かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ペガサスベビー保育園(3回目受審)

対象事業所名 ペガサスベビー保育園(3回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 山百合会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 222 - 0033
港北区新横浜1-19-18 パルク新横浜101
tel:045-475-1376
設立年月日 2000(平成12)年11月01日
公表年月 2019(令和元)年12月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
ペガサスベビー保育園は、JR横浜線および横浜市営地下鉄「新横浜」駅から歩いて7分ほどのところにあります。オフィスビルやマンションなどが建ち並ぶ街中にありますが、徒歩圏には複数の公園や鶴見川の土手があり、子どもたちが季節の自然に触れることができます。
ペガサスベビー保育園は、平成12年11月に社会福祉法人山百合会によって設立されました。運営法人は、他に港北区に3園、緑区に2園、旭区に1園、認可保育園を運営しています。
園は、10階建てマンションの1階にあり、ワンフロアを0・1歳児の2つの保育室に仕切って用いるほか、事務室、調理室などに用いています。5階には事務室・職員休憩室などがあります。
定員は20名(産休明け〜1歳児)、開園時間は、平日・土 曜日とも7時〜20時です。
保育理念は「女性が安心して子どもを産み育てられ、仕事と育児が両立できるような社会をつくりたい。そのような社会づくりに保育を通して貢献(支援)する」、保育目標は「子ども達の笑顔と未来のために」 保育方針は「時間・空間・仲間を大切にする、また食事のあり方を大切にするということを重視し、子ども達が各々、その子らしく自信を持って生きていける力を養う土台作りを目指します」です。

◆高く評価できる点
1、落ち着いた環境の中、子どもたちはのびのびと園生活を過ごしています
園は、保育方針に基づき、子どもたちが安心して自分を出せる環境作りに力を入れています。保育室には子どもの発達や興味、状況にあわせた様々なおもちゃが、子どもの手の届く所に置かれています。また、子どもの状況にあわせて、サークルやマット、仕切りなどを用いてコーナーを作ったり、スペースを広げたりし、子どもが発達にあわせて遊んだり、身体を動かしたりできるようにしています。
自由遊びの時間には、子どもたちは、自由に好きなおもちゃを選んでそれぞれのペースで遊んでいます。観察時にも、色々なおもちゃを袋に詰めて歩き回ったり、ままごとや人形でごっこ遊びをしたり、保育士と一緒にブロックで作品を作ったり、好きな絵本を選んで保育士の膝の上で読んでもらったりと、それぞれが好きなことをして遊んでいる姿を見ることができました。保育士は、子どもの遊ぶ様子を見守り、子どもに声をかけてごっこ遊びに広げたり、友達と一緒に遊べるように言葉を足して仲立ちしたりしています。
園庭はありませんが、晴れていれば毎日散歩に出かけ、近隣の住民と挨拶を交わしたり、季節の自然に触れています。マットの上で這い這いしたり、歩きたい子どもは保育士と手をつないで歩いたりと戸外で自由に身体を動かしています。毎日の繰り返しの中で、子どもたちは少しずつ歩く距離を広げていき、1歳児の後半には横浜国際競技場の公園まで歩いてでかけるまでに育っています。
食事は楽しく食べることを大切にしていて、5種類ほどの季節の野菜を大きな盆に盛り付けて子どもたちがトングを使って自分でお皿に盛り付けて好きなだけ食べる野菜バイキングなどの楽しい取り組みをしています。また、トマトやオクラ、サツマイモなどの野菜を育てて、調理してもらって食べたり、野菜スタンプを楽しんだりし、子どもたちが食材に興味を持てるようにしています。
子どもたちは、保育士の見守りのもと、自由に自分の好きなことをしていて、「昼間のおうち」にいるかのようにのびのびと楽しく園生活を過ごしています。

2、保育士は子どもに優しく接し、一人一人の子どもに寄り添っています
年度初めの職員会議で理念や方針について確認するとともに、折りに触れて職員会議で取り上げ、目指す保育の方向性について話し合っています。非常勤職員に対しては、毎月非常勤会議を行い、情報共有し意見交換しています。全職員、年度初めに目標管理シートと自己評価表を用いて目標設定し、年度末には自己評価しています。自己評価表には、「子どもを主体とした保育」「子どもの発達や段階に合わせた保育の実践」などの項目があり、子どもとの関わりについて保育士自身が自己の保育を振り返られるようになっています。
このような取り組みを通して保育士は方向性を共有し、連携して保育にあたっています。保育士は、子ども一人一人に優しく話しかけ、子どもとコミュニケーションを取っていて、一人一人の子どもの発言や、言葉にならないつぶやき、表情、反応などに一つずつ丁寧に応じ、子どもの気持ちに寄り添っています。保育観察時にも、子どもたちは、素直に自分の気持ちを言葉や身体で表現し、保育士に自分から近づき甘えていて、園の方針が実践されていることを確認することができました。

3、保護者が安心して子育てができるよう、支援しています
園は、入園説明会や懇談会で園の理念や方針について保護者に説明するとともに、毎月の園だよりでも園の目標を具体的に分かりやすく保護者に伝えています。行事ごとにその時期の発達段階とねらいを説明し、行事後のアンケートで保護者の理解度を確認しています。
毎日、連絡帳を用いて情報交換するとともに、朝夕の送迎時には保護者と会話をし、園での子どもの様子をエピソードも交えて伝えて情報交換し、保護者の相談にのっています。年1回の個別面談のほか、必要に応じて随時面談を設定し、保護者の子育てについての悩みにこたえています。懇談会は年2回のクラス懇談会と2月の茶話会を行い、その時期に必要なテーマを決めて話し合いをしています。年度末の茶話会では、一年間の保育の様子を撮影したビデオを上映して、子どもたちの成長の様子を保護者が実感できるようにしています。
このような様々な取り組みを通して、保護者との信頼関係が構築されていることが、今回の保護者アンケートの総合満足度で全員が満足と答えていることからも読み取れます。

◆さらなる取り組みが期待される点
1、収集した情報を分析、活用していくことが期待されます
園は、行事ごとに保護者アンケートを実施し、その結果を園の自己評価に反映し、次年度の園運営に生かしています。
ヒヤリハットについては、保育日誌や電話ノート(職員間の連絡ノート)に記録して職員間で共有し、事例によっては職員会議等で話し合っています。ただし、データとしてまとめて集計し、時間や場所、要因などを分析して課題を引き出し、保育環境やマニュアルの見直しなどに反映するまでには至っていません。また、育児相談の記録や育児講座後アンケートについても、集計して保護者の傾向や地域ニーズの変化などを読み取り、新しい育児講座を検討するなどの活用はしていません。
情報を蓄積するまでは出来ているので、一歩進めて集計して課題を引き出し、今後の園運営に活用していくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育目標は「子ども達の笑顔と未来のために」、園目標は「明るい笑顔でのびのびと」で子ども本人を尊重したものとなっています。年度初めの職員会議で運営方針、保育方針を配付し、確認しています。保護者に対してはパンフレット、園のしおりに記載し、入園説明会やクラス懇談会で説明しています。
・子どもに対する接し方や言葉遣い、声のトーン等について新人は採用前の3月に1週間運営法人の研修を受け、また全職員に対して年度初めに園長が研修を行います。職員は子どもをせかしたりすることはなく、落ち着いて穏やかに話しをし、子どもが言葉で表現できなくても表情や態度から思いを汲み取るように配慮しています。
・子どもと一対一で話し合う場合にはサークルを使用したり事務所の前の他の子どもが来ない保育室の隅のスペースを利用したりしています。またおむつ交換の際にはおむつ台や折りたたみの衝立を使用しています。
・守秘義務に関しては年度初めに園長から職員会議で職員に周知し、非常勤職員にも非常勤会議で周知しています。個人情報に関する書類は施錠できる場所に保管しています。保護者に対しては入園時の説明会で口頭で説明し、保護者からは写真その他の個人情報を園内で使用するならかまわない、という了承を得ています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・保育士は子どもの言葉にならないつぶやきや表情、態度などから子どもの意思を汲み取り、言葉にして返して確認し、子どもの意見や要望を引き出しています。
・保育室の棚には子どもが取り出せる高さにブロックやままごと道具、その時々の子どもの興味をとらえた手作りおもちゃなどがおいてあります。子どもの発達状況に合わせておもちゃの種類や量をクラス会議で話し合い、月に1回程度おもちゃを入れ替えています。
・園はおはなしタイム(絵本の読み聞かせ)に力を入れていて、保育士と子どもが対話しながら話しをすすめていくことを大事にしています。
・プランター栽培をしていて子どもと一緒に苗を植え水をまき収穫し食します。食べる時にどの植物かわかるようなものを選び、ミニトマトやオクラ、いんげん、枝豆などを好んで栽培します。子どもたちは自分が育てたという気持ちがあり、トマトの苦手な子どもがミニトマトに手を出して食べたりしています
・天気の良い日は積極的に園外に出かけています。月齢・年齢やその日の状況に合わせて散歩コースを選び四季折々の自然に触れ、自由に体を動かして遊んでいます。0歳児クラスで歩きたい子どもは保育士と手をつないで道中も歩きます。
・食事は楽しく食べることを大切にしています。プランター栽培で収穫した野菜を子どもと保育士で調理室に持って行くとそれらがおやつに出てくるのも子どもたちの楽しみです。また月に1回実施している野菜バイキングも子どもたちの楽しみです。
・食材は、バナナ以外は国産とし、野菜は旬のものを多く取り入れています。行事食に力を入れ季節感を出し、子どもにとって魅力的な盛り付けをめざしています。
・個別面談は保護者の希望を優先して日時を決め実施しています。保護者懇談会は年3回実施し、そのクラスの保育の目的や子どもたちの様子を具体的に伝え、またその時期に必要なテーマを決めて話し合いをしています。懇談会にはほぼ全員が参加しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・全体的な計画に基づき年間指導計画、月間指導計画、週案、デイリープログラムを作成しています。全園児、個別指導計画を作成していて、個別指導計画には、身体的発達に関する視点、社会的発達に関する視点、精神的発達に関する視点の項目ごとにねらいと配慮、子どもの姿、内容が記載されています。クラスで子どもの様子について話し合い、個別指導計画の作成、評価、見直しをしています。
・「苦情解決体制図」「意見・要望・苦情を解決するための仕組みの導入について」があり、園のしおりに掲載するとともに、体制図を玄関に掲示しています。玄関に意見箱を置くとともに、年2回の懇談会や茶話会、行事後のアンケートで保護者の意見を聞いています。保育士は、毎日の保護者との会話から保護者の意見や要望を聞き取っています。
・健康管理、衛生管理、安全管理などのマニュアルを整備し、職員に周知しています。重要なものは保育室にも置き、嘔吐処理などについてはカラー写真をつけてわかりやすくしています。マニュアルは毎年見直しています。
4 地域との交流・連携 ・園の専門性を生かしたサービスとして、園主催の育児講座を年に6回実施し、毎回5〜8組の親子が参加しています。テーマは離乳食、ベビーマッサージ、救急法が定番化しています。またランチ交流を月に1回実施し、各回一組の親子を受け入れています。主任が一対一で対応し食事の悩みなどについての相談も受けています。そのほか一時保育は希望者に登録してもらっています。
・地域の保護者に向けた育児相談は、定期的に開催する園主催の育児講座やランチ交流の際に受けています。育児講座などの園の情報は横浜市港北区の「ココアプリ」に掲載され、地域の自治会館や園の窓にも掲示しています。
・園に対する理解促進のための取り組みとして、マンションの管理人とは日常的に交流し園の動きなどを理解してもらっています。クリスマスにはマンションのロビーでマンション住人向けにコンサートを行い、定例化しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・服務規程および「経営指針と職員の行動規範」に組織および職員が守るべき法、規範、倫理等を明文化し、職員会議で職員に周知しています。他施設での不正、不適切な事案は職員会議等で話し合い、職員に周知しています。他施設での事故事例から散歩コースの見直しをし、黄色い旗を取り入れたなどの事例があります。
・運営法人のホームページに定款、事業報告書、決算書、苦情報告等を掲載し、情報公開しています。
・給食から出た生ゴミで堆肥を作り、希望する地域住民が自由に持ち帰れるように入口に置いています。廃油でプリン石けんを作ったり、自治会に協力しペットボトルのキャップリサイクルをしています。園だよりに「ECOへのこだわり」として園の環境配慮への考え方や取り組みを保護者に伝え、廃材を用いた手作りおもちゃを紹介しています。
・運営法人の5ヶ年計画があり、それを踏まえた単年度の事業計画が策定されています。
6 職員の資質向上の促進 ・運営法人の教育訓練規定に基づき、園としての人材育成計画を策定しています。職員は、目標管理シート、園独自の自己評価表を用いて目標設定と自己評価をしています。年度末には、園長・主任が面談し達成度の評価をしています。
・嘔吐処理、散歩コースの見直し、離乳食、子どもを尊重する保育などの園内研修を実施しています。内部研修は複数回実施し、常勤・非常勤職員ともに必要な職員が参加できるようにしています。職員は、運営法人による階層別、職務別、担当年齢別の部会や横浜市や港北区南部エリアなどの外部研修に参加しています。研修に参加した職員は研修報告書を作成し、回覧するとともに、職員会議でも報告しています。
・職員は職員研修実行表を用いて、目標設定し、参加した研修ごとに課題と研修内容を記載し、年度末には振り返りをしています。研修実行表には自己研鑽も記載し、自分で確認できるようにしています。
・非常勤職員に対しても目標管理シートを用いて人材育成しています。毎月非常勤会議を実施し、職員会議の報告をして情報共有し、意見や気づき、疑問点などを聞いています。
・職員の自己評価と年間を通した保護者アンケート結果をもとに職員会議で話し合い、園としての自己評価を作成しています。園の自己評価は、年度末におたよりにして保護者に配付しています。

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