かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

レイモンド橋本保育園

対象事業所名 レイモンド橋本保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 檸檬会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 252 - 0143
緑区橋本3-13-1 パークスクエア1F
tel:042-775-5301
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年11月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地および施設の概要
レイモンド橋本保育園は2011年4月に開園し、本園と分園に分かれています。JR横浜線・京王線橋本駅から分園は徒歩3分、本園は徒歩5分の、交通の便の良い商業地域に立地しています。本園(2〜5歳児)は商業ビルの1階に、分園(0〜1歳児)は駅コンコースと連続したビルの2階にあります。園庭はありませんが、近隣の公園や周辺にほぼ毎日、散歩に出かけています。定員は90名で現在70名が在園しています。運営法人は社会福祉法人檸檬会で、全国9府県で認可保育園33園を運営しています。
・園の特徴
保育理念は、「人、命を愛する心」「自然とともに生きる心」「創造(想像)する心」で、乳児の育児担当保育、大人がさりげなく手を差し伸べる保育、文化・伝統の継承など「13の保育」の内容を掲げています。3〜5歳児では日常的に異年齢保育を取り入れ、自分の気持ちを伝え人の話を聞く、サークルタイムを行っています。専任講師による、体操教室(2〜5歳児)、茶道教室(4、5歳児)を取り入れています。

【特に優れていると思われる点】
1.工夫された環境で主体的に遊ぶ子どもたち
子どもたち一人一人が、主体的に園生活がおくれるように、全保育室にコーナーを設定しています。コーナーは静と動に分け、絵本やままごと道具、ドレス、電車やレールなどを低い棚で仕切り、子どもたちの手の届くところに置いています。おもちゃの棚には、写真を貼り、片づけやすくなっています。幼児では廃材を利用した製作が盛んです。はさみやノリも自由に使えるようになっていて、年長児の作品を年下の子どもが見て、まねをしたり、年長児に教えてもらう姿もあります。動のコーナーでは、電車を走らせたり、英雄になり切った子どもが走り回っています。2歳児クラスでは、職員手作りのシャワーコーナーで、子どもたちがテープでできた水をかけて遊んでいます。保育室の一角や廊下にソファーを設置していて、子どもがひとりになりたいときや、ゆっくり休みたいときに使っています。
内部研修でもコーナー保育を取り上げ、さらなる環境設定の充実に取り組んでいます。
 
2.丁寧な計画策定と振り返り
全体的な計画の中にある年齢ごとの「ねらい及び内容」は、全職員で年度末に話し合い、見直しを行っています。年間計画、月案には、ねらいのほか、期ごとの子どもの姿を丁寧に記載し、子どもの姿を意識した計画を作成しています。個別指導計画は、「個別指導計画及び児童の記録」となっていて、一人一人について1年を通して記載できる形式で、発達の記録ともなっています。それぞれの計画には、子どもの姿、ねらい、保育者との関わり、家庭との連携の欄があり、計画に沿って項目ごとに確認しながら振り返り、評価反省欄に記録しています。

3.他者を思いやる心や自主性を育むサークルタイム
2歳児クラスの年度後半から、子どもたちと保育士が輪になって話し合う「サークルタイム」を取り入れています。2歳児クラスは単独で、3〜5歳児は全員が集まり、自分の気持ちを伝える、人の話を聞くなど、自分と異なる考え方が理解できる場となっています。保育士が毎日の活動内容を説明したり、子どもたちがその日活動したことなどを話しています。保育士は子どもの意向をくみ取り、子どもから出た意見を取り上げて計画を変更するなど、子ども主体に遊びを決めています。サークルタイムでは全員の子どもが順番に発言する場を設け、子どもが自分の言葉で表現できるよう援助しています。話すことが苦手な子どもには、無理強いすることはなく、話したくない子どもは「次の人どうぞ」と、隣の子どもに回せるルールを作ったり、保育士が子どもの興味のあることを引き出し一言でも話せるよう支援しています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.地域資源を活用し保護者や地域が繋がりを持てるような場の検討
理念に「子育てのよろこびを」を掲げ、子どもを取りまく保護者、保育者全員が子育てに喜びを持てる社会をめざしています。保護者同士が子育てを共有し共感できるよう、交流する場の提供や、保護者同士のつながりを支援する体制についての検討が望まれます。
また、現在、地域とは日々散歩に行く中で、少数の商店ではありますが挨拶を交わしたり商品を見せてもらうなどの交流があります。それらの交流実績から地域資源の活用を模索し、子どもの活動に繋げていくことが期待されます。

2.環境への取り組み
園では、子どもと一緒に環境問題を考える機会として、相模原市の「分別戦隊シゲンジャー銀河」に来園してもらい、ごみの減量化・資源化について、学びました。さらに、園としての環境への配慮を文書化するとともに、保護者にも啓発していくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・保育理念は「人、命を愛する心」「自然と共に生きる心」「創造(想像)する心」で、保育方針に「子ども一人ひとりの育ちに寄り添い、それぞれの生きる力を育む」ほか2点を挙げて、それらは、利用者本人を尊重したものとなっています。

・職員は入職前に人権に配慮した保育についての研修を受け、子どもたちの声を聞く姿勢を持って接し、子どもの言葉を待って聞くようにしています。子ども一人一人の育ちに寄り添うことを保育方針の一つにして、全職員に周知しています。「サークルタイム」の時間に1日を振り返り、子どもが自分の気持ちを言える時間を作っています。

・保育室の角や廊下にソファーを置いたコーナーがあり、一人でゆっくり過ごせる場所にしています。必要に応じて、廊下や他の子どもの目に触れにくい調理室前などを利用して話しています。幼児用のトイレにはドアが付いており、着替えをする時には衝立を置き、プライバシーを守っています。

・法人としての「プライバシー保護規程」があり、入職前研修で説明し周知しています。個人情報の取り扱いについては入園前に保護者に説明し、行事写真、保育日誌、ホームページの写真、名前、小学校との連携など細かく分けて、保護者の意向を確認して同意を得ています。個人情報を含む書類はすべて事務所の鍵のかかる書庫に保管しています。

・遊びの中で役割りを性別で分け隔てせず、子どもがしたいことをしています。父親参観や母親参観などはなく、お手紙では、「保護者のみなさま」と表現しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・入園説明会で、「慣らし保育のお迎え時間」を説明しています。子どもの年齢や保護者の都合に考慮し、また、子どもの慣れ具合により、柔軟に対応しています。

・0〜2歳児と特に配慮が必要な子どもについて個別指導計画を作成しています。

・保育室や廊下には子どもの目線の高さに合わせた棚があり、好きな玩具を自分で取りだして遊び、自分で片づけられる様にしています。

・3〜5歳児クラスでは、サークルタイムで出た子どもの意見を尊重して散歩の行き先やすることを決めています。

・子どもが自分で選んで自由に遊び、自由に表現できるように、コーナーを随時変更しています。

・子ども同士のけんかの様子を職員は見守り、自分たちで解決できるように援助しています。

・天気の良い日は散歩にでかけ、自分の足で歩いて遊ぶことを大切にしています。「さくらさくらんぼリズム体操」を取り入れ、ピアノや音楽に合わせて全身を使う運動をしています。

・偏食のある子どもには強要せず、減らして盛り付け、食器に残さずに食べ終わることができるようにしています。苦手な食材を食べようとした時には大いに褒め、自信を持てるようにしています。

・給食は旬の食材を使って調理しています。季節感のある行事メニューもあります。

・乳幼児突然死症候群(SIDS)対策として、チェック表を用いて0〜3歳児は呼吸確認を行っています。

・0〜2歳児はチェック表を使い、個々の排泄時間を考慮して声かけ・誘導を行っています。トイレットトレーニングは、保護者と一緒に対応を考えています。

・保護者には、登降園時に、子どもができるようになったこと、頑張ったところ、健康状態の変化などを伝えています。3歳の誕生日までは連絡帳を通して保護者と毎日情報交換をしています。

・クラスごとの日々の活動内容が保護者にわかるよう、写真とエピソードを記載した日誌を毎日玄関に掲示しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・慣らし保育の期間には、子どもの年齢や保護者の都合に考慮し、また、子どもの慣れ具合により、柔軟に対応しています。

・0〜2歳児は育児担当保育を取っていて、担当保育士が主にかかわり、愛着関係の形成に努めています。

・0、1歳児は子どもごとに毎月、2歳児は2か月に1度、「個別指導計画及び児童の記録」を作成しています。各記録に評価反省欄があり、子どものねらいに沿って丁寧に記述しています。

・職員会議録、研修報告は事務所に保管し、必要な職員はいつでも見ることができます。

・職員は、障がいのある子どもとほかの子どもとの関わりを大切にし、見守っています。

・虐待防止マニュアルがあり、虐待が明白になった場合や虐待が疑われる場合は、は、相模原児童相談所、緑区子育て支援センター、警察に通告し、相談する体制を整えています。

・苦情相談窓口、第三者委員を入園説明会で説明し、玄関にも掲示しています。

・意見箱を置き、11月にはアンケートを実施して保護者の要望や苦情の把握に努めています。

・登園時に保護者から家庭での様子を聞き、職員が観察して、子どもの状態把握をしています。体調の変化があった時には保護者に連絡し、状態に応じてお迎えの相談をしています。

・保育中に体調の異変がみられた時には、速やかに保護者に連絡を行います。園内で感染症が発生した時には、適切な対応をするために、保護者に注意喚起を行っています。

・食中毒や感染症の予防や対策について記載されたマニュアルがあり、入職前に研修を行ない、周知をしています。職員会議で対処法などの研修を行っています。

4 地域との交流・連携

・Facebookやホームページで園の様子を発信したり、法人理念、保育方針、職員研修の様子、保育時間、職員体制などの情報を提供しています。

・毎月1回、園開放を行っており、住民への周知を図っています。参加者には、子どもと一緒に園内で遊んだり散歩に行くなどの体験をしてもらっています。

・園見学や、電話での相談があったときは、育児相談に応じていますが、定期的に相談日を設けた育児相談は行っていません。

・お茶会にビルの管理事務所の人や自治会の役員、近隣の店舗の方を招待し、年長児が点てたお茶を飲んでもらっています。

・「学校へ行こう週間」に年長児は小学校に行き、1年生との交流を行っています。地域住民に絵本の貸し出しを行い、近隣の商店とは、散歩の時に挨拶を交わしています。

・発表会は地域の公共施設を使い、運動会は小学校の校庭を借りて行います。年長児は、系列園であるレイモンド西橋本保育園と月に1、2回合同で公園遊びを行います。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・年案、月案、週案、個別指導計画が定型化され、評価反省欄でねらいと結果に対して振り返る書式となっています。

・職員が順守すべき法律や行動規範は「就業規則」に明文化しています。

・運営法人の、定款、役員名簿、報酬、現況報告書、決算報告書を、法人ホームページで公開しています。

・他園の不適切事例を職員会議で話し合い、注意喚起をしています。

・全体的な計画に法人理念、法人方針、保育理念、保育の方針を明記し、園長は、職員に理解を促すために年度初めや会議の際に説明をしています。

・重要な事項を決定する場合は、園長が保護者と意見交換しています。クラス担任から保護者の意向について報告を受けています。 

・避難訓練や食育は、保育士、調理担当職員がそれぞれの立場で話し合って計画し、連携して取り組んでいます。

・園長は、私立保育園園長会、行政、メディア、運営本部等から情報収集し、分析しています。運営法人では、業務全般にかかる環境の変化や情報を収集・分析し、今後の事業展開に備えています。

・重要な課題は、職員会議で話し合い、問題点や対策について園として共通の認識を持ち、園全体で取り組んでいます。

6 職員の資質向上の促進

・法人独自の実習生受け入れプログラムがあり、実習生を受け入れています。実習生からの感想を保育に活かしています。

・理念や方針に沿った保育所の運営を行うため、人材育成計画として法人で入職前新卒内定者研修から10年目の管理職研修まで、スキルアップ・キャリアアップの研修内容を明示しています。

・全職員は、自己目標を設定するため「目標カード」を作成しています。法人の目標に対して園長が助言して個人の目標を立て、役割目標を自分で立てています。その結果について年2回、園長と面談し、評価や次年度の目標について話し合っています。

・法人内で公開保育をおこなっています。法人理念に沿った保育について、実践現場を見学し、意見交換を行っています。

・職員各自が、目標カードの目標の達成度を自己評価し、園長・法人部長・理事長等が査定を行い、昇給や賞与に反映する制度があります。査定結果は、目標カードに記載されたフィードバックを基に、園長が職員に伝えています。

・費用補助がある資格取得支援制度、保育の質、組織の質を高めるアイディアや実践を表彰する表彰制度があります。

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