かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ゆうゆうきっず新子安

対象事業所名 ゆうゆうきっず新子安
経営主体(法人等) 社会福祉法人 恵寿福祉会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 221 - 0013
神奈川区新子安1-10-16
tel:045-431-0555
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年12月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地および施設の概要
 「ゆうゆうきっず新子安」は、青森市で子どもの保育を含めた児童福祉と高齢者福祉事業を展開している「社会福祉法人 恵寿会」が運営する県内2件目の保育園として、2017年4月1日に開設されました。2012年4月に開設された「ゆうゆうきっず横浜」(神奈川区入江)は、本園の先輩格としていろいろな行事で連携して保育にあたっています。本園は定員140人、現在の児童数140人(0歳児〜5歳児)で、保育にあたっている職員は全員正社員として採用されています。
 園は保護者の通勤に便の良いJR京浜東北線新子安駅より徒歩5分の所に立地しています。子どもたちは、近隣の公園への散歩や大型遊具のある園庭、園の駐車場、屋外デッキで遊び、すぐそばを通り過ぎる特急列車に大喜びです。
・園の特徴
 本園は保育理念の「子どものしあわせ」とは「子どもの最善の利益を守ること」であるとし、「子どもの利益を守る」とは「子どもの人権を守る」「大人の利益が優先されないこと」として保育にあたっています。また、子どもの自主性や意欲を養うために「待たせない保育」をモットーとして子ども一人一人に対応しています。週1回の外部講師による「体操教室」「英語教室」では、子どもたちは十分に体を動かしたり、英語を通して異文化に触れたりしています。

【特に優れていると思われる点】
1.職員の質の向上に向けた人材育成システムの確立
園の理念・方針に基づき、「人材育成計画」を作成し、職責別に達成目標、OJT、OFF-JT、SDS(自己啓発システム)を定めています。人材育成計画に沿い、本年度の職員研修計画を作成し、職員一人一人のキャリアパスを見据えて、行政による「キャリアアップ研修」や「一般外部研修」への受講を後押ししています。毎月外部からの招聘講師による「トップマネジメント」「リーダー」「男性保育士」「新人」などのテーマで研修を行うほか、子どもの人権や保育所保育指針などをテーマとした園内研修を計画的に実施しています。職員各自が受講履歴を「研修手帳」に記録し、年度末、年度初めの園長との個人面談の際に研修結果を評価し、次年度の研修計画に生かしています。

2.「お帰りの会」後のコーナー遊びの活況
2階の2〜5歳児クラスでは、午後4時過ぎには各クラスで「お帰りの会」を行い、会が終わったとたんに子どもたちは、おもちゃやテーブル、カーペットを持ち出し、保育室内は活況を呈していました。4歳児クラスでは、押し入れから色々なおもちゃ箱やコスプレの衣装などを持ち出し、身につけ楽しそうに遊んでいます。また、周りにはレールコーナーやカルタコーナーなど、縁日の屋台村のような様々なコーナーができあがり、子どもたちは楽しそうに各コーナーをめぐっています。5歳児クラスでも、床にカーペットを広げたり、直に座ったりして、カードコーナーやブロックコーナーなどを作り、遊びに熱中しています。

3.自己評価の仕組みの構築
「子どもの最善の利益を守る」運営方針のもと、保育の質の向上に向けて園の自己評価の仕組みを構築しています。毎月末には、各クラス会議で指導計画の評価・見直しを行い、年度末の職員会議で、各クラスの年間指導計画について自己評価を行い、良かった点、課題について発表し、次期の指導計画につなげています。また、職員は、年度末に園独自の「自己評価チェックリスト」により、「保育理念、子どもの発達援助、保護者に対する支援、保育を支える組織的基盤」の4評価項目につき、4段階の自己評価を行っています。園では職員の評価結果を取り纏め、前年度との比較及び課題点を分析し、副主任以上の幹部職員により「園としての自己評価」を行い、努力した点、課題・改善点を取り纏め、翌年の事業計画に反映しています。 

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.子どもが主体的に活動できる保育室内の環境構成への取組み
保育室内は安全を優先しているため、日常的に子どもがおもちゃや教材を自分で取り出して遊んだり、子どもが保育士などの視線を意識せず過ごせる場所の設定や、間仕切りやコーナーなどで落ち着いて過ごせる場所の環境構成が充分とはいえません。職員のスキルアップと連携により、「お帰りの会」後の自由コーナー遊びのように、子どもの安全を図り、子どもが主体的に活動できる保育室内の環境設定の見直しが期待されます。

2.情報提供方法と環境構成面の工夫による保護者との相互理解の促進
保護者アンケートでは、2割を超す保護者から、子どもの戸外遊びや園外活動に対する要望、感染症の情報提供、送り迎えの際の子どもの様子の説明などに対する要望が上がっています。園の保育活動や実情について、毎日の送迎時や保護者懇談会、保育参加、個人面談などあらゆる機会を通じて、保護者に分かりやすく丁寧に説明するとともに、日常の保育の中身が見える環境構成面での工夫を行い、保護者の園への理解を深めるとともに、保護者のニーズに寄り添った保育を提供していくことが期待されます。

3.地域に向けて開かれた子育て支援サービスの提供
 本園は開設後日が浅いこともあり、地域に向けての子育て支援サービスの提供は今後の課題としています。地域の方々により多く園を知ってもらうための施設開放や、園の専門性を生かした講習会や定期的な育児相談などの子育て支援サービスを提供していくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・指導計画には子どもの希望を取り入れ、室内遊びを園庭遊びに変えたり、子どもの意見により散歩先の公園を変更するなど、計画には柔軟性を持たせています。

・子どもの人格を意識するため、子どもに対して威圧的な言葉遣い、無視が行われないよう職員間で相互に配慮できるように努めています。

・守秘義務の意義や目的について、新採用職員には採用時説明会、その他の職員については、事例が出てきた時、年2回のマニュアル見直しの時に確認しあっています。

・保護者には入園説明会で重要事項説明書を基に個人情報について説明をし、ホームページへの写真掲載、一斉メール配信登録について同意書をもらっています。

・職員は、登園時や衣服の着替え時に子どもの観察を通して異常がないかをチェックして虐待の早期発見に努めています。虐待が明白になった場合や疑われる場合は、神奈川区福祉保健センター、横浜市中央児童相談所に通告・相談できる体制を整えています。

・無意識に性差による固定観念で保育をしていないかなどを確認するため職員全員で自己評価を行っています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・全体的な計画は、保育の基本方針と地域の事情を考慮して策定されています。
全体的な計画では、保育目標を「知育」「徳育」「体育」「食育」を『4つの学び』として捉え、各年齢に即したねらいと育ちの視点に基づき、指導計画を策定して保育を進めています。

・指導計画には子どもの希望を取り入れるようにし、計画に柔軟性を持たせています。子どもが納得して主体的に取り組むことを大切にしています。

・0・1歳児など言葉を話せない子どもに対し、子どもの表情や発する声から思いを汲み取り、応答的に関わるようにしています。

・園の内外の清掃は各クラス保育手順に沿って行われ、保育室はクラス担当職員が清掃を行い、共用部分は外部委託業者により清掃を行っています。

・0〜2歳児クラスでは、歯固めのおもちゃや音の出るおもちゃ、手触りの異なるおもちゃなどを用意しています。3〜5歳児クラスではままごとや小さいパズルなどを用意しています。

・子どもたちが自由に表現する力を培うよう、BGMに合わせて踊ったり、外部講師による体操、英会話などを取り入れています。

・キュウリ、ナス、ピーマンなどを栽培しています。収穫した野菜をクッキングに使ったり、調理室に運んで調理のお願いをしたりしています。

・幼児期のけんかの場合には、両者の言い分を聞き、言い分が相手に伝わるように代弁し、子ども同士でケンカが解決できるように援助しています。

・天候が許す限り、1日に1回は屋外活動を行うようにしています。散歩、園庭、ウッドデッキ、駐車場などに出ています。

・3〜5歳児クラスの昼食はランチルームでブュッフェ形式となっており、子ども自身で盛り付けるようになっています。盛り付けの際には職員が量の確認をしていますが、完食を強要することはありません。

・季節に合った決められたテーマに沿って季節感のある献立作成を行っています。子どもにとって食べやすいどんぶりメニューなどを提供し子どもが喜んで食べる事ができる盛り付けに配慮しています。

・乳幼児突然死症候群に対する対策として、0歳児は5分間隔、1歳児は10分間隔でブレスチェックを行っています。また、うつ伏せになっている子どもは仰向けにするようにしています。

・園でのトイレットトレーニングの状況は送迎時に口頭で保護者に伝え、園と家庭との連携を密にするようにしています。

・長時間保育になる子どもが少人数のため、職員とのかかわりを密にして、子どもがゆったりとくつろいで過ごすことができるようにしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・慣らし保育期間は、子ども一人一人の状況に合わせて、子どもにストレスが掛からないように注意しています。

・0歳児は毎月、1歳児は2か月ごと、2歳児は3か月ごとに月間指導計画に基づいた個別月間指導計画を、一人一人の発達に合わせて作成しています。

・配慮を要する子どもの状況について、横浜市東部地域療育センターの巡回指導を受け、助言や指導を受けています。

・食物アレルギー疾患のある子どもには、かかりつけ医の「保育所等における食物アレルギー疾患生活管理指導表」を提出してもらっています。

・保護者が外国籍の子どもを受け入れる場合は、保護者から要望を聞き、日本の習慣を押し付けないよう配慮しています。

・苦情受付担当者は主任、苦情解決責任者は園長、第三者委員2名の氏名を「重要事項説明書」に明記し、玄関には氏名と連絡先を掲示しています。

・保護者から寄せられた苦情・要望は必ず記録に残し、毎日の昼礼や職員会議、クラス会議で全職員に周知しています。

・子どもの健康管理に関するマニュアルがあり、それに基づき看護師が一人一人の健康状態を把握するようにしています。

・年2回の健康診断、歯科健診を行い、園独自の「健康記録表」に記録しています。異常がある場合は看護師から保護者に伝えています。

・安全管理に関するマニュアルがあり、全職員は幼児救命救急法やAED使用法を学んでいます。事故やケガの際は、昼礼や職員会議で報告し、再発防止策を検討しています。

・「感染症マニュアル」があり、職員・保護者に周知しています。感染症が発生した場合には玄関の「大型モニター」で情報提供をし、送迎時にクラスごとに職員から保護者に内容を伝達しています。

4 地域との交流・連携

・育児相談として定期的に行っていませんが、園見学時や、電話での相談には応じています。

・相談内容に応じて関係機関と連携をとるため、関係機関をリスト化し事務室に配置しています。関係機関との窓口は主任保育士となっています。

・年長組は小学校の1学年、2学年クラスと「生活科交流」を行っています。また、近隣の私立学園の中高生の保育体験も受け入れています。

・保育園のサービス内容や料金、日々の保育の様子については園のホームページで詳しく公開しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・保育理念、保育目標は、子ども本人の最善の利益を守り、保護者のワーク・ライフ・バランスの実現を目指すものになっています。

・「就業規則」「保育士としての心得」の中に、職員が不正や不適切な行為を行わないように明文化されています。

・設置法人本部の経営・運営情報については、行政関連情報媒体で公開されるほか、園独自のホームページにも掲載し公開しています。

・事務、経理、取引などのルールは、設置法人の規程にて設定されています。保育園の事務や経理については、本部担当職員が毎月系列の保育園を回り、小口現金のチェックを行っています。

・幹部職員を対象に、外部から定期的に講師を招いて、子どもに接する保育士に対し示唆や助言を与えながら教育を行う「スーパービジョンに関する理論や方法」の研修を行っています。

・園長は国の制度や横浜市の保育行政の推移を見守り、保育園運営に影響のある情報は私立保育園園長会議やインターネットを通して収集し分析しています。

・設置法人全体での事業展開と保育園部門での事業展開について、2017年度から2022年度にかけての中長期計画を策定し、各年度の行動を事業計画に落とし込み、事業の方向性を定めています。

6 職員の資質向上の促進

・保育所の理念や基本方針に基づき、人材育成計画を作成し、それに則って職員の配置がなされています。人材育成計画は、職責別に達成目標、OJT,OFF-JT,SDS(自己啓発システム)を定めています。

・園では「平成31年度職員研修計画」を作成して園内研修を実施し、毎月外部講師を招いて「トップマネジメント」「リーダ−」「男性保育士」「新人」の各研修を実施しています。

・一般外部研修、キャリアアップ研修、招聘講師による各種研修をバランスよく受講できるように職員一人一人の「研修手帳」を作成し対応しています。

・毎年度末に全職員は「保育理念」「子どもの発達援助」「保護者に対する支援」「保育を支える組織的基盤」の4つの評価項目にわたって「職員自己評価」を実施しています。職員の自己評価結果は、集計して職員にフィードバックするとともに、園内研修テーマとして取り上げ、話し合っています。

・職員の自己評価結果を基に幹部職員による「保育所としての自己評価」を計画的に行っています。年度末に、園のアピールポイントと課題を抽出してホームページに公表しています。

・統括園長が毎年度はじめと年度末の年2回、また、必要に応じて随時、職員一人一人と面接し、職員の意向や希望を確認し、同時に職員一人一人の評価も行っています。

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