かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

コビープリスクールなかまちだい

対象事業所名 コビープリスクールなかまちだい
経営主体(法人等) 株式会社 コビーアンドアソシエイツ
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 224 - 0034
都筑区勝田町299-1
tel:045-534-7713
設立年月日 2016(平成28)年04月01日
公表年月 2019(令和元)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 コビープリスクールなかまちだいは、平成28年4月に開設された保育園で、運営法人である株式会社コビーアンドアソシエイツにより運営されています。保育園は横浜市営地下鉄ブルーライン、仲町台駅から徒歩で15分の住宅街の中にあり、園舎の外観は茶色で街にとけこむ現代的なデザインです。園舎内の真ん中に大きな吹き抜けがあり、2階の子どもと1階の子どもが手を振り合うなど、互いの様子をうかがえる明るい空間になっています。定員は70名で、生後57日の産休明けから小学校就学前の子どもを対象にした保育園です。休園日は日祝日と12月29日から1月3日の年末年始で、開園時間のうち標準時間は7時30分から18時30分です。延長時間は7時から7時30分、18時30分から20時です。保育方針では「自発的に判断し自分で考えて行動する力を育む」ことを目ざし、保育士も「スタッフの十戒」で子どもの「人権尊重」をうたい、一人一人を大切にした保育を行っています。3〜5歳児は6、7名のファミリーグループという異年齢のグループでの活動を計画的に取り入れ、散歩や食事など日常保育の中であこがれや思いやりの気持ちをはぐくんでいます。

《特に優れている点・力を入れている点》
○子どもの能力を最大限に引き出せるよう、さまざまな取り組みを行っています
 異年齢保育と年齢別保育を効果的に組み合わせることで、子どもたちが生まれながらに持つ力を育む保育を行っています。異年齢交流指導計画を作成し、異年齢で活動する時間を多く取り入れ、日常的な触れ合いの中で、思いやる気持ちやあこがれを抱く気持ちが自然にはぐくまれています。4、5歳児を対象とした園外宿泊保育「サマーアドベンチャー」では、アクティブ・ラーニングとして、保育士による一方的指導ではなく体験学習など能動的に取り組める教育方法を用いて、子どもたちが主体的に活動できるよう独自のプログラムを行っています。また、3〜5歳児クラスを中心に、英語保育、サッカー保育、体育保育を取り入れるなど、子どもたちが、さまざまな体験を積み重ねながら、考える力や表現する力、運動能力を身につけられるよう、取り組んでいます。

○食育計画に基づいた収穫やクッキング、おいしい給食を楽しんでいます
 食育計画を作成して菜園で多種の野菜を栽培し、11月には収穫したさつま芋、大根、にんじんを使ってさつま汁を作りました。3歳児は泥のついた野菜を洗い、4歳児はこんにゃくや白菜を手でちぎり、5歳児は包丁を使って野菜を切るなどクッキングを楽しんでいます。リタイア後の経験豊富なおじいちゃん先生と呼ばれる職員が、野菜の栽培方法などを教えたり、栄養士や調理員が野菜の切り方を教えたりしています。園が給食で使う食器は、すべて陶器製、ガラス製です。キッチン(給食室)は園舎の中央にあり、床を低くしガラス張りにすることで、給食やおやつが作られていく様子を、子どもたちが見ることができるほか、嗅覚からも感じることができます。国産の旬の野菜で作ったおいしい給食を食べ、子どもたちが食への興味をもつきっかけになっています。

○さまざまな行事などを行い、「本物」に出会う機会を増やし、感性を育てる保育が行われています
 小さなころから「本物」に出会う機会を増やし、感性を育てる保育が行われています。12月、園の行事「クリスマスセレブレイション」では、職員がオーボエ、アルトサックス、ピアノなどの演奏やダンスの披露をしました。本物の楽器の演奏を聞きながら保護者も子どもたちも楽しい時間を過ごしました。1月には日本伝統の遊びを楽しもうと、お正月遊びを行いました。保育室では手作りのカルタや福笑いで遊び、戸外に出て子どもたちの作った凧を揚げて遊びました。園ではこれ以外の一つ一つの行事にも力を入れており、お祭り遊び、お月見会など、四季を体感できるイベントや、成長の節目となるよう、スポーツフェスティバル、発表会などを行っています。職員全体の協力により行事を開催し、子どもの様子を共有して、保育活動の充実を図っています。

《事業者が課題としている点》
 園舎や食育菜園などの施設が充実していますが、まだこの環境を生かしきれていないことを課題としています。開園3年目となり各クラスの人数もそろい、また保育の基本部分が定着しつつあるので、今後はさらに保育内容を充実させて、子どもたちがたくさんの体験ができるように保育を展開していきたいと考えています。地域との関係が徐々に構築されているので、より活発な地域交流も課題とし、今後は小中学生やボランティアの受け入れなどを積極的に行いたいと考えています。また、保護者とのさらなる信頼関係の構築も課題としています。


評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重  園の保育理念として「のびのびと創造的に自己を表現できる子ども」を掲げ、保育方針で「自発的に判断し自分で考えて行動する力を育む」ことを目ざしています。保育目標は自発性や個性を尊重することなど、子どもを尊重したものになっています。職員には着任前研修で理念や保育方針、保育目標や、「スタッフの十戒」で、人権を尊重し一人一人を大切にした保育を行うよう周知しています。保護者には理念や保育方針、保育目標を掲載した入園案内に基づき、入園説明会で説明するとともに、玄関にも掲示し、登降園時に確認できるようにしています。子どもを尊重した声かけとなるよう園長から指導するなど理念に沿った保育が行われるようにしています。
 全職員に配付している「ハンドブック」には、子ども一人一人の理解を深め、その時々の気持ちや要求をくみ取る、温かな言葉づかいで穏やかに話をするなど、子どもの人権を尊重し保育にあたるよう、明記されています。ハンドブックをもとに、着任前研修や法人研修、園内研修を行うほか、職員は年に4回の自己評価で、自身の保育について、振り返りを行っています。観察日には、子どもが主体的に遊べるよう、温かく見守りながら、声かけを行っている姿がありました。子どもへの声かけなどの方法について、気になることがあれば、園長や主任がアドバイスをしたり、職員同士で注意し合う関係性が築かれています。
 子どもの様子に応じて、1階にあるスイッチルーム(着替えなどをするスペース)や階段下の踊り場などを使って、友達の視線を意識せず、一人で過ごすことができるよう、配慮しています。職員は、子ども一人一人の思いをくみ取るよう努めており、職員間で連携を取りながら、対応しています。また、必要に応じて、事務室などの別室を使って、園長や職員が、子どもと一対一でゆっくりと話をするなどして、子どもが気持ちを落ち着かせたり、切り替えたりできるよう、対応しています。園舎は、トイレや着替えのスペースなど、子どものプライバシーに配慮された設計となっており、保護者の安心につなげています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供  全体的な計画に基づき、年齢ごとに年間指導計画、月間指導計画、週案を作成しています。指導計画の配慮事項欄に、子どもの発達に合わせた留意事項を記載し、一人一人の子どもに柔軟に対応しています。保育士は子どもに、日々の活動内容を説明したり、言葉では理解しにくい子どもには身振りなどで理解しやすいよう伝えます。保育士は、子どもたちとのコミュニケーションの中で、どこの公園に行きたいかなどを聞いて出かける公園を決めたり、子どもの様子や態度から好きな絵本やおもちゃなどを選ぶなど、一人一人の子どもがどんなことに興味があるかを探り、子どもの自主性や主体性を大切にして柔軟に指導計画に盛り込んでいます。
 一人の子どもが歌っていると、次々とみんなが歌い出して、一緒にダンスのように体を動かすなど、子どもたちは、その時々の気持ちを自由に表現しています。クレヨンや絵の具、画用紙、折り紙などを準備し、子どもが自由に絵を描いたり、色水作りなどの制作活動をしたりしています。5歳児が、ザリガニ釣りのさおを作りたいと言ったことから、小枝とタコ糸を使い、小石をおもりにするなど、みんなで相談しながら、釣りざおを制作しました。また5歳児は遊びの中で、友達の名前など、ひらがなを読んだり、自分の名前が書けるようになっています。職員は、子どもの気持ちに寄り添い、子どもが自分の気持ちを自由に表現できるよう、援助しています。
 子ども一人一人の様子や子ども同士の関係性について、ケース会議で話し合い、職員間で共有しています。けんかの際は、互いの話を聞くことを心がけ、子どもが自分の気持ちを伝え合い、子ども同士で解決できるよう、援助しています。園では、朝夕の自由遊びの時間のほか、散歩や給食など、異年齢で交流する時間を積極的に設けています。3〜5歳児は、縦割りで6、7名のファミリーグループというグループで、給食を一緒に食べたり、お祭りごっこなど行事でのグループ活動を行っています。子どもへの声かけや対応について振り返りを行い、職員間で確認し合い子どもとの信頼関係を築けるよう努めています。
3 サービスマネジメントシステムの確立

 新入園児の短縮保育は重要事項説明書に記載し、入園説明会で意義を説明します。2週間を基本としながら、仕事などで短縮保育の実施が難しい保護者に対しては相談に応じ、保護者の納得のうえで進めています。自宅で使用しているブランケットやタオルなど子どもの心のよりどころとなる物の持ち込みに対応しています。保護者とは0〜2歳児は連絡ノートを通し、3〜5歳児は登降園時に子どもの様子を毎日報告し合い、家庭と園とで連続するよう配慮しています。進級時にはクラス担任のうち基本的には一人が持ち上がるようにしています。新しく子どもが入るクラスには、新しい友達が来ることを子どもたちにていねいに話し、在園児に配慮しています。
 保育士は指導計画の自己評価欄を活用し、評価や見直しを行っています。月間指導計画は各クラスで話し合い、さらに主任や園長と複数の職員がかかわって評価見直しをしています。また、園全体の職員会議で再評価や見直しをして、子どもの発達や状況を正確にとらえるようにしています。保護者との情報共有を大切にして、日ごろから保護者とこまめにコミュニケーションをとるよう心がけています。そのうえで連絡帳や日常の会話などから、例えば、制服を導入する3歳児では家庭で着替える練習をし、うまくいかない場合はさらに時間をかけ保護者と連携するなど、保護者の要望や意見を把握し、指導計画の改定の際に反映させています。
 就学を迎える5歳児に関しては、保育所児童保育要録を作成し小学校に提出しています。子どもや家庭の個別の状況については、子ども一人一人の児童票や成長発達記録などの個人記録があり、年齢別、個人別にファイリングしています。ファイルは事務室の鍵のかかる書棚に保管し、職員は必要時に見ることができます。進級時の年度末の引き継ぎは担任から新担任へ個別の申し送りと引き継ぎが行われています。年度末には子ども一人一人の発達状況について、職員会議で確認し、見直しを行い子どもの情報を全体で共有しています。転園があった場合は必要な情報を転園先に伝達する仕組みが整えられています。


4 地域との交流・連携  地域の子育て支援は全体的な計画の中に位置づけ、年度末、次年度に向けての事業計画の検討の際、それまでに把握した地域の子育て支援のニーズなどを参考に、職員会議で話し合い、近隣の園との交流保育や育児相談実施について話し合い計画にしています。年5、6回、5歳児が近隣の保育園に出かけ、ほかの保育園の子どもとゲームやドッジボールで遊び交流しています。しかし、育児相談は主に見学者対象で、日程を決め地域に情報提供するなどの計画とはなっておらず、来年度は地域の方が参加できるイベントの開催や育児相談の機会を作ることが検討されています。
 都筑区のこども家庭支援課、都筑区の子育て支援センターPopola(ポポラ) 、児童相談所、横浜北部地域療育センター、嘱託医など、地域の子育て家庭からの相談に対応できるよう関係機関や地域の団体をリスト化し職員間で共有化しています。それらの地域関係機関とは園長を窓口担当者として、発達などの相談をしています。都筑区のこども家庭支援課からは地域の子育て家庭の支援などさまざまな情報の提供があり、関係団体といつでも連絡が取れる仕組みになっています。
 園の見学者の問い合わせでは、園のしおり(重要事項説明書)に基づいて案内し説明をしています。電話や直接来訪しての問い合わせは、常時対応できるようになっています。見学は子どもの活動の様子がわかる時間帯に案内をするようにしていますが、見学者の都合に合わせ、保育に支障をきたさない範囲で、柔軟に対応しています。見学は、園長と主任が担当者となり、平日は常時、また土曜日も対応できるようになっています。
5 運営上の透明性の確保と継続性  園のホームページや入園案内パンフレットにより、将来の利用者などに園の情報を提供しています。横浜市のホームページ、ヨコハマはぴねすぽっとや、都筑区のホームぺージ、子育て支援センターのホームページに園の情報を提供しています。横浜市や都筑区のホームページで料金の情報を見ることができます。園のホームページでは将来の利用者は、園の保育の特徴や、開園時間、受け入れ年齢、定員などを閲覧できます。また園の利用者には入園者用の園のしおり(重要事項説明書)を渡し、詳細な情報を提供しています。
 就業規則の「服務規律」には、守秘義務の遵守など不正や不適切な行為を行わないよう守るべき規範が明記され、職員に周知しています。また、全職員に配付するハンドブックの「倫理規程」に児童福祉法や児童憲章などを、「スタッフの十戒」に人権尊重などを明記し、職員に周知しています。法人の資本金や経営組織などはホームページに公表されていますが、決算報告書など経営、運営状況の資料は、園に常備し、希望者は閲覧できるようにしています。食物アレルギーのある子どもの誤食や、虐待など、ほかの施設での不正や不適切な事例は、新聞などの報道や都筑区などからの情報を得て、その内容を朝礼や職員会議で周知し情報共有しています。
 管理規程や経理規程などに、事務や経理、取引などに関するルールが定められています。運営規程には、園長や主任、保育士などの職務分掌と権限や責任が明確にされ、職員に配付し周知しています。法人経営管理部による事務や経理、取引などに関する内部監査が期ごとに行われています。また横浜市の監査や顧問会計士による監査が行われ、経理規程の遵守など経営改善を行っています。
6 職員の資質向上の促進

 職員の募集は園の要請に基づき、運営法人の担当部署が募集し園に配属します。法人は保育技術やコミュニケーション力などを視点に採用し、退職者が生まれた場合も速やかに募集します。募集が間に合わない場合は派遣制度を利用し必要な人材を確保しています。人材育成として理念実現の視点から各職員の課題やニーズに応じ、全職員の外部研修計画と、非常勤職員も対象とした園内研修計画を策定しています。各職員のキャリアの長期的展望に応じたキャリアパス研修も計画しています。職員の自己評価に基づき、職員ごとの年度の目標と課題を明確にしたうえで、上長と面談し年度目標を確認し、年度末にも面談を行い、目標の達成度の評価を行っています。
 研修担当者は園長で、キャリアパス研修を含む外部や園内の研修計画を作成しています。園内研修は非常勤を含む全職員が対象で、保育の基本業務や感染症の対応など1、2か月に1回行われ、今年度は9回計画しています。また、保育所保育指針や、保護者対応、歌、食育、気になる子どもなど多様な外部研修に全職員が参加しています。研修受講後、研修報告書を提出し、職員会議で報告するとともに、回覧して内容を共有しています。園長や上長との職員面談や、研修報告書の内容、次年度の取り組みの重点を踏まえ、次年度に向け研修内容の見直しを行っています。
 横浜市のフォーマットを参考に、保育の計画性や保育のあり方など各項目A〜Dの4段階評価による50項目の保育園の自己評価の仕組みがあります。300項目からなる保育士の自己評価の仕組みも確立し、保育技術の向上に努めています。毎月のクラス会議で、他園の事例や自園の良い点を学び合っています。1歳児の体力向上のため、園外保育を増やし、工夫することなどについて話し合い学び合っています。配慮を必要とする子どもへの対応として、保育士が横浜市北部地域療育センターから巡回指導を受け、「おもちゃは取りやすい位置にしたほうが良い」などの指導を受けています。毎月、体育やサッカーの専門家から体育指導やサッカー指導の方法について指導を受けています。


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