かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

もみじ第五保育園

対象事業所名 もみじ第五保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 博愛福祉会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 227 - 0067
青葉区松風台46-12
tel:045-961-3015
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年05月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 公益社団法人 けいしん神奈川
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
〔施設の特徴〕 
 もみじ第五保育園は田園都市線青葉台駅から徒歩15分の住宅地の中にあります。平成27年4月に開設され、建物面積は206平方メートル、園庭の広さは527平方メートルです。園舎は鉄筋コンクリート造り平屋建てで定員は33名、現在の入所児童数は27名です。以下を保育方針に掲げ質の高い保育を行っています。
 保育目標は「地域と共に歩み心身の調和のとれた人間形成」としています。そして保育内容は養護と教育を一体的に行うことを基本とし、健康でかつ情緒が安定する環境のもとに、健康・人間関係・環境・言葉・表現の各領域を生活と遊びの中で取り入れ、”生きる力”の基礎となる心情・意欲・態度を育みます。
 子どもたちは、日々の保育において、周囲の人々や友だちとのかかわりを心地よく感じたり、学んだりしながら成長しています。また、地域の親子が園児や保育士等と自然に交流しながら、気軽に子育ての相談に応じている保育園です。地域の皆様にも喜ばれ、経験の豊かな保育士のもと利用者からの非常に高い評価を得ています。
〔特に優れていると思われる点〕
1.乳児保育園の特性を活かして、きめ細やかな子どもに優しく寄り添った保育が実施されています。
 当園は定員数33名、園舎は平屋建てで、面積も206平方メートルの乳児保育園です。園庭や遊具などが整備され、2つの保育室中心にスムーズに業務が進むように各設備がそれを囲むように整然かつコンパクトに配置されています。特に保育室は隣接し仕切りは低く、保育士は自分が担当している園児のみならずフロア全体の様子を常に把握することができます。何が起こるかわからない保育の現場では常に臨機応変かつ柔軟な対応が求められますが、保育士は互いに連携・協力しどのような状況にもしっかり対応できるような体制・環境ができています。職員全員が園の特性をよく理解し、「阿吽の呼吸」をもって、小回りの利いた、きめ細やかな保育が実践されています。子どもたちにとっても保育室をはじめ調理室などフロア全体の様子がよく見えることで、他の園児や保育士との一体感や信頼感を感じつつ日々過ごしていることがうかがわれます。
2.近隣の「もみじ保育園」系列園と協力・連携し、保育の質の向上を図っています(に努めています。)
 法人内のグループ園とはしっかりした連携・協力体制ができていますが、特に、近隣の「もみじ保育園」(定員120名、)とは徒歩1,2分の至近距離にあり、日常的な相互協力のもと、円滑な運営が行われています。保育計画策定の段階から情報交換し、合同行事の実施や設備、遊具の融通を図り、効率的・効果的に保育の質の向上を図っています。また、土曜日をはじめ合同保育の機会を持つことで、より多くの園児と交流し、異年齢保育など一緒に活動する機会を増やし、多方面の経験により幅を広げることに努めています。
3.保育士は「職務に関する申告書」を提出し、職務の振り返り、課題の改善等を定期的に実施することにより段階的かつ着実な人材の育成が図られています。
 年度当初、保育に関する各人の目標を設定し「職務に関する申告書」として園長に提出しています。上半期が終了する9月末に園長の指導を受けつつ振り返りを実施するとともに、課題や改善点などを把握して下半期に反映させます。年度末も同様のプロセスで、園長のリーダーシップの下で年2回このサイクルが実施され、着実な職員の技術の向上、人材の育成に繋げています。また、保育士もこの制度の趣旨をよく理解し、前向きに取り組んでいる姿をヒヤリングなどで確認することができました。
〔独自に工夫されている点〕
「担当児制」によりおおむね特定の保育士が関わることにより園児一人ひとりの状況や気持ちに寄り添った優しい保育が実践されています。
  「担当児制」による保育の利点は、園児一人対し、一人の保育士の担当が決まっています。これにより、日々の子どもの状況の把握をはじめ、保護者との連携を密に出来、子どものすこやかな成長のみならず、保護者にとって保育に対する安心感につながっていると思います。
〔引き続きの改善努力が期待される点〕
地域に対する情報発信、連携・交流のさらなる推進努力が期待されます。
 地域に対するPR活動や交流事業は従前より実施され、円滑・良好な関係が築かれています。しかしながら、育児相談や子育て支援事業、あるいは関係機関・地域の団体等に関する情報収集などについてはさらなる拡大・推進の余地があると思われます。これらに関して、園としてすでに把握され改善施策を逐次進められてはいますが、今後も引き続きの推進努力が期待されます。特に、育児相談や子育て支援事業は、多くの地域でニーズも高く、適切な対応は園のさらなる充実・発展に繋がるものと考えます。
評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育方針に「心身の調和のとれた人間形成を目指す。養護と教育を一体的に支援し、健康でかつ情緒が安定する環境のもとに、健康・人間関係・環境・言葉・表現の各領域で教育し、”生きる力”の基礎となる心情・意欲・態度を育む。」を掲げ、子ども本人のことを第一に考え、尊重した内容になっています。
・「人権に対する配慮事項マニュアル」に沿って、子どもの人格を辱めるような罰を与えたりしないこと、自尊心を傷つけるような保育を行わないことを、全職員が認識し合っています。
・守秘義務の意義や目的を全職員(ボランティア・実習生を含む)に周知しています。
・個人情報の取扱いについてガイドライン(特定個人情報の適正な取り扱いに関する基本方針および規程)をつくり、全職員に周知しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・保育理念を法人として「命のリレーをサポートする」と定め、共働きの家庭が増え保育園へのニーズが高まっている現状を踏まえ、「お子さんはもちろん働くお父さん、お母さんにも優しい園を」目指しています。
・保育理念を受け、保育方針に「心身の調和のとれた人間形成を目指しています。
・保育理念や方針については、「重要事項説明書」に記載し、入園時および毎年度当初の保護者との会議において詳しく説明されています。
・全体的な計画は年度末に全職員が参加して当年度の計画を振り返り、主任保育士が中心となり、見直しを行い次年度の計画に反映し、作成しています。
・指導計画作成にあたっては、子どもの言葉だけでなく、表情、泣き声などあらゆる表情・表現を受け止め、子供の意思や気持ちの把握に努めています。このため、「担当児制」を取り、同じ職員が同じ子供に関わるようにし、いつもと違うところがあればすぐに気付けるようにしています。
・入園前や入園直後の子どもの発達状況については、健康調査票(既往歴・予防接種の状況把握等)、母子手帳、健康診断書を提出してもらい、個人面談を実施し、その記録を児童経過記録にファイルし、職員の共通理解を図っています。
・発達段階を踏まえた保育内容を取り入れています。段階的に取り組んで発達を促すように努めています。
・おもちゃや絵本なども一人一人に行き渡るように、数多く取り揃え、ゆったりした気持ちで遊べ、けんかや取り合いにならぬようにしています。
・連絡帳はその子どもの24時間を把握できるようになっています。排泄、睡眠、食事等を細かく、保護者と保育担当者が記入し「命のリレーをサポートする」という理念を実践しています。休日も保護者に子どもの生活リズムを記入してもらい、継続した情報を保育士と共有しています。
・玩具や教材については、「自分で選び、取れる」ことを重視し、一人ひとりの遊べる量を考慮して玩具を渡し、落ち着いて遊べる環境を作っています。
・子どもの興味や発想が生かされるように、同じ玩具でも、子ども一人ひとりの発想が違うので、それを受け止め保育士が見守っています。
・園外(公園等)に積極的に出かけ、自然にふれ、地域の人と触れ合う機会をつくっています。
・子どもとゴーヤ、ブロッコリーなどの農作物やひまわりなどを園庭で栽培し、収穫したものを食べたり、製作に使ったりすることをとおし、収穫の喜びや命の大切さを知るなどの貴重な体験をさせるようにしています。
・遊びを通して子ども同士の関係や保育士との関係が育つようにしています。
土曜日は、グループ園と共同保育を行っているため、異年齢児とのかかわりを持ち、年上に対する憧れや年下に対するおもいやりの気持ちを育んでいます。
・グループ園の子どもたちと一緒に活動する機会を多く作っています。
・食事については担任が供食をし、食事マナーや食べ方のお手本を示したり、楽しい食事時間になるように心掛けています。また、食に対する感謝の気持ちを養うため、給食に使用する食材(枝豆、しめじ、玉ねぎ等)に触れさせ、食育に繋げています。
・調理室が子どもたちからよく見える環境であり、食に関する興味や関心が芽生えるようにしています。献立は繰り返しメニューとし、給食日誌の記録をつけていますが、これらをもとに食育会議で献立調理の工夫に役立たせるようにしています。食事状況について、食事量などを連絡帳に記入し、園と保護者が互いに把握できるようにしています。玄関にその日の給食のサンプルを置いています。
・午睡・休憩中は決められた時間に気温と湿度を確認しています。子守唄をうたったり、添い寝をし、安心して心地よく眠れるように工夫しています。
突然死症候群対策として生存確認をおこなっています。(0歳は5分に1回、1歳は10分に1回)
・排泄については、うまく排泄できた時はほめ、次の意欲につながるようにしています。
・長時間にわたる保育のための環境を整えるため、午後のおやつはボリュームのあるものを提供し、クラス別保育以外の時間も担当児制を実施しています。
・保護者に対して入園説明会・新クラス説明会を実施していますが、その際、保育の基本方針を分かりやすく載せたパンフレットと入園進級の手引きを配付しています。なお、配付する重要事項説明書やパンフレットに保育方針を明記しています。
・保護者に対して、アンケートなどで保育方針が理解されているかどうかを把握しています。
・年1回6〜7月に個別面談を実施しています。また、保護者の要望があれば、年間を通じていつでも個別面談を実施しています。
・6月と11月の年2回、保育参観を実施しています。なお、その他にも希望があれば、いつでも参観は可能です。
・保護者懇談会(7月)ではフリートーク(ほぼ45分間)の場があり、保護者どうしの交流を深められるようにしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・指導計画作成に当たっては、子どもの言葉だけでなく、表情、泣き声などあらゆる表情・表現を受け止め、子供の意思や気持ちの把握に努めています。このため、「担当児制」を取り、同じ職員が同じ子供に関わるようにし、いつもと違うところがあればすぐに気付けるようにしています。
・児童票・児童台帳は職員室で一括保管し、職員が誰でも見ることができ、一人一人の発達状況を職員間で共有できるようになっています。
・児童票・児童台帳に変更があった場合には赤ペンで記入し、最新の状況にするとともに、変更事項は、掲示・口頭・回覧で誰でも分かるようにしています。
・配慮を要する子については会議で話し合い、全職員が共通の対応ができるようにしています。
・指導計画(月案)に配慮を要する子のことの記入欄があり担任以外の職員がクラスに入っても、そこを見れば、どう保育を進めたらよいかが分かるようにしてあります。
・最新の情報を得ようと努めるとともに、得た情報を職員間で共有しています。(園内研修記録や会議議事録により確認)
・保護者懇談会を時々実施しており、なんでも言えるような場面を設けてあります。
・個別にその都度対応しています
・グループ5園の園長連絡会議を毎週実施しているので要望苦情についての即対応できるようになっています。
・現場の担任が受けた苦情は、主任→園長→理事長へと報告するシステムが出来ているため、解決策を検討し素早く対応してます。
・全職員が理解できるよう、掲示又は回覧で周知し対応しています。
・子どもの健康管理に関しては連絡帳で保護者と連絡を取り合っているほか、必要に応じて登降園時に口頭で詳細に補足しています。全クラス「平熱表」を作り平熱と違う場合は即対応できるようにしています。
・毎月、身体測定を行い、子どもの状況をしっかり把握しています。
・感染症が出た場合は掲示板に貼り出し、保護者への告知を徹底しています。
・発熱した場合、まん延防止のための処置、保護者および周囲への警告、お迎え依頼を行ったうえで個別の保育をして待ち、保護者への引き渡しを行っています。
・衛生管理については、施設・設備・寝具・遊具の清掃・消毒などの衛生管理に加え、子どもや職員の手洗いなどついても日常的に指導がなされています。
・職員会議の議題に必ず衛生管理の項目を取り入れ、マニュアルは誰でも見られるようになっていて、全ての職員が統一的な対応を行えるよう、組織全体で取り組んでいます。
・安全管理については、保育開始前と終了時に安全点検と火気管理点検を実施しています。
・安全管理に関するマニュアルがあり、事故や災害に備えた安全対策が実施されています。特に睡眠、プール活動及び水遊び、食事等の場面について大事故が発生しやすいことを踏まえて、場面に応じた適切な対応を重視しています。備蓄品もあります。
・月1回以上の避難消火訓練を重視し、事故や災害に備え、さまざまな事態を想定した訓練を日頃から行うことに努めています。
・保護者に災害時の対応を知らせ、災害時伝言ダイヤルの試験運用を年一回保護者向けに行っています。園の電話は災害時優先電話の登録をしています。
・年一回、総合防災訓練を行い、消防署の方の指導を受けています。
4 地域との交流・連携 ・地域の子育て支援ニーズを把握するため、区の公私立園長会や研修会にも積極的に参加しています。
・地域の子育て支援ニーズに応じて、子育て事業「もみじのおてて」を地域ケアプラザの講座として開催しています。
・また、地域での子育てを支援するサービスとして、一時保育・園庭開放・交流保育などを積極的に行っています。
・当園の行事に地域の保護者や子どもを招待するなど、地域の団体・機関との交流を図っています。
・学校からの申出を受けて、小学生・中学生の職場体験の受入れを実施しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・パンフレットや横浜市のホームページに当園の情報を載せています。また、地域の情報誌タウンニュースにも当園の情報を掲載しています。
・保育所として守るべき法・規範・倫理等を就業規則に載せています。
・グループ内で起きた事例は、全園で共有し再発防止に繋げています。
・事務・経理・取引に関するルールや職務分掌と権限・責任を明文化したものを職員が把握できるようにしています。
・事務・経理・取引について監事・理事による内部監査を実施しています。
・保育園運営上の重要な変更事項については、事前に変更案を提示し、意見を集約したうえで決定するルールを職員に周知させています。
・保育所の運営に影響のある重要な情報は、グループ5園の園長連絡会議で話し合われ、決定したことは主任や一般職員にもきちんと伝達されています。
・外部環境の変化等に対応するため、必要なことは文書で全職員に周知し迅速な対応を行っています。
・時代の変化・特徴を踏まえ、保護者のニーズに合った保育を実施するため、園の理念・保育方針をどう組み合わせていくかについて常に検討を行っています。
6 職員の資質向上の促進 ・新採用者には、3月に内定者研修(3日間)を行い社会人として保育士としての基本を教えています。また、一年目研修(2月)では、1年を振り返り新たな心構えを教えています。
・職務に関する申告書を年度の半期終了時(9月)に提出し、自分の仕事の振り返りをし、自己評価(達成度の評価を含む)を行っています。
・研修はそれぞれ必要と思われる者を人選する場合と、希望者を募る場合があります。研修受講者は研修報告書を作成し、職員会議で研修報告を行い全職員がその内容を共有するようにしています。
・5園合同の法人主催の一泊研修を年1回実施しています。参加できなかった職員にも後日伝達されます。
・保育が断片的にならないように、1日を通して保育する職員と短時間職員を組み合わせて配置しています。
・保育士一人ひとりが自己の実践の振り返りのため、定型化された書式「職務に関する申告書」で振り返りをし、それにもとづき面談を行っています。
・保育士等の自己評価としての「職務に関する申告書」の提出を踏まえて、保育所としての自己評価を行うため、職員会議の議題に取り入れています。
・なお、保育所としての自己評価は保護者にも伝達しています。また、行事のあとの保護者からの感想・意見を踏まえ自己評価し、その後の保育に活かしています。
・当法人の理念・基本方針にもとづいて人材育成計画が示されています。
・自己評価・他己評価を実施したあと、園長との面談を行います。面談の内容は理事長にも報告します。
・職務に関する個人面談を随時行っており、その中で業務改善の提案を聴取したり、職員の満足度・要望などを把握したりしています。
・スーパーバイズできる主任クラスを計画的に育成するプログラムがあります。

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