かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

高座渋谷ゆめいろ保育園

対象事業所名 高座渋谷ゆめいろ保育園
経営主体(法人等) 株式会社ステーション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 242 - 0023
大和市渋谷6-12-2 ラ・プリマステラ2F
tel:046-259-6415
設立年月日 2013(平成25)年06月01日
公表年月 2020(令和2)年01月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
高座渋谷ゆめいろ保育園は小田急江ノ島線「高座渋谷駅」から徒歩1分の利便性の良い商業地域にあります。園は5階建てビルの2階にあり、生後2ヶ月から就学前児童を対象とした定員55名で現在58名が在籍しています。
園は平成25年に認可外保育所として開園し、平成27年に大和市の認可保育所に移行し、4年が経過しています。隣接するビルにある姉妹園の小規模保育園(3歳未満児施設)とは日常的に交流があり、お互いの職員同士も連携して園運営が行われています。
近隣には神社や多くの公園があり、子どもたちは日々散歩など園外活動に出かけ、小田急線や新幹線を見に行くこともできます。
運営法人は株式会社ステーションであり、海老名市、茅ヶ崎市、大和市で保育園6園を運営しています。


≪優れている点≫
1. 全職員で子どもを理解し温かく接する保育を実践しています

2〜5歳児は、オープンフロアを低い柵などで仕切り、クラスごとのスペースを作り保育を行っています。仕切りは低くフロア全体が見渡せ、それぞれのクラスの様子が把握しやすい環境となっています。
活動によって0、1歳児クラスも合流し全園児が集まって行うなど、日常的に異年齢で交流できる環境が多くあります。中規模の園児数とフロアの特性を生かしながら、クラスという枠に捉われず、全職員が園児一人一人を十分に把握できています。日々の子どもの情報は記録に残し、全職員で共有に努めています。
職員は子ども一人一人の気持ちを大切にし寄り添うことを常に意識して保育にあたっています。子どもの状況により個別対応が必要な時や、心配な気持ちになった子どもにはそっと抱き上げ、子どもが落ち着けるスペースで子どもに向き合い、話を聞いています。ワンフロアのスペースの中で工夫しながら、保育士間で連携を取って子どもに接しています。
子どもの様子を見ながら、個々のペースや個性に応じた援助を心がけており、否定的な言葉は使わず、前向きな声かけを行うことを職員間で確認しあい、実践につなげています。
園が持つ特性を生かし、個を理解し、全職員で全園児を見守る温かい保育が行われています。


2.さまざまな経験を通して、心身ともに健やかな成長を支援しています

日々の計画は、子どもたちが興味をもって取り組めるようさまざまな活動内容を組み入れ、子どもたちが笑顔で楽しく過ごせるよう作成しています。
食育では、保育士と栄養士が連携して子どもの年齢に応じた内容を考え、3歳未満児と3歳以上児でそれぞれ食育計画を作成しています。乳児クラスでは材料をビニール袋に入れてブラウニーの生地作りをしたり、幼児クラスではおにぎりパーティと称して具材の鮭をほぐしておにぎりを握ったりしています。また、楽しみながら体力づくりができるよう、2歳以上児は、一時間ほどかけて歩く「あるき散歩」を取り入れるなど、子どもたちが好奇心を持って楽しくいろいろなことに取り組めるよう工夫しています。
異年齢で一緒に過ごす機会も多く取り入れており、年下の子どもを思いやる気持ちや年上の子どもにあこがれを抱く気持ちが自然と育まれています。子どもたちはさまざまな経験を少しずつ積み重ねながら、心身ともに健やかに成長しています。


3.子どもの自主性、主体性を育てる保育を行っています
 大和市のアートフェステバルに出展する作品について、5歳児の子どもたちが意見を出し合って何を作るか決めるなど、友だちと協力してやり遂げる喜びや達成感を感じられるようにしています。
色紙やストローなどを使って「屋台」をテーマにたこ焼きや焼きトウモロコシ、アクセサリーなどみんなで相談しながら製作しました。自由遊びの時間には友達同士でおうちを作り、話し合いながら完成させるなど、子どもたちが自由に自ら発想して遊びに発展させています。


≪努力・工夫している点≫
1.保護者からの意見や要望をまとめ、共有化して園運営に生かしています

日常で寄せられる保護者からの要望・苦情は職員会議で報告検討し、職員会議録、申し送りノートに記録し、全職員で対応できるようにしています。
また、園長は保護者と面談し、「意見ノート」にも記録しています。要望・苦情は「苦情内容書式」に日付、名前、意見内容、園側の対応を記録し、今後の園運営に生かしています。


≪課題や改善することが期待される事項≫
1.保育園の専門性を生かした子育て支援サービスの提供

一時保育の受け入れや英会話教室を開放して交流保育を提供していますが、交流保育の利用者は年間数名程度に留まっている状況です。園の規模や在園児を考慮した実施の難しさ等もあります。
地域の子育て世代に向けて、定期的な育児相談日を設けての実施や、子育てに対する考え方・ノウハウなどについての講習会の開催等、検討が期待されます。更なる情報発信方法の工夫によって、これまで以上に保育園の専門性を生かした子育て支援サービスの提供が期待されます。


2.人材育成を効果的、計画的に進める仕組みの構築
 園の理念や方針に沿った保育を具現化するために、職員をどのような人材に育てていくかというビジョンを持ち、計画的に取り組みを進めることが大切です。人材育成計画の策定のみならず、個々の職員の資質向上に向けた目標を定め、経験・能力に応じた役割が期待水準として一人一人に示されることは、 職員のやりがいや満足度に繋がります。
職業別、役職別、経験別の研修を含め、人材育成を効果的、計画的に進める仕組みの構築が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@ 設置法人としての保育理念「子どもの人権や主体性・個性を尊重し、保護者からも信頼され、地域に愛される保育園を目指す」を掲げています。保育方針は子どもや家庭に対してわけへだてない保育を行い、プライバシーを保護することを主旨としており、様々な体験を通してたくましく・心豊かな・思いやりのある子どもを育てる保育目標を掲げ、利用者本人を尊重したものになっています。

A 園長は年度始めの職員会議で理念の実現に向けた保育のあり方について話しており、職員一人一人が自らの保育を振り返れるようにしています。また、外部の人権研修に園長や職員が参加しており、受講内容を全職員に報告しています。子どもの様子を見ながら、個々のペースや個性に応じた援助を心がけており、否定的な言葉を使わず前向きな声かけを行うことを職員間で確認しあい、実践につなげています。

B 保育園規則に個人情報の取り扱いや守秘義務について明記されており、入職時に説明を行っているほか、年に一度開催している法人全体の職員研修の際に理事長から説明しています。また、来園する実習生やボランティアに対しても周知しています。保護者へは個人情報の取り扱いについて記載された入園前事項確認書や保育園のパンフレットを入園前の入所面談の際に配付して説明を行っています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@ 全体的な計画の作成にあたっては、職員の意見を取り入れながら、子どもの年齢ごとの発達に一貫性があるか、地域の実態、周囲の環境に即しているかなども考慮して毎年園長が作成、見直しを行っています。全体的な計画に基づき、年齢ごとに年間指導計画、月間指導計画、週日案を作成しています。クラス会議で子どもの発達や状況の変化について意見交換を行い、担任が評価、反省を行い、時期の計画に反映しています。

A 子どもの年齢、発達に応じたおもちゃ、教材、絵本を用意しています。幼児クラスは室内では平均台、マット、跳び箱など、戸外ではかけっこ、スキップ、なわとびなど、基本的な動作で体を十分動かせるようにしています。また鬼ごっこやゲームなどルールのある遊びを取り入れ、協調性が育つようにしています。

B 0〜2歳児については、一人一人の発達に合わせて個別指導計画を作成しています。幼児についても特別な配慮が必要な子どもには個別に指導計画を作成しています。指導計画の作成、見直しは担任が行い、月1回に職員会議やクラス会議で情報を共有し、意見交換を行い、柔軟に変更・見直しを行っています。保護者には離乳食やトイレットトレーニングの進め方など、一人一人の状況について説明し、同意を得ています。

C 職員は子ども一人一人の食べるペースを見ながら声をかけたり、食べやすいようにおかずを集めたりしていて、苦手な食材が食べられた時は褒めるなど、子どもが自分から食べようとする気持ちを大切に援助しています。4、5歳児クラスはお当番が配膳のお手伝いをしていて、3歳以上児は自分の食器の片づけをしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

@ 入園時に把握した生育歴、入園後の子どもの身体測定や内科健診、歯科検診などの結果は児童票や健康診断票に記録し、クラスごとにファイルしています。児童票は事務所に保管し、全職員が共有できるようにしています。進級時にはファイルを基に新旧職員で引継ぎを行っています。5歳児については保育所児童保育要録を担任が作成し、入学する小学校に郵送または持参しています。

A 職員は、発達支援、虐待、アレルギー、外国籍など特に配慮を要する子どもの様子については、月1回の職員会議やクラス会議で配慮する点や関わり方が適切かどうかを話し合い、職員会議録や共有ノートに記録し、全職員は情報を共有しています。職員は報告書を回覧して、同じ認識で保育にあたれるように努めています。

B 日常で寄せられる要望・苦情は職員会議で報告検討し、職員会議録、申し送りノートに記録し、全職員で対応できるようにしています。また、園長は保護者と面談し、「意見ノート」にも記録します。要望・苦情は「苦情内容書式」に日付、名前、意見内容、園側の対応を記録し、今後の園運営に活かしています。第三者委員の連絡先は「重要事項説明書」に記載し、玄関に掲示しています。外部の苦情解決窓口として「かながわ福祉サービス運営適正委員会」の連絡先を玄関に掲示しています。

C 安全管理に関するマニュアルに災害時の対応や保育中の安全対策などが明記されています。睡眠中や食事中の事故を未然に防ぐための留意点などを職員会議で確認して、日々の業務にあたっており、プール遊びにおける留意点を明記した文書をもとに監視に徹する職員を配置するなどして子どもたちが安心して安全に活動ができるよう努めています。

4 地域との交流・連携

@ 散歩で近隣の神社にお参りに行ったり、地域の市立図書館のお話し会に参加したりしています。散歩の道中では、地域の人に声をかけてもらったり、お店の人に挨拶するなどしています。4、5歳児は近隣の高齢者施設の敬老会に参加し歌を披露していて、絵を描くなどして自分たちで製作したしおりをプレゼントしています。5歳児は年に1回開催されるレクリエーション大会に参加し近隣の保育園の子どもたちとリレーをするなどして交流しています。

A 園の利用条件、保育内容についての問い合わせや見学の申し込みなどの電話応対は、主に園長か主任が行っています。園のホームページでも問い合わせや見学申し込みを受け付けており、本社担当者が対応しています。見学は希望者の意向に応じて受け付けており、園のしおりやパンフレットなどを用いて利用条件や保育活動について丁寧に説明を行っています。

B 地域の子育てを支援するため、一時保育を提供しています。また大和市主催の「やまと子育て応援フェスタ」に職員が参加して手遊びを教えるなど園の専門性を生かした取り組みを行っています。入園を考えている見学者からの質問や相談を受け、地域の子育て支援ニーズを把握しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

@ 職員の自己評価の結果を職員会議やクラス会議などで相互に話し合っています。

A 入社時に保育園規則やコンプライアンス体制への取り組みについて説明し、職員に周知しています。園の経営、運営状況などは公開されていませんが、設置法人の本社に用意があり、求めに応じて公表することができます。

B 事業運営に関わる情報の収集・分析は設置法人の管理部で行っています。園長は設置法人の園長会、大和市の園長会や幼保小連絡会などの会合に出席し、情報収集をしています。園に関わる重要な情報は職員会議などで説明し、職員に周知しています。

6 職員の資質向上の促進

@ 職員は年4回自己評価を行い、理事長や園長と面談を行っています。園長は日常の会話や会議、面談の中で達成度を確認し次期の計画に反映しています。

A 非常勤職員は補助的な立場で保育に関わっています。非常勤職員の指導担当者は園長、主任とし、保育業務の遂行にあたっては、常勤職員と非常勤職員の組み合わせに配慮しています。法人理事長と年1回面談を行っています。常勤職員同様に園の状況を把握できるよう、職員会議録や研修報告書届を自由に閲覧できるようにしています。

B 年間指導計画で「目標」、月間指導計画、週・日指導計画では「ねらい」を明確にし、結果を「自己評価」できる書式が定型化されています。子どもの成長に合わせて立案し、子どもの育ちや意欲、取り組む過程などをクラス会議などで意見交換しながら、次の指導計画に反映しています。

C 園長は必要に応じ職員と面談し、年1回職員のアンケートを実施して、職員の満足度・要望の把握に努めています。園長は職員会議や日々の会話を通じて、職員の業務改善の提案や意見を募ったり、業務改善に取り組んでいます。理事長は必要に応じて職員と個人面談し、次年度の契約のほか、職員から意見・意向を聞いています。

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