かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

若葉台保育園

対象事業所名 若葉台保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 山百合会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 241 - 0801
旭区若葉台2-20-1
tel:045-921-3161
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年11月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
若葉台保育園はJR横浜線十日市場駅、相鉄線三ツ境駅、東急田園都市線青葉台駅からバスに乗り、若葉台中央停留所から歩いて5分ほどの、緑豊かな高層団地の中にあります。
若葉台保育園は、1981年(昭和56年)4月に、横浜市によって設立され、2017年(平成29年)4月に民間移管されました。運営法人は社会福祉法人山百合会です。運営法人は他に、緑区に2園、港北区に4園保育園を運営しています。
鉄骨筋2階建ての園舎は、日当たりがよく、明るいです。2階には広いホールとベランダ、1階にはテラスがあります。広々とした園庭には、鉄棒やままごとの家、芝生があるグラウンドと自然そのままの雑木林があり、子どもたちは、思いっきり身体を動かし、虫取りなどをして四季の変化を楽しんでいます。片隅には畑やカブトムシの家(カブトムシの飼育場)、プールがあります。
定員は、114名(産休明け〜5歳児)、開園時間は、平日(月曜日〜金曜日)は7時〜20時、土曜日は7時〜18時半です。
保育理念は「子どもが現在をもっとも良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培う〜自分を大切な存在として感じ、人もまたそうであることを感じられるように〜」、園目標は「ともだちといっぱいあそぼう」です。

◆高く評価できる点
1、子どもたちはのびのびと自分の思いを表現し、遊びを通して様々な経験をしています
園は、保育姿勢に「子どもたちが毎日楽しく感じられるように一人ひとりの気持ちに寄り添う」を掲げ、子どもの人権を大切に保育しています。
保育室には、子どもが自由に取り出して遊べるように、子どもの年齢や発達にあわせたおもちゃが複数並べられ、子どもたちがそれぞれの興味や関心に合わせて自由に取り出して遊べるように環境設定されています。自由時間には、保育士の見守りのもと、子どもたちは、一人でゆっくりと絵本や塗り絵に取り組んだり、友達とおしゃべりしながらごっこ遊びやブロック作りなどをしています。広々とした園庭遊びでも、水遊びや砂遊びなどで感触を楽しんだり、かけっこ、縄跳び、鉄棒などで思いっきり身体を動かしたり、蝉やバッタを追いかけて観察したりと、それぞれが好きなことを選び、自分のペースで遊ぶことができます。
このような環境の中、保育士は、そばで見守り、何をしたいかを確認しておもちゃを足したり、一緒に遊んだり、遊び方の提案をしたりし、一人一人の子どもが自分の思いに沿った遊びができるように支援しています。友達とうまく遊べない時には別テーブルや別のコーナーを用意したり、他の遊びに誘うなどし、一人一人の子どもが落ち着いて遊べるよう支援しています。このような働きかけの結果、乳児でも自分の好きな遊びを選び、落ち着いて遊び込んでいます。
また、保育士は子どもの表情や仕草、言葉などに一つ一つ丁寧に応じ、たくさん話しかけていて、子どもたちも素直に自分の思いを、言葉や表情、身体全体で表現しています。思いを素直に表現することで、お互いの気持ちがぶつかり合うこともありますが、幼児になると、保育士の仲立ちを受けながら、自分たちで話し合って解決しています。子ども同士の関わりの中からお互いを認め合うことも学んでいて、5歳児になると、将棋のプロ、ブロックのプロ、優しさのプロなど様々なプロがいて、お互いの良さをプロとして認めることが出来るように育っています。
このように、子どもたちは一人一人がその子らしく過ごす中で、様々なことを学び、園生活を楽しんでいます。

2、保育士は目指す方向性について話し合いを重ね、連携して保育にあたっています
民間移管からの2年間、運営法人やそれまでの公立園など様々な経歴や経験を持つ職員が一つになり、取り組んできました。民間移管前の公立園の基本方針を踏襲しつつ、職員会議のワークショップで運営法人の理念や方針とのすりあわせをし、どのような保育園にしたいかについてそれぞれの保育観を発表しあい、自分たちの言葉に置き換えて園の目指す方向性について話し合いを重ねてきました。
年度始めの全職員が出席する職員会議で保育理念や方針、園目標などを確認するとともに、子どもの権利条約と保育士倫理綱領の読み合わせをし、園が大切にしている子どもの人権について確認しています。クラス会議や職員会議などのほか、毎夕にはミーティングを実施して、子どもの様子やその対応などについて情報共有を密にしています。非常勤職員会議や1年目から3年目までの職員のミーティングなど様々な職員の組み合わせで会議を行ない、職員の疑問点や困っていること、要望などを吸い上げています。また、統括主任、幼児主任、乳児主任と主任を3人配置して、職員とのコミュニケーションを図れるようにしています。
このような取り組みを通して、職員はお互いの良さを理解し、コミュニケーションを取り、連携して新しい保育園作りに向けて取り組んでいます。今回の職員ヒヤリングでも、どのような保育園にしたいかについて職員がそれぞれの思いを語る姿を確認することができました。

3、地域の福祉施設として、地域の子育て支援に積極的に取り組んでいます
保育方針に「身近な子育ての支援の場として地域の方に親しんでもらえるようにします」を掲げ、園は、地域の子育て支援に積極的に取り組んでいます。
地域の子育て支援サービスとして、園庭開放(月曜日〜金曜日)、交流保育、ランチ交流、絵本の貸し出し、育児相談などを行っています。また、離乳食や健康をテーマにした育児講座を年2回ほど実施しています。一時保育事業も実施していて、子どもたちは該当する年齢のクラスに入って過ごしています。
園は、地域の子育て支援のための各種会議に出席し、自治会や関係機関などと協力しています。子育て支援のためのイベントなどに参加したり、地域の親と子のつどいの広場や赤ちゃん教室に保育士を派遣して遊びの提供や育児相談を行うなどしています。
地域住民との交流も盛んで、地域のお祭りで5歳児がソーラン節を踊るなどしています。野菜作りや読み聞かせでの、ボランティアグループ「保育園応援隊」との交流もあり、子どもたちとの世代間交流の機会を積極的に作っています。
このように、園は地域の福祉施設として、地域に根ざしています。

◆改善や工夫が望まれる点
1、保護者の園への理解を深めるためにも、よりきめ細かい説明をしていくことが期待されます
園は、保護者の意見・要望を把握するために、意見箱や懇談会、行事後と年度末の自己評価時のアンケートなどの仕組みを整えています。送迎時には保護者と会話をして子どもの様子を伝え、保護者の意見を聞き、必要に応じて相談にのっています。0・1・2歳児は毎日の連絡帳からも保護者の意見を汲み取っています。
また、定期的に園、保護者、横浜市による三者協議会や園と保護者会との二者協議会を行い、保護者と意見交換しています。トイレの改善、防犯カメラの設置、行事での送迎バスの利用、英語遊びの導入など、保護者との話し合いで決定した事項を複数確認することができ、園が保護者との関係を大切にしていることがうかがえます。
一方、布おむつの導入、散歩などでは事前の説明や園の考え方の説明が不足しているのではと思われる事例もあります。今後も、重要な決定事項については、時間をかけて段階的に説明を丁寧にしていくとともに、園の保育についての考え方を保護者に分かりやすく伝える工夫をしていくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・園理念は、「子どもが現在をもっとも良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培う〜自分を大切な存在として感じ、人もまたそうであることを感じられるように〜」、園目標は「ともだちといっぱいあそぼう」で、子ども本人を尊重したものとなっています。年度始めの職員会議でワークショップを行い、園の理念や方針、保育姿勢について話し合っています。保護者に対しては、新入園児説明会や年2回の懇談会、園だより等で周知しています。
・子どもに対する対応で気になった場面があった場合、他の職員が間に入るなど、職員がお互いに注意しあう環境ができています。職員が困っている事がある場合は、困っていることを共有し共に解決策を考え子どもに対して適切な言葉遣いができるようにしています。
・園内研修で人権について学んでいます。職員会議でワークショップを行い、一人一人の職員の考えを引き出すとともに子どもの人権に対する思いを共有するようにしています。
・職員は入職時のオリエンテーションや外部の研修に行く前に守秘義務の意義や目的を学んでいます。職員会議では個人情報の取り扱いについて事例を挙げて学んでいます。実習生、ボランティアについては事前のオリエンテーションで説明するとともに誓約書の提出を受けています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・各保育室には子どもの目線に合わせた棚におもちゃや絵本などが置かれ、子どもが自由に取り出して遊べるようになっています。
・子どもの様子を見ながら、次の活動に移るような柔軟な対応をしています。作りかけの作品や出来上がった作品を置いておく棚を用意し子どもが遊びを継続できるようにしています。
・子どもの声を受けてゆず湯を行ない園全体で楽しむなど、子どもたちの自由な発想を保育に取り入れています。
・ボランティアの支援を受け、野菜の栽培をしたり、カブトムシ、蚕などを飼育して世話をしたり、絵にかいたり、糸をつむぐなどの保育活動を行っています。園庭の一部は自然の地形を利用した雑木林となっており子どもたちは日常的に虫取りをしたりカブトムシを育てたりと季節の自然に親しんでいます。また、外部講師による自然体験活動で、自然の状況を考えたり、遊びを工夫するなど、掘り下げた自然を体験できる機会を作っています。
・栄養士は保育士と相談しながらクッキングを行っています。園庭の渋柿を子どもたちと共に皮をむき干し柿にしたり、採ったトウモロコシをポップコーンにするなど、楽しい食の体験ができるようにしています。
・年度始めの懇談会で、園の基本方針に沿った年間のクラス目標や見通しを保護者に説明し、年度の終わりの懇談会は一年間の振り返り、保護者と共に行っています。子どもの送迎時には口頭でその日のエピソードを伝えるようにしています。クラスノートを出欠表の側に置き、園で1日の様子がわかるようにしています。園での子どもの様子の写真をスケッチブックに貼り、保護者に見てもらっています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・全体的な計画に基づき、年齢ごとに年間指導計画、月間指導計画を作成しています。0・1・2歳児クラスおよび幼児についても特別な課題がある場合には、個別支援計画を作成しています。指導計画は、クラス会議での話し合いを基に、毎月のカリキュラム会議で話し合って意見交換し作成しています。
・苦情受付担当者は主任、苦情解決責任者は園長で、第三者委員2名を定め、重要事項説明書に明記するとともに、園内に掲示し保護者に周知しています。意見箱や年2回の懇談会、保護者アンケートで保護者の意見を聞いています。要望や苦情は職員会議やミーティングで報告し、職員間で話し合っています。
・健康管理、衛生管理、安全管理などの各種マニュアルを整備し、職員に周知しています。マニュアルは運営法人の部会で定期的に見直すとともに、必要に応じて職員会議で話し合い見直しています。
・子どものケガは軽傷であっても保護者に状況を説明するようにし、電話や送迎時に口頭で伝えています。各クラス会議や夕方のミーティングなどで職員間の情報共有し改善策について話し合っています。
4 地域との交流・連携 ・地域の子育て会議(子育て支えあい連絡会)に参加したり、子育て支援センターに保育士を派遣するなどして、地域としての子育てについて話し合い、地域の子育て支援ニーズを把握しています。
・子育て支援サービスとして、一時保育、交流保育、園庭開放、地域の住民への絵本、大型絵本の貸し出しなどを行っています。「いっしょにあそんでいっしょにごはん」のイベントではランチ交流を行ったり、年に2回、トイレットトレーニングや離乳食の作り方を題材とした「トイレでおしっこをしてみよう」講座を開催しています。
・地域の自治会、地域ケアプラザで行われる世代間交流イベント、子育て支援拠点、などに参加し情報提供したり、育児相談を実施したりしています。園では、月曜日から金曜日までを相談日とし対応しています。
・保育園応援隊のボランティアグループが畑作りや絵本の読み聞かせなどを行ない、子どもたちと交流しています。地域のお祭りには5歳児クラスがソーラン節を踊り地域住民に披露しています。若葉台周辺にある保育園、幼稚園と定期的に交流し、蚕の繰糸、ソーラン節の練習、などを行っています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・横浜市旭区役所に保育園情報を掲示するとともに、園のホームページで情報提供しています。ホームページにはサービス内容の詳細、職員構成、開園時間など利用者が必要な情報が掲載しています。
・服務規程および「経営指針と職員の行動規範」に、組織および職員が守るべき法・規範・倫理等が明文化されています。年度始めの職員会議で保育士倫理綱領、子どもの権利条約の読み合わせをしています。他施設での不正、不適切な事案については、毎夕のミーティングや職員会議で取り上げ、情報共有や啓発をしています。
・定款、事業報告書、決算書、苦情報告書等をホームページに掲載し、情報公開しています。
・ゴミの分別をするとともにリサイクルにも取り組んでいます。廃材で手作りおもちゃを作ったり、制作の材料に用いる、給食から出た生ゴミや枯葉等を処理して腐葉土を作り、畑や花壇に用いるなどしています。重要事項説明書に園のエコ活動についての考え方を記載しています。
・運営法人の5ヶ年計画があり、それを踏まえて単年度の事業計画が策定されています。園は、統括主任、幼児主任、乳児主任と3人の主任を配置し、次代の園運営に向けて計画的に後継者を育成しています。
6 職員の資質向上の促進 ・運営法人の教育訓練規定に基づき、人材育成を行っています。保育士経験が5年以下の職員が多く、若手職員の育成に力を入れていて、1年目から3年目までの職員のミーティングを行うなどしています。
・子どもの権利条約、嘔吐処理などの内部研修が実施されていて、常勤、非常勤ともに必要な職員が参加しています。運営法人による階層別、職務別、担当年齢別の部会があり、該当する職員が参加しています。職員は、横浜市や横浜女子短期大学保育センターなどが主催する外部研修に積極的に参加しています。研修に参加した職員は研修報告書を提出するとともに、職員会議で報告しています。
・保育士の自己評価と保護者アンケートの結果を基に、職員会議で話し合い、園としての課題を明らかにし、改善に向けて取り組んでいます。
・職員は、年間個人研修計画を用いて年度の課題やねらいを設定し、年度末の園長、主任面談で成果や達成度の評価をしています。年度末の意向調査の面談の際に、職員の意見や要望、翌年度のクラス要望などを聞いています。面談では、評価の結果を職員にフィードバックしています。
・クラスの運営はクラス担任に権限を委譲しています。また、行事や係で役割分担しています。責任の所在は組織図で明確にしています。
7 日常生活支援 ・運営法人の教育訓練規定に基づき、人材育成を行っています。保育士経験が5年以下の職員が多く、若手職員の育成に力を入れていて、1年目から3年目までの職員のミーティングを行うなどしています。
・子どもの権利条約、嘔吐処理などの内部研修が実施されていて、常勤、非常勤ともに必要な職員が参加しています。運営法人による階層別、職務別、担当年齢別の部会があり、該当する職員が参加しています。職員は、横浜市や横浜女子短期大学保育センターなどが主催する外部研修に積極的に参加しています。研修に参加した職員は研修報告書を提出するとともに、職員会議で報告しています。
・保育士の自己評価と保護者アンケートの結果を基に、職員会議で話し合い、園としての課題を明らかにし、改善に向けて取り組んでいます。
・職員は、年間個人研修計画を用いて年度の課題やねらいを設定し、年度末の園長、主任面談で成果や達成度の評価をしています。年度末の意向調査の面談の際に、職員の意見や要望、翌年度のクラス要望などを聞いています。面談では、評価の結果を職員にフィードバックしています。
・クラスの運営はクラス担任に権限を委譲しています。また、行事や係で役割分担しています。責任の所在は組織図で明確にしています。

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