かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

キッズガーデン横浜最戸

対象事業所名 キッズガーデン横浜最戸
経営主体(法人等) 株式会社Kids Smile Project
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 233 - 0008
港南区最戸1-22-8
tel:045-315-6664
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2020(令和2)年01月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 キッズガーデン横浜最戸は、2017年4月に株式会社キッズスマイルプロジェクトにより運営が開始されました。京浜急行「上大岡」駅、横浜市営地下鉄「上大岡」駅より徒歩で10分ほどの場所にあり、鉄骨鉄筋コンクリート造り2階建てです。近隣は閑静な住宅街で、四季の変化を感じることのできる自然豊かな公園もあります。「健康な子ども」「仲間を大切にする子ども」「作ることに喜びを感じられる子ども」「身近なものに愛情を持って接する子ども」を保育目標とし、子どもたちの主体性を大切にして、子どもの要望を聞きながら子どもたちの遊びを展開しています。運動会や生活発表会、夏祭りなどの行事のときにも、子どもたちの意見を取り入れています。昼食は季節に合わせたメニューを提供し、行事食にも力を入れています。地域の子育て支援事業としては、子育て相談、お話し会、コンサート、園庭開放を実施しています。開園時間は、平日は7時から20時まで、土曜日は7時から18時までです。

《特に優れている点・力を入れている点》
○子ども一人一人の個性を大切にして、自主性を重んじた保育を実践しています
 園長は、乳児期における愛着関係の形成や幼児期への発達過程で遊びを通して主体性をはぐくむことなどの大切さを職員に伝えています。職員は、クラスミーティングや職員会議で子ども一人一人の様子を伝え合い、援助方法や配慮点などについて意見交換を行うとともに、保育内容や活動内容の振り返りをしっかりと行い、子どもの年齢や個々の発達に応じた目標を設定して、一人一人が持っている力を存分に発揮できるよう、指導計画を策定しています。クッキングや野菜の栽培などの食育や散歩・外遊びなどでの異年齢交流、子ども同士で協力して取り組む製作やお楽しみ会などの遊びや活動を通して、子どもたちの意欲や頑張る姿を認め、自信が持てるよう保育にあたっています。子どもたちは、さまざまな体験を積み重ねながら、あるがままの自分を受けとめてもらい、安心してのびのびと園生活を送っています。

○職員が協力して子どもの情操を育てる環境作りに力を入れています
 職員が協力して子どもの情操を育てる環境作りに力を入れています。日常の保育にリズム遊びやわらべうたを取り入れているほか、外部講師による絵本の園内研修を行うなど、絵本の読み聞かせなどにも力を入れています。保育室では、絵本を手に取りやすいよう、何冊かの絵本を表紙が見えるように棚に配置しています。また、手作りおもちゃにも力を入れ、ダンボールや牛乳パックで作ったお家、ポットン落とし、指人形、ひも通し、手作りの冷蔵庫と流し台、郵便やさんごっこの帽子やポストなど年齢に合わせて手作りしています。保育士はチームワークを大切にしており、声もかけやすく相談しやすい環境ができています。結果として、行事を盛り上げ、日常の保育においても連携が取れており、第三者評価の保護者アンケートの結果からも「先生が明るい」「活気がある」との意見が多く見られます。
○さまざまな研修に真摯に取り組む職員の姿勢が、資質向上につながっています
 本園では毎月最低1種類以上の園内研修を行っています。わらべうたや絵本、おとなの立ち居振る舞い、心肺蘇生・誤飲、感染症予防など多岐におよびます。地球温暖化防止研修や情報保護研修などにも取り組んでいます。園外でも保育の実践、スキルアップ、保健衛生など多くの研修に参加しています。園長は研修を計画するにあたり職員一人一人の意向も踏まえ、「身に付けさせたい資質」と「受講させたい研修」を個人ごとに記入しています。職員は、研修終了後に報告書確認表に提出のチェックを入れ、内容と感想欄に小さな文字でびっしりと書き込んでいます。同じテーマの複数回シリーズの研修であっても、各回で学んだこと、感じたこと、考えたことについて違った観点で書いてあり、研修に取り組む真摯な姿勢と質の高い保育を目ざす向上心が強く感じられます。

《事業者が課題としている点》
 地域の保育園との交流会のほか一般の家庭と交流できるよう園庭開放を取り入れました。今後は絵本の貸し出しを通して近隣に住む家庭との交流を図り育児相談にもつなげていき、また、施設交流の計画を立て子どもたちと高齢者の方が触れ合う機会を設けていきたいと考えています。今年度から卒園児も送り出しますので、小学校との交流の機会も積極的に作り、連携していくことも目ざしています。そのほか、課題としている保育教材の充実、保育技術の向上、食事の見直しにも取り組んでいきたいと考えています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 保育理念は、「みんなが輝く社会のために 保育園は『子どものために』『保護者のために』『地域のために』『職員のために』存在します。保護者が子どもを授かった喜びや共に生きる幸せを感じることができる子育て支援を行います」、保育方針は、「生きる力の基礎を育む」「様々な人との関わりを深める中で、人への信頼感と自己の主体性の形成を促す」「様々な環境との相互作用を通して、豊かな心情・意欲・態度の育成を促す」となっています。職員へは、本社で行われる入社前研修で理念・方針が明記された資料を渡すとともに、説明を行っています。また、事務所及び玄関に掲示して、日常的に確認できるようにしています。毎年度末の職員会議では、振り返りを行って、理念・方針に沿った保育の実践に向けて確認し合っています。保護者には、年度末に開催する入園説明会や在園児の保護者向けの説明会で、理念が明記された入園のしおり(重要事項説明書)を配付するとともに、説明を行っています。
 保育所の役割・使命についてのマニュアルには、児童憲章を掲載し、保育者としての心構えや責務が明記されています。また、不適切保育防止マニュアルには、保育者が本来目ざすべき姿を明確に示すとともに、保育にあたる際の態度や言葉遣いについて明記されています。これらのマニュアルは、入職時の研修で周知しており、職員会議でも読み合わせを行っています。園内研修では、子どもへのやさしいかかわり方などをテーマに、園長が講義を行っており、園全体で保育の質の向上を目ざし、実践につなげています。また、職員の自己評価チェックシートに子どもとのかかわりや対応についての項目があり、自らの保育を振り返る機会を作っています。
 職員は、子ども一人一人の様子に応じて、保育室のコーナーや廊下のスペースなどで、友達の視線を意識せずに一対一でゆったりと話をしたり、事務所やほかのクラスに連れ出して、気持ちを切り替えられるようにしたりするなどして対応しています。その時々の子どもの気持ちを受けとめて、保育にあたることを共通認識とし、クラス間での情報共有に努め、園全体で子どもを見守る体制作りに努めています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 全体的な計画は、理念と方針に沿って本社で骨子を作成しています。その骨子を基に、保護者との連携や地域の実態、年齢別の保育内容について、園長はじめ各クラスの担当職員が話し合いを行って修正・追記し、子どもの最善の利益を第一義にして作成しています。保護者に対しては、年度初めに開催される保護者懇談会で、全体的な計画の要旨と全体的な計画を基に設定された各クラスの年間目標や年間指導計画について、園長から説明しています。また、全体的な計画がプリントされた資料を玄関に置いて、保護者がいつでも見ることができるよう配慮しています。
 全体的な計画を基に、各クラスの担当職員がミーティングを行い、年齢ごとに年間指導計画と月間指導計画、週案を作成しています。職員は、活動の内容を子どもが理解してから取り組めるよう、年齢に応じたわかりやすい言葉で話すよう心がけています。子どもが何を求めているか、何をやりたいのかなどを表情や様子から汲み取るよう努め、指導計画の見直しに子どもの意見や意思を反映させています。子どもが自分の思いや気持ちを言葉にしたり、子ども同士で相談したりするなど、子どもが主体的に行動できるよう、保育内容や活動内容を組み立てて指導計画を作成しています。
 入園説明会の後に、保護者と個別の入園前面談を行っています。面談は、園長、主任、クラスを受け持つ保育士が対応しており、離乳食、食物アレルギーがある場合などは、栄養士も同席して対応しています。保護者には、あらかじめ、家庭の状況やこれまでの生活状況、健康に関する事項などを児童票に記入してもらい、それを基に、面談で子どもの様子や保護者の意向などについて、ていねいに聞き取りを行っています。面談時に把握された内容や子どもの様子については、入園前面談シートに記録して、個人台帳にファイリングしており、日々の保育に生かせるよう、職員会議で情報を共有しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立  短縮保育(慣れ保育)が必要な場合は、期間や時間の目安表を保護者に配付して十分な説明を行い、3日間ほどの期間を設け、子どもの様子を見ながら、徐々に時間を延ばすなどして実施しています。0、1歳児の新入園児に対しては、主に担当する職員を配置して、子どもとの信頼関係が構築できるようにしています。入園当初は、子どもが落ち着くまで、タオルやおもちゃなど、心理的拠り所とする物の持ち込みができるよう配慮しています。0〜2歳児は、食事や睡眠、排泄の状況など、園での生活の様子を連絡ノートに記載し、保護者に伝えているほか、お迎え時に口頭で直接会話をして情報を交換しています。0歳児クラスから1歳児クラスへの進級の際は、担当する職員を必ず1名、持ち上がりで配置し、新入園児と在園児の担当を分けるなどして、子どもたちが安心して活動できるよう配慮しています。
 保育日誌にクラス全体の活動内容や子どもの姿、日々の評価・反省を記録して、週案と月間指導計画の振り返りにつなげています。指導計画の作成・見直しは、各クラスの担当職員が話し合いながら行っており、園長と主任も携わり、アドバイスを行うなどしています。トイレットトレーニングや離乳食の進め方など、保護者の要望を個別面談などで聞き取り、個々の様子に応じて、保護者の意向を指導計画の作成・見直しに反映させています。また、5歳児クラスでは、保護者からの意見をもらい、外部講師による体操教室を指導計画に組み入れました。
 児童票に入園までの生活状況や既往歴などを保護者に記入してもらっており、入園後は予防接種などの情報を保護者から聴取して職員が追記しています。また、期のまとめは、0〜2歳児は毎月、生活・運動発達・言語・自我などの項目があり、3〜5歳児は、1年を4期に分けて、生活・社会性・言語・運動などの項目に沿ってそれぞれ記録しています。これらの記録は、事務室に保管されており、職員間で共有しています。進級時は、これらの記録を基に、子どもの発達状況について担任間で引き継ぎを行っています。また、転園時も必要に応じて転園先に情報を伝達しています。
4 地域との交流・連携   9月中旬から育児相談、おむつ交換、園庭開放の3つの育児支援を始めました。地域で子育てをする保護者からの要望も踏まえて準備を進めてきました。おむつ交換は平日常時受け付けており、1階のバリアフリートイレを使ってもらっています。これまで散歩や緊急のときに近隣の公共の場でおむつ交換ができるのは大型スーパーだけでしたが、本園を利用できるようになったことで、地域の保護者の方々から感謝されています。育児相談は電話予約のうえ平日10時から15時まで対応しています。また、近隣の小規模保育園に声をかけて合同で救急救命講習を受講し心肺蘇生法やAEDについて学ぶとともに、保育に関する情報や意見を交換して子育て支援ニーズを探っています。
 副主任と非常勤の保育士が園庭開放を担当し、毎週水曜日の11時30分から13時まで園庭を開放しています。園庭開放のこれまでの利用率は約50%となっています。年度末には、地域の保護者や未就学児を対象としたエプロンシアターを開催し絵本の読み聞かせ会を行っています。さらに、絵本の貸し出しを今年11月からスタートさせる予定で、対象となる絵本はすでに300冊近くとなっています。地域支援の主担当である保育主任は、専門研修にも参加して知識や技術を高めて研鑽を積んでいます。主任は、保育所保育指針における「子育て支援」について学んだことを、園内研修を通して職員と共有しています。
 園見学時には保護者から保育に関するさまざまな質問が寄せられます。なかでも、離乳食やトイレットトレーニングに関する質問が多くなっています。保護者は保育に関する知識や情報を専門家から直接聞くことで安心感が生まれています。今年10月、外部から専任講師を招き、近隣の保育園や地域の子育てママに向けて絵本の読み聞かせやわらべうたを歌う「おはなし会」を開催しました。参加の呼びかけはホームページやポスターを園外の掲示板に掲示して行いました。会は乳児と幼児に分けてそれぞれの年代に合った内容にしようという園の考えのもと2部制に分けて30分ずつ行い、好評を博しました。
5 運営上の透明性の確保と継続性  法人が系列園を統括したホームページを作成し、その中で系列各園を紹介しています。園のページでは、園長の意向も踏まえて保育サービスがわかりやすく表で明示され、園舎の外装や室内の写真も掲載されています。ホームページは年に1、2回更新されています。受付には園のパンフレッや重要事項説明書、自己評価ファイルなどが置かれ、だれでもすぐに取り出して見ることができます。パンフレットは、区の子ども支援課や交流のある施設にも配布されています。また、園の外のフェンスには「育児支援のお知らせ」が貼り出され、育児相談や園庭開放、おむつ交換を始めたことが掲出されています。民間のWEBサイトに本園の基本情報を掲示しています。
 職員は「子ども支援」「家庭支援」「安全衛生・地域支援・食育(うち1つ)」の3つのテーマに対して毎年目標設定を行い、年2回振り返りを行っています。そのなかで、園としての課題については職員会議で話し合い改善に努めています。園長は本園の課題として「保育教材の充実」「保育技術の向上」などを挙げています。課題改善に向けて、昨年から副主任を置いています。副主任はクラス担任から外れ、主任の補佐をしながら主任業務を学び保育の質の向上に努めています。本園の自己評価は全体的な計画と運営計画を踏まえて行われており、本園としての自己評価をまとめたファイルを受付に配置し、保護者や来園される方々にみてもらっています。
 園のパンフレットに毎週水曜日10時30分より予約制で園見学を受け付けていることを明示しています。見学希望者は年間80件ほどとなっています。園長と主任が対応しており、重要事項説明書に基づいてだれに対しても同じ情報を提供できるようにしています。電話での問い合わせにも、だれが出ても同じように説明できるように職員で情報を共有しています。子どもを連れて見学に来た保護者には、希望がある場合はクラスに入り子どもたちとのふれ合いや遊びを通して本園の保育環境や保育士のようすを見て感じてもらっています。水曜日に来ることのできない保護者にも対応しています。事前予約で土曜日も対応できるようにしています。
6 職員の資質向上の促進 実習生の受け入れマニュアルがあり、ボランティアの受け入れと同様の「同意書」が用意されています。園長と主任が総括担当、指導担当がクラス担任であることがマニュアルに明示されています。園長は法人の担当者と意見交換を行い、園長会などで系列園の実習受け入れ状況についての情報を得ています。これらを踏まえ現在養成校との提携を模索しています。受け入れについて園長は、最初の受け入れに向けて主任や他の保育士と具体的な方法について話し合っています。
 法人の保育理念、園の保育方針、保育目標を踏まえて人材育成計画を策定しています。園長は今年度の園運営にあたり、職務のあるべき姿として保育専門職は「乳幼児期の心を育てる職業であるということに責任と誇りをもつ」ことを重要ポイントとしています。職員は年間目標を設定し、年3回園長との面談を行っています。年間目標の設定では、年度当初に「子ども支援」「家庭支援」「安全衛生・地域支援・食育(うち1つ)」の3つのテーマについて課題と実行計画を定め、年3回振り返りを行い、自己評価と園長からのコメントが出されます。年間自己評価は2月に出します。
 研修内容は行政、本部、外部、園内の研修があります。研修は、園長、主任、各歳児のリーダーと担任、フリー、栄養士に分かれて計画されています。それぞれ「身に付けたい資質」と「受講させたい研修」を明記し、調整したうえで園長と主任が年間の研修計画を立てます。例えば、主任の研修計画では、身に付けたい資質として「主任としての園全体の保育内容」、受講させたい研修として「園長補佐、園の円滑な運営主のための主任研修」となっています。わらべうた、絵本、おとなの立ち居振る舞い、虐待防止などの園内研修が行われており非常勤職員も参加しています。終了後は「研修報告書」を作成し、園長、主任が目を通し、内容に応じて職員会議で報告しています。

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