かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

キッズガーデン横浜鶴ヶ峰

対象事業所名 キッズガーデン横浜鶴ヶ峰
経営主体(法人等) 株式会社Kids Smile Project
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 241 - 0022
旭区鶴ケ峰2-48-7
tel:045-744-7580
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年12月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 キッズガーデン横浜鶴ヶ峰保育園は、相鉄線「鶴ヶ峰」駅から徒歩4分ほどの位置にある、2017年4月開所の私立保育園です。近くには自然豊かな公園があり、散歩コースに恵まれています。保育目標に「健康な子ども」「仲間を大切にする子ども」「作ることに喜びを感じられる子ども」「身近なものに愛情を持って接する子ども」を掲げ、日ごろの活動や夏まつり、運動会や生活発表会などの行事のときにも、子どもたちの主体性を大切にして、子どもの要望を聞きながら保育を展開しています。民間の幼児教育機関との共同開発による教育プログラム(遊びを通して子どもの興味を育てる)を行っており、子どもたちの興味に合わせて実施しています。定員は60名(0〜5歳児)、開園時間は月曜日から土曜日まで7時〜20時です。地域の子育て支援として、育児相談なども行っています。

《特に優れている点・力を入れている点》
○園全体でチームワークを大切にして連携し、子どもの育ちを見守っています
 日々の昼礼や職員会議などで各クラスの子どもの様子を報告し合い、申し送りノートなどで担当以外のクラスの様子の把握に努めるなどして、園全体ですべての子どもを見守る体制作りに努めています。園長と主任は実際に現場に入って各クラスの状況を見て回り、保育士にアドバイスするなどしています。保育士、栄養士、調理職員は、食育計画をもとに実施方法について話し合い、年齢に応じた食育を行ったり、手作りのおもちゃを協力し合って製作したりするなど、子どもたちがさまざまな経験を通して成長できるよう日々取り組んでいます。園長をはじめ主任、保育士、栄養士が、それぞれの役割を明確にして、チームワークを大切にして連携し、園の理念・方針の実現を目ざした保育の実践につなげています。

○子どもの自主性を尊重した保育を心がけ、子どもが何を考えているか、何に困っているかを察するようにしています
 職員は子どもの自主性を尊重した保育に心がけ、子どもにていねいな言葉掛けを行い、子どもが何を考えているか、何に困っているかを察するようにしています。遊ぶときには子どもたちに何をして遊びたいかを聞き、行事の準備に当たっては子どもたちの意見を取り入れています。例えば、お店屋さんごっこでは、子どもたちが段ボールなどの廃材を使って、たこ焼き屋さんやクレープ屋さんなど工夫して製作し、発表会では、子どもたちが話し合いながら発表する内容を決めています。朝の会では、子どもがみんなの前に出て担任に代わって話をするなど、主役になれる場面を設定することもあります。0〜5歳児まで、民間の幼児教育機関との共同開発による教育プログラム(遊びを通して子どもの興味を育てる)を行っており、子どもたちの興味に合わせて実施しています。

○保育室の環境と人的環境を整え、子どもたちがのびのびと過ごせるよう配慮しています
 保育室は採光も良く、木を基調とした温かみのある造りとなっています。2〜5歳児の保育室は、扉を開けるごとに、より広い空間を作ることができ、お誕生会、リトミック、体操、運動会や発表会の練習などを異年齢合同でのびのびと行うことができます。また、園長は愛情を持って安全に保育することを大切にしています。そのために職員間で何でも話し合える環境づくりを行い、保護者とも良好な関係の構築に努めています。職員は子どもの気持ちを受け止め、温かい態度で子どもと接することを心がけています。保護者にはできるだけ子どもの様子を伝えるようにし、保育室や廊下に子どもたちの作品を掲示し、子どもたちの成長を感じてもらっています。保育室の環境と人的環境を整え、子どもたちがのびのびと過ごせるよう配慮しています。

《事業者が課題としている点》
 園では、職員一人一人の専門性を高めスキルアップしていくことや、地域に根ざした園づくりなどを課題と認識し、具体的な取り組みを検討しています。まず職員一人ひとりが日々、愛情をもってていねいに子どもと接していくこと、そして計画的な研修受講とチームとして情報共有に努めることを重点に取り組んでいく意向です。地域に開かれた園づくりについては、園庭の整備を進めていくとともに、職員自ら地域に出て連携できる関係を構築し、いずれは園庭開放などの育児支援活動を実施し、地域に頼られる存在としての園づくりを目ざしています。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

 保育理念は、「みんなが輝く社会のために 保育園は『子どものために』『保護者のために』『地域のために』『職員のために』存在します。保護者が子どもを授かった喜びや共に生きる幸せを感じることができる子育て支援を行います」、保育方針は、「生きる力の基礎を育む」「様々な人との関わりを深める中で、人への信頼感と自己の主体性の形成を促す」「様々な環境との相互作用を通して、豊かな心情・意欲・態度の育成を促す」となっています。これらは本社で行われる入社前研修で理念・方針について職員に説明しており、日常的に確認できるよう事務室に掲示しています。毎年度末の職員会議では、次年度の計画作成に向けて読み合わせを行い、職員間で園の保育の方向性を確認しています。保護者には、理念が明記された入園のしおり(重要事項説明書)を配付し、入園説明会や懇談会で園長が説明を行っています。
 保育所の役割・使命についてのマニュアルには、児童憲章を掲載し、保育者としての心構えや責務が明記されています。また、不適切保育防止マニュアルには、保育者が本来目ざすべき姿を明確に示すとともに、保育にあたる際の態度や言葉遣いについて明記されています。これらのマニュアルは、入職時の研修で周知しているほか、職員会議などで読み合わせを行っています。また、職員の自己評価チェックシートに子どもとのかかわりや対応についての項目があり、自らの保育を振り返る機会を作っています。職員は、常に子どもが何を求めているか配慮しながら、子どもの気持ちに寄り添い、おだやかに対応することを心がけて保育にあたっています。
 事務室内にあるトーキングルームには、おもちゃや絵本が準備されており、子どもがクールダウンできるまで、落ち着いて過ごすことができるようになっています。職員は、子ども一人一人の様子に応じて、トーキングルームを活用して、じっくりと話を聞いたり、絵本を読んだりして対応しています。訪問調査日には、ぐずっている子どもを保育士がそっと抱き上げて、廊下のスペースで落ち着くまで、対応している姿が見られました。


2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

 全体的な計画は、理念と方針に沿って本社で骨子が作成され、それをもとに保護者との連携や地域の特性などを考慮して、園長が中心となって作成し、会議等で園長から職員へ説明を行っています。保護者に対しては、入園説明会や懇談会で全体的な計画に沿った各クラスの年間目標や取り組みについて説明するほか、年齢ごとのねらいを記載したクラスだよりを毎月配付しています。
 年間指導計画と月間指導計画は、各クラスの担当職員が話し合いながら、全体的な計画に基づいて作成し、主任と園長が確認して修正点等についてアドバイスを行い、最終決定しています。子どもの主体性を大切にして計画を作成することを職員間で共有できるよう、職員会議や昼礼などで、園長から説明しています。職員は、日々の保育の中で、子どもの様子や表情から、個々の思いを汲み取り、子どもの声にしっかりと耳を傾けることを共通認識としています。静と動の活動バランスを考慮しながら散歩の行き先を変更したり、子どもの意見を聞いて活動内容の幅を広げたりして、柔軟に対応しています。
 入園前に保護者と個別に面談を行っています。面談は、園長や主任、担当保育士が担当し、入園までの生育歴のほか、授乳や睡眠の状況についてていねいに聞き取りを行い、食物アレルギーなどがある場合は、必要に応じて栄養士も同席して対応しています。面談内容は個別に記録して、保護者に入園までの生活状況などを記入してもらった児童表とともに個別にファイリングしており、入園後の保育に生かせるよう、職員間で情報を共有しています。


3 サービスマネジメントシステムの確立  短縮保育(慣れ保育)の期間は、原則2週間としており、入園前に保護者へていねいな説明を行うとともに、保護者の状況や子どもの様子に応じて、期間や時間を柔軟に変更するなどして個別に対応しています。0、1歳児の新入園児に対しては個別に主担当保育士を配置しており、土曜保育の際も0歳児の担当保育士を配置するなどしています。0〜2歳児は、複写式の連絡ノートを用いて子どもの様子を保護者に伝えているほか、送迎時に園での様子、家庭での様子をやり取りして、双方で情報を共有しています。進級時は、0歳児クラスの担当保育士を1名、持ち上がりで1歳児クラスの担当に配置し、新入園児と在園児の様子を職員間で共有して、園全体で子どもを見守る体制を整えています。
 乳児会議、幼児会議をそれぞれ月1回開催し、活動内容や保育の実践について振り返りを行っています。年齢ごとの月間指導計画に、その月の活動内容や保育内容に対する評価・反省を記録して、クラスのリーダー保育士が中心となって、担当保育士と話し合いを行い、次月の指導計画の作成に反映させています。保護者との日常的なやり取りの中で、食事や睡眠、トイレットトレーニングなどに関する保護者の意向を汲み取れるよう努めており、指導計画に反映しています。
 5歳児の就学に関して、園長が小学校を訪問し、直接、保育所児童保育要録を手渡ししています。入園時に子どもや家庭の状況などを保護者に記載してもらった児童票とともに、入園後に保育士が記録している期のまとめ(保育経過記録)を個別にファイリングしています。期のまとめは、0〜2歳児は毎月、生活・運動発達・言語・自我などの項目があり、3〜5歳児は、1年を4期に分けて、生活・社会性・言語・運動などの項目に沿ってそれぞれ記録しています。これらの記録は、事務室に保管されており、必要な職員が共有して、進級時には担任間で申し送りを行っています。
4 地域との交流・連携

 8月に開催された園の夏祭りでは、ヨーヨーすくいや輪投げなどで地域の保護者や子どもたちと交流を深め、保護者と話すなかで、求めている保育サービスや幼児教育などについて知ることができました。園長は、行政を含む関係機関が集まって主催する「保育園ひろば」の相談コーナーで、地域の未就学児やその保護者と触れ合いながら保育ニーズを探っています。また、幼保小連携事業では、同じ小学校に就学を予定している5歳児同士でグループを作り、近隣の小学校の体育館で表現遊びや体操をしています。園長は保護者との情報や意見の交換を行いながら、小学校への就学を前にした園児の保護者の相談にのっています。
 本園では、地域での子育て支援サービスの一環として、今年の夏から地域の子ども会のラジオ体操の会場として園庭を貸し出しています。また、園長は近隣のケアプラザで、地域の保護者に向けて「保育の出前講座」を行っています。講座は、赤ちゃんとの触れ合い遊びを題材としたもので、園長は、こうした講座を通して家庭にいる地域の母親との交流を深めるとともに、地域の母親と本園児の働く母親との考え方や感じ方の違いを知ることで、子育て支援の参考にしています。また、このような活動や交流によって把握した子育て支援ニーズを園に持ち帰り、職員会議や内部研修を通して職員と共有し、意見交換を行っています。
 本園の玄関受付前の掲示板や園舎の近くにある地域の掲示板に、「かるがもサロン」「ふれあいサロン」などさまざまな保育サービス情報を掲示しています。そのほか事務所隣の廊下壁面にもいろいろな講座や公演のお知らせなどを掲示しています。旭区の子育て支援センターや近隣のケアプラザでは、長机を広げてその上に園のリーフレットやチラシを並べて保育サービスの情報提供を行っています。園長は「保育園ひろば」の相談コーナーでは育児相談も行っています。園の育児相談では、あえて定期的な相談日を設けず、保護者の都合に合わせて予約をしてもらっています。忙しくて園に来られない保護者のために開園中はいつでも電話相談に応じています。


5 運営上の透明性の確保と継続性  区の子育て支援センターや近隣のケアプラザに園のパンフレットを配置しています。また、働く保護者がインターネットで保育園を探すことができるように民間のWEBサイトに園情報を提供しています。園の受付前には、料金を含めた園生活にかかわる重要事項説明書を配置するとともに、事務室前の廊下にはすべての職員のクラスや担当、名前がカラーの顔写真とともに掲示されています。
 職員は折に触れて、児童虐待など不適切保育についてのマニュアルの読み合わせを行ったり、他施設等で実際にあった不適切事例をテーマに勉強会を行ったりしています。8月には保育士などのキャリアアップ研修として「虐待予防」の研修にも参加しています。参加した職員は、研修で学んだ内容について昼礼や職員会議等で報告し、全員で共有しています。
 園の見学日は決まった日を設けず、保護者の都合の良い日時に予約してもらっています。園としては、園児の活動の様子が見学できるように10時ごろをお勧めするとともに、保護者が子どもたちの遊びに参加できるような仕組みを作っています。本園のホームページには、利用希望や見学の問い合わせに対する電話番号案内を一目でわかるように掲載しています。園見学や質問など保護者からの問い合わせについては園長と主任が対応し、重要事項説明書やパンフレットに基づいて、どちらが対応しても同じ内容を説明できるようにしています。保護者がクラスに入るときはクラス担任が保護者対応を行っています。
6 職員の資質向上の促進

 今年6月、提携校から1名の実習生を4歳児の責任実習として20日間にわたり受け入れました。受け入れに当たり、マニュアル「実習生・ボランティアについて」に基づき、業務内容や個人情報の取り扱いなどの責務について事前に打ち合わせを行いました。あらかじめ園だよりなどで実習生が入ることを保護者にお知らせしています。日々の保育実習はクラス担任が、園全体のことについては主任が指導しています。効果的な実習となるように実習生のニーズも踏まえて、どのクラスへ入るか、どの子どもとの交流に力点を置くかなどを考慮して、毎日、適宜配置を決めています。日々の実習終了後は担任と反省会を、最後日は園長や主任も参加して総括会を行っています。
 園長は、個々の職員のキャリアや意向を踏まえて各職員に必要と考える研修を勧め、職員の確認を踏まえ年間の研修計画を作成しています。研修は、「初級乳児」「幼児保育」から「キャリアアップ」、園長を対象とした「保育マネジメント」、栄養士を対象にした給食施設栄養管理研修会に関するものまで多様です。職員は知識や技術の向上に向けて積極的に参加しています。非常勤職員も「乳幼児事故防止」「救急救命感染症予防」などの必須研修に加え、希望する研修にも参加が可能です。受講後は研修報告書を作成し、職員だれもが報告書を閲覧できるようにしています。内部研修として、最近では「子どもの気持ちによりそう」をテーマにした活発な研修が行われています。
 園長は保育者である自分自身が大事にしなければならないものとして「愛情」「子どもの気持ち」「安全」などを掲げ、それらを人材の採用、育成を進めるうえでの重要なポイントとしています。また、人材育成として、月別、対象者別に参加者を決める体系的な研修計画が作成されています。


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