かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

スターチャイルド≪藤が丘ナーサリー≫

対象事業所名 スターチャイルド≪藤が丘ナーサリー≫
経営主体(法人等) ヒューマンスターチャイルド株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 227 - 0043
青葉区藤が丘1-36-3 アポラン藤が丘2F
tel:045-979-3281
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年01月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
スターチャイルド≪藤が丘ナーサリー≫は東急田園都市線藤が丘駅から徒歩2分の交通の便が良いところにあります。近隣には多数の公園を始め、商店や地区センターなど子どもたちが散歩などで地域に触れることができる環境にあります。平成24年(2012年)4月にヒューマンスターチャイルド株式会社によって開設されました。
園は、商業施設の2階にあり、ワンフロアに0歳児から5歳児までの保育室、沐浴室、調乳室、乳児用、幼児用、多機能トイレがあります。厨房の仕切りの壁の上部はガラス張りになっており調理する姿が子どもたちに見える造りになっています。また、幼児保育室にはボルダリングや肋木が備え付けられており子どもたちが自由に身体を動かしています。園から少し離れた場所に園庭を設けていて、子どもたちが遊ぶ姿が見られます。
定員は50名(生後57日目から就学前まで)です。延長保育を実施していて、開園時間は、平日7時〜20時、土曜日は7時〜18時です。
保育理念は、「子どもたちの無限の可能性を信じ、意欲を引き出し、伸ばす保育を実践します。」と定めています。保育目標・方針は、@よく考え、心身ともにたくましい子(自立と挑戦を応援します)A個性の豊かな子(個性を尊重し長所を伸ばします)Bやさしさと思いやりのある子(社会性=人と関わる力を身につけます)としています。


1.高く評価できる点  

●子どもたちは元気にのびのびと園生活を楽しんでいます 
園は、保育理念の子どもの無限の可能性を信じ、意欲を引き出し、伸ばす保育を実践すべく様々な取り組みをしています。施設長は、子どもは大人の言葉を真似ると考えており、職員が自ら穏やかでわかりやすい言葉を使うように日々指導し、ミーティングやカリキュラム会議などで具体的に「トゲトゲ言葉」を「キラキラ言葉」に言い換えるよう職員に周知し、子どもとの信頼関係が築かれるよう配慮しています。また、会議や読み合わせをする時などに保育の中で職員がどのような行動をし、どのような言葉を発しているか職員間で話しをして、前向きな言葉や意欲を引き出す言葉、自信を持つ肯定的な言葉などを職員同士で習得する機会を作るように努めています。
職員の前向きな言葉かけの習得に努める保育の中で、子どもたちは積極的に友達を遊びに誘ったり、保育士に自分のやりたいことなど言ったりして自分の気持ちを伝えることが出来ています。散歩では野外活動中の小学生や職員に自発的に「こんにちは」と挨拶し、帰路では落ち葉を掃除している人々に「おそうじありがとうございます」と元気にお礼を言ったりしています。公園では「入れて」「いいよ」と仲間を見つけて自由に遊び、縄跳びをしていた子どもが縄跳びを輪にして友達を誘って電車ごっこを始めるなど子どもたちは積極的に自分の好きなことを見つけ遊んでいます。
このように、保育士が子どもを認め、待つ姿勢で見守り、出来た事を褒める事で子どもたちは肯定感と自信を持って元気にのびのびと園生活を楽しんでいます。

● 丁寧な保育を実践しています
園は、運営法人とは別の園独自の業務マニュアルを作成しています。業務マニュアルは、場面ごとに設定していて業務内容を短時間で確認できます。例えば「早番業務手順書」、「受け入れ時の対応(職員の手順、留意点)」、「遅番業務手順書」、「降園時の対応」、「各クラスのデイリー(子どもの姿、担任の業務など一日の流れを示したもの)」、「お散歩注意危険個所」などがあり、2、3ヶ月毎に業務マニュアルを確認しています。業務マニュアルの中には「トイレットトレーニング」の項目もあり、段階を踏んでの個別対応が記載されています。「トレーニング表」には個人別に自由遊び後、朝おやつ前、おやつ後などの状況を詳細に記録し、オムツの濡れ具合や間隔を保護者に説明し、保護者が主導となって連携して進めています。また、進めるにあたり第一子は個別に丁寧に相談にのるよう努めています。
園は、ミーティングを毎日実施しており、「ミーティングノート」「各クラスの連絡表(記録ノート)」で職員間の情報の共有を図り、保育の一日の連続性を保ち翌日の保育につなげています。
これらの仕組みを通して、保育士は連携しながら子どもたちの園生活の充実に向けて、丁寧な保育に取り組んでいます。

● 地域交流に努めています
園は商業施設内にあり、商業施設内での交流を図っています。施設長はテナント会議に出席し、情報交換をしています。年2回の合同避難訓練に参加して指示に従って避難をし、「避難報告書」を作成しています。5歳児は消火器を使用しての初期消火を体験しています。また、子どもたちは施設内に買い物に行ったり、勤労感謝の日には管理センターを訪れ、子どもたちが職員にインタビューをしたり、芋ほりで収穫した芋やゴーヤを届けたりするなど、交流を図っています。
地域の人から芋ほりの畑を提供しもらい、収穫前にも芋の成長の観察に行ったり、七夕の行事の時には笹をもらい、子どもたちが感謝の手紙を送るなどして交流を図っています。青葉区の消防署を見学したり、警察署の交通安全教室に参加したりしています。また、幼保小会議では子どもたちの「自分の行く学校に行きたい」と言う考えを会議で提案し5歳児の学校訪問を3校に増やすなど地域との交流に努めています。


2.工夫が期待される点 

● 懇談会や個別面談など保護者との話し合いの機会を作ることが期待されます 
園は、保護者の希望があれば随時個別面談を実施するほか、幼児クラスに移行する2歳児クラスと就学前の5歳児クラスは全保護者と個別面談を実施しています。また、保護者懇談会は年度末に実施し、次年度の担任紹介や保育内容や目的を説明しています。しかしながら新入園児の保護者は年度末まで懇談会の機会がありません。利用者家族アンケートでも「保護者懇談会や個別面談などによる話し合いの機会について」の項目の不満度が18.5%となっています。今年度は期間を決めて保育参観の希望を募るなど保護者の要望を受け止めています。今後はさらに個別面談など話し合いの機会をより積極的に作ることが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・職員は、子どもの気持ちを尊重した関わりを日頃から心掛け、人権を尊重した保育を行うことは共通理解と認識しています。保育士は穏やかでわかりやすい言葉で話し、子どもの気持ちや考えを態度や言葉からくみ取るよう努めて日々の保育を実施しています。施設長は会議などで具体的な例をあげて気を付けなければいけない行動や言葉かけを職員に伝え、子どもの人権を守るように指導しています。
・園は、守秘義務の意義や目的を職員やボランティア・実習生に周知しています。個人情報取り扱いについてのガイドラインとして「個人情報管理マニュアル」が整備されており、職員は個人情報に関するテストを年1回実施して周知を図っています。個人情報の取り扱いについては、入園説明会で保護者に説明し、同意書を得ています。また、職員からも同意書を、ボランティア・実習生からは誓約書を得ています。個人情報に関する記録はすべて施錠できる場所に保管し、管理しています。
・性差や固定観念を禁止する「差別禁止マニュアル」があり、職員は読み合わせを行い周知しています。遊びや行事の役割、服装などで男女の区別することなく、順番やグループ分け等も性別を意識させることなく活動しています。世界のいろいろな国の本にも触れ、固定的なことを排除して、役割や色などを子どもたちが自由に選べることを伝えています。職員は会議などで話し合い、日常的に職員間で声を掛け合える関係を作っています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・全体的な計画は保育理念に基づき、子どもの最善の利益を第一義にして作成しています。ビル内の保育園で、園庭がないため子どもの運動量を増やす工夫として、室内に肋木やボルダリングを設置し元気に遊ぶことを推奨しています。教育に対する保護者の関心が高いことから英語と体操を取り入れています。全体的な計画の作成にあたっては、園長、リーダー、職員との話し合いの中で職員の考えを取り入れています。卒園式の後の保護者会で次年度の運営方針を説明しています。
・入園時に保護者と面談し、入園までの子どもの生育歴や家庭での状況を状況確認表及び健康診断書に基づき記載してもらい、新入園児状況票に記録していきます。園からの質問、保護者からの質問をする時間をきちんと取って家庭環境を把握したり、面談時に子どもを観察したことを記録に残し、職員間で情報を共有して保育に活かしています
・年齢や発達、子どもの興味に合わせたおもちゃや絵本、手作り玩具が用意され、可動式の棚やロールカーテンで区切ったり、テーブルやマットでコーナーを作ったりして、落ち着いて遊べる環境になっています。図鑑や絵本など種類も豊富にあり、今月のおすすめの絵本を紹介するコーナーでは海外の絵本が表紙が見えるように並べられており、国名・国旗も子どもたちに紹介しています。
・アサガオやヒマワリ、ゴーヤ、ナス、トマトなどの夏野菜を栽培しています。みんなで水やりをして栽培し、観察画を描き、収穫して野菜スタンプ遊びをしたり、お芋ほりをした後の芋のつるでリースを作るなど保育活動にフィードバックしています。また、5歳児はアサガオの種を毎年引き継いで栽培して、成長を観察して絵を描いたり、窓から見えるイチョウの葉の紅葉の過程の観察画を描いています。
・天気の良い日は散歩や園庭出るなど野外活動を積極的に取り入れています。ねらいに応じて行先を決め、公園の遊具で遊んだり、かけっこや鬼ごっこをしたり、斜面や階段を利用して子どもが楽しみながら全身を使って遊べるよう配慮しています。また、室内でも体操やリトミック、鉄棒、マットなどを使用して、身体を使って活動できるよう工夫しています。幼児クラスは専任講師による体操教室を実施しています。
・子どもの食べられる量を把握し、個人差を考慮して無理なく楽しく食べられるよう配慮しています。クラスによっては目標シートを作成し、子どもたちが給食を完食できた喜びを感じて意欲的に食事が出来るよう工夫しています。食育計画では、年齢に応じて食材に触れたり、包丁や箸の持ち方を習ったり、クッキングをして食事やその過程に関心が持てるよう努めています。また、年長児は当番活動でその日の献立の発表をしたり、食材写真カードを三色食品群に仕分けするなどしています。授乳や離乳食は子ども一人一人の状態を見ながら、毎日の様子を保護者と連携を取って家庭での状況を確認しながら進めています。
・一人一人の排泄のリズムを捉え、育児日誌に排泄の記録をして個人差を尊重しています。トイレットトレーニングは、子どもの様子を見ながら保護者と連携を取り、個別に対応しています。保育士は一人一人の子どもの様子を見ながら声掛けし、トイレに誘っています。園では、おもらしした時の子どもの気持ちを大切に、他児に見られないよう、さり気なくトイレでシャワーを使い、着替えるなど子どもの自尊心を守ることを全職員は共通の理解としています。
・降園時にその日の子どもの様子を保護者に伝えています。乳児クラスは、園が用意した、毎日の家庭と園生活の連続性を考慮した書式の「育児日誌」を使用し、幼児クラスは保護者が用意した個人ノートを必要な時に使用しています。個人面談は、2 歳児クラスと 5 歳児クラスは保護者全員と個人面談を実施し、他のクラスは希望に応じて随時実施しています。保護者懇談会は年度末に実施し、次年度の担任の発表、進級するクラスや子どもの様子、次年度の保育の内容・目的などを説明しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・乳児については個別の指導計画を作成し、毎月振り返りを行って、次の月の計画に反映しています。職員全員での、カリキュラム会議、幼児・乳児のミーティングなどで個々の子どもの状況を判断し、評価・改定に活かしています。計画策定にあたっては、トイレットトレーニングなど、日常的に保護者とのコミュニケーションの中での要望・意向も反映しています。
・入園時に新入園児状況確認表に家庭の状況、保護者の要望を記載しています。入園後は子どもの発達・成長に関しては発達記録及び健康台帳に記載して記録に残しています。個人のファイルは鍵のかかるロッカーに保管しています。これらの情報を進級時には申し送り事項として記録し、次の担当保育士に伝わるようにしています。
・虐待については、児童虐待対応マニュアルを作成しており、職員に周知しています。虐待が疑われるような場合、園長と区役所、児童相談所で相談会議を設け、その対応を話し合います。気になる家庭については、日常的に登園時、降園時に保護者とのコミュニケーションを深めて、状況をさらに把握するように努めています。
・アレルギー対応マニュアルが作成されており、職員に周知されています。入園時の状況確認書・健康診断書等でアレルギーについて調査しており、アレルギーのある場合は医師のアレルギー疾患管理指導表を入手しています。毎月アレルギー会議を行い、医師や保護者の指示に対応したアレルギー対応食が確実に提供出来るよう、栄養士、全職員でチェックしています。保護者との連携を取って除去食の提供をしています。アレルギーに関して園内研修をしたり、アレルギー児に関する会議を開いて対応しています。除去食を提供するときは専用トレイ、名札、専用食器を使用し、テーブルも別にしています。配膳直前には、栄養士、調理職員、保育士で最終口頭確認をしています。
・苦情や要望に対しては、苦情・要望対応マニュアルを作成し、職員に周知しています。解決までの手順が記載されており、迅速な対応が可能となっています。苦情、要望の解決例の文書がファイルされたものがあります。
・子どもの健康管理に関する「健康管理マニュアル」があり、職員は周知しています。毎朝、子どもの様子を観察し、一人一人の健康状態の把握に努めています。入園時に得た情報に基づき既往歴等を把握し、保護者からの新しい情報は追記して、職員間で共有しています。
・保育室やトイレなどの園内の清掃や玩具の洗浄・消毒などの環境整備は、マニュアルに基づいて行い、「掃除チェック表」に記録され、園内外は清潔で適切な状態が保たれています。また、ビル管理会社の施設点検に応じたり、毎月、衛生害虫生息検査や空気環境測定を行っています。
・園では、重大な事故につながらないよう「健康管理マニュアル」や「プール・水遊びマニュアル」「事故防止マニュアル」などに場面別における留意事項を記して、職員に周知しています。また、プール・水遊びの際には専任の監視者を配置して役割分担するように定めるなど対策を講じています。
4 地域との交流・連携 ・園見学に訪れた地域の保護者から育児相談を受けたり話を聞いたりする機会を持つなどして、地域の子育て支援ニーズの把握に努めています。施設長は園長会や幼保小連絡会議などに出席して、地域の情報を共有し、子育て支援ニーズについて検討しています。
・青葉区こども家庭支援課や地域療育センターあおば、医療機関等の関係機関をリスト化して、事務室に置き、職員間で情報を共有しています。関係機関とは施設長が中心となって日常的に連携がとれるようにしています。
・夏祭りや作品展で一般の人にも来てもらうよう、園の入り口に案内を掲示しています。地域の合同避難訓練にも参加しています。幼保小の交流事業で、小学校の公開授業に参加したり、運動会では小学校の体育館を借りるなど、学校との連携を積極的に図っています。近隣5保育園の交流会では、園からの備品を貸し出すこともあります。園が入っているビルのテナント会議に参加したり、近くの店舗を利用するなど、近隣との交流を図っています。
・園に対する問い合わせに対しては、常時積極的に対応しており、見学を希望する場合には、時間を調整して受け入れています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・半年に一度ずつ、職員の目標・考課シートを使って、保育業務や研修への取り組み方などを、本人が自己評価しています。これらの結果を、乳児グループ、幼児グループの職員がそれぞれ話し合って園としての課題を検討していきます。園としての自己評価シートが作成されており、これらの話し合いを基に自己評価が行われていきます。園の自己評価については保護者にも公表しています。
・全国保育士会の倫理綱領を職員に配付し、説明しています。簡単な事業報告書は作成されていますが、経営・運営状況の情報提供は行われていません。今年度末には運営法人は個々の保育園の収支等の経営情報を公表する予定です。他施設の不適切な事案については園の見直しをするきっかけとし、取り組み方や現状について職員に周知し未然に防ぐことが出来るようにしています。
・運営本部では、主任クラスのリーダー、サブリーダーを育成するプログラムを実施しています。主に中堅保育士が参加できるようにしています。リーダーは毎日のミーティングで各職員の仕事の取り組み状況を確認し、その都度効率よく仕事が出来るように時間を取ったりアドバイスしています。
・保育園の運営に影響のある情報は、運営本部から情報提供されるだけでなく、施設長は横浜市私立保育園園長会の集まりなどからも情報収集しています。重要な情報はリーダー会議や職員会議などで職員との情報共有に努めており、運営面で重要な情報は園全体の問題として取り組んでいます。
6 職員の資質向上の促進 ・施設長及び運営法人は人員構成について常にチェックをしています。運営法人では職員の経験年数や技量に応じた人材育成計画を作成しており、これに従って職員のキャリアパスが設定されています。職員は、毎年期の初めと中間時点で個人目標シートに基づいて自分自身の目標を定め能力・技術の向上に努めています。期末には施設長との面談により、どの程度目標を達成したかを、自己評価する仕組みを作っています。
・非常勤職員を含めて運営法人が主催する内部研修は誰でも受けることができます。運営法人では、職員の階層別に研修メニューを用意し、神奈川県や横浜市が主催する職員研修には、職員は必要な研修を申請して受講することができます。研修を受けた職員の研修報告書では研修の評価を行っています。
・月案や、週案では、保育士たちは目標を設定し、終了時点でその目標の達成状況を振り返り、次の計画の作成時に反映しています。
・運営法人では職員のキャリアパスを作成しています。キャリアパスに連動して能力開発・研修が設定されています。達成度については、施設長と年に2回面談があり、双方で確認しながら評価していきます。

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