かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

スターチャイルド≪新吉田ナーサリー≫

対象事業所名 スターチャイルド≪新吉田ナーサリー≫
経営主体(法人等) ヒューマンスターチャイルド株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 223 - 0058
港北区新吉田東7-28-1
tel:045-544-0366
設立年月日 2017(平成29)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年09月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
スターチャイルド≪新吉田ナーサリー≫は横浜市営地下鉄ブルーライン新羽駅から徒歩13分のところにあります。園の周囲は住宅街やマンション、工場ですが、近隣には緑道や公園、河川道路と自然に恵まれた立地となっています。園は、平成29年(2017年)4月にヒューマンスターチャイルド株式会社によって開設されました。
園舎は、1階には事務室、厨房、0、1、2歳児の各保育室と乳児トイレ(2か所)沐浴室、調乳室があり、厨房は子どもたちに調理する姿が見える作りになっています。2階には3、4、5歳児の各保育室と幼児トイレ、多目的トイレがあります。門扉を開けるとすぐ園庭があり、子どもたちが元気に遊ぶ姿が見られます。
定員は60名(生後57日目から就学前まで)です。延長保育を実施していて、開園時間は、平日7時〜20時、土曜日は7時〜18時です。
保育理念は、「子どもたちの無限の可能性を信じ、意欲を引き出し、伸ばす保育を実践します。」と定めています。保育目標・方針は、@よく考え、心身ともにたくましい子(自立と挑戦を支援します)A個性の豊かな子(個性を尊重し長所を伸ばします)Bやさしさと思いやりのある子(社会性=人と関わる力を身につけます)としています。

1.高く評価できる点  

● 職員は保育理念の実践に努めています 
園は、会議や研修の前に理念を復唱して理解しているか確認する機会を持ち、職員が理念に基づいて保育が実践できるよう心掛けています。また、保育理念の具体的な展開が図られるよう園内研修を行っています。研修は職員全員が参加できるよう数日に分けて実施し、グループワークで具体的にどう対応していくのか話し合われています。職員は、子どもたちに否定語、禁止語を使わずに常に肯定語を使い、子どもの肯定感を育むような保育ができるようにして、子どもたちとの信頼関係を得るよう努めています。施設長は、職員が研修を身についているか「FBチェック(自己チェック表)」で子どもの自尊心を傷つけるような保育をしていないか職員自身がチェックをして毎月振り返りをするよう指導しています。
施設長は「保育マニュアルの確認のお願い」と称して保育士一人一人がマニュアルを確認しているか「マニュアル確認チェック」を提出してもらい双方が確認するなど、職員が理念を基にした保育が実施され、子どもたちが伸び伸びと日々を過ごせるよう配慮しています。可能性を信じ、意欲を引き出し、伸ばす保育を実践しようと職員は取り組んでいます。このような保育環境の中で子どもたちはいきいきと元気に過ごしています。

● 良好な職員間のコミュニケーションにより連携して保育に取り組んでいます 
園では職員間の良好な関係性のもと、保育が実践されています。例えば、「子どもたちに良い事はやっていこう」と職員間で保育の仕方を教え合ったり、話し合ったりして、職員が新しい取り組みや業務改善が言いやすい環境を作っています。昨年度は保護者の意向を踏まえ、職員間で話し合って幼児クラスの保育参観を実施しました。今年度は、散歩経路の危険な個所を確認するために事故防止委員会を開催してリスクファイルを作成し、散歩経路の安全を確認しています。散歩に同行する職員が今までしていた事を洗い直し、職員の行動を再確認しています。観察時も散歩では自転車、車が近づくと一時止まって保育士が車道側で子どもを守っていました。
また、子どもたちの一日の生活の連続性が保たれるよう、朝の受け入れからお迎えまでの伝達は、各クラスの「連絡表(記録ノート)」に一人一人の子どもの様子などを伝達事項に記入し、毎日の昼礼でも報告して担任以外でもクラスの状況が分かるよう情報共有を図っています。それにより、降園の際には、担任以外でも子どもたちの様子を保護者に伝えることができています。
食育では、年間の「クッキング保育・食育計画表」を作成して、月のテーマを決めて事前にテーマに関わる絵本を保育士が読み聞かせをしてから子どもの年齢に応じたクッキングを栄養士と保育士が連携して実施しています。栄養士は、ほぼ毎日保育室を廻り子どもの喫食状況を見ていますが、保育士からも子どもたちの様子を聞くことができ、献立作成や調理に役立てています。離乳食では保護者と担任と栄養士で連携して進めています。
今回の第三者評価職員ヒアリングにおいても、職員間のコミュニケーションは取りやすいとの声が聞かれました。このように職員はコミュニケーションをとり、連携を密にして保育に取り組んでいます。

● 子育て支援事業を実施しています 
園は中長期計画のU期に子育て支援事業の実施を掲げ、実際に開設2年目で子育て支援事業に取り組んでいます。地域子育てを支援プログラムとして一時保育(月〜金、8時〜19時)を行い、園庭開放では砂場、三輪車、フラフープ、鉄棒などで遊んでもらいます。昨年度は12回実施するほか、育児講座、交流保育の終了後も開放しました。交流保育として「たなばた会」「一緒に遊ぼうよ」「お店屋さんごっこ」を同じ年齢のクラスに入って活動する機会を提供しています。育児講座としては、0〜2歳児を対象とした「読み聞かせ」や1歳児以上を対象とした「親子でクッキング」、0〜2歳児を対象とした「乳児リトミック」を開催しました。子育て支援サ―ビスの提供には全職員が関わり、各担当者はその都度職員間で話し合って実施しています。まだ参加者は少ないようですが、全職員で取り組んでいるこの取り組みのこれからが楽しみです。


2.今後期待される点 

● 地域に開かれた園作りが期待されます 
園は、町内会に加盟し、近隣の公園を子どもたちと清掃したり、散歩の時など地域の人々と挨拶を交わしたりして、友好的な関係を築くよう努めています。また、地域農家の畑を訪れ収穫体験をし、園の行事の時には5歳児が近隣の家にポスティングして地域の人々と交流を図っていますが、開設3年目ということでまだ地域への周知がいきわたるまでには至っていません。地域のとの交流を強め、地域の人々と溶け込み、園の存在を広めていくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・園の理念を「すべては、子どもたちの輝く未来の為に」として子どもの最善の利益を第一に考えています。施設長は園内研修や職員会議等で子どもの気持ちを受け入れて肯定的な言葉掛けで接することを職員に伝えています。日々の保育の中で子どもへの対応について職員同士で話し合ったり、会議で意見交換するなどして実践につなげています。毎月「FBチェック(自己チェック表)」を実施して否定語、禁止語が増えていないか、子どもの気持ちを傷つけていないか等行動の振り返りをしています。
・友達や保育士の視線を意識せず過ごせる場所として、可動棚を利用して一人で過ごすスペースを作ることができます。事務室など必要に応じて子どもと一対一で話し合える場所があります。幼児トイレにドアを設置し、着替える時にはロールカーテンを下ろすなどプライバシーに配慮しています。
・運営法人はプライバシーマークを取得しており、園は守秘義務の意義や目的を職員やボランティア・実習生に周知しています。個人情報取り扱いについてのガイドラインとして「個人情報管理マニュアル」が整備されており、全職員に周知しています。個人情報の取り扱いについては、入園説明会で保護者に説明し、同意書を得ています。また、職員からも同意書を、ボランティア・実習生からは誓約書を得ています。個人情報に関する記録はすべて施錠できる場所に保管、管理しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・全体的な計画は保育理念に基づき、子どもの最善の利益を第一義にして作成しています。前年度期末に職員に全体的な計画が示されて、職員が意見を述べることができます。園が鶴見川の堤防下にあり、避難訓練を重視して全体的な計画を策定しています。
・年齢ごとに指導計画を作成し、子どもには必要なことをきちんと説明し、子どもの意見や要望を組み入れています。月間指導計画に、子どもの姿を具体的に明記してカリキュラム会議で職員に周知し、次期の計画を策定しています。
・保育所内外の清掃は、清掃チェック表に基づき清潔に保たれています。1、2 階が吹き抜けの構造となっているため、保育者の声の大きさ、ピアノ、音楽等、クラス間で音量や活動時間の配慮、調整を行っています。
・乳児については個別指導計画を作成しています。3歳以上の子どもの場合、配慮を必要とする子どもについては、個別指導計画を作成しています。また、離乳食、トイレットトレーニング、箸の使用などについては、保護者との話し合いによって計画を作成しています。
・保育士は子どもたちの自由な発想を受けとめ、行事や日々の保育活動を実施しています。5歳児クラスは、毎月の“月の目標”を子どもたちが話し合って決め、目標の実現に向け取り組んでいます。保育士は鬼ごっこなどルールのある遊びを取り入れたり、遊びが見つけられない子どもには、一緒にやってみようと誘うなど、子どもたちが興味や関心を持って遊べるよう援助しています。
・子ども同士のけんか等について、保育士は、乳児の場合はケガの無いよう間に入り、双方の子どもの気持ちを代弁するなどして援助しています。幼児の場合は子どもたちが自分の気持ちを表現し、お互いが納得して仲直りができるよう見守り、言葉かけしています。
・発達に応じて運動能力が高められるよう積極的に散歩や野外活動を取り入れています。また、乳児はマット、跳び箱、トンネル遊具などを工夫し、運動遊びを行っています。幼児は月2回外部講師による体操の時間を設け、また様々な遊びの中で全身を使って活動できるよう工夫しています。虫刺され対策として0,1歳児は薄手長袖、長ズボンを着用し、2歳児からは安全なハッカ油を素材とした手作り虫よけスプレーを使用しています。
・授乳やゴックン期(初期)、モグモグ期(中期)、カミカミ期(後期)に分かれる離乳食は、子ども一人一人の状況に応じて、保護者と担任、栄養士が連携を取って個別に対応しています。授乳する時や離乳食の介助は個人差を考慮して子どものペースにあわせて、「おいしいね、あむあむ」など声掛けしています。幼児は、食材を味わい、よく噛む習慣と箸の練習などおしゃべりせずに食事に集中する10分のもぐもぐタイムを設けています。年間指導計画に食育の項を設け、年齢に応じて皮むきや野菜をちぎったりして食材に触れたり、クッキングをするなど食材や食事及びその過程に関心が持てるよう工夫しています。
・子どもの排泄リズムを捉え、個人差を尊重して援助しています。外出時や午睡前はトイレに行くよう促しますが、強要しないよう心掛けています。トイレットトレーニングは一人一人の状況をみて保護者と連携しながら個別に対応しています。
・降園時にその日の子どもの様子を伝え、保護者と情報交換するよう努めています。乳児クラスは、園が用意した連絡ノート(毎日の家庭と園生活の連続性を考慮した書式)を使用し、幼児クラスは、保護者が用意した個人ノートを必要な時に使用しています。個人面談は、年1回個人面談月間を設けて実施するほか保護者の希望に沿って随時行われています。懇談会は、年度末に実施しています。
・園だよりやクラスだよりは、保護者専用アプリに配信して、園や子どもの様子、子どもに関する情報などを伝えています。幼児クラスはその日の保育の様子をホワイトボードに記載して玄関に掲示して活動内容を保護者に伝えています。また、保育の様子をブログで知らせています。
・卒園生が通っている小学校には、授業参観に職員が行ったり、5歳児は小学校の授業体験に参加させてもらっており、小学校との交流を図っています。しかし、地域のイベントなどには現段階では参加に至っていません。今後、地域との関係をより強めていくことが期待されます。

3 サービスマネジメントシステムの確立 ・0歳児に対しては、定員が6名と少ないことから2名の保育士が全員をみていることから特に担当を決めてはいません。乳児については連絡帳で毎日、家庭とのやり取りを丁寧に実施しています。1、2歳児クラスでは、前年度のクラス担任1名が持ち上がるようにしており、在園児に対する配慮をしています。
・配慮を要する子どもを積極的に受け入れています。要配慮児対応マニュアルが作成されており、職員は要配慮児への対応を周知しています。横浜市総合リハビリテーションセンターの講座に職員が参加し最新の情報を入手し、他の職員に伝えています。配慮を要する子どもについては、カリキュラム会議だけでなく、毎日の昼礼時に情報共有しています。
・入園時の状況確認書・健康診断書等でアレルギーについて調査しており、アレルギーのある場合は医師の指示書を提出してもらっています。食物アレルギー誤食事故防止マニュアルを作成し、職員に周知しています。保護者との連携を取って除去食の提供をしています。食物のアレルギーの場合、アレルギー食は他の子どもとは異なったプレートを用いて、テーブルも別にして、保育士がついて見守っています。
・苦情受付窓口は事務が担当し、責任者は園長となっています。重要事項説明書には、第三者委員の名前と電話番号が記載されており、誰でも直接苦情を申し立て出来るようになっています。入園時の重要事項説明書には苦情対応の説明がされており、かながわ福祉サービス運営適正委員会の電話番号も掲載されています。園内にも苦情対応の説明が掲示されています。
・子どもの健康管理に関するマニュアルに基づき一人一人の健康状態を把握しています。入園時に得た情報に基づき既往歴等を把握し、保護者からの新しい情報を健康台帳に記入してもらい、追記して更新された情報は職員間で共有しています。
・保護者には、登園停止基準や感染症等の疑いが生じた場合の対応を「入園のしおり(重要事項説明書)」を配布して説明しています。保育中に感染症の疑いが生じた場合には、担任が施設長に報告して、保護者に速やかに連絡し、他の子どもと離れて静かに過ごします。
・衛生管理に関するマニュアルがあり、運営法人では定期的に見直しをしています。見直されたマニュアルには、改訂日時が記載され、改訂された内容は赤字で表示して改訂されたことを示しています。園では年に1度”保育マニュアル閲覧のお願い”として、マニュアルを確認する機会を設けています
・地震を想定して転倒防止策がとられ、避難訓練年間計画票を作成して、避難訓練や通報訓練などの訓練を毎月実施して「避難訓練実施記録」「消火訓練実施記録」に記録しています。安全については、「安全配慮チェック表」「自主点検チェック表」にチェックするなどの安全対策が講じられています。園内研修で心肺蘇生法、AEDシミュレーション研修を全職員が受講できよう4回に分けて実施しています。

4 地域との交流・連携 ・園は子育てを支援するためのサービスとして、一時保育、園庭開放、交流保育、育児講座を提供しており、その取り組みの中で地域の子育て支援ニーズを把握しています。また、施設長は港北区園長会議や幼保小連絡協議会、交流事業、研修会等に参加して子育て支援ニーズを把握するよう努めています。
・育児相談は電話予約で何時でも対応しています。育児相談は電話や来園のほか、園見学、園庭開放、交流保育の参加者など実施しています。園行事のお知らせを5歳児が近隣にポスティングして情報を提供するなどしています。
・園の夏祭り、子どもの作品展などに、近隣の住民を招待したり、クリスマス会では近隣の高齢者施設の利用者を招待しています。港北区社会福祉協議会と連携し、中学生にボランティアへの参加の声掛けを行っています。近隣の公園を子どもたちと一緒に清掃をしたり、散歩のときなど、近隣の住民と挨拶を交わすなど、近隣との友好的な関係を築くように努めています。
・園に対する問い合わせに対しては積極的に対応し、施設長が必要な情報を提供し、見学ができるように図っています。見学は個別に、随時行っており、その際には園のパンフレットを渡して、理解が深まるようにしています。
・ボランティアの受け入れマニュアルは整備されており、責任者は施設長となっています。これまでに小学4年生〜高校2年生の夏休み職業体験でボランティアを体験してもらっています。その際に感想文を提出してもらい、職員間で情報共有を図っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性 ・半年に一度ずつ、職員の考課シートを使って、保育業務や研修への取り組み方などを、本人が自己評価し、施設長がそれをチェックする仕組みがあります。職員はグループワークを実施し園の評価について議論し、まとめています。園の自己評価については保護者にも公表しています。
・職員の倫理規定が作成されており、職員に配付されています。マスメディアに取り上げられた保育園での不正・不適切な事例について職員間で議論しています。簡単な事業報告書は作成されていますが、経営・運営状況の情報提供は行われていません。今年度末には運営法人は個々の保育園の収支等の経営情報を公表する予定です。
・運営本部では、主任クラスのリーダー、サブリーダーを育成するプログラムを実施しています。また神奈川県の実施するエキスパート研修には、リーダー、サブリーダーを積極的に参加させています。リーダー保育士、サブリーダー保育士はそれぞれ、1階の乳児クラス、2階の幼児クラスを担当し、それぞれのフロアの職員の状況を把握し、職員が良好な状況で仕事に取り組めるような援助をしています。
・園が開設した2017年に、3年間の中期計画を策定しており、具体的な運営目標を策定しています。中期計画を踏まえた単年度計画が策定されています。

6 職員の資質向上の促進 ・実習生受け入れマニュアルが作成されており、これに基づいて受け入れが行われています。受け入れの責任者は施設長となっており、受け入れた記録が作成されています。受け入れ先との関係から実習プログラムが作成され、終了時には成績表を作成しています。
・施設長及び運営法人は人員構成について常にチェックをしています。運営法人では職員の経験年数や技量に応じた人材育成計画を作成しており、これに従って職員のキャリアパスが設定されています。職員は、毎年期の初めと中間時点で自分自身の目標を定め能力・技術の向上に努めています。期末には施設長との面談により、どの程度目標を達成したかを、自己評価する仕組みを作っています。
・月案や、週案では、保育士たちは目標を設定し、終了時点でその目標の達成状況を振り返り、次の計画の作成時に反映しています。

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