かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園 登戸

対象事業所名 にじいろ保育園 登戸
経営主体(法人等) ライクアカデミー株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 214 - 0014
多摩区登戸3329-6
tel:044-322-8041
設立年月日 2010(平成22)年07月01日
公表年月 2019(令和元)年11月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 にじいろ保育園登戸は、平成22年7月に、ライクアカデミー株式会社により運営が開始されました。JR南武線及び小田急小田原線登戸駅より徒歩で3分ほどの場所にあり、建物は鉄筋作り2階建て、近隣には商店街や四季の変化を感じることのできる自然豊かな公園が多くあります。
 保育目標に「自然を愛し、心身ともにすこやかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「仲間と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」を掲げ、コーナー保育を取り入れ、子どもが自ら遊びたいおもちゃを選んで主体的に遊ぶことができるよう配慮しています。3〜5歳児クラスでは、専門の講師による造形教室や体操教室も取り入れています。運動会や生活発表会のほか、夏まつり、ハロウィン、節分など季節に合わせてさまざまな行事を楽しんでいます。昼食は季節に合わせたメニューを提供し、行事食にも力を入れています。年数回、行事に合わせて会食を楽しんでいます。
 地域の子育て支援事業としては、子育て相談、園庭開放、臨床心理士巡回相談のほか、夏まつり、運動会、お誕生会に招いています。開園時間は、平日、土曜日とも7時から20時です。

《特に優れている点・力を入れている点》
○子どもの主体性を尊重し、自分たちで協力しながら作り上げる経験を大切にしています
 保育目標に「仲間と関わり人を思いやれる子ども」を掲げ、指導計画に人権の欄を設け、子どもを尊重した保育の実現に向けて取り組んでいます。遊びや行事の時には子どもの主体性を尊重し、自分たちで協力しながら作り上げる経験を大切にしています。自由遊びの時間には何種類かのコーナーを設け、子どもたちが遊びを選んで楽しめるようにし、運動会、夏まつり、生活発表会などの行事の時には、子どもたちの意見を取り入れながら発表しています。3〜5歳児は月2回専門講師を招き造形教室と体操教室を行い感性や体力を育んでいます。

○保護者とともに保育を行う姿勢を大切にしています
 主だった行事の時には保護者アンケートを実施し、感想や意見を聞いています。アンケート結果は集計し、保護者の意見について職員間で話し合い、回答しています。日々の保育に関しては連絡帳や日頃の会話から保護者の意向を把握しています。職員はできるだけ送迎時に子どもの活動や様子を伝えることを心がけ、気軽に話せる関係作りに努めています。年1回個人面談を行い、年2回運営委員会を開き、意見を聞く機会としています。保護者とともに保育を行う姿勢を大切にし、アンケートにもアットホームな保育園との意見が寄せられています。


○働きやすい環境づくりと充実した研修制度で職員をサポートしています
 職員が働きやすい環境づくりに配慮しています。園では可能な限り残業はしないように、みんなで休みを取れるように工夫しようと声をかけ合って、勤務シフトを作成しています。園長は職員が有給休暇をなるべく平等に取れるようにしています。本社では職員の子どもの看護のための休暇取得制度を設けています。休暇は5日間あり、休暇取得を希望する職員は申請して取得しています。教育制度も充実しています。職員は園の年間研修計画に従って、キャリアアップ研修や本社研修に参加して、スキルアップしています。

《事業者が課題としている点》
 園では、子どもの人権の尊重、主体性を大切にする保育の実現のため、職員の質のさらなる向上を図ることを課題ととらえ、定期的な園内研修の実施や外部研修への参加に積極的に取り組んでいきたいと考えています。また、地域に向けて開かれた園でありたいという思いから、園の外にある掲示板で園だよりなどを紹介し、区発行の「たまっ子カレンダー」で園の様子、園庭開放の実施日などを伝えています。引き続き、地域の方が参加できる行事を増やすなど、さらに身近に感じてもらえるような工夫をしていきたいと考えています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重  保育目標に「仲間と関わり人を思いやれる子ども」を掲げ、年間指導計画、月間指導計画に人権の欄を設け、子どもを尊重した保育の実現に向けて取り組んでいます。日常の保育では個々の対応をていねいに行い、子どもの言葉に耳を傾け、一人ひとりの気持ちを尊重しています。コーナー保育を取り入れ、子どもが自分で選んだ遊びを楽しめるように配慮しています。行事や日々の保育においては子どもたちの意見を取り入れています。例えば、お店屋さんごっこでは何を出店するか、どのように作るかなど、グループを作って話し合っています。
 「個人情報取扱規程」を定め、職員への守秘義務の順守も徹底しています。子どもの写真を撮影したりその写真を掲示したりする場合について、事前に保護者に文書で可否の確認をしています。外部の関係機関と情報をやり取りする場合には、必ず保護者の了解を得るようにしています。
 保育実習生や職業体験、ボランティアを受け入れる際には、個人情報保護と守秘義務の順守を目的とした誓約書の提出をお願いしています。個人情報に関する文書類は事務室内のキャビネットなどに保管し、パソコンはパスワードを設定して管理しています。
 虐待防止の取り組みとして、子どもたちの表情や体に変化が見られないか健康観察を行い、異常の早期発見に努めています。虐待が疑われる時には、必要に応じて児童相談所や保健所など関係機関に連絡し、連携して解決する体制ができています。
 プール利用時及びシャワーや着替えに際しては、外から見えないよう遮光ネットを使って目隠しをしています。また、おねしょをしたときには、子どもの気持ちに配慮してさりげなく対応をしています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 夏まつり、運動会など主だった行事の時には保護者にアンケートを実施し、感想や意見を聞いています。アンケート結果は集計し回答しています。保護者が自由に意見を言えるよう玄関に意見箱を設置しています。日々の保育に関しては、連絡帳や日頃の会話から保護者の意向を把握しています。年1回個人面談を行い保育に関する要望や意見を聞く機会としています。園には年2回開催の運営委員会があります。2名の保護者代表が選出され、第三者委員、園長、本社の職員が出席し、行事や園運営について報告を行い、意見を聞く機会としています。
 保護者とのコミュニケーションを大切にし、子どもの成長をともに喜べる関係作りを築けるよう努力しています。苦情・要望に関する窓口を設けており、苦情解決責任者(園長)、苦情受付担当者(主任)のほか、第三者委員に苦情の解決を求めることができることを園のしおりと重要事項説明書に記載し、入園前説明会で保護者に説明しています。
 個人面談は年1回期間を設けて実施しており、また、必要時いつでも相談に応じることができることを保護者に伝えています。
 各保育室には年齢に合わせたおもちゃが取り出しやすいように収納されていて、自由遊びの時間には何種類かのコーナーを設け、子どもたちが希望に応じて遊べるようにしています。
 子どもたちの生活が豊かになるよう、年間計画を立て、夏まつり、運動会、生活発表会など、さまざまな行事を行っています。3〜5歳児は月2回専門の講師を招き造形教室と体操教室を行っています。
 特別な配慮の必要な子どもについては、職員間で情報共有し、月1回来園する本社の臨床心理士や区の療育センターの職員から助言を得て支援に努めています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 入園時には、入園前健康診断と入園説明会と個人面接を実施しています。園長が重要事項説明を行い、子どもの写真の取り扱いなどについて同意を得るほか、担任保育士が子どもの家庭での様子などについて聞き取りを行い、必要に応じて栄養士、看護師も面接を行っています。
 入園直後には慣れ保育(短縮保育)を実施しています。就学に向けて、幼保小会議に出席し、小学校からの要望を把握して就学準備の参考にしたり保護者に伝えています。また、同じ小学校に通うことになる近隣の保育園の年長児と交流する機会を設けています。
 園の全体的な計画は、本社の計画を参照して、園長が中心となって作成しています。年間指導計画は年度末に担任が次年度分を作成し3ヶ月ごとに自己評価を行い、月間指導計画は月末に反省を行い次月の計画を作成しています。週案日案は週末に自己評価を行い次週の計画を作成し、計画に沿って保育を行っています。子どもの成長や発達の様子を把握し反映しています。0〜2歳児は複写の連絡帳を使用し、個別日誌としています。毎日の各クラスの保育日誌は週日案に記載しています。また、看護師が保健日誌、栄養士が給食日誌をつけています。
 本社が系列園共通の「保育ガイド」マニュアルを作成しています。保育の心得、人権について記載されているほか、サービスに関するマニュアルが作成されています。また、苦情対応マニュアル、個人情報取扱規程、虐待防止マニュアル、緊急対応マニュアル、感染症対策マニュアルも整備されています。緊急対応マニュアルには、事故対応のほか、台風、火災や地震が起きたときの対応、不審者対応などについても記されており、避難訓練は、火災、地震や風水害を想定して年間計画を立て毎月実施しています。引き渡し訓練も実施しています。
4 地域との交流・連携

 園の活動内容や情報は園の見学用パンフレット、ホームページ、ブログ、お誕生会などの行事へのお誘いパンフレットに掲載しています。園の外にある掲示板には園だより、給食だより、保健だよりを掲示して情報開示を行っています。園の玄関には財務諸表などの公的保育園行政提出資料を置き、保護者がいつでも閲覧できるようにしています。区の広報誌「たまっ子カレンダー」には園の様子、園庭開放の実施日やお誕生会の開催を載せています。園には年間200名ほど見学者が来園し、子どもたちの様子を見たり、行事に参加したりしています。
 地域の川崎市多摩区の公私立保育所連絡会、栄養士会議や看護師会議には、園長を中心とした担当者が出席しています。また、地域で発生する事故や事件に迅速に対処するために、地域見守り支援センターが行う多摩区幼稚園・保育園・小学校連携事業園長校長連絡会で具体的な交流や連携の在り方について話し合いを行っています。地域の小学校との連携では、5歳児が近隣の宿河原小学校に学校訪問に行っています。また、地域の中学生の社会体験学習を積極的に受け入れ、保育という仕事について知ってもらえるように努めています。
 年に2回行う運営委員会では、民生委員、園長、主任、スーパーバイザー、園の幼児クラス、乳児クラスから一人ずつ保護者に出席してもらい、園の運営状況の報告、行事についてなどの懸案を話し合い、意見を聞いています。しかし、自治会との直接のかかわりは薄いようです。日々の保育に取り組み、時間的余裕の少ないなかで、子どもたちが参加する老人ホーム訪問や夏祭りでの地域の方々との交流は内容が充実しています。新しい地域交流の切り口として、今後、自治会との連携を強められることを期待します。


5 運営上の透明性の確保と継続性 東証一部上場企業を運営母体組織として持ち、本社事業部の指導のもとで地域に合わせた保育サービスを行っています。理念・方針は系列園共通となっており、全体的な計画を作る際には園長が中心となって、地域性や園の特徴、保護者の動向等を加味して全体的な計画の中に独自性を出しています。理念・方針は保護者に周知できるように玄関や保育室に掲示するほか、園だよりには年齢ごとの保育目標を書いて、どのような保育を行っているかを説明しています。年間指導計画・月案・週案も同様に書式を統一し、業務の効率化を図っています。
園の保育理念は「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針は「みとめ愛(信頼)、みつめ愛(安定)、ひびき愛(共感)」となっており、にじいろ保育園全園で共通です。本社事業部は行政の要望に合わせて保育の質を高め、今後の保育マーケットの中での選別に耐えられるような園を作っていきたいと考えています。本社の作成した「子育て支援サービス」ビジョンに従って、園では3年の事業計画を立て、必要とする取り組みやサービスの発展計画を作成しています。単年度の事業計画と事業報告は年度末にまとめ、公開しています。
園では社会福祉事業全体の動向について、本社事業部から具体的な情報を得ています。本社事業部では社労士や公認会計士などの専門家の助言を事業計画に反映させ、保育サービスの充実を図るとともに、子育て支援サービス事業のさらなる発展を目ざしています。本社事業部で策定された実施計画は年に1度開催される園長会で行われる共育(ともいく)ミーティングで共有しています。また、2か月に1度エリア別に行われているエリア別園長会でも、取り組むべき今後の課題について話し合っています。
6 職員の資質向上の促進 園長は園が必要とするのは、子どもに対してまじめに取り組む、一緒に頑張っていける、キャリアより意欲を持っている人材だと考えています。本社には事業部共通の就業規則があり、定款、賃金規定、にじいろ事業部保育園ブロック各種手当一覧表などで福祉サービスに従事する人材の処遇を明示しています。人事管理は本社が行っていますが、園ではスーパーバイザーと連携し、必要な人材を確保するための実習生・ボランティア・体験学習希望者を積極的に受け入れています。
 園長はなるべく残業はしない、みんなで休みを取れるように工夫しようと声かけし、勤務シフトを作成しています。年度ごとの有給休暇取得表があり、誰がいつ有給を取得したかわかるようにして有休消化数を確認しています。本社では職員の子の看護のための休暇を5日間設けて、希望する職員は取得できるようになっています。「ライクアカデミー社員相談窓口」では、電話・メールなどでメンタルヘルスの悩みを相談できるようになっています。園長は必要に応じてメンタルケアの本社窓口ウェブアドレスを職員に伝えて、利用を勧めています。
 本社では2017年から「成長支援制度」を導入し、1年間の準備期間を経て、2019年上半期から通常運用をスタートしました。職員は年度初めに成長支援評価シートに各自で成長目標を記入し、6か月が経過した時点で上期分の活動と目標の達成に関する振り返りを行い、園長と面談します。園長の評価と助言を受け、年度末に1年分の自己評価を行います。その後、園長が一次評価を、本社が2次評価を行います。結果は等級と給与に反映され、組織の透明性を高めるとともに、職員のモチベーションを上げるものとなっています。

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