かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

聖保育園第二

対象事業所名 聖保育園第二
経営主体(法人等) 特定非営利活動法人 ノエル
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 222 - 0037
港北区大倉山1-11-8
tel:045-542-7375
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年01月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
聖保育園第二は、平成29年4月に開設し、0〜5歳児を対象とした定員46名(現在46名在籍)の保育園です。設置法人は特定非営利活動法人ノエルで、近隣に系列園の聖保育園本園、分園があります。
 聖保育園第二は、東急東横線大倉山駅から徒歩2分程度と交通至便の所にあります。周囲は、古くからある地元商店街、新しいマンションなどの集合住宅、商業施設などが混在した地域となっています。園舎は重量鉄骨造り1階建てで、2階に112,20平方メートルの園庭があります。周囲には、自然を生かした公園や、大小さまざまな公園があり、散歩や戸外活動で四季を楽しんでいます。
 専門講師による、体操教室、英語教室、幼児教室のプログラムや、栄養士を中心として食育などを定期的に行っています。また3〜5歳児クラスでは、幼稚園カリキュラムに準じた保育内容を取り入れています。


≪優れている点≫ 
  
1.全職員で子どもの育ちに取り組んでいます

園長のリーダーシップ、主任のスーパーバイザーとしての役割の下、内部研修で学び合ったり、職員会議や毎日の引き継ぎミーティングでの話し合いなどで、職員は密にコミュニケーションを図り、情報共有しています。クラス担任、常勤、非常勤職員が協力しながら、クラスを超えて、子ども一人一人を良く知り、対応できるようしています。
管理栄養士、調理担当職員は日々の食事提供のほか食育に関わっており、年齢ごとの保育のねらいや年中行事も踏まえ、クラス担当職員と連携し、食育活動を行っています。常勤職員をサポートする役割を保育経験の豊富な非常勤職員が担っています。職員同士で声を掛け合い、お互いに相談しチームを組んで積極的に、保育活動にあたっています。事務担当職員も日常業務の中で子どもと触れ合い、見守りながら、園運営に携わっています。
建物の構造上、異年齢合同で過ごす時間が多くあり、クラスを越えた子ども同士のつながりがあり、全職員で丁寧に子どもに接し、育ちを見守っています。


2.様々な体験を通して、心身ともに健康に成長しています

子ども達は、節分、ひな祭り、七夕、お月見会、クリスマス会など四季の行事で、季節感や文化を享受しています。毎朝の体操、屋上園庭遊び、屋上園庭までの階段上り下り、専門講師による体操教室、戸外活動などで、十分身体を動かし丈夫な体作りに取り組んでいます。
散歩では地域住民と交流したり、商店街に買い物に行っています。大倉山記念館に出かけて美術作品の展示見学もしています。食育では、季節に応じたクッキングを楽しんだり、夏野菜を栽培し収穫後は給食に利用しています。自分達で育てた野菜は、苦手なものでも食べられるようになっています。
 子ども達が全員参加できるように、無償で実施している英語教室・体操教室は専門講師を招き2才児から行っており、3才から取り組む幼児教室の時間も子どもの楽しみな時間になっています。また日常的に、異年齢合同の活動や交流があり、遊びや生活の中で色々なお友達と関わり、思いやりや意欲を高め合ったりしています。子ども達は、様々な経験を重ねて成長しています。


3.保育力の向上に熱心な取り組みを続けています

研修計画に基づき、職員は様々なテーマの外部研修に参加し、スキルアップに努めています。受講後、職員会議や内部研修時に報告し資料回覧や、保育に取り入れるなどし、全職員で内容を共有しています。また園での内部研修は、非常勤も含め全員参加しています。一例としては、調理担当職員が講師になり、ミルクの作り方などをテーマに、職員全員が適切な対応ができるようになりました。クラスリーダー対象の毎月のピアノ研修では、日頃の「お帰りの会」で実践し、研修に参加していない職員にも、歌や曲を広く知ってもらうようにしています。
また、各指導計画の反省・評価において、子どもの様子、ものごとに取り組む姿を丁寧に記録し見直し後、次の指導計画に反映させています。振り返りから気づいた課題などは、職員会議、内部研修、毎日の引き継ぎミーティングで全職員参加のもと話し合い、共有することで、保育力向上に繋がっています。


≪努力・工夫している点≫

1.子どもの育ちの連続性を大切にしています 

保育園と家庭の生活の流れや連続性を大切にしています。一人一人の生活パターンや家庭での時間の過ごし方、習慣など把握し、一人一人に見合った保育が行われるよう努力しています。0歳児では、入園後1年を通して、子どもの個別対応職員が決まっており、発達や育ちを把握しています。
また、保育方針(7項目)の中に、「小学校への入学をスムーズに行えるよう配慮したカリキュラムづくり」があり、人の話をよく聞く事や、自分の言葉で意見を述べる事、一定の時間座って、物事に取り組むなど就学を意識した取組みの時間を設けています。


≪課題や改善することが期待される事項≫

1.地域とのさらなる連携

 開設時より自治会にも入会しており、近隣地域との交流に努めています。徐々に地域との関係づくりが出来てきています。園行事や園庭開放、子育て相談などの案内を園入り口に掲示したり、子育て情報誌に掲載していますが、参加者が少ないのが実態です。地域とのつながりや交流の中から、子育て支援ニーズの把握と、保育所の持つ育児に関する知識・技術を地域に還元することが期待されます。


2.ボランティアおよび実習生を受け入れるための取り組み

ボランティアおよび実習生の受け入れに関するマニュアルを作成しており、受け入れ態勢を整えていますが、どちらも受け入れ実績はありません。ボランティアとの関わりや実習生への指導を行うことは、福祉分野の人材を育成するという側面もあり、また、園としても保育内容や保育姿勢を見直すきっかけとなり、さらなる保育の質の向上を目指すことにもつながります。ボランティアや実習生を受け入れる意義について職員がより理解を深め、園として積極的にボランティアや実習生を受け入れるための取り組みを検討されることが期待されます。

3.中長期計画と人材育成計画の策定

園では単年度の事業計画書を作成していますが、中長期計画の策定には至っていません。園の運営状況や今後の園の方向性などについては設置法人系列園の園長・主任会議や理事会で検討をしています。具体的な取り組みとしての、中長期的な視野に基づいた計画の策定が期待されます。また園運営を支える人材についても、個々の職員に期待される役割・水準、人材育成の方法などを明文化し、研修計画や職員の自己評価に関連づけた効果的な育成が期待されます。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 設置法人統一の保育理念は「自分の前に困っている人がいたら、すっと手を差し伸べる」としています。保育理念に基づいた保育目標5項目、保育方針7項目を設定しています。いずれも利用者本人を尊重したものとなっています。

A 保育にあたる際の心構えについて記載された文書があり、常に平等に愛情を持って子どもに接することなどが明記されており入職時に職員に配付して周知しています。言葉遣いや声かけ方法などについても職員会議等で確認し合い、叱る時の対応やその後のフォローなど、子どもの人格尊重を意識して行うことを職員間で共有しています。気になることがあった際は園長や主任がアドバイスを行うなどしています。

B 個人情報保護についての文書には守秘義務の意義や個人情報の取り扱いについて明記されており、全職員に周知するとともに、入職時と退職時に機密保持についての誓約書を交わしています。保護者に対しては、入園時に個人情報の取り扱いに関する文書を配付し同意書を記載してもらっています。個人情報に関する記録などは事務室の施錠されている書棚に保管し適切な管理を行っています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 全体的な計画は、園の特色、地域性、保護者の状況を考慮し作成しています。保育理念、保育目標、保育方針に沿って保育を実践するために、全体的な計画に基づき、年齢ごとに年間指導計画、月間指導計画、週日案を作成しています。子ども一人一人の個性、成長・発達、活動の様子を観察し職員会議等で確認しあい、子どもが意欲的に物事に取り組めるよう指導計画に反映させています。

A 3歳未満児は、個別の月間指導計画を作成しています。現在の子どもの様子や配慮事項、職員の振り返りを丁寧に記録しています。発達の個人差を踏まえ、一人一人に見合った保育が行われるよう、職員間で会議、打ち合わせで意見交換・情報共有をし、柔軟に見直しや変更をしています。

B 保育士は、一人一人の食べるペースを見ながら楽しい雰囲気の中で食事ができるよう、声かけや援助を行うことを心がけています。苦手な食材を食べられた時は、ほめるなどして子どもが自分で食べようとする意欲を大切にしています。3〜5歳児は、お当番の子ども達が配膳の手伝いをしていて、食後は全員が自分の食器を片付けています。食育では、そら豆やトウモロコシの皮むき、カレー作りなど栄養士が見本を見せるなどして子ども達に教えながら行っています。

C 子ども同士の小さな揉め事については危険のないように見守りながら、子どもが自分の気持ちを伝えられるよう援助しています。職員会議で各クラスの子ども達の様子を報告し合い、子どもへの声かけ方法や対応について、園長や主任がアドバイスするなどしています。クラスの枠を超えて、園全体で子ども達を温かく見守るよう、実践につなげています。1歳児と2歳児、3〜5歳児はそれぞれ、日常的に一緒に活動しているほか、朝夕の合同保育や散歩、お誕生会など異年齢で過ごす時間を多く設けています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ ならし保育は、入園前面談時に保護者と話し合い、2週間程度を目安に行っています。0、1歳児は園で過ごす時間を30分から始めて、徐々に伸ばしていきます。また個別担当制をとっており、マンツーマンで対応しています。

A 入園時に把握した家庭の状況や、子どもの生育歴、入園後の成長発達記録、面談記録、健康診断記録などは、個人別ファイルにとじ込み、必要時には職員が確認できるようにしています。食物アレルギー、障害など配慮が必要な場合は、外部研修、専門機関からの助言を受けたり、園内研修で学び、保育に生かしています。職員会議、毎日の引き継ぎミーティングなどで情報共有しています。

B 健康診断と歯科健診をそれぞれ年2回実施し、個別の成長記録に結果を記載しています。保護者には、結果表などを渡しているほか、必要に応じて個別に口頭で伝えています。健康診断の前に保護者からの相談や質問を受け付け、嘱託医からの回答を保護者に伝えています。嘱託医とは、日常的に子どもの様子を相談するなどして連携を図っています。

C 安全管理に関するマニュアルがあり、園の安全管理体制や保育中の安全対策について明記されています。安全点検表を用いた園内外の安全確認、避難訓練計画に基づいた訓練やSIDS対策についての園内研修の実施など、事故や災害に備えた取り組みを行っています。また、マニュアルの内容について、定期的に職員会議などで確認しています。

4 地域との交流・連携

@ 園長や職員が、港北区園長会議、港北区公私立保育園合同育児講座「わくわく広場」の打ち合わせ会議、町内会の会議、商店街の行事などに出席して、地域の情報を得ています。

A 横浜市のホームページにあるヨコハマはぴねすぽっとや子育て支援団体の保育情報誌に、一時保育や園庭開放、育児相談について案内を載せています

B 大倉山記念館に出かけて美術作品の展示を見学したり、近隣の商店に野菜の苗を買い物に行ったりするなど、地域の方と接する機会を活動に取り入れています。4、5歳児はドッジボールやサッカーなどをして他園の子ども達と交流しています。地域の子ども会が主催する夏祭りに保護者と園児が参加できるように園の玄関に案内を掲示するなどしています。

C 園の利用条件などの問い合わせや見学の申し込みについては、主に園長や主任が対応しています。系列園と合同で年に2回見学説明会を実施しており、パネルや写真などを用いて子ども達の様子や園での生活を紹介するなどしています。また、見学希望者の都合に応じて、個別の対応も行っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 保育士の自己評価の結果はクラスごとに話し合い、職員会議で確認して次の計画に反映させています。また行事や係の反省も踏まえて、職員会議で話し合っています。園全体の自己評価は年1回、取りまとめ、玄関に掲示しています。

A 職員が守るべき法・規範・服務規程などは就業規則に明記されています。入職時に説明しています。また「勤務するにあたって」に保育士としての心構えなどが記載されており、全職員に配付しています。

B 内閣府NPO法人ホームページで事業報告書を公開しています。設置法人のホームページで、決算報告の情報が保護者向けのページに掲載されています。

C 保育所における事務、経理、取引等に関するルールは、「聖保育園運営規程」「聖保育園管理規程」「経理規程」に明記されています。毎月、園の事務、経理、取引について設置法人担当部署に報告しています。

D 運営に影響のある情報の収集と分析は、設置法人が行っています。園では、園長が、関係機関や行政、保育専門家の講演会、勉強会、専門誌、新聞・ニュース報道などから、保育に関する情報を収集しています。園に関わることは、職員会議で周知し、改善事項や取り組みについて話し合っています。

6 職員の資質向上の促進

@ 園長が定期的に職員と面談し、各職員「自己評価表」をもとに話し合っています。園内研修は、毎月実施し全職員が参加しています。またクラスリーダー向けにピアノ研修(課題曲)が毎月あります。外部研修は、必要な職員へ参加を勧めるとともに、本人の希望も考慮し、参加できるようにしています。受講後は、職員会議や内部研修で報告や実施指導をしたり、資料回覧を行っています。

A 年間、月間、週案、保育日誌などが定型化された書式となっており、振り返りや反省欄、自己評価欄があり、保育内容の評価を行っています。子ども一人一人の育ち、意欲、取り組む姿勢を丁寧に見る事を心がけています。

B 職員には入職前に事前に業務マニュアルを渡し質問等には園長、主任が対応しています。全職員がこのマニュアルをもとに、保育を行っています。非常勤職員は勤務体制の違いや勤務時間の長短はあっても、経験年数が長く、常勤職員同様の意識と誇りをもって、業務にあたっています。職員会議、引き継ぎミーティング、内部研修、園行事に参加しています。

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