かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

境木保育園(2回目受審)

対象事業所名 境木保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人 尚徳福祉会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 240 - 0034
保土ヶ谷区境木町75-82
tel:045-351-5619
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年05月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 公益社団法人 けいしん神奈川
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
〔施設の特徴〕 
 境木保育園はJR東戸塚駅からバスで10分の住宅地の中にあります。2012年4月に開設され、建物面積は708平方メートル、園庭の広さは621平方メートルです。園舎は木造2階建てで定員は70名、現在の入所児童数は78名です。
 保育理念を「自分も友だちも大切に認め合い未来を切り開く生きる力を育てる」と定め、園目標に以下3点を掲げています。
「自分の気持ちを表せる子 自分も友だちも大切にできる子 のびのびと遊べる子」
子どもたちは、保育園での豊かな生活や遊び体験の中で、周囲の人々や友だちとのかかわりを心地よく感じたり、学んだりしながら成長しています。また、地域の親子が園児や保育士等と自然に交流しながら、気軽に子育ての相談にも応じられる保育園です。地域の皆様にも喜ばれ、経験の豊かな保育士等のもと利用者や地域の皆様から非常に高い評価を得ています。
〔特に優れていると思われる点〕
1.自然環境に恵まれ、その特性を保育に活かして、子どもたちの成長に繋げています。
 当保育園の立地は、閑静な住宅地にあり、周辺には緑豊かな自然が多く残り、それを活かした公園も多数あります。園の東側、西側も公園に隣接し子どもの成育にとって大変恵まれた環境にあります。多種多様な樹木、草花やそこに生息する昆虫などを直に眼にし、また直接触れる機会も多々あります。このような環境を保育にしっかり活かすため、外遊びは園庭のみならずこれらの公園も一体的に活用し、日々伸び伸びと身体を動かし、子どもたちの成長を後押ししています。散歩に出る機会もできるだけ多く作り、バラエティーに富み、かつ年齢に見合った沢山のコースが用意されています。 自然との触れ合いを通して子どもたちは感動的、印象的かつ興味深い体験を日々積み重ね、豊かな人間性や感性の育成に繋がっていると思われます。
2.保護者との相互信頼のもと、良好な協力関係が築かれ、保育の向上に寄与しています。
 主要行事の後や年度末には、保護者に向けて園の方針や保育内容についてのアンケートを行い、保護者の要望や意見を把握し結果を分析して公表し、保育の改善に繋げています。
また、毎月園だよりや、クラスだよりを配布し、毎日の子どもの送迎時には保護者との会話を 心がけ、全園児対象の連絡帳などで園での様子を伝えるとともに、年1回の定期的な個人面談とクラス懇談会を実施しています。さらに希望の保護者には随時、面談も行い情報交換をきめ細かく行っていま
す。保護者からの相談に対しても園の固定電話から園長携帯へ転送されるため、いつでも対応する体制ができていて、相談内容は記録に残し、内容に応じて継続的なサポートがなされています。このように、多種多様な手段・方法で保護者との間で密接に意見交換や意思の疎通を図り、相互信頼に基づく協力体制が築かれ、保育全般の円滑な運営にも大きく寄与しているものと考えます。アンケート調査においても「園と保護者との交流・連携について」の項目では「満足」あるいは「どちらかというと満足」の肯定的な評価の割合が高く、また、総合評価については肯定的な評価が100%と極めて高い割合を示しています。これらは保護者の園に対する厚い信頼の証左と考えます。
〔独自に工夫されている点〕
 園児の日々の様子をできるだけ詳しく保護者に伝えるための種々の工夫がなされています。
 玄関にホワイトボードを設置し、各クラス、その日の活動内容を知らせ、主要な場面については写真の掲示をおこなっています。さらに、玄関にデジタルフォトフレームを設置し、日々の食事の状況をスライドにして映し出し、全クラスの様子を詳しく伝えています。「まちCOMIメール」を利用して保育園の必要な情報や感染症などの緊急な情報なども配信しています。
 また、年4回写真の販売、年2回ビデオの販売を行ない、運動会など園児や保護者の関心深い行事についての思い出や成長の貴重な記録として残るような工夫に努めています。個人情報保護法の規定に留意しつつ、今後も本事業のさらなる充実・発展を期待します。
〔更なる改善努力が期待される点〕
 実習生の受け入れについて、引き続きの改善努力が期待されます。
 実習生の受け入れについては、マニュアルを作成し、担当も指定し、実習生の希望と目的に応じたプログラムを作成しています。横浜市からの募集にも毎年「受け入れを可能」としています。
しかしながら、現状では過去3年間参加者は無く、受け入れ計画の段階に留まっています。横浜市主催の就職説明会に参加し、募集の広報は行っていますが、成果に結びついていないのが実態です。交通アクセスなど不便なイメージ(最寄駅であるJR東戸塚駅からの交通は不便)があることも一因かと思われます。今後は横浜市はじめ関係機関に対する広報活動を強化するとともに、大学や専門学校等教育機関に対する直接的なアピールも必要かと思われます。また、交通アクセスなどマイナスイメージの払拭に努められることが期待されます。
評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・園目標は保育理念に基づき「自分の気持ちを表せる子ども 自分も友だちも大切にできる子ども のびのびと遊べる子ども」として子ども本人を尊重した内容になっています。
・子どもが一人になりたい時のための場所としては、室内のコーナー部分や手作りのパーティションで仕切った場所を用意するようにしています。
・プライベートを守る場所としては、事務室の医療コーナーのカーテンを閉めて利用したり、空いている場合は一時保育室などを利用したりしています。
・守秘義務の意義は、運営法人に個人情報保護に関する服務規定があり入職時に全職員に周知しています。
・個人情報の取り扱いについて、保護者には入園児の説明会で説明しています。園だよりなどに掲載する子どもの写真については年度初めに保護者に確認とっています。
・遊びや行事の役割、順番、グループ分けなどを自分たちで選択して行うようにしています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・全体的な計画は、保育理念や園目標を考慮して作成され、保育時間の長短、在所期間の長短、その他子どもの発達や心身の状態及び家庭の状況に配慮して作成されています。特に自然に囲まれた環境に恵まれていることをしっかり活かすことも考慮されています。
・指導計画に作成にあたってはクラス会議等で、職員間で情報交換を行い、カリキュラムに個別配慮欄があり子どもの様子と対応を共有しています。評価、改定に当たっては、乳児会議、幼児会議で検討し、主任、園長が確認し、所要の指導を実施しています。
・保育士等は子どもの年齢に見合った方法で活動予定を伝えるようにしています。
・入園説明会後、子ども同伴で保護者と個別面談を行い、子どもの様子を把握しています。
・全園児に対し、毎日連絡ノートを用いて、園での様子、家庭での状況などを連絡し合っています。
・一人一人の発達に応じた指導計画が作成され、子どもの様子について記録が記載されています。子どもの発達に合わせた玩具が自由に取れるようにし、絵本が十分用意してあります。背の低い棚でコーナーを作り好きな遊びに集中できるように環境設定しています。
・基本的な生活習慣が次第に身につくように、行動を声に出してみんなで一緒に行うようにしています。
・職員が、園内だけでなく、園の周囲や隣接する公園も含め清掃を行い、清潔を保つようにしています。各室内に空調設備、湿度・温度計を設置し、適切な温度、湿度を保つようにしています。
 [遊び]
・一日の中に子どもが好きな遊びを十分楽しめるようスペースを確保し、柔軟性のある計画を立てています。
・子どもからの発信を大切にし、簡単なルールのある集団遊びを取りいれて楽しめるようにしています。
・保育室に図鑑や生き物の絵本など常に備え、実際に見たり、触れたりした自然植物について調べ、興味関心を深めるようにしています。
・一人一人の表現活動を大切にし、作品を展示は、クラス内だけでなく、廊下、階段の壁、エントランスなど、様々な場所に置き、展示方法を工夫しています。
・異年齢保育として、毎朝7時から9時または9時半、夕方は5時から8時の間は乳児、幼児一緒に過ごしています。
・天気の良い日は、ほとんど毎日散歩や戸外遊びを実施しています。
 [生活]
・食事前に献立の話や絵本の読み聞かせで給食への期待を膨らませ、楽しい雰囲気作りに努めています。
・異年齢交流カレーパーティーやおやつバイキングを定期的に企画し、楽しい雰囲気を出せるように工夫しています。
・子どもが調理に参加する機会を設け、あるいは子どもが栽培した野菜を調理してもらい、または自分たちで調理して食べる経験を保育に取り入れ、食文化への認識に繋げています。
・畑で収穫した夏野菜の料理、星空パーティー、ハロウィンケーキ、デコレーションケーキ、正月七草粥など季節感のある献立の工夫をこころがけています。
・子どもの発達に合わせた食器、箸・フォーク、スプーンの選択など、食べやすさを考慮し、種々用意されています。
・給食日誌に残食を記録し、今後の献立作りや調理法に活かしています。
・毎月献立表や給食だよりを保護者に配布しています。また、栄養、衛生などに関し情報提供をしています。
・毎日の給食の様子は、玄関に設置したデジタルフォトフレームによる画面でのスライドで全クラスの様子を知らせています。
・乳幼児突然死症候群については、0歳児クラスは5分毎、1歳児クラスは10分毎の呼吸チェックを行い記録に残しています。
・子どもの排泄は一人一人のタイミングを把握し、個別対応を丁寧に行っています。
・保護者に対しては、入園児の説明会や懇談会の場で保育の基本方針を保護者に説明しています。年度末には、保護者に向けて保育内容についてのアンケートを行い、園の方針について保護者の理解の度合いを把握しています。
・保護者からの相談については、他者に内容を聞かれないよう配慮をしています。相談内容は記録に残し、内容に応じて継続的なサポートをしています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・一人一人の発達に応じた指導計画が作成され、子どもの様子について記録が記載されています。保育士等の数も定数より多く入れ丁寧に保育を行っています。
・保育所児童保育要録を小学校に送付するほか、担任と園長が小学校を訪問し、担当教員や校長先生と面談して、重要事項を口頭でも伝えるようにしています。
・特に配慮を要する子どもを積極的な姿勢をもって受け入れています。ケース会議を月1回行い、記録を残し、個人別にファイリングされ、対応の仕方や配慮する点などについてさまざまな視点から討議し、話し合っています。
・障がい児保育については、特性を考慮した個別指導計画を作成しています。
・苦情処理の体制を明示しています。いつでも保護者の苦情、要望を聞く体制が整っています。
[健康管理]
・子どもの健康管理に関するマニュアルがあります。それに基づいて子ども一人一人の健康状態を把握して健康日誌に記録しています。
・保育中に子どもの健康に不安が生じた場合には、園での様子を必ず保護者に知らせ、帰宅後の対応についても話し合っています。
・年2回の健康診断、年2回の歯科検診、年1回の視聴覚健診、尿検査を実施し、結果は保護者に伝え、家庭と連携して子どもの健康を見守っています。
・感染症などへの対応に関するマニュアルが整備されています。また、登園停止基準を含めた感染症に関する情報を、入園時に保護者に配布する「保育園のしおり」に明記し確実に伝えています。
[衛生管理]
・衛生管理に関するマニュアルがあり、園内外ともに清潔な状況が保たれています。
看護師を中心にして毎年年度末に見直し・確認を行い、衛生管理についての認識、心構えを新にしています。
[安全管理]
・安全管理に関するマニュアルがあり、室内の棚などには転倒・落下防止策を講じています。緊急時には直接、消防署、警備会社へ通報が行くシステムになっています。また、保護者への緊急連絡は、一斉メール配信の体制が確保されています。
・地震や火事などの災害を想定し、避難場所への誘導訓練を毎月実施しています。
・ケガや事故については、日々のミーティングと職員会議で周知し、事故報告書、アクシデント報告書、ヒヤリハット報告書に記録し、全職員で確認しています。
・不審者の侵入防止のため、防犯カメラや、インターフォン門扉の施錠、玄関はテンキー操作などでセキュリティーには万全を期しています。
4 地域との交流・連携 ・保護者と交流しながら、ニーズなどを把握するようにしています。
・各機関の研修などに積極的に参加するようにしています。
・一時保育は、地域の乳幼児やその保護者が自由に遊び交流できるよう園庭開放などを行っています。
・地域住民に対して育児相談の機会として、定期的に相談を受けることはもとより、相談者が必要な時に随時実施する旨の情報提供を行っています。
・園長は日常的に、関係機関や団体と連携、連絡を取り合っています。特に子ども家庭支援課の担当保健師やケースワーカーとは緊密に連絡を取っています。
・園の行事の案内などは、町内の回覧板や園外にポスターを掲示するなどして地域の保護者や子ども等が参加しやすいようにしています(夏祭り、運動会、お楽しみ会、節分の集い、ひな祭りの集い等)。
・子どもたちが遊びに行く近隣の公園の清掃をして清潔を保つようにしています。また草刈講習を受講し自治会の方と一緒に草刈を行っています。
・近隣の保育施設や小学校などと研修会を開き、積極的に交流を図っています。
・ボランティアや中学生、高校生の職場体験を受け入れています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・ホームページやパンフレットで当園の必要な情報が見られるようにしています。
・見学希望は、随時受け入れています。また見学できることを横浜市のホームページや区役所のご案内により知らせています。
・運営法人が職員の倫理規定・服務規程およびそれにもとづく遵守事項を定め、職員に周知・実行しています。
・他保育施設での不適切な事例を入手したときには、職員会議やミーティングの場で報告し、その事例について考える機会を設け注意を喚起しています。
・内部監査は法人本部が実施します。指摘や指導のあった事項については迅速に対応策を検討し改善するようにしています。また、職員への周知を行っています。
・外部監査による指導・指摘には迅速に対応策を検討し、変更・改善事項についてはプリントしたものを職員に配付し、内容を説明し周知を図っています。
・重要な課題が生じた場合、チームを編成して取り組む仕組みがあります。
・変更事項がある場合には職員会議の後保護者に手紙で知らせています。
・園長は、地域の園長会には必ず出席し地域の必要情報の把握に努めるとともに、必要な情報はミーティングや書面で全職員に周知しています。
・重要な改善課題については、園長と主任で話し合うほかクラスの代表を集めて話し合える体制ができています。なお、運営面での重要な改善課題については職員に周知し園全体の取り組みとしています。
6 職員の資質向上の促進 ・保育所運営に必要な人材を確保するよう努め、職員は研修計画にもとづき、法人研修、園内研修、横浜市などが実施する研修に参加しています。外部研修に参加した職員は研修後、研修報告書を提出し回覧するとともに、園内研修の場で報告し職員間で共有しています。
・アレルギー児、障害児等に関わっている職員は積極的に研修に行き実践に活かすようにしています。また、園内で研修内容の伝達会も実施します。
・職員は、毎月の指導計画の振り返りや自己評価を行い保育内容の向上を目指しています。
・年に2回リトミックの外部講師を招いて、子どもたちが音楽を楽しむために、保育士等がどのように援助したらよいかなどの指導も受けています。
・横浜市西部地域療育センターから巡回相談に来てもらい、障害のある子どもや配慮を要する子どもへの関わり方と支援方法の指導を受けクラス保育のなかで活用する取り組みを行っています。
・計画や記録の書式が定型化されており、ねらいと関連付けて振り返りをし、必要に応じ見直しも行われます。
・保育の振り返りは、振り返りの過程や一人一人の意欲などを大切に考えながら行っています。
・各職員は職員会議などで意見を出し合い、自己の保育技術を自ら評価し次期の計画にその改善内容を盛り込んでいます。
・保育所としての自己評価は、年度末に保護者に公表し周知しています。
・法人の理念・基本方針にもとづき配置や昇進・昇格等の人事基準が定められており、職員に周知されています。
・職歴に応じた「経験・能力・習熟度に応じた役割の期待水準」が毎年度末に作成・明文化されています。園長は、それをもとに職員と面談を行い、職員の達成状況や反省点を確認し次の課題につなげるようにしています。
・園長は、緊急時や園長不在時に各職員が自主的に正しい判断をするとの前提で、可能な限り判断を現場の職員に任せ、自主的判断力の養成に努めています。
・園長は、日頃から職員に声をかけ意見や改善提案を出しやすい雰囲気をつくるようにしています。また、個人面談で職員の要望や満足度を把握し、職員一人一人のモチベーションの維持に努めるようにしています。

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