かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

小学館アカデミーまいた保育園(5回目)

対象事業所名 小学館アカデミーまいた保育園(5回目)
経営主体(法人等) 株式会社 小学館集英社プロダクション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 226 - 0014
南区宮元町1-15-1エクセルマンション宮元町1階
tel:045-711-6901
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年05月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 ケアシステムズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

特に優れている点
1)子どもの様子が普段と異なったり、変化が見受けられたりした際の「気づく力」を養うことに力を入れており、日頃より子ども一人ひとりの観察力の向上に取り組んでいる。さらに、「様子の違い」や「変化」が何かを考察し、職員間で共有することにしている。また、子ども一人ひとりの「自主性」や「主体性」を育む保育に力を入れており、否定的な言葉を使ったり、過剰な指導をしたりすることは極力排除するなど、子どもに考えてもらう機会(時・場所・場合)を確保する保育を実践している。
2)子どもが主体的に明るく楽しく保育園に通えるような保育環境の設定に努めている「楽習保育?」の「こころ」「あたま」「からだ」の分野を通して年間・毎月のテーマに沿った保育に取り組んでいる。集団遊びや一人で集中する遊びなど、子ども一人ひとりの人権を尊重した保育を目指している。少人数の利点を活かし、職員が全クラス の子どもの様子を把握して保育に当たるよう努めている。
3)地域との交流を通じて、人と関わる楽しさを養う保育に力を入れている。近隣の公園での定期的な清掃体験や、ディサービス施設に訪問して子どもたちの歌を披露し、昔遊びを教えてもらい一緒に過ごすなどの交流の場を設けている。散歩の時は出会った住民などにも積極的に挨拶をして地域に暮らす人との関わりを持つようにしている。地域活動や様々な人とのふれあいにより、子どもの豊かな成長につなげている。

特に改善や工夫が期待される点
1)今回行った保護者アンケートは全体として満足度も高く、園での様々な取り組みが評価され、園との信頼関係も適切に構築されていることがうかがえた。ただし、自由意見欄には、園からの情報が適切に伝っていないことについての記載事項も見受けられている。登降園時の会話、連絡帳、園内掲示、各種の配付物など様々な手法を用いて保護者への情報提供に取り組んでいるが、さらに改善に取り組み確実に行うことを目指している。
2)日々の清掃は衛生管理マニュアルに則り、清掃チェック表を用いて清掃し記録を残すなど、清潔な環境を維持する仕組みが整っている。0〜1歳児クラスの床にはクッション素材を使用し、棚の角もクッション素材でガードしてケガ防止に努めている。午睡時はカーテンを閉めて一定の暗さを確保しながら子どもの様子が確認できる明るさを保てるようにし、限られたスペースで子ども同士がぶつからないように、保育士が見守り配慮している。ただし、棚の上の昆虫の飼育箱や本は滑り止めシートの上に置いているが、様々な災害を想定し安全管理をさらに向上させることを検討されたい。
3)中長期事業計画や単年度事業計画は法人共通の書式によって作成し、年度内のスケジュールや担当職員も明示して円滑に実施できるように取り組んでいる。合わせて、職員一人ひとりが自己目標を達成できるように各種の研修に参加できる機会を充実させて、事業計画の役割分担との整合性にも配慮している。さらに、中長期事業計画や単年度事業計画は定例の職員会議の場において進捗状況や課題などを検証し、職員が身近に認識できる環境を整備することも望まれる。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・児童票などをもとに、子ども一人ひとりの背景や事情を考慮しながら個別に対応することを基本としている。
・日常においては保護者との会話や連絡帳などによって様子を確認し、保育(カリキュラム)に反映させることにしている。
・保育士は子どもと1対1の関わりに努め、信頼関係を大切にして日々の保育に取り組んでいる。
・子ども一人ひとりの背景や事情を見聞し考慮しながら、言葉使いは園として何よりも優先して丁寧にするよう園全体で努めている。
・年齢によって言葉かけの仕方や内容を変えながら職員として望ましい対応を心がけている。
・子どもの気持ちを尊重し、集団行動は強制しないようにしており、やりたい気持ちになるような声かけをするなどの見守る取り組みをしている。
・入社時に人権等に関する研修を行い、子どもへの声掛けや関わり方を学んでいる。日々の保育を実践する中で、職員会議などで自らの保育を振り返り、職員一人ひとりが子どもを一人の人として接するように心がけている。
・個別に話し合う必要がある場合は、クラスの隅や廊下を利用しプライバシーに配慮するよう心がけている。
・可動式棚を利用し静と動の遊びを区切るスペースを確保するなど一人で過ごせる場所の確保に配慮している。
・虐待や虐待が疑われる要因がある場合は園長に報告し、園長は必要に応じて関係機関の児童相談所や主任児童委員と連携を図りながら対応する体制を整えている。
・早期発見については児童虐待対応マニュアルが作成され、園内研修に用いている。
・保護者 には「個人情報の取り扱いについて」として個人情報の保護方針や利用目的、管理、使用など入園時に説明して同意を得ている。
・個人情報の取り扱いやプライバシー保護に関する規定を設け、研修を通じて職員に周知している。
・入園時には肖像権の取り扱いについて書面で同意書を取り交わし、保護者の意向に沿った対応に努めている。
・療育センターなど発達に関する公の機関と連携を図る際には、必ず保護者の同意を得るようにしている。
・園内の実習生受け入れの際は事前に守秘義務に関する説明を行い教育実習申請書にサインをもらっている。
・児童票や保育所児童保育要録などの子どもの記録は、事務所の施錠できる書庫に保管しており、適切な管理体制が整っている。
・日頃より性差による差別的発言や態度、固定観念で保育しないように心がけ、職員会議でも話し合いを行い配慮している。
・参観日は「保育参加」と表現して行い、父親・母親など固定観念は持たせないように心がけている。
・遊びや行事で使用する道具の色・形は性差で区別せず、子どもが自由に選ぶことが出来るよう取り組んでいる。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・入園決定後は保護者対象に説明会を行い、「入園のしおり」の内容に沿って保育理念や基本方針、園での生活について説明し、確認を得ることにしている。
・入園前には個人面談を行い、保護者の要望を聴き取ると共に、子どもの成育歴・健康面(アレルギーの有無も含む)・発達状況・食事の様子等を聴き取ることで、入園後にスムーズに保育ができるように努めている。
・面談は必要に応じて職員・栄養士・看護師からも聞き取りを行うようにし、面談した内容は会議などで全職員に説明している。
・入園時には子どもの不安が軽減されるように成育歴・年齢・保護者の就労状況などを考慮した上で1週間を目途に慣らし保育を行うこととしている。
・0〜1歳児の新入園児に対しては担当職員を決め安心して過ごせるように努めている。心理的より 所となるタオルやぬいぐるみなどの持ち込みで安心感を得られる場合は、子どもの気持ちを尊重して持ち込みを受け付け、様子をみて必要がなくなれば、はずすようにしている。
・保護者とは連絡帳等を利用して連絡を行うほかに、登降園時に直接話すことで情報共有するよう努めている。
・年間指導計画は、月間指導計画、週指導計画は全体的な計画を踏まえ、子どもの状況や保護者の要望を考慮しながら作成している。年間指導計画は年間目標のもとに1年度を3期に分け、所定の様式で項目ごとに計画作成している。
・2歳児クラスまでは個別指導計画を作成し、個々の発達や家庭状況に応じて適宜変更や見直しを行い、個別支援を目指している。
・幼児組においても、個別配慮が必要な子どもについては状況を見ながら個別指導計画を作成し、(または見直し)適切な支援が出来るように取り組んでいる。
・0〜1歳児クラスの床にはクッション素材を使用し、棚の角もクッション素材でガードをしてケガ防止に努めている。
・おむつが汚れた時には、時間に関係なく気づいた時に取り換えるようにしており、個別のシートを使用してトイレで取り換え個人のプライバシーに配慮している。
・連絡帳は毎日保護者、職員が相互に記入を出来るようになっており情報の共有に努めている。連絡帳は複写式で記録が園にも残り、排便の様子、食事・ミルクの量、睡眠時間・体温などの把握ができるようにしている。その他、気づいたことは送迎時に直接口頭で保護者に伝えている。
・年齢や発達にあわせて室内環境を考えて設定している。遊具や絵本は子どもたちが興味を持ち、自分で取り出しや片付けができるように子どもの目線の高さに合うような位置に収納場所を決めて配置している。
・1歳児クラスは自分の持ち物の置き場所が分かりやすいように一人ひとりのマークを棚に貼り、片付けなど基本的な生活習慣が身につくような取り組みを行っている。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・保育理念、保育方針はパンフレットや入園のしおり、ホームページ、園だよりなどに記載されている。園内数か所にも掲示し、来園者の目に触れやすいようにしている。
・職員に対しては入社後の配属前研修において理念、保育方針についての詳しい説明を実施している。配属後も定期的な法人研修によって、理解を深められるようにしている。
・職員会議や園内研修においても理念や保育方針の周知を図り、指導計画に反映できるように努めている。
・保護者には、入園前の説明会をはじめ年初(4〜6月)の懇談会において理念、保育方針、保育計画等の詳しい説明をして、理解を深めてもらえるようにしている。
・子どもの生活リズムを職員間で共有することに力を入れ、子どもの自主性や主体性を尊重して選択できる機会を充実させている。
・個々の職員の気づきや思いを共有できるように、クラス内をはじめ他クラス、専門職などの職員間の情報共有に力を入れている。
・園全体としては園児52人を24名の職員で対応していることになり、充実した職員体制のもとに職員間の協力体制を充実させている。
・否定的な言葉を使ったり、過剰な指導をしたりすることは極力排除することによって、子どもに考えてもらう機会を確保する保育を実践している。
・指導計画の作成に当たっては、個別の指導計画を基本とし子どもの発育状況に合わせて策定している。
・子どもの人権に配慮して全体的な計画を策定している。
・「子どもの声」や「子どもの興味」を加味して指導計画の作成につなげており、職員は目の前の1つ1つのことに「なんで」という視点に立って指導することを心がけている。
4 地域との交流・連携 ・行政(横浜市南区)の入所案内やホームページをはじめ、園のパンフレットや入園案内など、園に関する各種の媒体が用意されており、地域への適切な情報提供がなされている。
・保護者や地域の子育て家庭などが参加する参加する行事開催前には、近隣および行事開催場所周辺への挨拶を必ず行い理解を得られるようにしている。
・地域の高齢者のコーラスグループが出演するイベントなどに招待され、その様子の写真上映会を実施する機会を設け、地域コミュニティへの参加を保護者に伝えている。
・園の専門性を地域社会への還元する取り組みとしては、園見学時の育児相談を中心としている。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・地域の子育てに関する情報は、園長などが出席する市(区)の園長会で把握するよう努めている。
・法人内で開催されている運営事務局連絡会では、事業環境や福祉ニーズを把握するようにしている。
・地域交流や保育の取り組みについては毎月の職員会議で見直し、改善点や課題を見つけ、次回に反映させるようにしている。
・園長は法人施設運営担当者と共に月次収支を確認している。園内の経費については事務員を配置し、管理簿をつけて管理している。
・園長は保育をはじめ様々な園務を円滑に推進することを目的に、必要に応じて法人本部をはじめ行政の指示指導を仰ぎながらコンプライアンスに力を入れている。
・法人本部をはじめ関係機関からのリスクマネジメントに関する情報を収集し、職員会議で共有し、伝達ノートに記載して周知に努めている。
・現金の管理や授受については複数の職員で行ったり、保護者が確認したりしやすいような場で行うことにしている。
・リサイクル業者を利用して保育に有用なものと交換し、ゴミ資源局から子ども向けの講座を行っている。
・リサイクルの視点では牛乳パックで仕切りやイスなどを作り、ベルマークは小学校に持って行くなどの協力をしている。
6 職員の資質向上の促進 ・園長や主任などが指導や助言を行う際には、職制(リーダー職員や一般職員)に沿った視点で行い、適切に理解できるようにしている。
・リーダー職員には園長や主任が不在時の会議運営を任せるなど、責任のある業務を持たせることで育成に繋げている。
・保育を含め各種の業務を推進する際の基本を「確認します」とし、対応の速度も大切にして実務的な遅延が起きないように、園長・主任が必要に応じてサポートしている。
・役割分担に沿って職員に応じた役割を任せることにしており、責任感を醸成するとともに園長や主任によるバックアップ体制も確保している。
・業務推進にあたっては、できる限り複数職員によるチームで推進することにしており、互いを尊重して、気づくことで育成に繋げている。
・法人の研修制度では、入社後3年までの必須研修に加え、3年以降は選択できる研修を用意している。職員自らの自主性や自主性のもとに参加できるようにしている。
・年2回の園長面談に加え、法人本部の担当者による面談も実施しており、職員一人ひとりの意見を聞き取る機会を充実させている。

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