かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

キッズガーデン川崎幸町

対象事業所名 キッズガーデン川崎幸町
経営主体(法人等) 株式会社Kids Smile Project
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 212 - 0011
幸区幸町2-593 モリファーストビル6階
tel:044-589-6200
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年11月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 キッズガーデン川崎幸町は、2015年4月に、株式会社Kids Smile Projectにより運営が開始されました。JR川崎駅より徒歩で10分ほどの場所にあり、鉄骨鉄筋コンクリート造りの複合ビルの6階にあります。近隣には商店街や、四季の変化を感じることのできる自然豊かな公園があります。
 「健康な子ども」「仲間を大切にする子ども」「作ることに喜びを感じられる子ども」「身近なものに愛情を持って接する子ども」を保育目標とし、子どもたちの主体性を大切にして、子どもの要望を聞きながら子どもたちの遊びを展開しています。運動会や生活発表会、夏祭りなどの行事のときにも、子どもたちの意見を取り入れています。昼食は季節に合わせたメニューを提供し、行事食にも力を入れています。
 地域の子育て支援事業としては、子育て相談を実施しています。開園時間は、平日土曜日とも7時から20時です。

《特に優れている点・力を入れている点》
○子どもの主体性や協調性が育つように保育を行っています
 保育目標実現のため、リトミックやモンテッソーリ教育のほか、法人独自の教育プログラムで、子どもの主体性や協調性、自分を表現する力が育つよう保育を行っています。3〜5歳児クラスでは、専門講師を招き体操教室も行っています。また、子どもたちの生活が豊かになるよう、年間計画を立て、夏祭りや運動会、生活発表会、遠足など、さまざまな行事を行っています。行事の時には、子どもたちの意見を取り入れ、子どもたち自身が協力して作り上げることができるよう配慮しています。

○人材育成に力を入れ、互いの立場を尊重し協力し合える関係や、保育を振り返る力を培っています
 専門職リーダーや職務分野別リーダーなどを配置する際には、面談で職務内容についての理解を深め、全職員にも周知し互いの立場を理解し協力し合える関係作りを目ざしています。リーダーとしてやりたい気持ちを意識できるよう、園長が保育に入ったり、リーダーが保育士に伝達したりすることで保育内容を振り返っています。職員は日々の自分の保育やリーダーの役割を見つめ、リーダーや副主任などピラミッドの体制が確立しつつあります。職員には知ろう、学ぼうという姿勢が見られ、子どもの見方が変わったという声が聞かれています。

○保護者との関係作りに配慮し、ともに保育園を作っていく姿勢を示しています
 事業計画では保育内容、健康・栄養管理、安全、保護者・地域、環境問題について示し、具体的な取り組みが見えるようにし、職員や保護者と共有しています。現在保護者とともに理念や保育などを考える機会として「保育の樹」という掲示物の作成に取り組んでいます。保育参加などを通じ園内の安定した状態を保護者にも感じ取ってもらい、地域の一員としての保育園への理解を深めてもらいつつあります。園としての落ち着きを保護者が実感できるよう、声かけなどにも配慮しています。

《事業者が課題としている点》
 保育士の質を上げることを課題とし、社内研修の充実を図っています。外部講師や系列園の園長が、テーマに沿った内容で社内研修を行っています。また、保育士の確保が難しいなかで、保育士にとって魅力的な職場とすることも課題としています。個人の力量に頼るばかりではなく、園ならではのカリキュラムを確立し、だれが入っても同様の活動や保育が展開されるような仕組みが必要だと考えています。さらに、防犯面を考慮しながら、地域に開かれた保育園として活動を広げていくことも課題と考えています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重  保育理念に「保護者が子どもを授かった喜びやともに生きる幸せを感じることのできる子育て支援を行う」ことを掲げ、入社前研修において、法人の理念や保育士の倫理綱領、不適切な保育の防止などについて学んでいます。昨年度は、幸区に出張研修を依頼し、園内で人権研修を5回受講し、子どもの権利条約や子どもの人権などについて学びました。
 虐待防止の取り組みとして、虐待防止マニュアルを用意し、虐待の定義や対応について学んでいます。また、毎月、不適切マニュアルの読み合わせを行っています。
 「個人情報取扱規程」を定め、入社前に研修を行い、職員の守秘義務の順守を徹底しています。子どもや保護者に関する情報を、転園時の情報提供や、医療機関や川崎市南部地域療育センターなど外部の関係機関とやり取りする場合には、保護者に説明し必ず了解を得るようにしています。入園時に、保護者に対して、個人情報の利用目的などについて伝え、子どもの写真を撮影したり、その写真を掲示したりする場合について、文書で可否の確認をしています。
 保育実習生や職業体験、ボランティアを受け入れる際には、個人情報保護について説明し、守秘義務の順守を依頼することにしています。
 個人情報に関する文書類は事務室内のキャビネットなどに保管し、閲覧や取り扱い方法を定めたうえで施錠管理しています。パソコンはパスワードを設定して管理しています。
 子どもの羞恥心に配慮して、着替えに際しては、上着と下着を一緒に脱がないようにしたり、外から見えないよう目隠しをしたりしています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供  食育や保育活動の様子を写真付きで掲示し、子どもとの会話のきっかけ作りや保育の見える化を図っています。2〜5歳児クラスでは、1日に2組ずつ保育参加と個人面談を実施し、1歳児クラスは、10月の末に保育参加と個人面談を行っています。保育参加後に面談を行うことで、保育に関して要望や意見を聞く機会ともなっています。また、年度初めに保護者懇談会を開き、子どもの様子を伝え、保護者の意見を聞いています。11月に就学に向けて5歳児クラスを対象に保護者懇談会を行っています。
 苦情や要望に関する窓口を設けており、苦情解決責任者は園長、苦情受付担当者は副主任であることを入園のしおり(重要事項説明書)に明示しています。第三者委員に相談できることや、川崎市のこども家庭課や法人本部に苦情の解決を求めることができることも、しおりに記載し、入園時に説明しています。年2回運営委員会を開催しています。運営委員会には、法人本部の代表、園長、第三者委員に加えて、各クラスから保護者の代表が参加しています。
 子どもたちの生活が豊かになるよう、年間計画を立て、夏祭りや運動会などさまざまな行事を行っています。夏祭りでは、テーマを決めてクラスごとに装飾を作ったり、運動会では、5歳児は組み体操やソーラン節を披露しました。リトミックやモンテッソーリ教育のほか、法人独自の教育プログラムで、子どもの主体性や自分を表現する力が育つよう配慮しています。特別な配慮を必要とする子どもの保育にあたっては、職員間で情報共有し、南河原地域の臨床心理士より巡回指導を受けたりして支援することになっています。

3 サービスマネジメントシステムの確立 利用希望者に園の情報を伝える手段として、ホームページとパンフレットを作成しています。見学は、毎年50名ほど受け入れています。入園時には入園前健康診断と入園説明会と個人面接を実施しています。入園説明会では園のしおり(重要事項説明書)に基づいて園生活について説明し、重要事項と個人情報の取り扱いなどについて書面で同意をもらっています。入園直後には慣れ保育(短縮保育)を実施し徐々に新しい環境に慣れることができるようにしています。
 園の全体的な計画は、法人の計画を参照して、自園の状況に合わせて園長、副園長が作成しています。年間指導計画は、3か月ごとに振り返りを行い年度末に次年度の計画を策定し、月間指導計画はクラスごとおよび個別に立てており、月末に反省を行い次月の計画を作成しています。週案は反省を行い、週末に次週の計画を作成し、計画に従って保育を行っています。毎日の保育日誌はクラスごとに週案に記載しています。0、1歳児は毎月、2〜5歳児は3か月ごとに個別記録を記載し、成長や発達の様子を把握しています。
 法人として、法人内の認可保育園で統一して使用する運営マニュアルを作成しています。保育士としての心得をはじめとして、園方針や個人情報取扱規程、苦情対応、健康管理、衛生管理、感染症対応、虐待防止、事故防止、事故対応、災害時対応など必要なマニュアルが掲載されています。避難訓練は、火災、地震を想定して年間計画を立て、毎月実施しています。不審者対応訓練も実施しています。感染症に関しては、流行前に職員会議などで対応などについての研修を行い、感染拡大を防止しています。

4 地域との交流・連携 ホームページを開設し、園としての取り組みを伝えています。3月には川崎市による監査の結果公表があり、今回の第三者評価結果も公表し園の状態を開示していきます。入園希望者の施設見学を受け入れ、火曜日の15時半から30分程度2、3組に対応しています。毎月幸区の親子読み語りのお知らせに子育て相談の実施を載せてもらっています。ボランティアを受け入れるためのマニュアルを用意しています。園庭がないので、近隣保育園の園庭開放などを積極的に活用しています。
 園長連絡会、主任連絡会、幼保小連携校長・園長連絡会、年長児担当者連絡会に参加しています。地域の待機児童解消については弾力運営を行い受け入れを強化しています。外国籍の子どもが急増しています。小学校では、大きな集団になっての指導の困難さもあり、保育園での対応などを情報提供してほしいという希望があります。日本語がわからない、貧困、虐待の話題も聞くことがあり、会議などを通じて情報を得るよう努力しています。
 他園との交流にはできるだけ参加していく姿勢を持ち、園庭を借りたり、公立保育園の水遊びに参加したりしています。年数回開催の男性保育士の保育会や、年長児交流会にも参加しています。
 園の向かいの公園を借りて花壇作りを始めています。子どもの活動の姿を近隣の方々が見て声をかけてくれたり、花を楽しんでもらっています。保育園の窓からも花壇が見え、小さな子どもも楽しんでいます。今後地域交流をどのような形で行うか検討を始めています。

5 運営上の透明性の確保と継続性 パンフレットや入園のしおり、法人ホームページに保育理念や保育目標を記載し、事務室内にも掲示しています。また、さまざまな生活体験や多様な環境、豊かな感情体験を通し、主体性や非認知能力をはぐくむ園の取り組みを伝えています。職員は全体的な計画を基軸にクラス会議などを通して理念や方針について振り返りの機会をもっています。現在保護者とともに理念や保育などを考える「保育の樹」という掲示物の作成に取り組んでいます。職員の気づきを切り取って、改善や代替え方法はないかなど提案し、保育の改善に努めています。
 園の3年後を見据えた中長期計画を作成しています。人材確保や離職防止に向け、働きやすく働き続けたい職場作りに取り組んでいます。保育業務の中での事務作業時間の確保や園内外の研修で、職場の活性化や職員のやる気や向上心を高めたいと考えています。年度ごとの事業計画では保育内容、健康・栄養管理、安全、保護者・地域、環境問題について具体的な取り組みが見えるようにし、職員や保護者と共有しています。日常的にも雑談などの中からも職員の気づきをくみ取り、法人本部とも随時意見交換をしながら計画を具体化しています。
 昨年度より人員体制も安定し落ち着いた保育を提供しています。以前は園内を安定させることに主眼を置き外部とのつながりを持てずにいましたが、現在は落ち着き地域とのつながりも模索する時期に来ています。保護者にも保育参加などを通じ園内の安定した状態を感じ取ってもらい、保育園への理解を深めてもらいつつあります。保育園でも教育面での充実を求められるようになっていることに鑑み、外部講師の活用も広げ、保育の向上を図るだけでなく、専門の指導者とともに指導にあたることで職員のスキルアップにもつなげているところです。

6 職員の資質向上の促進 法人の採用活動を中心に、園では園長との面談や見学により、園を十分に理解してもらってから採用を決めています。互いの立場を尊重し協力し合える職員、チームワークの大切さをわかり連携できる職員、自ら学びを深め業務に応用しようとする職員を求めています。
 会社説明会や就職フェアへの参加、法人の職員紹介システムで、定着率向上や職員の横のつながりを強め効果を上げています。一般企業経験者やしばらく保育現場を離れていた人材などには、徐々に取り組んでいけるようにし、不安を安心に変えられるように配慮しています。
 人材育成に力を入れ、昨年はキャリアパスに基づいた研修や年齢別発達研修、障がい児研修、遊びや絵画、運動の研修などを行いました。法人独自の教育プログラムの研修や、内部でモンテッソーリ教育の研修も行っています。幸区からの出張研修では、人権をテーマに実施しました。本格的なモンテッソーリ教育の導入や体操、英語に親しむ活動などさまざまな取り組みを計画しています。資格取得につながる外部研修や、内部研修としてオリジナル教材の活用研修、事故防止、不適切な保育、外部研修の伝達なども充実させているところです。
 法人で11月ごろに職員の意向調査を行っています。働きやすい継続できる職場作りに取り組み、有給休暇も半分以上取得されています。出産や育児、介護休暇のほか1か月の留学にも対応しました。職員が体調不良の時も重症化や長期化を防ぐため早期に対応しています。残業はせずリフレッシュし、職員間で希望や体調など互いに補助し合い良い状態にできるよう協力しています。次年度は年間で休暇の計画を立て全体調整をすることにしています。休憩室に菓子自動販売機を置いたり、福利厚生代行業者に加入し働きやすさに重点を置いています。

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