かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

あい・あい保育園 百合ヶ丘園

対象事業所名 あい・あい保育園 百合ヶ丘園
経営主体(法人等) 株式会社global bridge
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 215 - 0004
麻生区万福寺4-1-3DACメディカルビル1F
tel:044-543-8709
設立年月日 2016(平成28)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年05月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
【施設の概要・特徴】
●あい・あい保育園 百合ヶ丘園は、株式会社global bridge(以下、法人という)の経営です。法人は直営福祉事業として、保育事業(認可保育園、小規模保育)、介護事業(児童発達支援事業所、放課後等デイサービス)の2事業を主軸に事業展開をしています。さらに、2011年にカンボジアに「みんなの学校」を開校し、2018年には「あい・あい幼稚園サスダム園」を開校してサンダム学校群の教育支援と共にカンボジアの学習環境に大きく貢献しています。法人の経営理念は「夢に向かって成長しつづけよう」を掲げ、保育理念は「一人でも多くの子どもが人間が生まれながらに持っている素晴らしい力を育むことに喜びを感じ笑顔と元気が溢れた園を創造すること」とし、社訓の「愛」(思いやりを持った優しき心と優しき行動を持つこと)、「心」(相手の立場に立って物事を考えること)、「絆」(一期一会の精神で出会いや絆を大切にすること)を根幹に保育を展開しています。あい・あい保育園 百合ヶ丘園は、小田急線百合ヶ丘駅から徒歩5〜6分の線路沿いに位置し、特急が停車する新百合ヶ丘駅との中間にあり、通勤にも至便な地域です。あい・あい保育園の保育方針は、「生活空間での学び」をテーマとし、幼少期を過ごす保育園でたくさんの愛情に包まれ、正しい生活習慣や集団生活、協調性、集中力、礼儀といった基本的な生活が身に付くよう支援しています。そして、「笑顔と元気」、「生きる力と考える力」が培えるよう日々保育に当たっています。
〈特に良いと思う点〉
1.【遊びや生活を通しての学び】
●あい・あい保育園の保育方針は「生活空間での学び」がテーマであり、好きな絵本・物語を自分で読めるうれしさを大切にし、子どもたちが興味を持つ時期を見極め、子どもの興味、感動を後押しできるよう保育を進めています。園では、「興味」への工夫を考えながら子どもと関わっています。それらを通して「ことば」・「心」を育み、物語の疑似体験ができる環境作りを整え、保育士は子どもたちの感動を受け止め、子どもの満足・喜びを共有しています。就学前までの読書活動は、大きくなって文化的作法や教養との関係が強いと言われており、これらの取り組みは、法人の理念に沿った子どもの夢への後押しとなり、子どもが夢を描く素地、豊かな感性の育みとなり、重要な取り組みに思います。
2.【健やかな心身の成長】
●天候の良い日は毎日、戸外遊びで近隣の公園へ散歩に出かけ、雨天の日も園内で体を動かす活動を行っています。特に、室内ではあい・あい保育園独自の「なないろ体操」や音楽に合わせたリズミカルな運動を取り入れ、「学び」と身体機能を育む2つの面から心身の発達、人間力の育成に努めています。あい・あい保育園百合丘園では2歳〜5歳児の異年齢保育を実施し、雨天の日は「なないろ体操」を異年齢で楽しみながら体力作りを行い、異年齢で相手を思いやる心を育み、養護力を養っています。
3.【食育の充実】
●あい・あい保育園百合ヶ丘では、栄養士作成の献立による自園調理(手作り給食)を実施しています。栄養のバランス、旬の食材や彩に配慮し、素材を生かした薄味を心がけ、安全でおいしい給食を提供し、おやつも基本的に手作りを心がけています。さらに、3歳未満児は1日に必要な栄養素の50%、3歳以上児では1日に必要な栄養素の48%を給食で摂取できる献立を提供し、生活習慣病の予防や健康な心身をつくっています。食を通して、食材への興味や食べることの喜び、命をいただくことへの感謝の気持ちを育み、食を営む力につなげています。
<さらなる期待がされる点>
1.【保育室の分離について】
●あい・あい保育園百合丘園の園舎は、2つの保育室がビルの玄関を挟んで分離しており、保護者が入退室でのアクセスには良い点がありますが、日常保育には不便な面も否めません。現在、異年齢で1つの保育室で過ごしており、年齢ごとの保育スペースの活用にやや難が見られます。小規模な保育園であり、スペースも限られている中、来年度から2歳児を1歳児と一緒の保育室で保育を行うことも含め、有効な活用が期待されます。
2.【職員のさらなる質の向上】
●新保育所保育指針において、子どもが安心・安定した生活が送れるよう「養護」と共に人間形成の基礎を養う「教育」を一体的に行うことが強調されています。さらに、小学校以降の学習指導要領の改訂でも就学前の育ちを受け止め、小学校以上の教育につながるよう考慮され、早期教育の声が保護者からも挙がりがちです。保育士は、子どもが遊びの中で五感を通して様々に吸収する過程の環境を構成し、援助するのが役割だと考えますが、通常保育、プログラム等、保育士に期待される保育の質と量は大きく、基礎的な保育技術を前提として保育方針の展開力、さらに伴う実践力が問われます。保育士の知識、対応能力等のバラつきでの標準化を図り、法人本部の教育・研修計画に沿ったレベルアップ、さらなる質の向上が急務であると考え、それらへの努力、体制、総合力をさらに研鑽を図っていかれることを期待いたしております。
3.【「1on1」のさらなる推進】
職員のさらなる質の向上に向け、あい・あい保育園では、職員のやる気向上に向けたコミュニケーション技法として「1on1」手法を導入し、施設長との個人面談を実施しています。「1on1」では日々の業務の成果や振り返りを話し合い、「気づき」を促すことで個人の能力を引き出し、施設長と職員とのコミュニケーションを深めています。「1on1」は素晴らしい手法であるので、単に現職員の育成に止めず、将来のマネージャー育成にも大きく役立たせるような展開が進むよう期待しています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ●園では、日常の保育の中で子ども話をしっかり聞くよう心がけています。例えば、子ども同士のトラブル等については、動機・背景について、保育士は正対して子どもの話を聞くよう心がけ、トラブル等が発生した前後の子どもの様子、気持ちを理解するように努めています。施設長は、子ども一人ひとりを隔てなく対応することや、職員間で情報共有を図る、考え方の違いを理解すること等を職員に伝え、子どもの話を聞ける職員体制、環境作りに努めています。また、保育記録・日誌、指導計画各種、個別発達記録での情報確認を重要視し、共通認識を図っています。
●子どもを尊重したサービス提供では、様々な場面での事例を挙げ、「大切なこと」、「大事にしたいこと」、「子どもの気持ち」、「保育士の動き」等、園内ミーティングで話し合い、振り返り、職員間で共通理解を図っています。
●保育士は、子どもの情報(園内ミーティング、連絡帳等)共有を図り、子ども一人ひとりの言葉や気持ちを受け止め、共感しながら接するよう心がけています。また、子どもの羞恥心に十分配慮し、排泄に失敗した場合は、他児に気付かれないよう配慮し、シャワー等を利用して気持ちよく過ごせるようにしています。トイレは、ドアを設置して配慮しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ●年間行事に保護者面談や保護者参加型行事の日程を記載し、意見を聞く機会を設けています。受けた意見については、改善できることは速やかに改善に努め、できないことは理由または、期間等を示し、園全体で保育の改善に努めています。苦情や意見等を受けた場合は、速やかに施設長が対応し、職員間で情報共有を図り、改善に努めています。必要に応じて法人本部とも相談して改善につなげています。苦情等については、法人本部と連携を図り、職員会議で改善について検討し、記録(クレーム報告書)を行い、速やかな対応に努めています。クレーム報告書は法人本部に上げ、解決等の検討経過も報告しています。
●保育の基本として、児童票及び個別発達記録を基に、家庭環境や生活リズムによる一人ひとりの違いを把握し、個々の発達過程を確認し合い、適切な援助が行えるようにしています。園では、基本的に統合保育を実施し、他児との生活を通して共に成長できるように援助しています。専門機関からも助言を得ながら職員間で学び合い、支援に努めています。
●保護者の考え方や提案は、行事後のアンケート実施、保護者面談(年2回)、送迎時での会話等を通して聞く機会を設け、保育に関する意見を抽出し、反映させるようにしています。延長保育の捕食は希望に応じて提供しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立 ●園の必要な情報は、ホームページやパンフレット、リーフレット、入園案内、掲示板等で提供しています。園の必要な情報は、法人のホームページやパンフレット、入園のしおり等で提供しています。園見学には施設内や保育の様子を見学してもらい、リーフレットを配付して説明を行っています。サービス利用開始後は、慣らし保育を全入所者に実施し、保護者の就労状況に応じて柔軟に対応しながら1週間〜2週間程度を目安に行い、子どもの不安やストレスの軽減に配慮しています。保護者とは連携を図り、個別に子どもの様子を伝え、情報を共有しています。
●年間指導計画の策定にあたり、職員間の意見を反映させて作成し、施設長が最終確認を行っています。また、新保育所保育指針を踏まえ、「養護」と「教育」の各領域を考慮して作成しています。アセスメントでは、アセスメントで定めた各達成状況を、発達記録、個人記録 児童票記入を基にモニタリングした内容を参考にし、カンファレンスで話し合っています。アセスメント・発達記録は、記載した内容を検証し、明確化を図り、対応策を考えた上で実施して行きます。日々の子どもの様子等は、月1回の園内ミーティングで報告・話し合い、職員間で情報を共有しています。個別指導計画等についてもカンファレンス等で話し合い、情報を共有しています。サービス実施状況の記録は、保育日誌・ 保育記録・週案等に担当職員が毎日記録し、主任経由で施設長が確認して捺印しています。
●提供するサービスの標準的な実施方法については、各種マニュアルが文書化され、マニュアルに沿って実施しています。各種マニュアルは、法人本部で全園統一した内容を作成し、必要に応じて行政の法令改正、実務指導の指摘等を改訂版として園に配付しています。年間指導計画、月間、週案等の計画作成も各種マニュアルに沿って行い、それらの保存・保管方法についても法人本部で示しています。保護者へは提供するサービス内容を入園案内(重要事項説明書)に記載し、入園前説明会時に説明及び配付しています。
●苦情解決の仕組みについては、重要事項説明書に記載し、苦情受付者は各クラス担任、苦情解決責任者を施設長とし、法人本部受付窓口も明記し、第三者委員、連絡先を記載し、面接・文書・電話等で受け付けることを周知しています。また、苦情に関する関係用紙を玄関に設置しています。

4 地域との交流・連携 ●園の情報提供は、川崎市ホームページ、かわさきし子育て応援ナビ、麻生区子育てガイドブック「きゅっとハグあさお」、法人ホームページ等に情報を開示しています。また、園のプログ、SNS、Facebook、Twitter、Instagramにより園の情報を発信しています。随時、園見学や見学に伴う育児相談を受け入れ、見学時での育児相談は1対1での対応が可能であり、地域の子育て家庭から活用され、支援しています。運動会は麻生文化センター(市民館)を借用し、保護者、地域の方も参加ができる体制にあります。
●地域の関係機関との交流、団体との連携では、麻生区の園長会、麻生区の幼保小連絡会等に参加し、地域の福祉ニーズを把握しています。また、北部児童相談所のカンファレンス、麻生区主催の研修会、年長児の交流会、キャリアアップ研修等に参加をして、情報交換を図り、交流を深めています。
●関係機関・団体との連携では、北部地域療育センター、北部児童相談所と連携を図り、相談・助言を受ける等、連絡ができる体制を整えています。麻生区社会福祉協議会を通じて、あさお子育てフェスタに協力し、地域の子育て親子の支援を行っています。施設長は、「男性保育士会」に参加し、共通の課題について討議を行い、交流を図っています。地域との関係作りに取り組み、他保育園やデイサービスと協働し、交流を深めています。

5 運営上の透明性の確保と継続性 ●理念、保育方針は、入園案内、重要事項に明示し、ホームページにも表記して周知し、玄関等の目に付くところに掲示して周知しています。保護者に対しては、入園前面談、機会があるごとに理念や保育方針について説明を行い、理解を促し、保育の実践を通して理解が深まるよう努めています。また、入園案内、重要事項説明書を各家庭で保管してもらい、確認できるようにしています。
●中・長期計画については2019年度に5年・10年計画を策定するにあたり、計画に5年、10年後に求められる「福祉人材」としての目標意識を設け、「 global  bridgeシンクタンク計画」における職員のキャリアパスの数字計画と併せて計画しています。全体的な計画については、今年度は法人本部において施設長会議で策定し、法人系列各園に下ろし、職員は全体的な計画を基に年間指導計画等を策定し、掲示及びファイリングして展開しています。
●施設長は、「1on1」手法を取り入れた職員面接を実施し、コミュニケーションを図り、モチベーションを高め、併せて個々の意見、意向を把握し、働きやすい職場環境作りにつなげています。また、理念の因数分解の実施により理解を深め、実践に導き、指導力を発揮しています。
●サービス内容の評価については、保護者参加の行事(遠足、夏祭り、クリスマス会、生活発表会)後にアンケートを実施して意見を抽出し、反省・見直しを行い、サービス内容の改善に努めています。アンケートは職員にも実施し、意向等を把握し、職場環境の改善に生かしています。今年度、第三者評価を受審し、サービス内容の質の向上につなげていきます。アンケート結果、行事後の反省、社内監査(インスペクト)等により園内ミーティングでカンファレンスを実施し、共有しています。子どもの発達に関しても年1回、反省を行い、保育に生かしています。

6 職員の資質向上の促進 ●採用に関しては、定期的に全職員を対象に意向調査を実施し、面接(11月)で意向、異動希望等を把握し、早い段階から次年度の必要保育士数を把握し、新規採用に取り組んでいます。人員配置児童算出にCCS+Pro(保育業務支援システム)を活用し、必要数に応じて職員配置を検討しています。要員計画は、法人本部で人員配置票を基に適正な人員配置に努め、園と法人本部で確認しています。人材マネジメントについては、自己評価シートを活用し、自己評価を実施し、1on1手法による面接を行い、一次、二次面接の上、評価・報酬(賃金、昇進・昇格等)に連動させています。
●職員の教育・研修については、職員へ研修実施計画書を示し、研修の種別から各自選択できるようにしています。研修では、川崎市や麻生区主催の研修、法人本部主催の研修、外部研修等があり、法人本部主催の研修では必須の研修、自由選択の研修内容を備え、職員の資質向上に努めています。外部研修受講後は、園内研修で研修報告を発表する場を設け、知識等の共有を図っています。各職員の研修は自己評価シートに計画を記載し、「1on1」面接で達成・成果を確認し、課題を共有し、次期計画につなげています。法人本部主催の教育・研修計画については、園の意見を生かし、評価・見直しを行い、職員の資質向上、職員相互の研鑽を図っています。

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