かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

スターチャイルド《岸根公園ナーサリー》

対象事業所名 スターチャイルド《岸根公園ナーサリー》
経営主体(法人等) ヒューマンスターチャイルド株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 221 - 0802
神奈川区六角橋6-31-1
tel:045-438-2570
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年12月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
 【施設の概要】
 スターチャイルド≪岸根公園ナーサリー≫は、横浜市営地下鉄ブルーライン岸根公園駅から徒歩7分の交通の便の良いところにあります。近隣には14haの広い敷地内に子どもたちが遊ぶ沢山の広場のある岸根公園を始め多くの公園があり、自然に恵まれた立地となっています。平成29年(2017年)4月にヒューマンスターチャイルド株式会社によって開設されました。
 園舎は、1階に事務室、厨房、0,1,2歳児保育室と調乳室、沐浴設備、乳児用トイレがあり、2階には、3,4,5歳児保育室と幼児用トイレがあります。3階に屋上トイレと多目的トイレ、屋上園庭があり夏季に子どもたちがプールや水遊びを楽しんでいます。
 定員は60名(生後6ヶ月過ぎから就学前まで)です。延長保育を実施していて、開園時間は、平日7時〜20時、土曜日は7時〜18時です。
 保育理念は、「子どもたちの無限の可能性を信じ、意欲を引き出し、伸ばす保育を実践します。」と定めています。保育目標・方針は、@よく考え、心身ともにたくましい子(自立と挑戦を応援します)A個性の豊かな子(個性を尊重し長所を伸ばします)Bやさしさと思いやりのある子(社会性=人との関わる力を身につけます)としています。また、園目標として「心も体も元気な子ども」「友だちと楽しく遊べる子ども」「思った事、感じたことを表現できる子ども」としています。
1.高く評価できる点  
●保育士の待つ姿勢に見守られて子どもたちの主体性が育まれています 
園は、法人本部が定めた保育目標と共に園目標を定め「心も体も元気な子ども」「友だちと楽しく遊べる子ども」「思った事、感じたことを表現できる子ども」を毎日の保育の中で実践するよう努めています。子どもが自分の考えたこと、思ったこと、感じたことを表現できるよう保育士は先走らず待つ姿勢を心掛けて子どもと向き合い、子どもの気持ちを大切にするようにしています。職員は、お互いが話しやすい環境を作ることによってクラスの子どもの様子などを伝え、情報を共有しています。職員は、子ども一人一人の状況や変化を把握して園全体で子どもたちの成長を見守っています。
保育士は、子どもが考え、何をしたいか保育の中で発言する機会を作っています。日常の保育の中でも散歩先で何をしたいのかなど子どもの考えを聞く場面が多数見受けられます。例えば、食育で体験した空豆のさやむきから絵本の「そらまめくんのベッド」を連想して、『ふわふわベッド』を自分達も作ってみたいと希望があり、月の制作として取り組み、どうしたら作れるかみんなで相談したり工夫したりして制作しました。このように子どもの思ったこと、感じたことを大事に受け止め保育に活かすよう努めています。また、日々の保育の中で年齢に応じ、一人一人の個別に応じて丁寧に基本的生活習慣が身につくよう配慮しています。基本的生活習慣を取得した幼児クラスの子どもたちは朝の合同保育後の片付けから朝の会、給食前の準備など主体的に行動しています。また、当番活動など保育士の指示を待たずに子どもたちが自発的に行動する姿が見られ、自分達で考えて次の行動に移っています。このように保育士は子どもたちが主体性を持って考え、思ったこと、感じたことを表現することができるよう援助しています。
● 保護者に園の保育を知ってもらうよう努めています 
施設長は、「保育の見える化」を提案して園として取り組んでいます。保育の様子や活動内容を写真や文章などで示したボードを玄関付近の見えやすい所に掲示して保護者に知らせています。子どもたちの制作した作品もその時の様子と共にクラスに掲示しています。
2019度より保育参加と個人面談を年2回、1日3組の予定で期間を設けて保護者の都合を聞き実施しています。保育参加は、保護者がママ先生やパパ先生になって保育士と同じ活動をしてもらい子どもと一緒に給食を食べ、その後個人面談を実施しています。また、期間外でも受け入れていてほぼ全員の保護者が参加しています。また、保護者の意見を取り入れ、職員間で話し合った結果、幼児クラスは午後も散歩に行き屋外活動するようになりました。
このように園は、保護者と接して意見交換に努め、情報の共有化を図り、子どもの成長する様子を共にすることで保護者と連携して子育てができるように努めています。
2.工夫・改善が望まれる点 
● さらなる地域交流や地域子育て支援への取り組みが期待されます  
 園は、開設3年目を迎え、今後取り組んでいきたい事業として地域交流を掲げています。いま現在は行われていませんが、「街、学生、地域をつなぐキャンドルナイト2019」に参加する予定です。大学が企画し、自治会連合会、神奈川区役所、地区センター、地域ケアプラザ、保育園、小学校、商店街連合などの団体が参加しています。その準備として学生ボランティアが来園して、子どもたちが牛乳パックでキャンドルホルダーの作り方を教えてもらい、一緒に作る予定です。また、秋には高齢者施設を訪問して5歳児クラスが交流する予定としています。これからの様々な取り組みが期待され、今後の地域交流が楽しみです。
園見学などに訪れた地域の保護者から相談等を受けていますが、定期的な育児相談は実施していません。また、神奈川区保育所子育て連絡会に参加して「みんなdeこそだてワイワイパーク」開催に職員を派遣して協力していますが、園が企画した地域の保護者や子どもに向けた子育てや保育に関する講習・研修会を開催するまでには至っていません。運営法人は経営ビジョンとして「地域に愛され社会に貢献する子育て支援サービス企業を目指す」としています。今後は、園が培った保育に関する知識や職員の経験と技能などの専門性を活かして地域の子育て支援することが望まれます。
評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は、「スターチャイルドは、子どもたちの無限の可能性を信じ、意欲を引き出し、伸ばす保育を実践します。」です。保育目標・方針は「@よく考え、心身ともにたくましい子(自立と挑戦を支援します)、A個性豊かな子(個性を尊重し、長所を伸ばします)、Bやさしさと思いやりのある子(社会性=人と関わる力を身に付けます)」としており、利用者本人を尊重したものとなっています。これを踏まえて園独自の目標として「心も体も元気な子、友だちと楽しく遊べる子、思ったこと、感じたことを表現する子ども」を設定しています。月に1回行われる職員会議及びカリキュラム会議の初めに、理念の唱和を行っています。運営法人では入職時に理念研修を行っており、年に1回本社研修の中で理念の研修を実施しています。保護者に対しては入園のしおりに記載し入園時に説明しています。保育の内容は、基本方針に沿っていることが保育観察から認められました。
・園の理念を「すべては、子どもたちの輝く未来の為に」として子どもの最善の利益を第一に考えています。施設長は園内研修や職員会議等で子どもの気持ちを受け入れて肯定的な言葉掛けや子どもが発言する時は待つ姿勢で接することを職員に伝えています。日々の保育の中で子どもへの対応について職員同士で話し合ったり、会議で意見交換するなどして実践につなげています。
・友達や保育士の視線を意識せず過ごせる場所として、可動棚を利用して一人で過ごすスペースを作ることができます。事務室など必要に応じて子どもと一対一で話し合える場所があります。幼児トイレにドアを設置し、着替える時にはロールカーテンを下ろすなどプライバシーに配慮しています。
・運営法人はプライバシーマークを取得しており、園は守秘義務の意義や目的を職員やボランティア・実習生に周知しています。個人情報取り扱いについてのガイドラインとして「個人情報管理マニュアル」が整備されており、全職員に周知しています。個人情報の取り扱いについては、入園説明会で保護者に説明し、同意書を得ています。また、職員からも同意書を、ボランティア・実習生からは誓約書を得ています。個人情報に関する記録はすべて施錠できる場所に保管、管理しています。
・保育マニュアルに「差別禁止マニュアル」があり、性差による差別や固定観念による話し方や表現を戒めています。職員は定期的にマニュアルを確認する機会を持ち、施設長は会議の中で取り上げたり気がついた時は助言するようにしています。遊びや行事の役割、服装などで男女の区別することなく、クラス内での順番やグループ分け等も区別なく活動しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・入園時に保護者と面談し、入園までの子どもの生育歴や家庭での状況を状況確認表に基づき記載してもらい、新入園児状況票に記録していきます。面談時に子どもを観察し職員会議で話し合って、情報共有をしています。
・保育室の窓は大きくとられ陽光も十分取り入れられる構造となっています。保育室はエアコンで温度管理がされており、空気清浄機が設置されています。保育所内外の清掃は、清掃チェック表に基づき清潔に保たれています。個々の保育エリアは、相互の音や声が邪魔になりにくい構造となっています。さらに、保育士は相互の活動を配慮して楽器や歌声が騒音にならないようにしています。
・乳児については、個別指導計画を作成しています。3歳以上の子どもの場合、配慮を必要とする子どもについては、個別指導計画を作成しています。毎月開かれるカリキュラム会議で計画の見直しを行っていますが、週案の段階でも振り返りを行う中で、計画の見直しを行っています。また、離乳食、トイレットトレーニング、箸の使用などの課題については、保護者との話し合いによって計画を作成しています。
・子どもの年齢や発達、子どもの興味にあわせて、手作り玩具や布製のおもちゃ、ひも通し、ブロック、パズル、ままごとセットなどを子どもの手の届く場所に用意して、マットやテーブルなどでコーナーを作り、落ち着いて遊べる環境になっています。おもちゃや教材等は種類ごとにカゴや箱に入れられており、子どもたちは自分で選んで遊び、好きなことをして遊び込める時間が確保できるよう配慮しています。また、どの保育室も図鑑や絵本などを自由に見ることができ、子どもたちは給食前や午睡前など活動の合間に絵本を選んで読んでいる姿が見られました。
・園の年間指導計画に植物栽培があり、トマト、キュウリ、ピーマン、オクラ、ヒマワリ、朝顔などを栽培し、観察記録を描いたり、制作に取り入れるなど保育活動にフィードバックしています。また、ポケット図鑑を持って散歩に行ったり、戸外活動で見た昆虫や小動物、植物の名前などを関心を持って図鑑や絵本で調べたりしています。
・発達に応じて運動能力が高められるよう積極的に散歩や野外活動を取り入れています。また、室内でも鉄棒、マット、跳び箱、リズム遊びなどを工夫し、発達に合わせた運動遊びを行っています。幼児は月2回外部講師による体操の時間を設け、また様々な遊びの中で全身を使って活動できるよう工夫しています。紫外線対策としてネックガード付帽子を着用し、夏季のプールでは遮光カーテンを取り付けています。個人によっては長袖ラッシュガードを着用しています。子どもの既往歴や健康状態にあわせ、無理をしない様個別の対応をしています。
・園は「献立表」と「給食だより」を事前に保護者専用アプリを利用して配信しています。その日の給食のサンプルを玄関に置き、お迎えの時に保護者が確認できるようにしています。「給食だより」に”朝ご飯はどうして大事なの?”や”旬の食材”、”水分補給で熱中症予防を”などの情報提供やおすすめメニューとして月の献立からレシピを掲載しています。保育参加に出席した保護者には子どもと同じ献立の給食を試食できる機会を設け親子で給食時間を過ごせるよう配慮しています。
・子どもの排泄リズムを捉え、個人差を尊重して援助しています。外出時や午睡前はトイレに行くよう促しますが、強要しないよう心掛けています。トイレットトレーニングは一人一人の状況をみて保護者と連携しながら個別に対応しています。おもらしをした子どもには、恥ずかしい事ではないと伝え、自尊心を傷つけないよう、さり気なく対応しています。
・園だよりやクラスだよりは、園や子どもの様子、子どもに関する情報などを保護者専用アプリで配信するほか、園内に掲示しています。幼児クラスはその日の保育の様子をホワイトボードに記載して掲示し、活動内容を保護者に伝えています。また、「保育の見える化」として写真に撮って活動毎に掲示して知らせています。保育の様子をブログでも知らせています。
・4月1日進級式に年間行事予定を配布し、園だよりでは当月の予定の詳細を知らせています。年2回の保育参加は期間を設け、保護者の都合の良い日に実施し、その後個人面談を行っています。懇談会等に出席できなかった保護者へのフォローは書面を配布するとともに口頭で伝えています。
・近隣の小学校や学童保育などに「きらきら保育士体験」を呼びかけ、毎年数人の子どもたちが来ています。近隣の小規模保育所とも交流をしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・乳児については個別の指導計画を作成し、週ごと、および月ごとにその期の振り返りを行い、記載しています。日常的に保護者との「育児日誌」(連絡帳)、日常会話などの保護者の意向を反映して保育士同士話し合っています。振り返りは養護、教育などの場面ごとに実施しており、次の期の計画に反映しています。
・園にはエレベーターが設置され、バリアフリー構造となっています。障害のある子どもについては、個別指導計画を作成しており、横浜市総合リハビリテーションセンターからの指導が得られるようにしています。日常の保育において、他の子どもとの関係に特に配慮しています。障害児保育についての研修に積極的に参加しています。研修後、職員会議やケース会議で報告を受けたり、個別のケースに関してはケースカンファレンスなどで対応を検討し、情報を共有しています。
・入園時の状況確認書・健康診断書等でアレルギーについて調査しており、アレルギーのある場合は医師の「食物アレルギー疾患生活管理表」を入手しています。食物アレルギー誤食事故防止マニュアルを作成し、職員に周知しています。保護者との連携を取って除去食の提供をしています。食物のアレルギーの場合、アレルギー食は他の子どもとは異なったプレートを用いて、テーブルも別にして、保育士がついて見守っています。
・文化や生活習慣の異なる子どもが入園した時には、その国の文化や生活習慣を大切にしています。
・保育士は登園時に子どもの様子を観察し、保護者から連絡帳や口頭で様子を聞くなどしています。乳児は「育児日誌」に記録し、健康状態をチェックしています。また、必要に応じて園での子どもの健康状態について保護者と電話連絡したり、降園時に口頭で状況を伝えたりして、保護者と降園後の対応を話し合っています。食後の歯磨きは、全クラスで保育士が仕上げ磨きをしています。年2回の歯科健診の際、医師より歯磨き指導を受けています。
4 地域との交流・連携 ・園は、神奈川区保育所子育て連絡会が企画した育児講座「みんなdeこそだてワイワイパーク」に参加して、地域の子育て支援ニーズを把握しています。園の見学や地域の保護者の子育て相談を受ける中で保育所に対する要望を把握しています。また、施設長は神奈川区園長会議や神奈川区私立保育園園長会議等に参加して子育て支援ニーズを把握するよう努めています。
・夏祭りなどの園のイベントに卒園児、民生委員や近隣の小規模保育所、地域の保護者や子どもたちを招待しています。区内にある大学の学生が、ボランティアでキャンドルサービスというイベントを行い、今年から園として参加する予定です。近隣の民家に対して、年に2回ほど挨拶に回り、良好な関係を維持するための活動を行っています。
・ボランティアの受け入れマニュアルは整備されており、近隣のボランティアが常時来て、子どもたちに読み聞かせをしてくれたり、楽器の演奏や歌を披露しています。園とボランティアとで、いろいろな意見交換をしています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・半年に一度、職員の考課シートを使って、保育業務や研修への取り組みなどを、本人が自己評価し、施設長がそれをチェックする仕組みがあります。職員会議で園の自己評価について話し合われ、まとめています。園の自己評価については保護者にも公表しています。
・職階・職種別に職務分掌が規定されており、職員に周知しています。園の経理・事務処理については、運営法人からチェックが入り、監査を受けています。経営状況については、本部に公認会計士などの外部からチェックが入る仕組みとなっています。
・今回の保育料無償化に伴って、園としての方針を職員に説明し、保護者にも説明して了解を取っています。園が小規模で、重要な案件が生じたときには検討チームを作ることを心がけています。
・保育園の運営に影響のある情報は、運営本部から情報提供されるだけでなく、施設長は横浜市私立保育園園長会や神奈川区保育園園長会の集まりなどからも情報収集しています。重要な情報はリーダー会議や職員会議などで職員との情報共有に努めており、運営面で重要な情報は園全体の問題として取り組んでいます。
6 職員の資質向上の促進 ・実習生受け入れマニュアルが作成されており、これに基づいて受け入れが行われています。受け入れの責任者は施設長となっており、受け入れた記録が作成されています。受け入れ先との関係から実習プログラムが作成され、終了時には評価を作成しています。終了時には実習生と振り返りを行っています。
・施設長及び運営法人は人員構成について常にチェックをしています。運営法人では職員の経験年数や技量に応じた人材育成計画を作成しており、これに従って職員のキャリアパスが設定されています。職員は、毎年期の初めと中間時点で自分自身の目標を定め能力・技術の向上に努めています。期末には施設長との面談により、どの程度目標を達成したかを、自己評価する仕組みを作っています。
・年度の始めと半期の終了時点で職員は自分の目標を設定し、その実行計画を作成していくことが求められています。期が終了した時点で施設長とともに振り返りを行い、その達成状況を評価しています。園内研修が計画的に開かれており、職員の能力向上に努めています。横浜市総合リハビリテーションセンターからは巡回指導に来てもらっており、障害児の対応について指導を受けています。

詳細評価(PDF1,149KB)へリンク