を表現し、他の子どもの表現も受入れる保育活動を行っています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 離乳食は食を体験していく大切な時期として、月齢に合わせた離乳食内容を園のしおりに園の方針を明記しています。保育士・栄養士・看護師で離乳食会議を月に2回開き、初めての食材のタイミング・食材形態など、家庭と連携しながら進めています。アレルギー児の対応は、代替食提供とし、毎月保護者と確認を取りながら園全体で徹底した対応に努めています。障害児の対応食は誤嚥予防に努め、食材形態・食事環境に注意し、体調の優れない子どもには、状態に応じた個別の対応をしています。

A 発達年齢に沿った保健指導計画が作成されています。自分の体に関心を持ち、病気に対する予防や自分の身を守ることの大切さを段階的に分かりやすく伝えています。また、日々の散歩や遊びから社会的なルールも伝え、危険な場所や危険な行動もその都度、発達年齢に合わせて説明をしています。

B 看護師が配属されており、子どもや職員の健康管理を行っています。感染症流行時の対応や予防など、子どもや保護者に分かりやすく伝えています。職員には、保育活動で子どもの変化や対応などの勉強会を行い、感染症の拡大防止に努めています。看護師は、年間の保健指導計画を作成し、1年を通しての目標・検査行事・園内衛生管理・保育内容・実施事項・保護者への協力など、細目に分けた計画目標を明確にしています。子どもたちの心身の発達を促し、健康に育つことを目標にした健康管理に努めています。

C 個人的な意見・苦情については、会議で職員共有を図り、迅速に改善に向けた対応を行っています。園全体に関わる苦情に関しては、即「苦情解決委員会」を設け、法人の施設経営担当者も含め、園全体で内容を把握・検討し、決定事項に関しては、全体会や園だよりなどで報告していますが、決定前に保護者との意見交換を行う機会が十分ではありません。

4 地域との交流・連携

@ 地域に向けた情報は、幸区の広報誌「お散歩にいこうね」に毎月の地域交流事業の案内を掲載しています。園見学者にはパンフレットを配付して説明を行い、利用を促しています。ホームページのブログでも園の情報を発信しています。地域の子育て支援に積極的に取り組み、毎月の交流保育、子育て支援行事、お話し会等、地域の親子に案内しています。必要に応じて、地域の婦人会の方々に保育に参加してもらい、園の理解と共に園の情報を地域に伝える協力をお願いしています。

A 地域との交流については、近隣の高齢者デイサービス施設に訪問し、高齢者の方々と交流を行うように務めています。子育て支援事業のお話し会では、年齢を設定して絵本の読み聞かせを行い、参加者に応じた年齢のクラスに参加して交流できるようにしています。地域のボランティアの受け入れでは、事前に園の保育方針を伝え、「ボランティアの心得」を基にオリエンテーションを実施出来る体制を整えています。婦人会、中学生の体験学習等を積極的に受けいれるようにしています。

B 関係機関との交流、団体との連携では、幸区の公立・私立の園長会、民生委員・児童委員との会議、幼保小連絡会に出席しています。近隣小学校との連携や交流計画について話し合いを行い、地域のニーズを把握しています。また、区内の要保護児童地域対策連絡会議に参加し、育児能力、生活能力が希薄なケース別の保護者や、児童相談所及び幸区役所の面談が必須な保護者の受け皿として幸区行政の一翼を担うように取り組んでいます。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 保育理念、保育方針は、ホームページ、園のパンフレット、入園のしおりに掲載し、常に目につくよう園内にも掲示を行い、保護者に説明をして理解を促しています。職員に対しては、配属前研修、職員会議等でマニュアルの読み合わせを行う等、繰り返し教育を行っています。会議の際など理解ができているのか、職員に質問をして、理解度を確認にするようにしています。職員に理解を深め、理念を体得する効果を期待しています。

A 園の運営については、施設運営の手引きに沿って職員と連携を図りながら円滑な施設運営に取り組んでいます。園長は、常にサービスの質について留意し、保育実施上の課題を抽出して改善に努めています。また、職員の職務分担表により責任を明確にし、法人の定める「求められる職員像」を基づいて育成指導に努め、個々の職員に合った研修への参加を積極的に推進しています。経営や業務の効率化では、予算管理について毎月定期的に振り返り及び確認し、より良い運営に努めています。

B サービス内容について、定期的に評価を行う体制を整備しています。年間指導計画については時期を定め、評価基準に基づき自己評価を実施し、毎月、月目標に対する振り返りを行っています。また、前年度の評価結果を分析及び検討を行い、次年度の保育サービスの質の向上につなげています。職員は、個人能力向上シートにより定期的に自己評価を行い、園長との面談で目標を共有すると共に、個々の課題の抽出と改善策を話し合い、保育力の向上につなげています。

6 職員の資質向上の促進

@ 遵守すべき法令・規範・倫理などについて「施設運営の手引書」で明確にしています。園では、3か月に1回、会議担当職員が倫理行動に関する議題をあげ、職員の果たすべき役割について勉強会を行い、採り上げた議題内容や感想から職員の理解度を確認しています。

A 小学館アカデミー保育園の職員として必要な人間性・社会人性・専門性を把握した個々の取り組みが計画的に行われています。研修においては各職員の経験年数に合わせた育成研修・エキスパート研修やキャリアアップ研修、各職種の専門性を高める階層別研修など、年度ごとに研修の種類や研修日数などのリストが通知されます。また、希望により内部研修だけでなく外部研修への参加も積極的に推進し、職員の自己研鑽・自己啓発の支援に努めています。

B 実習生の受け入れの体制はできていますが、まだ実施されていません。学校での座学知識は豊富な実習生ですが、実践的な技術・体験や知識が不十分です。将来の保育士を育てることと職員の日々の活動を確認するための良い機会と考え、積極的に受け入れて実績を上げることが課題となっています。

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